高速バトルに期待できるスピード王決定戦!
浜松のGI秋のスピード王決定戦は今回で58回目を数える。各地区から強豪が終結し、スピードを競い合う戦いが始まる。この時期は気温の低下とともに、走路温度も大幅に下がり、強烈な上がりタイムがマークされやすい。昨年覇者は鈴木圭一郎。エンジン状態は悪くなく、連覇も十分狙える現況。さて、どのようなシリーズになっていくのか。
その鈴木圭は近況、優勝こそないが、優出は逃しておらず成績の方もほぼ車券に絡めている状態。現在のところライバルである青山周平が来場していない今回は、優勝候補筆頭に挙げられる。
地元S級は層が厚く、他にも優勝に手が届く選手は多い。前走の地元で優勝したのは木村武之。3日間開催で初日からオール1着の完全優勝を達成した。優勝戦では上がり3・365のタイムを叩き出すなど、エンジンはすこぶる噴いていた。レース間隔が空いておらず、同じ競争路とあって初日から快進撃に期待できる。
スピードキングと言えば伊藤信夫。オートレース界の上がりタイムレコード保持者である伊藤信は今年、SGで久々に優勝するなど、かつての動きを取り戻している。近況もエンジンは高い位置で推移している。金子大輔は前走の地元では優出を逃したが、その前の川口のSGでは準優勝を決めている。最後は優勝した森且行を追い詰める動きも見せていた。その時の動きを出せれば面白い。金子と同期の佐藤貴也は、近況の成績はパッとしないが、エンジンが並以上になれば、鋭いスタートからの速攻が披露できる。この時期なら試走30秒を切るタイムを出しておきたい。
外来勢で各地区のランク上位は荒尾聡、高橋貢、佐々木啓、佐藤摩弥など。荒尾は前々走のSG優勝戦で落車したが、その後の地元ではしっかりと優出していた。準優勝の結果だったが、上がりタイムは3・348。今回に向けて十分な仕上がりで乗り込んでこれた。高橋貢はSG日本選手権以来のレース。ここでは優勝戦まで進み3着に入った。5日間のシリーズで、全てのレースで車券に絡めていた。ここにきて安定感が増してきた印象。佐々木啓は前走が川口の一般開催。優勝戦まで進み4着の結果だったが、序盤の展開が良くなかっただけで、レース道中の動きは悪くなかった。佐藤摩も同じ優勝戦に乗っていた。そこでは武器のスタートを決めて好展開を作っていたが、結果は5着。レース足の部分では上積みが必要な状況か。
他に有力なのは早川清太郎、浦田信輔、丹村飛竜。早川は前々走のSG準決で被害があり、悔しい思いをしたが、その後の飯塚では初日から連勝を決め優出。4着ではあったが、上がりタイム3・351をマークしていたのでエンジン面は問題なく、いいモチベーションを保てている。浦田は前走の地元で優出し6着。その前の山陽でも優出しており、エンジンも乗り手も悪くない状態。浜松オートではかつてGIゴールデンレースで4連覇を達成するなど、相性はいいバンクだ。丹村は軽いスランプが続いていた時期もあったが、前走の川口では4走とも好タイムをマークしていた。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-12(24期)〕
木村 武之〔浜松 S-24(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-8(23期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-5(23期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-7(29期)〕
飯塚オートは連続開催で、勢いのある選手に注目!
飯塚オートは16日にナイター開催が終わってすぐのリレー開催となる。今度はミッドナイトの時間帯に移行しての戦い。ほとんどの選手が前回のナイターから参戦しており、その時の動きが参考になるが、近況は選手たちもレースの出場機会が多く、ここ数節の大きな流れで好不調を掴む事も大事になってくる。
今回出場するS級は3人。地元から有吉辰也、田中茂、別府敬剛だ。有吉は前走で成績がイマイチ。試走タイムの数字から物足りなかった。今回はエンジンをしっかりと立て直して臨みたい。今回出場する中でランク的にトップなので、同じレースの中では試走一番時計が目標になる。田中茂は前走準決3着で優出はできなかった。しかし、タイム自体はそこそこ出ており、エンジンの方はそこまで悪くない。もうひと仕上げができるようだと、優出や優勝も十分視野に入ってくる。別府もエンジン状態はまずまず。スタートには多少の不安が残るが、今回は最後方から走る事が多いだろうから、そこまで心配しなくてもよい。
前走のナイターで優出したのは滝下隼平、森本優佑、竹中修二など。滝下はスピードある走りが持ち味。特に走路にタイヤが食い付く冬場は得意としており、成績も上昇するケースが多い。今回はミッドナイトで、走路温度がかなり下がる事が想定できるので、S級にも負けないスピードレースを展開してくるかも。森本は近況、成長が著しい選手の一人。独走時のスピードは元々かなりのモノがあったが、ハンデを背負って後ろから追い込むレースでも結果を出してきている。選手としての総合力が着実に高まっている。竹中はデビュー時からセンスの高さが評判だった。レースの結果に結びつかないケースも多いが、近況はハンデ位置を活かして好走できている。
他に成長を感じられる選手は山本将之、木山優輝、高宗良次。山本はこれまでに1回の優勝経験があり、成績の上昇とともにハンデも最重ハンの10M前まできている。ここからは捌きの上達が必須になってくるが、そこも徐々に良くなっている様子がうかがえる。木山も山本と同じく今は最重ハンの10M前。スピード面で大幅な強化が図れており、これからの季節は強烈なタイムをマークしてくるかも。高宗は山本や木山の1期先輩になるが、まだまだ伸びしろが多く、これからの成長が楽しみな一人。まだ走りが安定せず、落車が多い点は気になるが、そこを乗り越えると走力アップにつながる。
未だ優勝経験はないが、そこに到達できそうなのは阿部仁志や占部健太。阿部は速攻タイプではないが、道中でしっかりと追って行ける選手で、エンジンも今は十分戦える状態。占部は近況、エンジンが高水準で推移。ハンデ位置も魅力な今のうちに初優勝を決めておきたい。
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主な出場予定選手
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有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
別府 敬剛〔飯塚 S-38(23期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-5(28期)〕
阿部 仁志〔飯塚 A-16(29期)〕
森本 優佑〔飯塚 A-28(31期)〕
竹中 修二〔飯塚 A-124(26期)〕
山本 将之〔山陽 A-93(33期)〕
走路温度低下とともにスピードレースが増えてきた!
