平成最後の『平成チャンピオンカップ』開幕!
今回で25回目を数えるGI平成チャンピオンカップ。今年の5月から新元号『令和』に変わるため、平成時代に行われる同大会は最後になる。その事象に相応しく、各地から好調な選手が集結。まずはファイナリストの座をかけて、予選と準決が行われる。
開催地区となる山陽はツートップが絶好調。山陽でランク最上位の丹村飛竜は前走の川口で優出3着。その前のプレミアムカップの後半からエンジンは上向き。今回はその時の前半の分まで取り戻したい。2番手の松尾啓史はエンジンが噴きに噴きまくっている。プレミアムカップの時も仕上がりは良かったが、その後の浜松でもすごかった。優勝戦では超抜エンジンを駆り、一人だけ違うタイムで圧勝。この勢いは今回も楽しみ。他に地元では丸山智史などが力を付けてきており注目の存在。
次は前回覇者・有吉辰也がいる飯塚地区。その有吉はただ今、絶好調。前走となる地元GIIで優勝している。シリーズ後半は3連勝で、武器であるスタートも切れていた。前年に続き同大会も制すべく、初日から飛ばしてくるだろう。飯塚でランクトップは浦田信輔。ただし、以前のような迫力は薄れている。むしろ安定感が代名詞である篠原睦の方が、近況の動きは良い。地元GIIの優勝戦で被害があり落車明けとなる荒尾聡は初日の試走に注目。
伊勢崎から来場するS級陣は、全て前走の地元で優出してきた。その中でも早川清太郎は地元一般開催で2節連続完全優勝。エンジンは完全に仕上がっている。地元以外の走路でも活躍を見せるか。早川の速攻の前に2着で準優勝だったのは青山周平。優勝戦では試走タイムで早川に1つ勝っておりエンジンは上昇中。山陽走路はプレミアムカップで準優勝だったので、相性の方は問題ない。田中賢、吉原恭佑、松本やすしといったあたりもエンジンは高いレベルにある。
浜松も好調車が多い。ランクトップの佐藤貴也は、前走の地元で初日から連勝。優勝戦は3着だった。伊藤信夫も初日から連勝で優出。捌き巧者の金子大輔もしっかりと優出していた。この3者が好走を見せそうだが、今期からS級になった鈴木宏和も近況は捌きが上達しており、元々持っているスタート力を合わせて総合戦力は大幅アップ。渡辺篤もエンジン自体は中堅上位を保っている。
川口勢で期待なのは中村雅人と若井友和。中村は前走の地元では初日から連勝で優出。優勝戦は6着だった。ただ、その前の節は今回と同じ山陽走路のプレミアムカップで優勝している。その時は試走25をたたき出しており、更にレース間隔が一ヶ月空いておらず、エンジンのセッティング的にもアドバンテージは大きい。若井もプレミアムカップで優出していたし、その後の地元開催でもしっかりと優勝戦まで進んでいた。
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主な出場予定選手
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丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-15(26期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
池田 政和〔川口 S-10(23期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-8(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-13(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
S級陣に不安要素が多く、A級やB級にもチャンス!
今節出場予定のS級陣は、そこまで好調な選手が多くなく、むしろ落車明けとなる選手もいてシリーズは混沌。A級の中には調子を上げている選手や、若手でメキメキと力を付けている選手がいるので、そちらが優勝争いに参加してきそう。
全国ランク1位の鈴木圭一郎は、前回の地元で出走予定だったが、その前の山陽プレミアムカップでの落車の影響で不参加になった。今回も出場できるかは微妙だが、出てくるからにはいつも通りの走りを期待したい。それでも初日の試走には特に注意を払いたいところ。
地元のS級は他に木村武之と中村友和。木村の前走は飯塚GII。準決5着で優出はできなかったが、それ以外の4走は2勝を含め全て車券に絡む結果。エンジンはある程度の位置で安定していると言えるだろう。中村は前々走のミッドナイトで準優勝。その後の川口一般開催ではピリッとしなかったが、最終日は良く追い込んでいた。
外来のS級は5人の予定。最も調子が良いのは岩田裕臣で、前走の地元開催で優出している。優勝戦では、一つ外枠の平田雅崇にスタート行かれ、いい所がなく末着に終わったが、予選中はスタート切れていたし、エンジン的には悪くなさそうだった。他の佐藤摩弥、田中茂、岩見貴史、桝崎陽介は前走が飯塚GII。佐藤摩はシリーズ2日目に1着はあるが、それ以外は凡走。ただ、その前の節の山陽プレミアムでは優出3着の健闘を見せていた。その時の動きを戻したい。
飯塚のS級3者も調子がいいとは言えない現状。岩見は、このところ競争車の乗り替わりが続き、主戦車が定まっていない。田中茂も代名詞である強攻が決まっていない。桝崎はマズマズの動きを見せ、準決も2着で優出を決めたが、その優勝戦ではレース序盤で落車。この影響が心配される。
A級では、33期の花田一輝が川口遠征で嬉しい初優勝を決めてきた。3日間のシリーズでオール連対の暴れっぷり。優勝戦は0ハン単騎で逃げるだけだったが、これからは追い込むレースが増えてくるだろうから、捌きの面での成長も楽しみ。その優勝戦で2着だったのは深谷輝。課題だったスタートに一定の良化が見られ、序盤のレース運びが安定してきた。もちろんエンジン面も良好。
飯塚のA級では竹中修二、片岡賢児、木山優輝に注目。いずれも前走は飯塚GIIだが、竹中は後半の3日間はオール連対。片岡は後半の3日間全て1着。木山は準決だけ8着だったが、それ以外の4走はオール連対。33期の中でも有望株で、スピードが豊かな印象。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
中村 友和〔浜松 S-48(32期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-23(31期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-47(31期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-39(29期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-42(28期)〕
伊勢崎ナイターが早くも始動!
