オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。黒川京介が鈴木圭一郎との競り合いを制した

黒川京介が強いレース内容でウィナーズカップ2度目の優勝
今節4戦全勝の地元エース鈴木圭一郎を差し置いて黒川京介が1番人気に推された。枠の内外の有利不利があるとはいえ、黒川に対するオートレースファンの信頼度が増していることが表れたオッズであった。
10メートルオープン戦の決勝戦が発走すると、今回が2度目のグレード優出となった佐藤大地が最内枠から先行。4枠の鈴木宏和が2番手に付けて、2枠の木村武之は包まれて3番手。しかし佐藤大の内へ入れず車速の下がった鈴木宏を捲ると3周目に先頭へ立った。

ちょうどそのころ数メートル後ろでは鈴木圭が黒川へイン攻めを仕掛けて、ほぼ内へ入ったが、黒川はグリップ全開でかろうじてしのいだ。そして5周目に鈴木宏のインを突くと、6周回2コーナー立ち上がりで木村武を切り返して首位を奪った。
7周回2コーナー、今度は鈴木圭が同じように木村武へ切り返しを狙ったが不発。同じ地点の両者のアシを見ると、黒川の方が直線の威力が高かった。それでも鈴木圭は8周回2コーナー今度は木村武を攻略して2着まで浮上したのはさすがだった。

黒川はこれで今年なんと12度目のV。『G2ウィナーズカップ』は2023年の前々大会ぶり2度目の制覇。そのレースは10メートルオープン戦の4枠から先行逃げ切りの展開だったが、今回は鈴木圭や木村武を捌いての勝利で、捌く技術の向上、総合力の強化がはっきり判る。次節の伊勢崎ナイター『SGオートレースグランプリ』で今年最初の、通算2冠目のSG制覇をめざす。
文/鈴木
キューポラの夏・黒川の夏

準決で荒尾聡に抑え込まれた黒川京介。枠番選択で1枠を取った荒尾だが、5番目の金子大輔がなぜか6枠を選び、黒川は5枠と絶好のセンター枠におさまる。試走は内枠3車が3.35で黒川は3.31の一番時計と存在感アピール。人気は2連単5-1が3.7倍、1-5が5.2倍。3連単5-1-6が9倍と唯一10倍を切るオッズに。

前輪浮かせたが黒川はトップスタート決め平田雅崇もカマシから一瞬、黒川のイン狙ったが入れない。荒尾は包まれてしまい後方から追い上げる格好に。徐々に黒川が平田を引き離しにかかり、あとはタイムアタック状態。グングン差を拡げ、終わってみれば大差の勝利。2連単は5-8 2,220円といい配当。西原智昭を差した丸山智史が3着入り3連単は5-8-4で15,040円とこれまたビッグな配当(7/21は山陽オーバーミッド、浜松アーリーレース、川口ナイターG1キューポラ杯、いずれも3連単は万車券でした)。

これで黒川京介はキューポラ2連覇を果たすとともに今年の優勝回数を11に延ばした(そのうちG2は4回)。青山周平・鈴木圭一郎を脅かす第3の男として『黒川京介』の名前が挙がってるが、ひょっとして近い将来No.1の座を射止めるかも。『川口・黄金時代』を引っ張るエースとして、今後もより一層強くて速い選手になって欲しい。それが、他の川口所属選手のレベルアップにもつながるのだから。
鈴木圭一郎が大会2連覇

勝負どころで巧みなレース運びを見せた鈴木圭一郎が通算3度目の『小林啓二杯』制覇。

試走トップタイムの鈴木圭一郎が大外枠でも総合力が信頼を集めて1番人気。鈴木圭以外にもSGタイトルホルダーが4名もいる中、グレード未獲得の山本翔が2番人気に推された。
カクテル光線に照らされた8名がスタートを切り、その山本翔と2枠の佐々木啓が先頭集団を形成し、6枠から飛び出した有吉辰也が3番手、鈴木圭はその外4番手へ付ける形で3周目までレースは進行。
2周回3コーナーでは鈴木圭のイン攻めを封じた有吉が、4周回2コーナーでタイヤを滑らせて大きく後退。代わって3番手へ浮上した鈴木圭は5周回2コーナーで佐々木啓を切り返して2番手まで上がると、やや変則的なコース取りでブロックしてきた山本翔を6周回3コーナーで捲り先頭へ立ち、残る2周で後続を突き放して圧勝のゴール。通算86度目の優勝、グレードは44度目の制覇となった。

有吉は終盤に巻き返しを図ったが、荒尾聡のインへ突っ込んだあと松尾啓史に接触してしまい、残念ながら両名とも落車してしまった。山本翔は8周目バックストレッチで佐々木啓の差しを抑え込んで2着を守り、今後の更なる躍進を予感させた。
文/鈴木
黒川京介が大会初制覇

黒川京介が鈴木圭一郎と青山周平をくだして『第3回 G2浜松記念 曳馬野賞』を初制覇。

3連単オッズは試走31秒で並んだ外枠3車が3強の評価を受けたが、全国ランキング今期S1青山周平でもS2鈴木圭一郎でもなくS3黒川京介が1番人気に推された。
その黒川が1周回3コーナーで鈴木宏和を捲って、10線6車から先制する形を作り、右ななめ後ろに鈴木圭一郎がピタリ追走。大きな勝負どころとなったのは2周回4コーナー。黒川は鈴木圭に切り返しを狙われたが、まだ先頭で粘っていた赤堀翼へ自分の車を接近させて2車を重ねることによって内から抜きづらい態勢を作り、鈴木圭の攻撃を封じ込めることに成功。ここの巧みな戦術が勝因のひとつといえるだろう。
その直後に赤堀を捌いて先頭を奪った黒川は、すぐに車間を拡げ始めた。レース中盤以降に鈴木圭と青山周が競り合ったこともあり、黒川は2着以下に20メートル以上の差を付けて1着ゴール。今年早くも10度目の優勝。グレードは通算11度目、今年だけで4度目のG2制覇となった。

文/鈴木
渡辺篤が念願のグレード初制覇
濡れ走路の準決勝戦で2着になったレース後、「伊勢崎では良走路だとエンジン合わないことが多い」と語っていた渡辺篤にとって、決勝戦の数時間前に降ったひと雨、天も味方したか。渡辺篤が初のグレードタイトルを獲得した。

決戦の火蓋が切られると、10線の最内枠から先行した石本圭耶が1周目から2周目にかけて、単独0ハン金山周平を退けて逃げ態勢に入った。その外へ追走する形を早々に作ったのは、松本康をスタート突っ張って好位置につけた渡辺篤。しばらくは併走の続いた両者が3周回4コーナーから直線へと立ち上がる際に、内側を走っていた石本の車がブレて、外を伸びきった渡辺篤が4周目には後続との差を10メートルほど付けて先頭へ立った。レース終盤は石本に再接近されたが首位は譲らずにゴール。デビュー15年目でついにグレード覇者への仲間入りを果たした。
3番手には平田雅崇が離れて続いていて、更にその後方では金子大輔・佐藤励・青山周平が何周にもわたり出入りの激しい競り合いを繰り広げ、7周目に頭ひとつ抜け出した佐藤励が8周目へ入る直線で平田を捲って3番手へ。残る1周で2番手の石本までも急速に差を詰めてみせた。あのメンバーとの三つ巴戦に勝てたことは、佐藤励の成長を改めて示すとともに、彼自身にとっての自信ともなるだろう。
文/鈴木