青山周平が完全Vでグランプリ連覇を達成!
SG第23回オートレースグランプリは、地元伊勢崎の31期・青山周平が制した。昨年の同大会に続き連覇、更に初日からオール1着の完全優勝で決めた。
試走は鈴木圭一郎と浦田信輔が一番時計の29。次いで青山周平が30、早川清太郎と永井大介が31、荒尾聡と中村雅人、若井友和が32だった。人気は一番時計で2枠の鈴木圭が集めた。
0Mオープン戦で肝心のスタート争いは、最内の青山が飛び出す。これに鈴木圭、早川、荒尾と枠番順に続いていく。外枠勢では浦田がダッシュ決め、バックストレッチでは好位置に付けた。
その後は青山が逃げに入る。後ろで気を吐いたのは荒尾で、早川と鈴木圭を突破していく。荒尾は青山を追う一番手になったが、そこからは車の進みが甘く、番手キープが一杯の状態。そこへ早川が巻き返しを図り2番手に付け返す。今度は早川が青山を追う態勢になったが、差を詰めることができず結局、青山が最初から最後まで先頭を譲らずゴールを迎えた。
青山はこれでSG5度目の優勝。今回のオートレースグランプリは昨年に続いての栄冠。それに加えてSG競争では自身初の完全優勝。青山の勝ちパターンはスタート速攻からイン抑え込むスタイル。これが今回も功を奏した。ペースはそこまで上がっていないようにも見えるが、後ろにジカ付けされても簡単には抜かせないコース取りができる。スタート力と、この走行テクニックがあれば、これからもSGのタイトルを積み重ねていくことができるだろう。
早川清太郎が見事3連覇を達成!
伊勢崎オートで行われていた第26回GIムーンライトチャンピオンカップは、地元の29期・早川清太郎が華麗な速攻で制した。早川は一昨年、昨年に続き同大会3連覇となった。
優勝戦は良走路で行われ、試走は青山周平がトップの28、そして早川がそれに続き29、永井大介が30、佐々木啓が31、吉原恭佑が32、佐藤摩弥が33、鈴木宏和が35、中野光公が最も悪く36だった。
まずは0ハンの中野がスタートをしっかり残していく。これに鈴木宏が続いていく。早川もよいスタートを切り、序盤で好位置に付けた。そこからはあっさりと早川が抜け出し独走に入る。そのまま後続をブッチ切り、圧勝のゴールとなった。後ろでは中野がコースを抑えて粘り、鈴木宏はピタリとマークも仕掛ける糸口が見つからない。そこへ、吉原との競り合いを制した青山が浮上してくる。鈴木宏と中野を突破し、2番手に立つも先頭を走る早川は遥か先。2番手のままゴールを迎えた。
これで早川はGI6個目の戴冠。ここで驚きなのが、その全てが地元伊勢崎走路での獲得。GIIはこれまで2つ取っているが、その一つも伊勢崎の稲妻賞。地元走路では強烈な走りを見せ付けている。約2週間後には、今回と同じ伊勢崎でSGオートレースグランプリが控えている。これまで早川はSGタイトルとは無縁。しかし、次のSGは得意な地元走路、更に今回の優勝で勢いづいた点を加えれば、初めてのSG制覇も現実味を帯びてきた。
青山周平がキューポラ杯初制覇!
川口のGIキューポラ杯の最終日は、第1Rから良走路の下、行われていたが、第10Rの試走が終わったあたりから雨が強くなり、そこからは重走路での競争になった。そんな雨中の決戦を制したのは、青山周平。
試走は青山周平が一番時計で68。次いで若井友和、高橋貢、荒尾聡が69、吉原恭佑が70、黒川京介が72、田中茂が75、広瀬勝光が最も悪くて78だった。
10Mオープンのスタート争いはまず、2枠黒川が飛び出した。これに1周目の仕掛けが決まった青山が追う展開になった。黒川は自分のコースをしっかり回っていたが、4周3コーナーで青山がインに突っ込む。これはやや無理な仕掛けで流れてしまうが、外を伸び返して5周目に入る時には先頭を奪取。3番手に付けていた若井も黒川を外からパスしていく。青山は独走に入ってからも危なげない走りでゴールを迎えた。
デビューした時からオールマイティーな才能で、1着を積み上げてきた青山。ただし、数ヶ月前までは重走路をやや苦手にしていた時期があった。それでも地元の記念ナイターから以前の走りを取り戻すと、その後の大きなレースでも随所で好走を見せていた。そしてここにきて大舞台で結果を残した。今の青山には隙らしい隙が見当たらない。エンジンさえしっかり付いてくれば、これからも記念タイトルを量産するだろう。
新井恵匠が嬉しいGI初制覇!