川口オートは前回のナイトレースから昼間開催に移行する。今回は3日間の短期決戦。S級は7者だけで、A級やB級にもチャンスが生まれるが、逆にS級の選手達にとっても手薄な今回は優勝を手にしておきたい。注目選手を挙げていく。
今回出場する中でランクトップは永井大介。前々走のSGでは3日目まで好走を見せていたが、準決以降は凡走に終わった。心機一転となる前走では初日こそ白星を挙げたが、準決ではまさかの反則失格。優勝戦には進めなかったが、最終日はしっかりと白星で締めていた。エンジン的には十分戦える状態で、今回も優勝候補筆頭に挙げられる。
他に地元S級は若井友和、佐藤裕二、黒川京介、平田雅崇など。若井はエンジン状態がそこそこで推移。ここ4節は優出を逃しているが、その前の開催では重走路で優勝を果たしている。先述の通り、今回はメンバーが手薄なので再び優勝を狙いたい。佐藤裕もエンジンはまずまず。このところずっと地元での競争が続いているが、10月には一般開催で優勝がある。黒川はここ2節は低調気味だが、その前のSGでは伸び伸びとした走りを見せており、順調に成長している様子。平田はエンジン状態が上下動しやすい。ただし、エンジンが良くない時でも気合の入った差しで車群を交わしていけている。
外来S級は岩見貴史と松本やすし。岩見はエンジン状態が並かそれ以下。元々、試走タイムは出る方ではないが、もう少し数字面での上積みが欲しい。エンジンが並以上になれば強烈なスタートからの速攻に期待できる。松本やすしもエンジンはイマイチ。それでもSGでは3回の2着があるなど奮闘は見せている。
前回の川口ナイトレースで優勝したのは中山光。優勝戦では前を走る岡谷美由紀がふらつき、被害がありながらも、それを克服して勝ち切って見せた。エンジンはかなり仕上がっており、ナイターの時間帯とはいえ好タイムが出ていた。昼間開催になっても、このパワーは全選手にとって脅威になるだろう。その優勝戦に乗っていたのは青木治親。結果は6着だったが、初日から3連勝を決めるなど上昇の気配が出ていた。
山陽から来場するA級の角南一如、藤岡一樹、人見剛志などはS級に匹敵する実力の持ち主。今回も上位級を脅かす存在になりそう。前々走の地元で優勝した亀井政和はエンジン状態が良い。川口走路にも折り合えば、優出は可能な状態。
B級では2級車の早津康介がスピード面での強化が図れている。同期の中では遅れていた感あった本田仁恵も、近況は1着が取れるようになっている。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-13(25期)〕
若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-45(24期)〕
黒川 京介〔川口 S-47(33期)〕
平田 雅崇〔川口 S-48(29期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-32(29期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-43(32期)〕
中山 光〔川口 A-57(32期)〕
好調な選手が多く、盛り上がりそうな短期決戦!
