今度は地元勢が奮起するか!
前回の川口オートはナイター開催で、伊勢崎の青山周平の優勝で締めくくられた。今回は昼間開催に移行。地元勢の中から優勝する選手は現れるのか。
地元のランクトップは中村雅人。10月から新ランク適用で、前期川口1位の永井大介を抜いて首位奪取。その中村の前走は浜松GIIだった。ここでは初日から4連勝を決めて優出。完全優勝がかかっていたが、道中追い上げることができず5着止まりだった。ただし、4連勝できたのだからエンジンは高い位置にある。ちなみに地元で走るのは8月以来。ここ5節はずっと記念レース回りだった。久々の地元一般開催で今年初優勝を決めたい。
ランク次位は永井大介。近況はピリッとしないレースが目立つが、それでも随所に永井らしい走りが見られる時もある。エンジンをしっかりと安定させられれば白星を量産させられるだろう。同期の若井友和は前走の地元で優出。優勝戦は5着だったが、このところエンジンの方はまずまずの状態が続いている。同じく同期の森且行は前走が浜松GIIだった。ここでは白星がなかったが、予選中は着をまとめて準決乗り。2着で優出を決めた。優勝戦は6着だったが、記念レースでの優出は自信につながる。
他の地元S級は大木光、山田達也、鈴木清、佐藤裕二。いずれもエンジン大崩れはしていないが、優勝戦進出するとなると上積みは欲しい現状。
外来S級で注目は浦田信輔と松尾啓史。どちらも前走は伊勢崎ナイターで優出していた。重走路の優勝戦では浦田が5着、松尾が7着だった。ただ良走路の予選と準決では浦田が連勝、松尾はともに2着と、走路が乾いていれば十分戦える状態。当面の強敵は重走路か。他に外来S級は岩崎亮一、別府敬剛、竹谷隆が参戦。岩崎はエンジンがイマイチ。試走タイムから出ていない。まずはこの数字を上げたいところ。別府と竹谷はエンジンそこそこ。天候に関係なく走れる強みもある。
A級では前回の川口ナイターで優出した選手が多い。秋田貴弘はハンデも有利でオール連対の準優勝だった。スピードはまだまだ健在。山際も車速あるレースを展開していた。追い込みでは中野憲人や斎藤撤二が見せ場を作っていた。一発力では高塚義明。人気薄の時は積極的に狙ってみたい。外来では三浦康平にスピードが戻ってきた。スタートの切れも上々で、速攻に期待できる。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
永井 大介〔川口 S-13(25期)〕
大木 光〔川口 S-17(28期)〕
若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-5(23期)〕
別府 敬剛〔飯塚 S-38(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-20(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-29(25期)〕
山陽の熱い夜はまだまだ続く!
前回の山陽オートはミッドナイトで、6車立て9R制の5日間開催だった。今回も同じ車立て、同じレース数だが、開催日数は4日間。前回活躍した選手が多く参加し、再び山陽オートの夜を焦がす。
前回のミッドナイト優勝者は緒方浩一。5日間のシリーズで全て車券に絡む活躍を見せた。優勝戦は不安定走路だったが、20線に5車並んだ外から2番目の位置から好スタートを決め、追撃してくる田中茂を振り切っての勝利。これは大きな価値がある。良走路の準決でも好タイムで快勝しており、走路状況に関係なく力強い走りができている。今回は前回に続き連続優勝に期待がかかる。
他に優出していたのは石橋大、森本優佑、前田淳、人見剛志。石橋は5日間のシリーズで白星はなかったが、全て3着以内に入る安定感を見せていた。走りの方は積極果敢で、エンジンが良い時は簡単には競り負けない強さがある。森本は優勝戦4着。シリーズ中は安定した走りを見せていたし、その前の昼間の山陽開催では、自身2度目の優勝を成し遂げている。
前田は苦手の重走路で5着だったが、3日目と準決の良走路ではしっかりと白星を挙げている。今年は3回の優出があるが、優勝はまだない。この辺で決めておきたい所。人見も重走路は苦手の部類で、優勝戦では6着だった。ただし、ここ数節はエンジンが復調しているので、良走路なら切れ味鋭い走りを披露しそう。
地元のランクトップは佐々木啓。今期は全国8位にランクされている。エンジンは長らく安定した推移を見せている。前走は浜松GIIで優出はできなかったが、今回は大幅にメンバーが軽くなっている。ランクトップとしての存在感を示すか。丸山智史は今期S級21位に付けている。元々スピードはあったが、近年では捌きの的確さがかなり上がっている。ハンデ戦でもしっかりと追い込むレースが増えた。丹村飛竜は今期S級23位。期別ごとにランクを落としている状態なので、なんとか踏ん張り、巻き返しを図りたい。長田恭徳は今期からS級。今年はGIを制すなど成長が著しい。
外来S級は久門徹のみ。前走は昼間の山陽3日間開催。ここでは着をまとめ優出。今回はミッドナイトの時間帯になるが、セッティングをしっかりと合わせてくれば連続優出も十分可能。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
佐々木 啓〔山陽 S-8(23期)〕
丸山 智史〔山陽 S-21(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-23(29期)〕
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
緒方 浩一〔山陽 S-46(30期)〕
久門 徹〔飯塚 S-28(26期)〕
前田 淳〔山陽 A-24(27期)〕
人見 剛志〔山陽 A-88(28期)〕
地元の選手層が厚く、優勝者は地元の中から!?
