オールB級選手による戦い!
今回の伊勢崎3日間開催は、出場する選手が全てB級。S級やA級が不在で、力の拮抗したバトルが繰り広げられる。いつものレースと違い、軸となる選手がいなくなることが想定されるので、予想はこれまでより困難になるか。それとも試走タイムが大いに参考になるのか。ふたを開けて見るまでは分からない。地区別に注目の選手を挙げていく。
まずは地元伊勢崎から。出場するランク的には野沢守弘や伊藤幸人などが上位だが、近況の動きはイマイチ。むしろ、大外を回って軌道に乗るとペースが上がる小田雄一朗や、インコースを徹底して抑えて回る松村真の方が車券に絡む機会は多そう。以前の活躍を知っているとB級にランクされていることが不思議にも思える千葉泰将も、スピードを生かした走りに期待できる。高橋絵莉子、田崎萌といったフレッシュなレーサーも力を付けており上位着を狙ってくる。
山陽地区は有力選手が多い。今回の山陽ランクトップは杉本雅彦。スピードやタイムの面では多くを望めないが、先頭を走ると後続を抑える走りで見せ場を作ることがある。2番手の斎藤隆充は、昨年3回優勝戦に乗っているほどの実力の持ち主。的確なイン走法で中団を突破してくる。稲原良太郎はA級に匹敵する走力を持っている。ここ一番での大駆けに注意したい。33期の青木隆浩は前々走の地元で優出し5着。その同期の角翔太郎は前走の飯塚で1着2本、2着1本と成長が見られる。
川口地区は、参戦する中でランクトップの相馬康夫に注目。スタートの甘さは改善できていないが、道中回りだしてからはA級並のスピードを誇る。押田幸夫は成長の壁にぶち当たっていた印象だが、前走の浜松では多少良くなってきていた。
飯塚地区は本門延唯が好気配。前走の地元では準決3着で優出できなかったが、それ以外の3走は全て車券に絡めている。宮地朗は試走タイムが出ないタイプだが、レースではインを回って渋太く乗る方だ。また、33期の木山優輝は、これまで優勝経験が2回ある。同期の中では有力株なので、注目して見てみたい。
最後に浜松地区。前走の浜松開催で優出したのが山脇孝志と落合巧。どちらも逃げるレースで持ち味を出せる方だ。もしも、追い込む展開になった時は不安が残る。戸塚茂は一人で走るとソコソコのスピードが出る。早めに抜け出せるようなら後続を振り切れるハズ。落合と同期の交川陽子は、1級車に乗り替わってから走りが良くなってきている。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
小田 雄一朗〔伊勢崎 B-29(26期)〕
松村 真〔伊勢崎 B-39(28期)〕
相馬 康夫〔川口 B-3(25期)〕
杉本 雅彦〔山陽 B-9(14期)〕
斎藤 隆充〔山陽 B-11(23期)〕
戸塚 茂〔浜松 B-14(25期)〕
山脇 孝志〔浜松 B-34(28期)〕
木山 優輝〔飯塚 B-72(33期)〕
捌き巧者が揃い、熱戦を繰り広げる!
飯塚オートは3月10日にミッドナイトの優勝戦が行われたが、そこから間隔を空けず今度は昼間開催が行われる。ミッドナイトから連戦の選手に有利にも思われるが、走る時間帯が違うとまた変化が表れるかも。
今回の地元主力は田中茂と久門徹の26期コンビ。田中茂の前走は地元の昼間開催。ここでは予選準決をしっかりとこなし優勝戦まで進出。優勝戦では同ハン最内の鐘ヶ江将平がすんなり抜け出し優勝。田中茂は好枠だったが、スタートでそこまで行けず、道中も奮闘したが4着止まり。ただ、エンジン自体はマズマズの動きを示していた。突然の雨など、天候に左右されない強みは魅力。久門は川口GIが前走だったが、ここでは力を出し切れなかった。それでも2着は2本あり、所どころに存在感を見せていた。
桝崎陽介はミッドナイトからの連戦。ここでは初日から連勝を決め優出。雨の優勝戦は3着だったが、その前の地元昼間開催では、鐘ヶ江を追走して準優勝の結果。エンジンは高い位置で推移している。他にも地元S級は高宗良次、別府敬剛、岩見貴史などが参戦するが、近況の状態はイマイチ。本来の動きが出せていない。
外来S級で注目なのは若井友和、丹村飛竜、岡部聡。若井は前走の地元GIで優勝戦まで進出した。その前の伊勢崎GIIでは3日目に被害で落車していたが、この不安要素は完全に払拭されている。どちらかと言うと混戦の方が持ち味を出せるだろう。丹村はその川口GIに参戦したが、初日に身体故障で欠車するとそのまま早退となった。ただし、その前の山陽ミッドナイトでは初日から3連勝を決め優出。更にその前の節までは連続で優勝するなど動きは活発。山陽エースとして好成績を残せている。かつての山陽エースは岡部。その岡部も前走の伊勢崎一般開催では優出し3着。このシリーズは4日間開催だったが、全てのレースで車券に絡む安定感を見せていた。
他に外来S級は佐藤裕二と角南一如。佐藤裕は前走の地元GIではピリッとしなかったが、その前の伊勢崎GIIでは優勝戦まで進んでいた。角南の近況は地元で3連戦。優勝戦まで進む節はなかったが、最後は連勝を決めており上昇のキッカケは掴んでいる。
S級以外では田村治郎、谷津圭治、関口隆広が前走の地元で優出。今回の飯塚の直前開催となるミッドナイトでは清岡優一と西村龍太郎が優勝戦まで進んでおり、当地での連続優出を目論む。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-35(28期)〕
若井 友和〔川口 S-12(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-31(24期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
角南 一如〔山陽 S-40(27期)〕
岡部 聡〔山陽 S-46(19期)〕
ナンバー1、2がシリーズを締める!