今回は3日間開催の短期決戦ながら、前走で優出した選手が多く、ハイレベルな戦いになりそう。シリーズの中心はS級選手だが、A級やB級の中にも上位勢を脅かすことができる状態の選手がいるので注意したい。
今回出場するなかでランクトップは荒尾聡。前走は川口のSG日本選手権で優出していた。その優勝戦では、先頭を走る鈴木圭一郎をインから抜いたが、その後に接触があり落車。優勝も狙えるぐらいの動きだっただけに、悔しい思いが残ったことだろう。しかし、今回は地元戦ということで心機一転。いつものように一走一走、魂を込めて勝利を目指してくるはず。
ランク次位は浦田信輔。前走は山陽の3日間一般開催だった。ここでは予選準決を無難にこなし優出。優勝戦は4着だったが、試走タイムは一番時計をマークしていたし、エンジン面は上々と言える。この優勝戦には松尾啓史、鐘ヶ江将平、辻大樹、高林亮、牧瀬嘉葵、佳元光義なども乗っていた。松尾はエンジン状態に苦しむ時期もあったが、この優勝戦で見事に1着。久々に優勝を遂げた。この勢いを少しでも長く持続させたいところ。鐘ヶ江は初日からオール連対の準優勝だった。スピードがある鐘ヶ江は好タイムが出やすい冬場向きと言える。
辻は完全にスランプ脱出。鋭いスタートから軽快な攻めができる状態だ。高林と牧瀬はレース序盤で展開に注文は付くが、道中で周回を重ねるごとにスピードが増してくるタイプ。鐘ヶ江同様に冬場向きだ。佳元はハンデ的に魅力がある今は絶好の狙い時。
地元S級で他に主力は有吉辰也、田中茂、久門徹、東小野正道など。有吉は前走の川口一般開催では初日に白星だったものの、その後は失速。ただし、その前のSGではある程度走れていたので、エンジン的には心配ないか。田中茂は前走がSG。この時は4日目に重走路で白星があったが、良走路では迫力を欠いていた。久門は前走が山陽。初日こそ白星だったが、その後は7着2本。田中茂と同じくエンジンの立て直しが必要か。東小野もエンジン的にはもう少し上積みさせたい状態。
外来S級は松尾の他に早川清太郎、岩崎亮一、長田恭徳などが参戦。早川の前走はSGだった。準決では大きな被害があり、優勝戦には進めなかった。しかし、エンジン的にはSGでも十分戦えるだけの機力だったので、一般開催の今回なら十分な状態。岩崎と長田もエンジン状態はマズマズ。もっと良くさせたいところだが、そこそこは戦える状態か。
S級以外では森本優佑、根本将人、木山優輝、水口寿治、占部健太、稲原良太郎などに勢いがあるので、穴の狙いとして面白いところ。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-5(23期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-16(25期)〕
田中 茂〔飯塚 S-22(26期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-7(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-20(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-29(25期)〕
長田 恭徳〔山陽 S-37(32期)〕
青山周平を迎え撃つ地元勢は包囲網を形成できるか!
現在の浜松S級陣は層が厚い。ただし、今回は全国ランク1位の青山周平が来襲。エンジンは絶好調で、前回の川口に続き連続優勝を狙ってくる。地元勢も鈴木圭一郎を中心におおむねエンジン状態は良く、青山VS地元勢の構図が成り立つが、そこに割って入る伏兵には注意したい。
先述の青山は文句のない仕上がり。前々走のSGでは準決でまさかのフライングを喫してしまったが、最終日はその影響を感じさせずトップスタートから押し切った。その後の川口一般開催では、初日から負けなしで優勝。完全Vを達成した。レース内容も充実している。優勝戦では鈴木圭一郎とのマッチレースを制していた。
その鈴木圭一郎は、前々走のSG優勝戦で被害があり落車。直後の川口一般開催では落車の不安を感じさせず、しっかりと優出。その優勝戦では青山に負けてしまったが、今回は鈴木圭のホームバンク。川口優勝戦のリベンジを期すか。エンジン面はほぼ問題ない。細かい調整で上積みできれば、青山に勝つことも十分可能。
地元の主力は他に伊藤信夫、金子大輔、佐藤貴也、木村武之、渡辺篤など。伊藤信は前走のSGでは、いい動きを見せ準決乗り。しかし、そのレースは苦手の重走路で5着に敗れてしまった。それでも良走路に関しては伊藤信らしいスピードが出ていたので、走路が乾いていれば上位着でまとめられる。金子は前走のSGで優出し2着。準優勝を決めてみせた。優勝まであと一歩のところまで攻めていたので、エンジンの仕上がりは良いと言える。佐藤貴は前走の川口一般開催でも、その前のSGでも優出はできていないが、エンジン的には十分戦える状態にある。
木村武はSGで優出し6着。大舞台に強い印象を残したが、その後の川口一般開催では初日から凡走。エンジンはやや下降気味だ。渡辺篤は逆に、前走の川口一般開催で優出。初日から連勝を決めていた。優勝戦では好枠ながらスタート行けず惨敗したが、車の状態としては悪くない部類。
外来S級は青山の他に内山高秀、新井恵匠が来場。内山は前走のSG準決ではブチ走路で6着。ただし、それ以外の4走は全て車券に絡む活発な動きを見せていた。新井恵は前走のSG準決で4着。シリーズを通して見れば、内山と同様に着はまとまっており、今回の一般開催なら上位のグループに入れる。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-12(24期)〕
金子 大輔〔浜松 S-14(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-15(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-24(26期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-31(31期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-27(26期)〕