オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。 鈴木圭一郎がゴールデン2度目のタイトル奪取!
  
 最終日は重走路で始まった第64回GI開場記念ゴールデンレースは、優勝戦では急激に走路が乾いて、競争タイムも凄まじい数字が出た。優勝は地元浜松の32期・鈴木圭一郎。2016年以来の同大会2度目の制覇となった。
 
 試走の時は走路がまだ不安定でタイムもまばら。一番時計は青山周平の44、次いで鈴木圭が46、松山茂靖と中村友和が48、渡辺篤が51、柴田健治と早船歩が52、古木賢が最も悪くて56だった。
 
 そこから急激に走路が乾いていったが、それでもスジ状に濡れている所があり、完全な良走路とは言えない状態。競争タイムは良走路の数字だが、公式発表はブチ走路だった。
 
 まずはスタート。0ハンは柴田が飛び出し早船が乗っていく形。古木は後手を踏む。10線は鈴木圭が好ダッシュを決めていく。青山もそれに続いていき、好位置に付けていった。
 
 いきなり先頭に立った柴田だが、ペースを上げる前に強力な車がやってくる。鈴木圭だ。鈴木圭は1周目のバックで一気に車を伸ばし、2周目に入る頃には柴田のインに突っ込み先頭を奪取。それから間を空けずに青山も2番手に立つ。あとは青山がどこまで鈴木圭を追えるかが焦点だったが、最終的に差を詰める事ができずゴールイン。3着には柴田を交わした松山が入線した。
 
 今回は鈴木圭が地元の意地を見せる事ができた。今のオートレース界は青山と鈴木圭の2強状態。この両者が出場する記念レースは、どちらかが少しでもエンジンの仕上がりが良い方が勝つ。それか同等なら内枠に置かれた方が勝利を掴み取る。その流れは当分続きそうだが、時折りここに割って入る選手が現れる事もある。強豪の復調なのか、更なる若手の台頭なのか。一つ一つのレースの内容だけではなく、そういった見方でもまたオートレースを楽しめそうだ。
 青山周平が全国ランク1位の威厳を示した!
  
 伊勢崎オートで行われていたGII稲妻賞は、全国ランク1位の青山周平が昨年に続き連覇を達成した。
 
 試走タイムは青山周平と高橋貢が一番時計で30、次いで大木光が31、西原智明が33、吉原恭佑が34、仲田恵一朗と鈴木清が36、鈴木清市が39だった。
 
 スタート争いはまず、0ハン単騎の鈴木清市は残し、10線の仲田も残す。20線は最内から西原が飛び出し、鈴木清が乗って行く。ここに大外から青山がダッシュを決める。高橋貢もまずまずの位置に付けた。
 
 レース展開は、ペース上がらない鈴木清市をあっさりと仲田が交わしていく。その仲田に西原が付けて回り、捲りを仕掛けたところで青山がインからまとめ差し。青山は早めに先頭に立ち、そこからは一人旅。グングンとペースを上げていき、そのまま逃げ切った。今回は2周目に波乱があった。試走一番時計タイの高橋貢がまさかの落車。2着には展開を活かした西原が入線。3着にも位置が良かった仲田が入った。
 
 青山はこれでこの大会2度目の制覇。近年は総合戦力が増しているような印象がある。以前は攻めに焦って反則を犯したり、先頭に立ってからもペースが上がらず、コースを抑える走りになったりしていたが、それらの不安点を全て克服している。スタート、捌き、判断力、重走路、スピードと多くの点でレベルがアップしている。エンジンがよほど崩れない限りは、このまま全てのタイトルを制覇してしまうのでは、と思わせる強さを感じさせられる。
 荒尾聡が強烈な走りで、その存在感をアピール!
  
 第39回SGオールスターオートレースは、5日間のシリーズで最後まで好天に恵まれた。ファンの思いを乗せた優勝戦は地元の27期・荒尾聡が制した。荒尾は昨年に続き、この大会を連覇。地元の意地と執念を見せた。
 
 試走タイムは荒尾聡と青山周平が27で一番時計。次いで、鈴木圭一郎、浦田信輔、金子が28。篠原睦、佐藤摩弥、中村雅人が29で、あまり差のない数字。近年のSG優勝戦では珍しいのではないか。
 
 0Mオープンで肝心のスタート争いは、5枠から佐藤摩が飛び出す。これに2枠から鈴木圭が続く。以下は篠原、浦田、荒尾が続いていき、青山は苦しいレース展開になった。
 
 その後は佐藤摩がペースを上げにかかるが、すばやく2番手に立った篠原がイン突っ込む。今度は篠原が逃げ態勢に入るが、そこまでペースは上がらない。この時、荒尾が2番手に浮上。鈴木圭は序盤で態勢を崩し、後方に下がってしまった。荒尾は篠原と一対一に持ち込むと、タイミングを見計らってイン突っ込む。きっちり交わすと、今度は荒尾が逃げに入った。この時、序盤で苦しい位置にいた青山が猛烈な追い込みを見せ、2番手まで浮上。しかし、荒尾は遥か前方にいたし、そこから差を詰めることはできなかった。荒尾が後続を引き離して栄光のゴールを迎えた。
 