今回の浜松一般開催はS級選手が少なめ。しかしながら、全国ランク1位と2位が参戦し、シリーズの核を形成していく。その反面A級、B級の層が厚く、勢いのある選手もチラホラいるので優勝争いは簡単にはいかないか。
全国ランク1位の鈴木圭一郎は、前走の伊勢崎で落車。初日から連勝を決め、準決も2着で優出したが、その優勝戦では序盤で早々に落車し戦線離脱。その影響が心配されるが、出場するとなれば万全の状態で臨んでくるハズ。ただし、初日の試走は特に注意して見ておきたい。
ランク2位は佐藤貴也。前走は飯塚一般開催で優出していた。優勝戦は20線に6車並んだ大外からの競争で、必死の追い込みも3着止まりだったが、初日から連勝を決め、シリーズ通して全て車券に絡む安定感を見せていた。今年は3回の優出があるが優勝はゼロ。この辺で今年の初優勝を決めておきたいところだろう。
他に地元S級は伊藤信夫と渡辺篤。伊藤信の前走は飯塚一般開催。ここでは準決5着で優出はならなかったが、それ以外の3走は2勝を含むオール連対。エンジンの推移としては悪くない。渡辺の前走は今回と同じ浜松。ここではシッカリと優出を果たした。このレースは重走路で、苦手としていない走路ではあったが追い込みが利かず7着。良走路に関しては初日に試走25を出すなど、気配は良さそうだった。
外来S級は松尾啓史のみの予定。松尾の前走は伊勢崎一般開催で、準決7着だったが、他のレースでは1着が2本あったし、その前の伊勢崎GIIでは優勝戦まで進んでいたので、エンジン状態はおおむね良好と言える。
今回の浜松は、伊勢崎一般開催から転戦となる選手が多いが、その開催で優勝した生方将人と準優勝だった吉田恵輔が参戦。生方は嬉しい自身初優勝を完全Vで達成した。逃げるレースで今節も活躍できそうだが、ハンデ重化は必至で、その影響は大きくなりそう。吉田恵も初優勝を目指して激走したが、惜しくも届かなかった。今回こそ初優勝を決めるか。
伊勢崎からは伊藤正真にも注目したい。前走の地元ではイマイチだったが、その前の当地浜松で初優勝を決めた。相性のいい走路で再び活躍が期待される。
山陽からは前田淳、藤岡一樹といったビックネームも来場。今はA級にランクされているが、実力的にはS級となんらそん色ないモノを持っている。特に、藤岡は長らく続いた軽いスランプを脱出している。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-29(24期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-38(31期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
前田 淳〔山陽 A-5(27期)〕
吉田 恵輔〔伊勢崎 A-34(29期)〕
生方 将人〔伊勢崎 A-185(27期)〕
今年初の飯塚ミッドナイト開催!
