第53回GIスピード王決定戦開幕!
山陽の伝統GIスピード王決定戦が始まる。今年で53回目を迎える同大会。前回は浜松の鈴木圭一郎の優勝で幕を閉じた。今回もその鈴木圭は参戦予定で連覇がかかっているが、それを阻止すべく地元選手達も調子を上げている。果たして優勝の行方は...。
前回覇者・鈴木圭は一時期調子を落としていたが、前走の飯塚GIではシッカリと立て直していた。予選道中を無難にこなし、優勝戦まで進むと2着の準優勝だった。試走26、上がり375の好タイムをマークし、いつもの鈴木圭の動きになっていた。大会連覇へ向け良い状態で乗り込んでこれる。
地元勢は全体的に状態が上向いてきている。ランクトップは丹村飛竜で、前走は伊勢崎だった。初日から連勝を決めたが、準決では7着になり優勝戦には進めなかった。しかし、その前の川口では優勝戦まで進んでいたし、近況はスタート、スピードの両面に進化が見られる。地元タイトル流失を防ぐべく、地元勢を盛り上げる存在になるか。
丹村の師匠に当たる岡部聡は近況イマイチだが、この大会との相性はバッチリ。これまで8度、この大会を制しており、この時期の山陽走路のセッティングを熟知している。弟子の丹村と共にシリーズを引き立てる。松尾啓史は前走の飯塚で連勝を決め優出。ただ、その優勝戦では自落してしまった。それによる悪影響がなければいいが...。佐々木啓、岩崎亮一、人見剛志なども戦える動きは出ている。
外来勢では鈴木圭以外にも注目の選手が多い。近年は鈴木圭とライバル関係にもある青山周平は、前走の地元では準決5着で優出を逃したが、それ以外の3走は全て連に絡んでいた。山陽では平成チャンピオンカップを2度制しており、走路との相性は問題ない。
他にも永井大介、佐藤貴也、木村武之、篠原睦などビックネームが来場。永井はこのところ地元で連続して優出を逃しているが、試走も上がり時計も良い数字をマークしており、エンジン面はそれほど心配ない。佐藤貴は永井ほどタイムは出ていないが、走法的にタイムが出るスタイルではなく、イン小回りの攻めは決まっている。木村武は前走のミッドナイトでは優出を逃したが、その前の地元4日間開催ではオール1着の完全Vで調子を上げていた。篠原も前走のミッドナイトでは軽快な動きを見せていた。
A級では林弘明、西村龍太郎、穴見和正の3者が前走の伊勢崎で優出。S級陣の走りに隙が生まれるなら、見逃さずに突いて行けるアシはある。浜松の鈴木宏和も好調をキープ。前走の地元では木村武の完全Vの前に屈したが、結果的には準優勝でオール連対の成績を残せている。飯塚の滝下隼平は、走路温度が下がってきてからは強烈な追いアシを見せ付けている。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-17(26期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-7(26期)〕
重富 大輔〔飯塚 S-27(27期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
大木 光〔川口 S-15(28期)〕
地元浜松VS川口の構図
今節のメイン選手層は、地元の浜松勢はもちろんの事、それ以外では川口から大挙襲来する。地元ナンバー1の鈴木圭一郎は不在で、金子大輔がその留守を預かる。中村友和、渡辺篤らの若手を率いて外来勢を迎え撃つ。
金子は好調が続いている。前走の飯塚3日間開催では準決の雨で6着を取り、優勝戦には進めなかった。しかし、最終日の重走路では1着を取っていた。更に前々走となる飯塚GIではオール連対の優勝を果たしていたので、エンジン状態は高い位置で推移していると言える。今回は出場する中で地元ランクトップの意地にかけ、初日から素晴らしい競争を展開するハズ。
その金子と共に地元の牙城を守るS級は中村友和と渡辺篤。中村友は前走の飯塚GIでもソコソコ存在感を示せていた。スピードに関しては全国区で、課題のスタートが安定してくれば1流レーサーの仲間入りができる。渡辺もおおむね好調。前走の川口一般開催ではイマイチだったが、その前の飯塚GIでは優勝戦まで進めていた。
対する外来のS級は5選手参戦予定。川口からは4人で鈴木清、岩田裕臣、斎藤撤二、森且行だ。4者とも前走は地元3日間開催。その中で優勝戦まで進んだのは斎藤。優勝戦は6着だったが初日2着、準決1着と追い込みが決まっていた。序盤の展開は厳しくなりがちだが、そこからの攻めアシは冴えている。
鈴木清は悔しい開催となった。準決だけ6着で、他の2走は1着。一時期は大きく調子を落としていたが、ここ数節は本来の走りができている様子。最大の武器はスタート力で、レース前半から有利な展開を作っていける。岩田もエンジン状態は悪くない。準決こそ3着で悔し涙をのんだが、最終日には試走28の好タイムをマークしていた。森も走路温度の低下とともにエンジン状態は高まってきている。
伊勢崎から来場のS級は内山高秀のみ。前走は飯塚GIで、白星こそなかったがエンジン状態としてはマズマズの位置にありそうだった。レース展開の読みがうまいので、混戦になっていても冷静に浮上してこれる。
A級の中にも好調な選手は多い。川口から参戦する間中大輔、五十嵐一夫、片野利沙は前走の地元で優出しての参戦。間中は初日から2連勝で優出。優勝戦でも2着に入り準優勝。かなりのスピードが出ていた。五十嵐はこのところ好調。地元は連続優出で、前々回の地元では見事優勝している。片野も0ハン単騎や、すぐに抜け出せる展開なら見せ場を作れている。
地元では平塚雅樹が前走の飯塚で優出。自身初優勝のチャンスだったが、優勝戦は早々と後退してしまった。笠木美孝は前走の地元で優出。A級でのランクが続いているが、元々は長らくS級に君臨していた選手。まだまだ力は衰えていない。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
中村 友和〔浜松 S-25(32期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-38(31期)〕
鈴木 清〔川口 S-18(23期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-42(31期)〕
斎藤 撤二〔川口 S-44(25期)〕
森 且行〔川口 S-48(25期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-33(26期)〕
26期勢がシリーズを盛り上げそう!
