
トップの走りを見せたい鈴木圭一郎!
前回の浜松オートの優勝戦は、渡辺篤と伊藤信夫のワンツーで決着した。今回もその両者は参戦。これに全国ランク1位の鈴木圭一郎や、同11位の木村武之が加わり優勝争いが演じられる。また、外来からも強力な車が参戦し、その激しさは増すばかり。
まずは前回ワンツー決着の渡辺と伊藤信だが、その後は川口のナイター一般開催に参戦していた。ここでは順調に来ていた渡辺だったが、重走路の準決で力を出せず優出ならなかった。伊藤信も重走路の準決でフライング。ただし、良走路ではいい走りを見せていたので、今回の地元も楽しみ。もちろん渡辺は地元での連続優勝に期待がかかる。
鈴木圭一郎は、周回誤認による罰則休み明けとなった前走の川口GIでは、5日間のシリーズで白星が一回もなかった。この時は天候が不安定で、調整やレースがやりづらいという側面はあったが、全国ランク1位で1着なしは気がかり。悪いリズムにはまらなければいいが、今回は地元での競争なので、整備の面ではやりやすいだろう。しっかりとその存在感を示してほしい。
木村武之も前走は川口GI。鈴木圭と同様にシリーズ中に1着が取れなかった。近況は重走路で好結果を残せていない印象がある。リズムを取り戻すという意味でも、良走路でのレースを重ねたいところ。
外来S級は丹村飛竜、丸山智史、大木光、久門徹、滝下隼平の5車。丹村と丸山の前走は地元の3日間開催。丹村は準決4着で優出を逃したが、それ以外の2走はともに1着。エンジンは悪くなく、晴れでも雨でも対応できている。丸山は準決3着で、惜しくも優勝戦には乗れなかったが、エンジン面はそれほど心配なさそうだった。今の丸山は雨を苦手としているので、本人としては良走路で走りたいところ。
大木の前走は地元のナイター4日間開催。初日から上々の滑り出しを見せると、重走路の準決を1着で突破し優出。久門と滝下は、そこまで好成績を残せてはいないが、仕掛けて行ける機力はありそうだった。
A級の中では、S級に匹敵する実力を持っている有吉辰也や、最重ハンの10M前に置かれるようになった浜野淳に注目。特に、有吉は直前の川口で優勝しており大注目。地元では鈴木辰己が前回の地元で優出している。
新人34期の中では佐藤大地が、前走の最終日に嬉しい初勝利を挙げていた。2着や3着などもあり、抜かれた後も大崩れすることなく走れるのは2級車としては大きな強み。同期の深谷俊太や桝崎星名も佐藤大に続きたいところ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-11(26期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-24(31期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-30(24期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
丸山 智史〔山陽 S-32(31期)〕
大木 光〔川口 S-17(28期)〕
久門 徹〔飯塚 S-43(26期)〕
第26回GIムーンライトチャンピオンカップ開幕!
今年で26回目を数える伊勢崎のGIムーンライトチャンピオンカップ。これまでに数々のドラマを生んできた同大会だが、今回はどのようなシリーズになっていくのか。
開催場となる伊勢崎勢は現況、最強地区といっても過言ではない。長らく王者として君臨し続けている高橋貢は現在、何節も連続で優勝戦に乗っている。前走となる川口GIでもしっかりと優勝戦まで進出し3着に入っていた。その優勝戦を制したのは青山周平。この時は走路状況が難しいシリーズだったが柔軟に対応し、優勝戦では素晴らしい仕掛けを決めてみせた。地元では今年、GII稲妻賞を制しており、ムーンライト初制覇へ舞台は整っている。
そのムーンライトで現在2連覇中なのは早川清太郎。前走となる川口GIではイマイチだったが、地元の記念では近年、無類の強さを発揮している。スタートから切れ味が良く、道中の追い込みも冴えている。同大会3連覇へ向け、初日から全力疾走を見せてくれるハズ。そして近況、飯塚の開催を3節連続で優勝してきたのは新井恵匠。その中にはGIダイヤモンドレースも含まれており、更にミッドナイト、一般開催とメンバー構成が異なる開催でも存在感を高めている。今や高橋貢、青山、早川と並んで伊勢崎4本柱の一角に位置づけされている。
他にも伊勢崎S級は、川口GIで優出してきた吉原恭佑や、内山高秀、西原智昭、田中賢といったあたりが主役の座を取って代わろうと虎視眈々、常に上位の隙をうかがっている。
外来で好調者が多いのは山陽勢。今回来場するS級は、直前まで地元の一般開催で走っていた。ここでは松尾啓史、角南一如、人見剛志の3人が優出。その中でも、松尾は準優勝で角南が3着。人見は苦手の重走路で惨敗してしまった。ただ、良走路では捌きが鋭かったので、雨さえ降らなければ好走できる。また、佐々木啓、岩崎亮一らも優出を逃したとはいえ、エンジン状態は並より明らかに上にあった。
浜松からのS級は29期と32期から2人ずつ参戦。佐藤貴也は近況、地元での出走が多く、連続で優出できている。金子大輔はエンジンやや不足気味。鈴木宏和と中村友和は、先述の2人がそうであったように互いに切磋琢磨し、走りのスキルを高めあっている。
他で実力者は永井大介や篠原睦など。ただし、どちらも近況の動きは迫力を欠いている。梅雨時で天候が不安定であり、セッティングを出せていない感はあるが、整備には熱心に取り組む両者なので早々に機力を高めてくるだろう。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-12(30期)〕
永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-15(26期)〕
上和田拓海の快進撃が始まるか!