天候が不安定だった今シリーズ。最終日も走路状況が安定せず、選手にとっては調整が難しくなった。11Rの試走後から本格的な雨となり、優勝戦は試走から重走路。
試走は新井恵匠が72、前田淳が73、新村嘉之と別府敬剛と岡部聡が75、竹谷隆と荒尾聡が76、渡辺篤が最も悪く81だった。
レース展開は、まず0ハンから新村が先行。早々と逃げ態勢に入る。それを同ハンの竹谷が追っていく。10線は最内の別府が先行し、7枠から新井が飛び出していく。大外の荒尾も悪くないスタート。前田、岡部、渡辺はやや厳しいレース展開に。
逃げる新村のペースだが、予想外にスピードに乗っていく。2番手の竹谷は、一度は差を詰めたが、やがて離されていく。新村との差が開いたあたりから10線勢の襲撃が始まる。別府や岡部が襲いかかるが、この両者の攻めはなんとか振り切れた。しかし、道中で荒尾を逆転した新井がやってくると、竹谷がコーナーではらんだ所を逃さずインに入っていく。そこからは逃げる新村と追う新井の一騎打ち。徐々に差を詰めると、新村のインが空いた所を新井がしっかりと交わして先頭奪取。そのまま後続を引き離し1着ゴール。
新井はこれまでGIIを2度制していたが、GI以上の記念タイトルは持っていなかった。しかしこれでGIタイトルホルダーの仲間入り。新井はデビュー時から常に同期を引っ張っていく存在だったが、ここにきて30期リーダーを確実のモノにした。整備や練習に熱心な姿勢が新井の技術を高めている。決して楽なことばかりではないオートレーサーの仕事を楽しくやれている。好きこそものの上手なれ。まさにこの言葉を体現しているのが新井。GIIからGIときたら次は...。SGを制しても何もおかしくない力量を身に付けている。
青山周平が早川清太郎との死闘を制した!
準決は重走路で行われた伊勢崎GII稲妻賞だったが、優勝戦の日は第1Rから良走路で、優勝戦の12Rまで続いた。
試走は青山周平が一番時計で27。次いで、早川清太郎が28、高橋貢が30、吉原恭佑が32、落合淳と荒尾聡が33、木村享平が34、田辺誠がもっとも悪く36だった。
0ハンの序盤争いは、まず最内の落合が主導権を握っていく。10線は枠ナリのスタート。吉原がすぐさま0ハンを攻略にかかった。落合は粘れず吉原が先頭を奪取。そこからペースを上げたい吉原だったが、早々と青山がやってくる。今度は先頭に立った青山に対し、早川が差を詰めていく。少しずつ車間を詰めると、7周3コーナーで早川が青山のインに突っ込む。このまま早川がゴールを迎えるかに見えたが、青旗すぎで青山が早川を差し返しにかかる。これが綺麗に決まり、そのままゴール。青山が早川との競り合いに勝ってみせた。
優勝戦の青山は、強豪10線勢の大外に置かれる厳しいハンデで、カマシも決まらず苦しい位置からの競争になったが、シッカリと中団を割って行けた。先頭に立ってからもコースが小さくなることがなかった。早川に抜かれた時も冷静に逆転の態勢を作れた。スタート一気の速攻ではないスタイルで勝利をもぎ取れたのは、レーサーとしての戦術の幅が広がった証拠。まだまだ成長途上の31期。これからも記念タイトルを量産しそうだ。