このところ飯塚オートは開催が続いている。12月3日には、3日間短期シリーズの優勝戦が行われ、辻大樹が優勝。そこから日を空けず、今度はミッドナイトが開催される。勢いがある辻、それに浜松で完全優勝してきた木村武之、地元26期三羽烏が加わり激闘が繰り広げられる。
前回の飯塚開催を制した辻は、優勝戦で執念の走りを見せた。1回は同ハンの滝下隼平に前を走られたが、そこから諦めない姿勢で優勝をもぎ取った。優勝戦は重走路だったが、初日2日目は良走路で、ここでも軽快な走りを見せていた。乗り手もエンジンも良い今、ハンデ位置によっては連続優勝も十分ありそうだ。
今回参戦する中でもう一人、絶好調の選手がいる。浜松の木村武之だ。前走の地元4日間開催では、初日から白星を4つ重ねて完全優勝を成し遂げた。優勝戦は試走27、上がり363の好タイムをマークし、スタートの切れも冴え渡っていた。走路とレースの時間帯が変わるとは言え、そこはベテランの域に入りつつある26期生。柔軟に対応してくるだろう。
26期と言えば、今回出場する中で地元ランクトップ3までがその期に当たる。篠原睦は直前の3日間開催で走っていたが、優勝戦までは進めなかった。それでも初日に1着があり、更に前々走になる地元記念では優勝戦まで進んでいたので、大きな流れで言えばエンジンはある程度の位置にある。久門も篠原同様、前走は地元3日間開催。ここでは力を出し切れなかった。田中茂の前走は地元の記念。シリーズ前半は良かったが、準決以降は失速。ただ、その前の節の地元開催では、重走路の優勝戦を制して久々に優勝を決めてみせた。
その優勝戦には外来S級の吉原恭佑も乗っていた。吉原はその開催以来のレースで、飯塚は連続参戦になる。レースの時間帯は変わるが、競争するレース場は同じなので多少のアドバンテージはある。吉原と同じ地区の伊勢崎からは、S級として新井恵匠も参戦。近況のリズムもマズマズで、今回のメンバー的に優勝争いに十分参加できる。外来S級はもう一人。角南一如だ。飯塚は連続参戦になるが、イマイチ調子を掴めていない。
A級では滝下隼平がエンジン絶好調。試走30を切るタイムを頻出させている。課題のスタートも一定の良化が見られ、枠ナリに出て行くようならS級陣にとって脅威の存在になる。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
篠原 睦〔飯塚 S-7(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-45(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-16(32期)〕
角南 一如〔山陽 S-40(27期)〕
伊勢崎VS山陽の様相!
