
鬼の居ぬ間にどの選手がチャンスを掴むか!
今回は特別GIプレミアムカップの開催直後でS級選手は不在。更にA級上位も不在で、A級中堅以下とB級による戦いになる。いつもは強豪に優勝を持っていかれがちな選手にとっては、今回は絶好の優勝チャンス。混戦のレースが多くなりそうだが、果たして...。
開催地となる川口で、出場する中でランクトップは篠崎実だったが、私病で欠場。今回からハンデ軽くなってる中山光が川口勢を引っ張ることに。中山透の動き(特にアウト戦)に迫力があり、中山ブラザースの動向に注目したい。
前回GIでマズマズ活躍したのは牧野貴博、深谷輝、黒川京介、平川博康、吉田幸司あたり。牧野は落ち着いたレース運びに定評がある。スピード戦では厳しい場面も多いが、ゴチャ付いているような展開では冷静に展開を突いてくる。深谷は爆発力が魅力。スタートや序盤の位置取りには難があるが、軌道に乗ると車速が上がるタイプ。平川や黒川も同様で、自分のリズムで走れる展開だと力を最大限に発揮してくる。吉田は昔から速攻が最大の武器。短ハンデ戦になるなら序盤で勝負をつけるシーンが多く見られる。
外来では桜木公和が、ミッドナイトレースで優勝しての参戦。レースの時間帯は昼間に移行するが、優勝の経験が乗り手に自信を与えてくれるだろうから初日からその走りには注目したい。湯浅浩は地元の開催で優出していた。19期と、ベテランの域に入りつつあるが、元々センスの高かった選手で、エンジンを高い位置で安定させるのは巧い。
伸び盛りの33期勢にも注目したい。先述の黒川が現在のところ同期でトップ選手だが、同地区の泉田修佑や稲川聖也も着実に成長を見せている。外来では伊藤正真が今年、初優勝を決めて上り調子。山陽の青木隆浩は前走の伊勢崎のB級戦で優勝戦まで進んでいた。
そのB級戦では、川口の高橋祐一が久しぶりの優勝を決めていた。それもオール連対の好成績。そのレースには稲原良太郎や田中泰彦も乗っていた。特に稲原はA級に匹敵する実力を持っているので、ハンデの利を生かして好走がありそう。
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主な出場予定選手
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中山 光〔川口 A-63(32期)〕
広瀬 勝光〔川口 A-79(30期)〕
牧野 貴博〔川口 A-81(24期)〕
中山 透〔川口 A-149(31期)〕
湯浅 浩〔伊勢崎 A-73(19期)〕
辰巳 裕樹〔浜松 A-55(31期)〕
阿部 仁志〔飯塚 A-59(29期)〕
矢野 正剛〔山陽 A-144(31期)〕
SS王座への道、プレミアムカップが開幕!
今年度最後の記念レースは、山陽オートで行われる特別GIプレミアムカップ。ここで優勝戦に進出し、3着までに入るとスーパースター王座決定戦への出場がほぼ確定となる大事な開催。強豪たちにとっては出場権を早めに獲得し、余裕を持って今後のSGなどにも臨めるようにしておきたい。
注目選手を挙げていく。まずは今回地元となる山陽勢から。
現在、山陽で最もランクが高いのは丹村飛竜。前走の飯塚ではしっかりと優勝戦まで進出していた。ただし、このレースではスタート後に被害があり落車。その影響が心配される。エンジン状態としては松尾啓史の方がいい。前走の浜松一般開催ではオール1着の完全優勝を決めてきた。優勝戦では試走24を出すなど、エンジンは噴いていた。他では佐々木啓や岡部聡なども好調。佐々木は前走の飯塚一般開催で優出。岡部は前々走の伊勢崎で優出し3着に入っている。また、岩崎亮一、人見剛志、角南一如なども地元だといつも以上の走りをする印象がある。
次に全国ランク1位の鈴木圭一郎を擁する浜松。その鈴木圭の近況はエンジン状況を判断しにくい。前走の地元3日間開催では、「鈴木圭一郎2級車チャレンジ」の企画で2級車での競争となった。ここでは1着がなかったが、2級車でのレースとなれば仕方のないこと。その前の伊勢崎では優勝戦まで進んでいる。ただ、この優勝戦では珍しく落車妨害をしてしまった。今回でリズムを立て直したい。全国ランク2位の佐藤貴也はマズマズ。前走の地元では優出できなかったが、その前の飯塚では優勝戦まで進めていた。伊藤信夫、渡辺篤は好調。前走の地元で優出し、伊藤信が準優勝、渡辺が3着に入っている。金子大輔、木村武之といったSGタイトルホルダーも、エンジンが並以上になれば上位争いに参加できる。
伊勢崎勢は全体的に状態がイマイチ。ランクトップの青山周平は前走の地元では1、4、4、1着。肝心の準決でも力を出せなかった。高橋貢の前走は川口のGI。ここでは1着1本、2着2本がありマズマズだったが、準決では5着と失速。それでもエンジン的には中堅を保てている。伊勢崎3番手の早川清太郎も、青山同様にエンジン一息。S級は他の選手もイマイチで、むしろA級の仲田恵一朗が川口GIで優出するなど活躍している。
