
高橋貢が3年ぶりのグレード獲得
小雨は11レース頃に上がったが、決勝はところどころ半乾きでまだら模様の不安定な走路状態でおこなわれることになった。
初のグレードタイトル獲得に燃える鈴木宏和がダッシュを放ったが、内枠の利で先行した浅田真吾がコースを外さずに逃げ回る。そのうちに高橋貢や金子大輔が車間を詰めてきて中盤の周回、業を煮やした鈴木宏が浅田を捲りにいくところへ高橋貢がイン突進を敢行。しかしこれは決まらずコーナー流れて、鈴木宏がついに先頭へ立つ。だが態勢を立て直した高橋貢が再びインへ攻め込んで首位を奪うと、残りの周回でリードを拡げて圧勝。これで、2021年の稲妻賞(伊勢崎)以来28度目のG2制覇となった。
前回覇者の鈴木圭一郎はスタート8番手と苦しい位置取りになりながら後半猛烈に追い上げて2着へ喰い込んだ。
文/鈴木
青山周平を抑えて荒尾聡が稲妻賞2連覇
圧倒的な人気を背負った青山周平。3連単の人気は8-5-6、8-4=6。2連単は8-5、8-6に微差で8-4と続く。10mセンターから荒尾聡が飛び出し青山周もカマシて続く。1度目、荒尾のインを青山周が狙うが入れず逆に荒尾は押し出される格好で0ハン2車に突っ込む。2度、3度と青山周は荒尾を差そうとするが荒尾はインコース空けない。
青山周は引いてしまい外から中村雅人が進出。その中村雅は荒尾に併されて捲れず滑って後退。再び、青山周が車の半分ねじ込もうとするがこれも断たれ、今度は早川が浮上し、ゴール前荒尾に接近も届かず。27期の総大将・荒尾は激しいデッドヒートを制し、昨年に続いての稲妻賞(昨年は雨走路)連覇を達成。久々に最後まで手に汗握るレースを見せてもらいました。これぞ、オートレースの醍醐味と言えよう!
小椋華恋がグレードタイトルを初獲得
川口レーサーにまたひとりスターが誕生した。
今節3日目からハンデが10メートル重くなりながら4日目の準決勝戦を2着に逃げ粘って、グレード戦への初優出(通算の優出回数は5度目)を決めた小椋華恋が、決勝戦の8周回を逃げ切って並いる強豪を撃破。デビュー初優勝は昨年の1月、消音・夜の川口だった。
今回と同じく消音ナイターでおこなわれる7月のG1キューポラ杯にも出場することになれば、大いに注目を集めそうだ。
レース中盤までは佐藤摩弥と黒川京介が離れた2番手で競り合い、そこへ松尾啓史が追いついてインまとめ差し。終盤は黒川の反撃をしのいで2着を守り抜いた。佐藤励はスタートダッシュが決まらず上位争いに加われなかった。
文/鈴木
鈴木圭一郎ゴールデンV4
スタートが切られて1周回1コーナーでは荒尾聡が先頭へ出かかったが、伸び返した小林瑞季が先頭を奪取。レース前半は2番手で荒尾と、グレードタイトル初獲得に燃える鈴木宏和が出入りの激しい競り合いに。そこへ佐藤励も加わろうとしたが、鈴木圭一郎が直線一気に抜き去って番手を上げるとレース中盤に荒尾、次いで鈴木宏を捌き、7周回ホームストレッチで小林瑞を捕えて先頭に立ち、5日間5戦5勝の完全優勝ゴールをトップで通過した。
ゴールデンレースは通算4度目のVで、昨年に続く2連覇。このあと6月にかけては地元開催に多く出走する予定で、地元ファンに活躍を見せ続けそうだ。
文/鈴木
青山周平が8年ぶり2度目の栄冠に輝く
11レースあたりから時おり、小雨がごく短時間に降ったりしたが、11レースも12レースも良走路でおこなわれた。
スタートは最内1枠の青山周平がトップ旋回。4枠の鈴木圭一郎は前輪を浮かせてしまい中団からの発進、穴人気になっていた長田稚也は最後方8番手からの展開で厳しい情勢に。
青山周と同期の盟友・戦友である佐藤摩弥が終始2番手に付けて、捲りを狙うシーンが何度かあったが、S1青山周は鉄壁のガード。佐藤摩もまた有吉辰也の追撃をかろうじてしのいで、2年連続のオールスター準優勝。
2016年の第35回大会以来2度目のオールスター覇者に輝いた青山周のSG優勝回数は、これで単独史上2位へ上がる16V。14Vの鈴木圭に2つの差をつけた。
文/鈴木