今回の伊勢崎4日間一般開催は地元勢がメインだが、外来は山陽から多数来場する。S級にいたっては外来は山陽のみ。おのずと地元対山陽の構図が想定されるが、他の地区の選手も割って入ってくるのか。
地元のランクトップは青山周平。前走は川口3日間開催で、初日から連勝を決めて優出。優勝戦では強豪の大外からのレースで6着に散ったが、試走タイムは29出ており、更に準決でも26のタイムが出ていたのでエンジン面は良さそうだ。今年は地元では8月にSGで優勝しているが、その他の開催では準優勝止まり。今年最後の開催となる伊勢崎で、もう1回ぐらいは優勝して年末のスーパースター王座決定戦に弾みをつけたい。
ランク次位は高橋貢。前走の飯塚GIでは準決4着で優出ならなかったが、最終日は試走27を出し2着。エンジン的には中の上にある。高橋は地元の一般開催で無類の強さを誇り、今年4V。と言うより、今年は地元でしか優勝がない。それならば今回も優勝して今年最後の地元開催を締めたいところ。
地元S級は他に早川清太郎、西原智昭、岩田行雄の予定。早川の前走は飯塚GIで、この時は動きがピリッとしなかった。しかし、早川も高橋貢同様に、地元ではいつも以上の走りができる選手。しっかりとエンジンを立て直し、山陽勢の猛攻に立ち向かう。西原の前走は浜松一般開催。ここでは優勝戦に行けなかったが、試走タイムはマズマズ出ており期待はできる。岩田は時折1着はあるが、どちらかと言うと成績は散発傾向。
対する山陽S級は丹村飛竜、岩崎亮一、人見剛志、岡部聡が参戦予定。丹村の直近は川口に連続参戦し、連続優出。それも前々走のSGでの優出を含んでだ。状態としては上り調子で、年末のスーパースター王座決定戦へ向けてのいい流れができている。岩崎も上昇傾向。前走の飯塚GIでは優出し7着。準決では良い上がりタイムをマークしており、エンジンが噴きかけている。岡部も人見と同様、川口で2節連続走っていた。前々走となるSGではイマイチだったが、前走の3日間開催ではオール連対の安定感。人見は浜松の初日に落車しており、それ以来の実戦になる。初日の試走には大いに注目したい。
A級では仲田恵一朗が急上昇。前走の浜松では初日から良い動きを見せており優出。優勝戦は3着だったが、2着だった鈴木宏和を抜き返すような勢いがあった。その優勝戦には田中哲も乗っていた。優勝戦ではスタートで後ろの選手に叩かれていたように、課題のスタート力は相変わらずだが、エンジン的に力強い攻めができる状態。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-10(29期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-19(28期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-26(25期)〕
人見 剛志〔山陽 S-30(28期)〕
岡部 聡〔山陽 S-46(19期)〕
目覚めた中村雅人の快進撃が始まりそう!
前回に続き、今回も3日間の短期決戦となる川口オート。前回は中村雅人の完全優勝で幕を閉じた。今回もその中村は参戦。連続優勝を狙うべく初日から飛ばしてきそうだが、他にも強豪者が多く揃い、優勝争いは簡単には予測できない。
中村は完全に調子を上げてきた。前回の優勝は今年2度目で、回数としては物足りないが、優出回数は18で安定感は光っていた。そこへきて前回の完全優勝。エンジンも乗り手も上向き。このまま年末のスーパースター王座決定戦まで突っ走りたい。
今期、川口2番手の永井大介は、前走で準決2着だったが、この時は準決8バトルで1着のみが優出条件だったため優勝戦には進めなかった。しかし、その前の節では準優勝していたし、前走でも試走タイムは出ていたのでエンジン面に不安はない。同期の若井友和はエンジン堅調。前走の飯塚GIでは準決の4着以外は全て車券に絡む結果。乗り手も攻めも冴えている。エンジン状態で言えば山田達也も悪くない。現在のところ連続優出中で、後方からの追い込みが決まっている。佐藤裕二の前走は、永井と同様に準決2着だったが優出はならず。それでも3日間のシリーズでオール連対の安定感を示していた。
鈴木清、岩田裕臣、斎藤撤二、森且行らのS級はエンジン状態が並。しかし、森は年末年始に実績があり、これから調子が上向く可能性ある。池田政和は前走の飯塚GIではイマイチだったが、その前の地元SGでは優出するなど地元走路なら良く動いている。
外来S級は2車のみ。浜松から佐藤貴也と渡辺篤だ。渡辺は前走の飯塚GIでは優勝戦まで進出した。それも2日目から3連勝を決めてだ。試走も上がりもタイムは出ており、優勝戦でも好走しそうだったが、レースではスタート失敗し後方のままとなってしまった。ただ、エンジンは確実に良いので、今節も川口勢を脅かす存在になり得る。佐藤貴も前走は飯塚GIだったが、準決4着で優出はならなかった。それでも試走は30近辺を出せていたので状態としては悪くない。
A級では五十嵐一夫が好調。11月15日に行われた川口一般開催の優勝戦で見事に勝利。その後の飯塚GIでも健闘が目立っていた。佐藤摩弥は中村雅人が優勝したレースに乗っていて3着。地元は4節連続での斡旋となるが、エンジンはいい状態で保てている。外来では桜井晴光が前走の飯塚一般開催で準優勝。ハンデが最重ハンの10M前のまま据え置きなら今節もチャンス。鈴木聡太も前走の浜松で鋭い捌きを見せていた。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-12(25期)〕
鈴木 清〔川口 S-18(23期)〕
山田 達也〔川口 S-23(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-31(24期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-38(31期)〕