浜松オートは前回のGIIが終わって間もない開催。地元S級はその時の動きが大いに参考になる。優勝した木村武之を筆頭に、好調な選手が多く、外来勢を迎え撃つ態勢は万全。
木村武は絶好調。GIIの優勝戦では自分の勝ちパターンに持ち込み、見事に勝利を掴み取った。エンジンも乗り手もリズムが良いので、今回も初日から好走を連発させそうだ。
他に優出していたのは佐藤貴也、鈴木圭一郎、伊藤信夫、辰巳裕樹。佐藤貴は優勝戦で2番手に立つと、木村武のインを狙ったが入り切れず準優勝。しかし、ゴール前ではチョイ差しが決まりそうなくらい車が伸びていたので、エンジン面は木村武よりも良さそうだ。スタートの切れも問題なく、今回も得意の速攻を決めてくるか。
鈴木圭と伊藤信夫はGIIで初日から4連勝で優出。2人とも完全優勝がかかっていたが、鈴木圭が3着、伊藤信が8着だった。もちろん両者ともエンジンは高いレベルにある。レース間隔も空いておらず、初日から微調整程度でレースに臨める。前回のリベンジを果たしたいところ。辰巳はA級ながらGIIで優出と健闘。10Mオープンの優勝戦では最内からしっかりと先行を決めていた。その時の自信は今後につながるだろう。
他に地元S級は渡辺篤、青島、中村友。渡辺篤は前回の記念にパーツ交換で上昇の兆しを見せており、青島は大崩れはしていないので、あとちょっと上積みできれば今回、優出も可能だ。最終日に落車している中村友はフレーム交換など整備でマシンの立て直しを図る。
外来S級で注目は荒尾聡。前走は山陽のプレミアムカップだった。ここでは予選中にポイントを貯めきれず、準決に乗れなかった。しかし、大きな着はとっておらず、ある程度でエンジンは推移していた。飯塚からは他に篠原睦、田中茂、岩見貴史、重富大輔などが来場。篠原の前走は山陽一般開催。ここでは準決3着で優出できなかったが、それ以外の2走はともに1着。更にその前のプレミアムカップでは優出3着と健闘。ここ一連の流れは悪くない。田中茂の前走は山陽5日間のミッドナイト。ここではオール連対の準優勝だった。岩見と重富は前走が今回と同じ浜松のGII。動きとしてはまずまずで、悪い部類ではない。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-12(24期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-15(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-24(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-11(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
木村武之がウィナーズカップ初制覇!