川口勢は、突き抜けて好調な選手はいないが、全体的に中堅以上の状態を保てている。ランクトップは中村雅人。前走の地元GIでは精彩を欠いていた。本来のキレのある走りができていなかった。川口2番手の永井大介は、その地元GIではしっかりと優出し、準優勝を決めている。シリーズ中は1着はなかったが、2着を4本と安定した成績を残していた。近況の動きが冴えているのは若井友和、大木光、佐藤裕二といったあたりで、特に混戦になるようなら成績が上向く。一発力では加賀谷建明。前走の地元GIでも優出しているが、そのレースでは序盤で内線突破の反則。ただし、爆発力は秘めている。
最後に飯塚勢。ランクトップの荒尾聡は前走の川口GIで優出。調子が上がっている。2番手の篠原睦も好調をキープ。前走の地元で優出、その前の伊勢崎GIIでも優勝戦まで進んでおり、代名詞である安定感は健在。荒尾と共に短ハンデ戦や、オープン戦で最大限に力を発揮してくる。田中茂も前走の地元で優出し3着。予選道中はオール連対。鐘ヶ江将平は完全復活を見せている。前走のミッドナイトでは準優勝し、その前の地元では優勝を達成している。桝崎陽介は前走の地元開催はイマイチだったが、それまでは連続で優出しており、エンジン的にはいい位置で保てている。浦田信輔は元気がない。かつての強攻を再び披露したいところ。
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主な出場予定選手
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丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-7(26期)〕
オールB級選手による戦い!
今回の伊勢崎3日間開催は、出場する選手が全てB級。S級やA級が不在で、力の拮抗したバトルが繰り広げられる。いつものレースと違い、軸となる選手がいなくなることが想定されるので、予想はこれまでより困難になるか。それとも試走タイムが大いに参考になるのか。ふたを開けて見るまでは分からない。地区別に注目の選手を挙げていく。
まずは地元伊勢崎から。出場するランク的には野沢守弘や伊藤幸人などが上位だが、近況の動きはイマイチ。むしろ、大外を回って軌道に乗るとペースが上がる小田雄一朗や、インコースを徹底して抑えて回る松村真の方が車券に絡む機会は多そう。以前の活躍を知っているとB級にランクされていることが不思議にも思える千葉泰将も、スピードを生かした走りに期待できる。高橋絵莉子、田崎萌といったフレッシュなレーサーも力を付けており上位着を狙ってくる。
山陽地区は有力選手が多い。今回の山陽ランクトップは杉本雅彦。スピードやタイムの面では多くを望めないが、先頭を走ると後続を抑える走りで見せ場を作ることがある。2番手の斎藤隆充は、昨年3回優勝戦に乗っているほどの実力の持ち主。的確なイン走法で中団を突破してくる。稲原良太郎はA級に匹敵する走力を持っている。ここ一番での大駆けに注意したい。33期の青木隆浩は前々走の地元で優出し5着。その同期の角翔太郎は前走の飯塚で1着2本、2着1本と成長が見られる。
川口地区は、参戦する中でランクトップの相馬康夫に注目。スタートの甘さは改善できていないが、道中回りだしてからはA級並のスピードを誇る。押田幸夫は成長の壁にぶち当たっていた印象だが、前走の浜松では多少良くなってきていた。
飯塚地区は本門延唯が好気配。前走の地元では準決3着で優出できなかったが、それ以外の3走は全て車券に絡めている。宮地朗は試走タイムが出ないタイプだが、レースではインを回って渋太く乗る方だ。また、33期の木山優輝は、これまで優勝経験が2回ある。同期の中では有力株なので、注目して見てみたい。
最後に浜松地区。前走の浜松開催で優出したのが山脇孝志と落合巧。どちらも逃げるレースで持ち味を出せる方だ。もしも、追い込む展開になった時は不安が残る。戸塚茂は一人で走るとソコソコのスピードが出る。早めに抜け出せるようなら後続を振り切れるハズ。落合と同期の交川陽子は、1級車に乗り替わってから走りが良くなってきている。
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主な出場予定選手
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小田 雄一朗〔伊勢崎 B-29(26期)〕
松村 真〔伊勢崎 B-39(28期)〕
相馬 康夫〔川口 B-3(25期)〕
杉本 雅彦〔山陽 B-9(14期)〕
斎藤 隆充〔山陽 B-11(23期)〕
戸塚 茂〔浜松 B-14(25期)〕
山脇 孝志〔浜松 B-34(28期)〕
木山 優輝〔飯塚 B-72(33期)〕
捌き巧者が揃い、熱戦を繰り広げる!