今年は2月に試験的に山陽オートでミッドナイトレースが開催されたが、元々行われていた飯塚オートでは今年初めてのミッドナイトレース。飯塚オートは、昼間ではあるが3月5日に開催を終えたばかり。その時に活躍していた選手も今回は参戦しており、その動向に注目される。
今回出場する中で最もランクが高いのは鐘ヶ江将平で、Sの34位。この鐘ヶ江こそ、前走の直前地元開催で優勝した選手だ。4日間開催で初日は2着、そこからは1着を3本重ねて見事優勝をもぎ取った。鐘ヶ江は数節前まで、長らく軽いスランプに入っていた印象があるが、近況は脱出の兆しが出ていた。そこへきて今回の結果。31期と、まだ若手の部類でこれからの伸び代も十分。ひとつ大きな壁を乗り越えてパワーアップした鐘ヶ江を見せてくれそうだ。
S級の参戦はもう一人。桝崎陽介だ。桝崎の前走は直前の地元開催。予選を順調に突破し優勝戦まで進出。そのレースでは、先駆けを決めた鐘ヶ江を終始マーク追走していたが、最終的には交わすまで行かず準優勝。悔しいレースになったが、優勝戦で2着に入れるのだからエンジン的には悪くない。20線の角度があれば枠ナリにスタート切れることも証明した。今回は鐘ヶ江へのリベンジなるか。
他はA級とB級の予定。A級1位は鈴木宏和。前走の川口ではイマイチな結果に終わったが、近況はスタート力だけでなくスピードも増している。後方から抜いて行くレースでも上位に食い込むようになってきた。今回出場する選手の中では上位級の総合力があるので、優勝争いに参加してくる可能性は高い。
前走で優出していたのは浅田真吾や仲口武志。浅田は今回と同じ飯塚で優出。予選、準決は速攻力を遺憾なく発揮していた。優勝戦も絶好の位置に置かれたが、抜け出す前に後続に捕まり後退。今節はハンデの変動が気になるが、前走と同じく最重ハンの10M前に置かれれば今回もチャンス。仲口は前走の川口で優出。初日から2着を3本重ね、優勝戦では6着だった。仲口も浅田と同様に、最重ハンの10M前に置かれていれば車券の対象になってくる。
他にも、ミッドナイトレースで無類の強さを発揮している滝下隼平、前走も飯塚で走っていた松本やすし、岡松忠などに注目。
B級では、スタートに不安ある相馬康夫だが、軌道に乗るとA級に匹敵するスピードを見せることもある。その時は、いったん後方に下がっても怒涛の巻き返しに期待できる。また、島田健一は積極果敢な走りが身上。後ろから無理やりに抜いてくる選手には必死の抵抗を示すケースが多い。稲原良太郎は成績が安定しない傾向あるが、ツボに入ったときは大駆けが決まることもしばしば。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-34(31期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-35(28期)〕
鈴木 宏和〔浜松 A-1(32期)〕
浅田 真吾〔浜松 A-41(27期)〕
岡松 忠〔山陽 A-2(17期)〕
西村 龍太郎〔山陽 A-67(25期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-8(28期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 A-25(32期)〕
川口伝統のGI・開設記念グランプリレース開幕!
毎年この時期に開催されることが多い川口のGI開設記念グランプリレース。前回の覇者は永井大介。地元の永井は今回も当然参戦で、連覇がかかる。これに待ったをかける選手は現れるのか。
その永井は前走の伊勢崎GIIでは優勝戦まで進出。優勝戦は8号車からのレースで序盤の展開が決まらず厳しいレースになった。ただ、その前の地元一般開催では今年の初優勝を決めており、地元に帰ればいつもの力強さを発揮してくるだろう。
地元川口のランクトップは中村雅人。前走の地元一般開催では初日から3連勝を決め優出。優勝戦では猛追及ばず準優勝だった。試走は連日2台を出していたように、エンジン面は全く問題ない。同じ優勝戦で4着だった大木光は、その次の川口一般開催でも優出し5着。初日から3連勝を決めていたので、こちらもエンジンは良好と言える。
地元S級では佐藤裕二と森且行が好調の部類。佐藤裕は前走の伊勢崎GIIで、初日から着をまとめて優出。優勝戦ではスタートから激走を見せ、優勝もありそうな動きだったが3着。森は前走の地元一般開催で準優勝。この節はオール連対だったし、その前の節でも優出しており、好調をうまくキープできている。
外来S級も好調な選手が多い。高橋貢は伊勢崎のGIIレジェンドカップで優勝を決めてきた。優勝戦では経験豊富な選手らしい落ち着いた走りでタイトルを奪取。上り調子で今回に臨める。同じレジェンドカップで優勝戦に乗っていたのは先述の永井、佐藤裕と、浜松の木村武之。木村はスタート直後に被害があり、厳しいレース展開になった。ただし、エンジン的には試走26が出ていたので悪くはない。
外来S級で、2月28日が優勝戦だった川口のレースに乗っていたのは荒尾聡、金子大輔。優勝戦は重走路で、A級の中山光の初優勝となった。金子が3着、荒尾が4着だったが、シリーズを通してエンジンは中堅上位で保てていた。同じ川口で連続参戦となるのは大きなアドバンテージ。この開催には飯塚の浦田信輔も乗っていたが、4日間シリーズで白星がないなど、元気のある走りは見られなかった。
山陽のエース・丹村飛竜は近況の流れがすこぶる良い。前走の地元ミッドナイト4日間開催では初日から3連勝で優出。優勝戦は5着だったが、その前のミッドナイトと、更にその前の地元開催で優勝。走りにキレが増している。
A級では先述の中山光が前走の地元開催で初優勝。スピードに加えてスタートも良くなっている。このレースには吉田祐也、平川博康も乗っていた。重走路の競争で惨敗したが、良走路では軽快な動きを見せていたので、天候さえ良ければ今回も活躍できそう。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-20(23期)〕