青山周平が日本選手権で連覇達成!
飯塚オートで行われていた第51回SG日本選手権オートレースは、伊勢崎の31期・青山周平が制した。昨年の大会に続いての優勝で、見事に連覇を果たした。
試走タイムは青山と鈴木圭一郎が一番時計の29。佐々木啓、浦田信輔、丹村飛竜が30。永井大介と金子大輔が31。荒尾聡が34と一番悪かった。スタート争いは最内の青山が先行。これに鈴木圭と永井が続いていく。3枠の荒尾がスタート失敗。金子大輔と佐々木啓が4番手争い。丹村と浦田は厳しい展開になった。
レース展開はトップスタートの青山がそのまま逃げ切り。最初から最後まで先頭を譲らず優勝を決めた。これは青山の勝ちパターン。独走時は自分のコースを丁寧に走り、後続と差がある時は少し大きめに、そして後続がビタ付けになるとインを抑える走法。この走りを青山は完全にマスターしている。現状、エンジンが仕上がった青山を抜くのは、困難を極めるだろう。これで昨年に続き、SG競争の最高峰・日本選手権を連続で制すことになった。通算でSGは6V。この数字は今後、もっと高まるだろう。
準優勝だったのは佐々木。レース序盤で3番手に付けると、永井よりやや強めのエンジン状態だったが、永井を抜くのに手間取った。しかし、終盤でチャンスを見つけるとインに飛び込み2番手を奪取。その後は先頭を走る青山との差を詰めにかかったが、周回が足りず2番手止まり。それでもSGで準優勝は大したモノ。ここ数ヶ月の好調を示す形になった。もう少し周回があればどうなっていたか...。たられば、は勝負事で語っても仕方のない事だが...。佐々木は年末のスーパースターも楽しみになってきた。
当ブログで本命に推していた鈴木圭は、中盤4番手から車が進まず苦しいレースになった。それでも最終周回で永井を抜いて、何とか3着には食い込んだが、序盤の位置取りに課題を残した。
鈴木圭一郎がSG全日本選抜4連覇を達成!
川口オートで行われていた第33回SG全日本選抜オートレースは、浜松の32期・鈴木圭一郎が制した。これでこの大会は4連覇となった。レース内容も全国ランク1位に相応しい横綱相撲の様相を呈していた。
準決こそ重走路で行われたが、優勝戦は良走路。試走タイムは鈴木圭が一番時計で30。佐藤貴也が32、高橋貢と田村治郎が33、有吉辰也が34、吉原恭佑が35、鐘ヶ江将平が37、新村嘉之が一番悪くて39だった。
レース展開はいたってシンプル。4枠の鈴木圭がトップスタートを決めると、そのままゴールまで先頭を譲らず1着入線。上がりタイムも361と、この時期の10周戦に見合った数字をたたき出した。2着は高橋貢で、序盤で2番手に立つと、鈴木圭と一対一。一時は5車身ほど離れていた車間を徐々に詰めてはいったが、射程に捕らえるまでは行かず準優勝だった。3着は佐藤貴。序盤で鐘ヶ江をパスし3番手に立ったが、高橋貢との差は広がるばかり。ちなみに、スタート後にアクシデントがあり、有吉辰也は早々と戦線離脱を余儀なくされた。
それにしても鈴木圭の走りは圧巻だった。圧倒的一番人気だったのに、プレッシャーを感じていないかのような悠々とした走り。スタートもしっかりとトップ旋回を決めてみせた。鈴木圭から車券を買っていた人は、落ち着いてレースを見ていられたのではないだろうか。これこそがナンバー1の貫禄。今回の全日本選抜で4連覇は、過去に達成者はいなかった。また一つ偉業を達成。次回も優勝すれば5連覇。これは島田信廣が持つスーパースター王座決定戦5連覇に並ぶSG連覇タイ記録。ぜひ次回も期待したい。
鈴木圭一郎がプレミアムカップ初制覇!