今年の伊勢崎ナイターは4月11日の開催から始まる。ミッドナイトとも異なる時間帯のレースで、更に第1Rと第12Rとでは走路温度の差が大きくなる。当然、いいエンジンを作るのも難しくなり、いち早くセッティングを掴んだ選手が有利になる。近況は地元伊勢崎勢に好調な選手が多く、地元主導型のシリーズになるか。
伊勢崎で3期ぶりにランクトップに返り咲いたのは高橋貢。その状況に応えるべく、前走の飯塚GIIでも気を吐いていた。初日こそ5着だったが、そこからはオール連対の準優勝の結果になった。優勝戦では、2番時計の永井大介に3つの差をつける試走タイムをマークし、整備力の高さを見せ付けていた。レースでも冷静かつ、鋭い追い込みを見せていた。レース場と時間帯は変わるが、長年走っている地元のナイターとあって期待度はマックス。優勝候補の一人に挙げられる。
その高橋貢に待ったをかけるのは青山周平、早川清太郎、新井恵匠といった伊勢崎上位陣を形成する面々。青山はプレミアムカップ以来の実戦となるが、そこでは準優勝の結果を残した。トップスタートを決めたものの中村雅人に捌かれてしまったが、そのあとはしっかりと走り切り2着。エンジン状態は悪くなかった。早川はプレミアムカップの後の地元3日間開催で、オール1着の完全優勝を達成。こちらもエンジン状態はかなり良い。新井恵はプレミアムカップで優出し5着。その後の地元戦では優出できなかったが、1着が2本ありエンジンは高い水準。
他にも地元S級陣では、前走で乗り戻った松本やすしが、いきなり成果を出し優出。内山高秀や西原智昭、吉原恭佑、田中賢といったあたりもエンジン状態はマズマズ。
外来S級は4者の予定。その中でランク上位は浦田信輔。前走の地元GIIでは初日に快勝を見せたが、その後はやや失速。代名詞である安定感が欠けている状況だが、エンジンが仕上がった時の攻めは強烈。初日の試走タイムが大きなカギを握る。イン走法を着実に身に付けているのは川口の大木光。小さいコース取りでもスピードに乗せることができている。同期の山田達也は、レース前半の攻めは相変わらずだが、後半の追い込みは全選手にとって脅威。山陽から唯一S級として参戦は岡部聡。伊勢崎走路とは相性が良いので、キッチリと合わせてくるか。
A級では、大月渉が前走のミッドナイトで嬉しい初優勝を挙げている。山陽の藤岡一樹はプレミアムカップで優出すると、その後の伊勢崎でも優出。完全に好調の波に乗れている。他にも猿谷敦史、仲田恵一朗、桜井晴光、中山透、押田和也、佐久間健光などが前走で優出しての参戦で上り調子と言える。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-12(30期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-13(23期)〕
大木 光〔川口 S-17(28期)〕
山田 達也〔川口 S-26(28期)〕
岡部 聡〔山陽 S-35(19期)〕
復活・中村雅人がこのまま波に乗るか!