浜松オートで行われていたGIIウィナーズカップは、地元の26期・木村武之が制した。木村はこの大会初優勝。また一つ記念タイトルが積み重ねられた。
優勝戦は良走路で行われ、試走は佐藤貴也が一番時計の29。次いで中村雅人と鈴木圭一郎が30、木村が31、森且行と佐藤摩弥が32、辰巳裕樹と伊藤信夫が35だった。
10Mオープンのスタート争いは、まず最内の辰巳が先行。これに佐藤摩が乗って出る。2枠の森は内でなんとかこらえ、4枠の木村が4番手発進。鈴木圭は8番手発進ではないものの、そこまで好位置を奪うことはできなかった。
辰巳が逃げる展開だったが、すぐに佐藤摩が差して行く。今度は佐藤摩が逃げに入ったが、3周1コーナーで木村がインに突っ込む。すると木村が先頭を走る番。その後ろでは佐藤摩が粘り、佐藤貴やその後ろの鈴木圭を苦しめていた。レース後半は動きがあった。佐藤貴が佐藤摩のインに突っ込み2番手に立つ。その後は先頭を走る木村のインに仕掛けていくが、これは木村が抑え込んでしまう。佐藤貴はゴール前チョイ差しを狙ったが、僅かに及ばず準優勝。木村が気合の走りで佐藤貴を封じ込めてみせた。3番手には佐藤摩を交わした鈴木圭が入線。
このレースでは改めて木村の勝負強さを認識させられた。準決までの仕上がりだと、優勝戦ではエンジン不足のようにも見えたが、大事な所でしっかりと合わせてきた。スタートも踏ん張れた。一つ外の佐藤貴の先行を許さず、序盤でまずまずの位置に付けることができた。そこからは迷いのない走り。イン堅い佐藤摩を一発で交わしていく。その後に佐藤貴が苦しんだシーンを考えると、この木村の一撃は大いに効果があった。そこで仕掛けの態勢を作れるまで様子を窺ってもたもたしていると、後続から差し込まれる可能性もあった。木村は勝負所がよく分かっている。だからこそSG3個、GI15個、GII12個も取れるのだ。この数字はまだまだ増えていくことだろう。
青山周平VS早川清太郎の様相!
前回の伊勢崎オートはプレミアムカップの裏開催となり、出場メンバーの層が厚くはなかった。優勝したのはB級の北爪勝義。重走路の優勝戦で見事勝ち切ってみせた。今回はS級選手が10名前後参戦しており、いつもの一般開催といった様相。更に言えば全国ランク1位の青山周平と、プレミアムカップで完全優勝を成し遂げた早川清太郎が凱旋。この両者がシリーズを引っ張っていくものと思われる。
まずは青山だが、プレミアムカップでは早川に敗れて準優勝だった。しかし、意気消沈することなく、その後の川口一般開催ではオール連対で優勝を決めてきた。エンジンは間違いなく高いレベルにある。今回、早川と同じレースになったなら、プレミアムカップの借りを返したいところだ。
その早川はまさに絶好調。相性が悪かった遠征先で、今年はまず川口の記念を獲ると、先述のとおり山陽のプレミアムカップでも優勝してきた。それも5日間オール1着の完全優勝。優勝戦では前を走る青山をしっかりと捕えての栄冠。本人にとっても感慨深いモノがあっただろう。その勢いのまま今度は地元での競争。このまま連勝を伸ばしていくのか。
地元S級は他に内山高秀、吉原恭佑、松本やすしの3者。いずれもエンジン的には上位になっておらず、よくいって中堅チョイ上あたり。3者とも遠征先から帰っての地元なので、整備でしっかりと底上げをさせておきたい。
外来S級で目玉は浦田信輔。一時期は攻めに迫力が薄れていたが、近況は鋭い差しが決まるシーンが増えてきた。前走の山陽一般開催では準決8着だったが、それ以外は全て1着。エンジンはまずまずといったところか。技量で言えば松尾啓史にも期待が高まる。おおむねエンジンを仕上げられているが、大事なところで勝ち切れないケースが目立つ。しかし、大崩れは少なくレース道中でしっかりと番手を上げていける。
他にも速攻派の鈴木清、破壊力ある攻めが身上の東小野正道や別府敬剛。前走の山陽で優出していた竹谷隆などがやってくる。岩崎亮一は近況、やや低調ムード。どこかで立て直しのキッカケを掴みたい。
前走の山陽一般開催で準優勝だったのは三浦康平。ようやく本来の走りが戻ってきた印象。その優勝戦には金山周平も乗っていた。かつては速攻派でならしていたが、最近ではスタートの切れも戻ってきたか。前回伊勢崎の優勝は北爪だったが、準優勝は塚越浩之。以前と比べてハンデ位置がだいぶ楽になっている。今回もハンデが据え置きならチャンスだ。B級では伊藤弘幸と高橋絵莉子が前走で優出していた。いい流れのまま今回もレースしたい。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-7(29期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-27(26期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-30(32期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-5(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-20(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-29(25期)〕
竹谷 隆〔飯塚 S-42(23期)〕