 荒尾はSGオールスターを連覇。2007年に初めてこのタイトルを制してから3度目のオールスター優勝。他のSGタイトルは2017年にスーパースターを制しているだけなので、4度のSG優勝の内、3度はこのタイトル。ファンの投票によって選出されるこの大会に、特別な思いがあるのだろう。しかし、荒尾の底力には感服させられる。以前はスタート力は全国屈指だが、独走時のスピードに不安がある感じだったが、今ではスタートはそこまででもなくても、道中の車速の乗りが良くなっている。スピード力が増している。これはSGなどの大舞台では大きな戦力。SG優勝回数も更に増えていくことだろう。
 青山周平がプレミアムカップ初戴冠!
  
 3月22日に飯塚オートで行われた特別GIプレミアムカップは、伊勢崎の31期・青山周平が制した。青山はこのシリーズで初めて優勝し、着実に記念タイトルを増やしていっている。
 
 天候に恵まれた今回は、優勝戦も良走路で行われた。試走タイムは高橋貢が一番時計で27、次いで鈴木圭一郎が28、永井大介と青山が29、荒尾聡と中村雅人が30、若井友和と丹村飛竜が31だった。
 
 0Mオープン戦の大事なスタート争いは、3枠の青山が先行。これに6枠から丹村が続いていく。荒尾が3番手の位置に潜り込んでいく。鈴木圭も好ダッシュを見せ、外のコースに付ける。
 
 青山は逃げ態勢。2番手発進の丹村ではあったが、荒尾がインから交わしていく。しかし、その荒尾は2周1コーナーで鈴木圭に捲られてしまう。ここからは逃げる青山と追う鈴木圭で一騎打ち。いや、3番手に付けていた荒尾も隙を窺い、チャンスを待っていたので三つ巴の様相。
 
 コーナーを小さく回りながらも、スピードに乗せて立ち上がっていくいつもの青山の走法。これに対し鈴木圭は捲り一本の仕掛けで時折り、前輪が青山の車の前にも出る事はあった。しかし、青山が終始、巧妙な走りに徹し、最後までスタイルを崩すことはなかった。ゴール前では外から鈴木圭が迫ってみせたが、結果的には青山が僅かに先着。執念の走りが実を結んだ。
 
 この時期の8周戦で最初から逃げて上がり388なので、決して速いタイムではない。しかし、青山には大きな武器がある。独走でのペースアップではなくて、後続に抜かせない走り。スタートからゴールまでこのコースを通り続けるのは、さぞかし疲れる事だろう。それでも勝利を手にするために、強い精神力を維持して走り切る。車の操縦テクニックだけでなく、乗り手の内面にも成長が見られた一戦であった。
 
 
 高橋貢が2年連続でレジェンドの称号を手にした! 
  
 伊勢崎オートで行われていたGIIレジェンドカップは、地元の22期・高橋貢が昨年に続き優勝を決めた。試走一番時計タイで、見事に地元ファンの期待に応えてみせた。
 
 試走タイムは高橋貢と池田政和が29で一番時計。ついで浦田信輔と森且行が31、岩崎亮一と永井大介が32、内山高秀が33、五所淳が一番悪くて35だった。
 
 0Mオープンで肝心のスタート争いは、5枠の岩崎が1コーナーをトップ旋回。まずは逃げ態勢を作った。これに最内の浦田が続き、高橋貢が3番手に付けた。
 
 ペースを上げたかった岩崎だが、早々と浦田に差し込まれてしまう。高橋貢もすかさず岩崎を捲っていく。先頭に立った浦田だったが、エンジン力が勝った高橋貢が難なく捌いていく。このあとは態勢が変わることなく高橋貢が先頭ゴール。浦田が準優勝。岩崎が3番手入線を果たした。4番手以降では池田と永井が競り合う形。内山、森、五所は見せ場を作ることができなかった。
 
 高橋貢は改めてその強さを示した。優出したメンバーの中では最も古い22期ではあったが、試走はしっかりと一番時計。地元走路での利があるとはいえ、エンジンをきっちりを仕上げてみせた。レース運びも実に落ち着いたもの。スタートで遅れずに出られた点も流石だし、その後も前を走る2車の動向を余裕を持って見ていられた。仕掛けどころを探りながらチャンスがあれば素早く攻める。交わせるタイミングなら迷いなく車を進めていく。今回は26期以前の選手による戦いだったが、そういった縛りがない、全ての選手が参加する大会でも存在感を見せ続けていけるだろう。