飯塚オートは3月10日にミッドナイトの優勝戦が行われたが、そこから間隔を空けず今度は昼間開催が行われる。ミッドナイトから連戦の選手に有利にも思われるが、走る時間帯が違うとまた変化が表れるかも。
今回の地元主力は田中茂と久門徹の26期コンビ。田中茂の前走は地元の昼間開催。ここでは予選準決をしっかりとこなし優勝戦まで進出。優勝戦では同ハン最内の鐘ヶ江将平がすんなり抜け出し優勝。田中茂は好枠だったが、スタートでそこまで行けず、道中も奮闘したが4着止まり。ただ、エンジン自体はマズマズの動きを示していた。突然の雨など、天候に左右されない強みは魅力。久門は川口GIが前走だったが、ここでは力を出し切れなかった。それでも2着は2本あり、所どころに存在感を見せていた。
桝崎陽介はミッドナイトからの連戦。ここでは初日から連勝を決め優出。雨の優勝戦は3着だったが、その前の地元昼間開催では、鐘ヶ江を追走して準優勝の結果。エンジンは高い位置で推移している。他にも地元S級は高宗良次、別府敬剛、岩見貴史などが参戦するが、近況の状態はイマイチ。本来の動きが出せていない。
外来S級で注目なのは若井友和、丹村飛竜、岡部聡。若井は前走の地元GIで優勝戦まで進出した。その前の伊勢崎GIIでは3日目に被害で落車していたが、この不安要素は完全に払拭されている。どちらかと言うと混戦の方が持ち味を出せるだろう。丹村はその川口GIに参戦したが、初日に身体故障で欠車するとそのまま早退となった。ただし、その前の山陽ミッドナイトでは初日から3連勝を決め優出。更にその前の節までは連続で優勝するなど動きは活発。山陽エースとして好成績を残せている。かつての山陽エースは岡部。その岡部も前走の伊勢崎一般開催では優出し3着。このシリーズは4日間開催だったが、全てのレースで車券に絡む安定感を見せていた。
他に外来S級は佐藤裕二と角南一如。佐藤裕は前走の地元GIではピリッとしなかったが、その前の伊勢崎GIIでは優勝戦まで進んでいた。角南の近況は地元で3連戦。優勝戦まで進む節はなかったが、最後は連勝を決めており上昇のキッカケは掴んでいる。
S級以外では田村治郎、谷津圭治、関口隆広が前走の地元で優出。今回の飯塚の直前開催となるミッドナイトでは清岡優一と西村龍太郎が優勝戦まで進んでおり、当地での連続優出を目論む。
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主な出場予定選手
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田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-35(28期)〕
若井 友和〔川口 S-12(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-31(24期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
角南 一如〔山陽 S-40(27期)〕
岡部 聡〔山陽 S-46(19期)〕
ナンバー1、2がシリーズを締める!
今回の浜松一般開催はS級選手が少なめ。しかしながら、全国ランク1位と2位が参戦し、シリーズの核を形成していく。その反面A級、B級の層が厚く、勢いのある選手もチラホラいるので優勝争いは簡単にはいかないか。
全国ランク1位の鈴木圭一郎は、前走の伊勢崎で落車。初日から連勝を決め、準決も2着で優出したが、その優勝戦では序盤で早々に落車し戦線離脱。その影響が心配されるが、出場するとなれば万全の状態で臨んでくるハズ。ただし、初日の試走は特に注意して見ておきたい。
ランク2位は佐藤貴也。前走は飯塚一般開催で優出していた。優勝戦は20線に6車並んだ大外からの競争で、必死の追い込みも3着止まりだったが、初日から連勝を決め、シリーズ通して全て車券に絡む安定感を見せていた。今年は3回の優出があるが優勝はゼロ。この辺で今年の初優勝を決めておきたいところだろう。
他に地元S級は伊藤信夫と渡辺篤。伊藤信の前走は飯塚一般開催。ここでは準決5着で優出はならなかったが、それ以外の3走は2勝を含むオール連対。エンジンの推移としては悪くない。渡辺の前走は今回と同じ浜松。ここではシッカリと優出を果たした。このレースは重走路で、苦手としていない走路ではあったが追い込みが利かず7着。良走路に関しては初日に試走25を出すなど、気配は良さそうだった。
外来S級は松尾啓史のみの予定。松尾の前走は伊勢崎一般開催で、準決7着だったが、他のレースでは1着が2本あったし、その前の伊勢崎GIIでは優勝戦まで進んでいたので、エンジン状態はおおむね良好と言える。
今回の浜松は、伊勢崎一般開催から転戦となる選手が多いが、その開催で優勝した生方将人と準優勝だった吉田恵輔が参戦。生方は嬉しい自身初優勝を完全Vで達成した。逃げるレースで今節も活躍できそうだが、ハンデ重化は必至で、その影響は大きくなりそう。吉田恵も初優勝を目指して激走したが、惜しくも届かなかった。今回こそ初優勝を決めるか。
伊勢崎からは伊藤正真にも注目したい。前走の地元ではイマイチだったが、その前の当地浜松で初優勝を決めた。相性のいい走路で再び活躍が期待される。
山陽からは前田淳、藤岡一樹といったビックネームも来場。今はA級にランクされているが、実力的にはS級となんらそん色ないモノを持っている。特に、藤岡は長らく続いた軽いスランプを脱出している。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-29(24期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-38(31期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
前田 淳〔山陽 A-5(27期)〕
吉田 恵輔〔伊勢崎 A-34(29期)〕
生方 将人〔伊勢崎 A-185(27期)〕