GIキューポラ杯が終わって1週間と経たず、再び川口オートで4日間のナイター一般開催が始まる。キューポラで走っていた選手が多く参戦し、その時の動きが参考になる。どのようなシリーズになっていくのか。
今回出場する中でランクトップは中村雅人。前走のGIでは優勝戦まで進めなかったが、着順はある程度のところでまとめていた印象。エンジン良いとは言えないが、今回のような一般開催なら戦える動きはある。今シリーズの中心的存在になりそう。
中村と同期の大木光と山田達也が、今回の川口勢の中では2、3番手の位置。大木はイン攻めが冴えており、走路状況さえハッキリしていれば上位争いに加わってこれる。唯一、ブチ走路だけは大の苦手のようで惨敗も多い。ただし良走路や重走路なら、混戦でもスピード戦でも対応できるのは大きな強み。山田はレース序盤の動きは鈍いことが多いが、周回ごとにパワーを増してくる。
鈴木清は前走のGIでは、そこまで活躍できなかったが、その前の地元開催では優勝。今年はよい波に乗っている。佐藤裕二は重走路をこなすようになってきたが、前走のGIでは振るわなかった。ただし、その前の地元では優出し3着に入っている。五十嵐一夫は堅実な走りが健在。時折り見せるスタートダッシュには警戒が必要。
外来S級は3人の予定。浜松からの渡辺篤と伊藤信夫は前走が地元の一般開催だった。ここでは共に優出。初日から良走路で好タイムを出し、快走を見せていた。このままの流れでいければ今回も楽しみ。
もう一人は飯塚の桝崎陽介。前走は地元の3日間開催。初日から連勝を決め、優勝戦で3着。それまでがイマイチだったので、状態としては上向いてきている。
A級では鈴木辰己が前走の地元で優出。全盛期ほどの威力はないが、代名詞である爆裂スタートは健在。レース序盤で有利な位置取りに付けることが多い。実力的にはS級とそん色ない有吉辰也も、エンジンさえ並なら十分戦える。地元の32期・小林瑞季が伸び盛り。前走のGIでも良い走りを見せていた。
そして、今節から34期新人に勝ち上がり権利が与えられる。その中で間違いなくトップに位置するのが上和田拓海。デビュー節は4走してオール1着。その次の節でも4走して1着が2本。ハンデ位置や展開によっては、いきなりの初優勝もありそうだ。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
大木 光〔川口 S-17(28期)〕
山田 達也〔川口 S-26(28期)〕
五十嵐 一夫〔川口 S-40(21期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-41(24期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-24(31期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-30(24期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-42(28期)〕
久しぶりの山陽開催は地元勢の層が分厚い!