9月25日に山陽オートで行われた特別GIプレミアムカップの優勝戦は、浜松の32期・鈴木圭一郎が制した。鈴木はこの大会、初めての戴冠。これでまた一つ保持タイトルを増やした。
この日は1Rから良走路で行われ、優勝戦も良走路だった。試走は鈴木圭一郎が一番時計の29、次いで青山周平が30、佐々木啓が31、荒尾聡と佐藤摩弥と高橋貢が33、有吉辰也が34、田中茂が最も悪く35だった。
0オープンで肝心のスタートは、4枠から鈴木が飛び出す。これに6枠の荒尾が乗って行く。有吉と佐藤が3番手争い、青山は5番手発進、そして佐々木、田中、高橋と続いた。
先頭争いは単調。トップスタートの鈴木が序盤から後続を引き離し、独走状態。最終的に一度も先頭を譲らずゴール。2番手に付けた荒尾は佐藤摩に差し込まれてしまう。今度は2番手に立った佐藤摩ではあったが、有吉を差し、更には荒尾を捲った青山が3番手に付ける。青山は佐藤摩と一騎打ちになると、隙を見てインから突破。2番手に躍り出た。後ろでは佐々木が浮上し、3番手を走る佐藤摩に仕掛けるシーンも見られたが、交わすまではいかず4番手止まり。
これまで7度のSG優勝、更に8度のGI優勝がある鈴木だが、このプレミアムカップとは縁がなかった。しかし今回、同大会を制したことで、よりいっそうナンバー1としての貫禄が得られた。大きな大会ではエンジン状態に左右されることが多い鈴木だが、仕上がったときは無類の強さを発揮できる。スタート、スピード、捌き、重走路とどれをとっても超一流。現在ある記念レースを、いずれは全て制覇する日が来てもなんらおかしくない。
脅威の追い込みで鈴木圭一郎が秋のスピード王を制す!
浜松オートで行われていた第61回秋のスピード王決定戦は、地元の32期・鈴木圭一郎が最後方から追い込んで勝ち切った。
試走タイムは鈴木圭が1番時計の30、次いで荒尾聡が33、柴田健治と若井友和が34、鈴木静二が35、浅野浩幸と藤波直也が36、浅田真吾は37と一番悪かった。
0ハンのスタート争いは、大外の藤波がカマシ気味に出ていく。それを受け止める形で柴田が先に1コーナーに突入していく。その後ろは浅田、浅野、鈴木静と続いていく。10線は枠ナリに若井、荒尾、鈴木圭と出ていった。
その後は柴田と藤波がぐんぐんとペースを上げる。同ハンの他3者は付いて行くことができず、差は離されていく一方。浅田以下は、やや車群が密集していたが、そこを外から中から交わしていく車は鈴木圭。しかし、鈴木圭が3番手に立つ頃には、柴田と藤波は遥か前方。残り4周ほど残していたが、追いつけるかどうかはかなり微妙な距離だった。しかし、周回ごとに徐々に差を詰め、まずは藤波をインから突破。そして、最終周回のバックストレッチで柴田を外からパス。見事に鈴木圭が先頭に踊り出てみせた。そのままゴールで、同タイトルを連覇。
それにしても鈴木圭のスピードが目立ったレースだった。ゴチャ付く中団を難なく交わす腕も流石だったが、そこからの猛追は異次元の走りだった。試走タイムから他を圧倒していたとはいえ、乗り手が疲れてくるレース後半でむしろスピードが増したように見えた。一時期ほどの快進撃は見られなくなった鈴木圭だが、今後のプレミアムカップに弾みが付いたのは間違いない。
速攻決めた有吉辰也が悠々と逃げ切った!
浜松で行われていたGIIウィナーズカップは、飯塚の25期・有吉辰也が制した。好枠からトップスタートを決め、楽に抜け出す展開。しっかりとチャンスをモノにした。
試走は鈴木圭一郎が一番時計の31。次いで金子大輔が32、有吉が33、青山周平が34、重富大輔と伊藤信夫が35、浦田信輔が36、田中正樹が37だった。
0ハン単騎の田中はスタートをなんとか残す。10線は有吉の先行に、最内の重富も踏ん張ったが1コーナーで金子がカマシて行く。伊藤信は空回りして大きく出遅れてしまう。外枠の2車はそこまでいいスタートを切れなかった。
田中は序盤でリードを広げたかったが、有吉がすんなりと交わして行く。すぐ後ろには金子も付けていたが、有吉を射程内に収めることはできなかった。逆に、スタートでなんとか外枠2車のカマシをこらえた浦田がジワジワと浮上して行く。そして、2番手を走っていた金子を捌いて行く。青山と鈴木圭は終始競り合う形で厳しい展開になった。結果的に青山が3着で鈴木圭が4着。
有吉はこれで今年4度目の優勝。その中にはGIIオーバルチャンピオンカップも含まれている。絶頂時の有吉からすれば、まだまだ完全復活とは言えないが、徐々にいい時の走りが戻ってきているようにも見える。スタートに関しては絶頂時と何らそん色がない。走りも8~9割方戻ってきている。現在は全国ランクの関係で、ハンデ位置的に好枠から競争ができているが、最重ハンでも外枠に置かれるようになった時、本当の正念場がやってくるだろう。