今回出場するS級は、前走が山陽で行われたプレミアムカップか、その後にミッドナイトや伊勢崎で1節走った選手たち。そのプレミアムカップでは中村雅人が久々に記念で優勝した。今回もこの中村がシリーズの中心になりそう。
プレミアムカップで優勝した中村は、予選道中も安定した走りを見せていた。シリーズ中はオール車券に絡む内容で、中村らしい追い込みも決まっていた。優勝戦では0オープンの3枠から2番手発進を決めており、スタートの切れも上々だった。乗り手は充実しており、連続優勝にも期待がかかる。
その優勝戦には若井友和も乗っていた。若井は優勝戦7着だったが、予選道中はオール車券に絡む安定感。ここ数節はエンジンが高い位置で推移している。混戦はもちろん、スピード戦にも十分対応できていた。池田政和はプレミアムカップの準決は7着で優勝戦までは進めなかった。しかし、今期は全国ランク10位に入り、良い時の走りが戻りつつある。
平田雅崇、五十嵐一夫、岩田裕臣らはマズマズのエンジン状態。鈴木清は、並よりちょっと良さそうな現状。佐藤裕二は前走の浜松一般開催で準優勝と調子を上げている。加賀谷建明は前走のミッドナイトでは全く動けなかった。
外来のS級は3者の予定。山陽で2期連続ランクトップになったのは丹村飛竜。前走のプレミアムカップでは初日から動きがイマイチだったが、後半は急上昇。4日目から連勝を決めてシリーズを終えている。整備の成果が出てきたか。山陽からは岩崎亮一も参戦。岩崎はプレミアムカップをマズマズの状態で終えると、その後は伊勢崎3日間開催に遠征していた。ここでは初日から連勝を決めて優出。優勝戦は5着だったが、エンジンは高いレベルにあると言える。
もう一人の外来S級は浜松の中村友和。イマイチだったプレミアムカップのあとは、飯塚のミッドナイトで走っていた。ここでは準優勝を決めていた。そのレースでは試走26の上がり372。真夜中の時間帯とはいえ、この数字は今後のレースに弾みになる。
S級以外では飯塚ミッドナイトで優出していた西村龍太郎や石橋大。伊勢崎遠征で優出していた鈴木一馬などに注目。特に西村龍は、その前のプレミアムカップでも補充参戦ながら好走を連発していた。
目立ちにくいところでは岩科鮮太が、前走の地元で好タイムをマークしていた。課題のスタートさえこなせば優勝争いにまで参加できる仕上がり。もちろん急成長中の33期勢の動きにも注意を払いたい。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
池田 政和〔川口 S-10(23期)〕
若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
平田 雅崇〔川口 S-21(29期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-28(27期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-31(25期)〕
中村 友和〔浜松 S-48(32期)〕
荒尾聡が大会連覇を狙う!
新ランクで最初の記念は、飯塚のGIIオーバルチャンピオンカップ。今年の1月に行われた同大会では、地元の荒尾聡が鈴木圭一郎を振り切って優勝をもぎ取った。前回覇者の荒尾は今回、連覇がかかる。それを阻止すべく強力な車が各地から集結する。
この4月から適用される新ランクで、飯塚トップなのは浦田信輔。ここ数ヶ月は浦田らしい走りが見られていない。前走の山陽プレミアムカップでもシリーズを通して白星がなかった。最も良いのが3着。現状のエンジン状態はイマイチだが、今回の大会は2006年と2009年に制している。相性の悪くない大会で完全復活を目指したい。
前回覇者の荒尾は、前走の山陽プレミアムカップでは優勝戦に進めなかったが、エンジン自体は悪くなさそうだった。最終日もしっかりと1着を挙げており、今回に向けて悪くない形で臨めそう。前回大会のようなレースアシを再現できれば、誰が相手でも勝ちきってみせる。
篠原睦と田中茂は前走が地元のミッドナイトだった。篠原はミッドナイト王座シリーズで優勝戦に進出し、田中茂は通常のミッドナイトシリーズで優勝戦に進出した。大きな流れで言えばエンジンは中堅より上はあり、今回も初日から快進撃を見せられる状態。山陽のプレミアムカップで車を乗り替わった岩見貴史は、エンジンの素性が良さそうだった。前走では以前の車に再び乗り戻り、そのミッドナイトでもマズマズの走りを見せていた。ちなみに、このミッドナイトレースでは佐藤裕児が優勝している。
外来の注目地区は川口。S級としての参加は永井大介と佐藤摩弥。永井は前走のプレミアムカップでは、準決でエンジン仕上がり切らず3着の結果だったが、最終日はキッチリ1着を取っていたようにエンジン的には高いレベルにある。佐藤摩はそのプレミアムカップで優出し3着。これで年末のスーパースター王座決定戦トライアル入りに大きく近づいた。乗り手もエンジンも好調で、自身2度目の記念タイトルを目指す。
伊勢崎からは絶対王者・高橋貢が参戦。前走のプレミアムカップではいい所を見せられなかったので、今回は巻き返しのシリーズにしたい。吉原恭佑、西原智昭などは十分戦えるだけのエンジンレベルを保っている。
浜松からは木村武之と渡辺篤、山陽からは角南一如と丸山智史がS級として来場する。この4者は現在、エンジン状態がイマイチだが、並以上に仕上がれば上位争いに加われるだけの地力がある。
また、成長著しい33期勢にも注目したい。1級車での記念レース経験が少ない選手が多いが、強豪たちと競争を重ねてこそ、底力が身に付くというもの。シリーズ中に大化けする選手が現れるかも。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-13(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-16(27期)〕
永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-23(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
角南 一如〔山陽 S-25(27期)〕