直近の山陽オートは5月16日の優勝戦が最後で、約二ヶ月ぶりの開催となる。その時は、伊勢崎の大月渉が自身2度目の優勝を決めシリーズを終えた。今回は地元S級陣が多く参戦。外来S級は飯塚から2車のみで、今度は地元の牙城を守れそう。
最近はすっかり山陽のエースとして定着したのが丹村飛竜。前々走の飯塚ミッドナイトでは、初日から連勝を決めて優出も、その優勝戦で落車妨害で失格。ただし、その後の川口GIでは初日に白星を飾っていたし、その後もいい走りをしていたので、落車による悪影響はなさそう。
松尾啓史や佐々木啓の状態も良い。松尾は前走の浜松で優出し5着。3日間の開催で初日から連勝を決めていた。エンジンがいい時の松尾は、自在の追い込みに期待できる。佐々木は前走の飯塚で優出していた。佐々木はエンジンの変動が緩やかなタイプで、今は狙い時。
岡部聡も好調を維持。前走は川口GIだった。ここでは初日から上々の動きを見せていた。更にその前は2節連続優出。梅雨時の難走路を完全に味方に付けている。丸山智史は苦戦が続いているが、厳しいハンデ位置の割には健闘している方。捌きの腕は着実に上がっているので、いつか大きな花を咲かせるときがくるハズ。
岩崎亮一と人見剛志はエンジンが上向かず苦しんでいる様子。並か、それ以上になれば車券に絡んでくる実力は持っているので、エンジンが直ったその瞬間を狙い撃ちしたい。前田淳は前走の飯塚昼間開催とその前のミッドナイトは振るわなかったが、その前の飯塚GIでは優出していたので、その時の動きが出ればいい。
外来S級は荒尾聡と滝下隼平。どちらも前走は川口GIだった。ここでは荒尾が重走路で好走を連発し優出。滝下もいいスタートが切れている日もあり、成績は悪くなかった。
A級では岡松忠が前走の飯塚で準優勝。3日間の開催でオール連対を果たしていた。その優勝戦には竹中一成と田中進も乗っていた。穴見和正は前々走の川口で準優勝。その後の飯塚でもマズマズだった。また、浜野淳が前々走の飯塚GIからハンデが軽化。近況は調子が上がらないとは言え、最重ハンの10M前は、いかにも楽な印象。鈴木清市は前走の地元で優出4着と奮闘していた。
B級では山本智大が好調。前走の伊勢崎3日間でも1着2本と2着1本のオール連対。新人34期では、前評判の高かった女子レーサー・松尾彩が飯塚でのデビュー戦で白星を挙げた。古城龍之介も2走目で初勝利を挙げるなど楽しみな存在。
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主な出場予定選手
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丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-15(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-29(23期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-31(25期)〕
丸山 智史〔山陽 S-32(31期)〕
岡部 聡〔山陽 S-35(19期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-16(27期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-44(28期)〕
佐藤貴也と金子大輔が地元の主軸に!
前節の浜松オートの優勝戦は、速攻を決めた若武者・花田一輝をマーク追走の若井友和が差し切って幕を閉じた。花田は浦田信輔にも差され3着の結果。外来にワンツーを持って行かれたが、今回は地元勢の層が厚く、地元の中から優勝者が現れるか。
先述の花田一輝は今回も参戦。近況はだいぶ走りが良くなっており、自身2度目の優勝も近い状態。前回の優勝戦でも試走32が出ており、エンジン面は問題ない。
今回出場する中で、その優勝戦に乗っていたのは佐藤貴也と柴田健治。佐藤貴は前々走の優勝戦で反則を犯し、前走では無理な仕掛けができない状態の中でシッカリと優出。エンジン状態は良いし、乗り手の方も落ち着いて走れている。柴田は優勝戦で7着だったが、序盤で後続の攻めに遭い、自分の走りができなかった。ただし、予選準決は連に絡んでいたのでエンジンの方は上々だ。
今回は鈴木圭一郎が不在の中、佐藤貴とともに地元ツートップを形成するのが金子大輔。前走の川口では準決5着で優出できなかったが、戦える足はありそうだった。この時期特有の急な降雨にも対応できる柔軟さがあるので今回、優出はノルマと言える。
他に地元S級で参戦予定は鈴木宏和、渡辺篤、中村友和、伊藤信夫など。鈴木宏は飯塚で連続参戦だった。ここでは中間着が並び、白星はなかったがエンジン的には並はあった。渡辺篤も飯塚連続参戦。ミッドナイトの方はイマイチだったが、その前のGIでは優勝戦まで進んでいた。中村友は前走が川口一般開催。準決こそ8着だったが、初日から連勝を決めたり、最終日は3着に入っていたりとマズマズだった。伊藤信は前走の飯塚GIで早退。その時もエンジンは良くなかったので、早めの立て直しが必要。
外来S級は内山高秀、西原智昭、久門徹の3者。いずれも近況は目立った活躍がないが、エンジンレベルとしては中の上はある。西原と久門は速攻タイプ。内山はレース最後まで渋太く追っていくタイプだ。
S級以外では、松尾隆広が前走の地元で優出。成長株の木山優輝の走りには常に注意が必要。B級では落合巧が前々走で準優勝。浜松の新人3人は、まだ勝ち星がないが、その中でも佐藤大地は2着があり、初勝利の日も近いか。
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主な出場予定選手
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佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-8(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-19(32期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-24(31期)〕
中村 友和〔浜松 S-48(32期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-20(26期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-27(28期)〕
久門 徹〔飯塚 S-43(26期)〕