充実度では中村雅人、勢いは伊藤信夫と佐藤摩弥!
今回は川口4日間の一般開催。全国ランク1位の中村雅人が参戦し、優勝候補の筆頭に挙げられる。他では伊藤信夫が地元で優勝しており良化気配。また、佐藤摩弥は、前回川口のGIIで、女子レーサー初の記念レースを制し上昇ムード。他にも、虎視眈々と優勝を狙う選手は多い。
先述のとおり、優勝に最も近い存在は中村雅人。前走は伊勢崎ナイターで、優勝戦まで進み3着。その前が地元GIIで準優勝。安定した成績を残している。エンジンは悪くないハズなので、中村らしい力強い走りができる状態。
勢いがあるのはこの2人。伊藤信夫と佐藤摩弥。伊藤信は前走の地元4日間開催で優勝。2日目だけ4着だったが、それ以外はオール1着の好内容。優勝戦では試走タイム28と、スピード派の伊藤信らしいタイムを叩き出した。上がりタイムも39と、上々の数字。今回は前回と同じく昼間開催。レース場の違いによるセットのズレがなければ、今回も活躍できる可能性は高い。もう一人の佐藤摩弥は、前走でGII優勝。今回も同じ川口レース場での戦いになる。ただし、前回はナイターで、今回は昼間開催。その辺のエンジンの変化が心配だ。それに、今回からは最重ハンからのレースになるだろうから、捌きの面でどこまで積極的に行けるかどうかもカギになる。
荒尾聡も状態はマズマズ良い。伊藤信が優勝したシリーズで、優勝戦まで進み5着だった。予選道中も動きは悪くなかったので、今回も期待できる。特に、同ハンに車が多く並んだときは、武器となるスタートが最大限の威力を発揮する。同タイプの篠原睦も、近況は悪くない。前走の浜松では、準決だけ3着だったが、それ以外はオール1着。相変わらずの安定感が光っている。飯塚からは、桝崎陽介、岩見貴史、鐘ヶ江将平がS級として参戦するが、いずれもエンジンは中の上はある。
地元S級は中村以外で言うと大木光、斎藤撤二あたりがマズマズの状態。どちらも前走は地元のGII。5日間シリーズで、3連対に絡む日が4日ずつあり、エンジン的には戦える状態にある。森且行は、大崩れしてはいないが近況はピリッとしない状態。佐藤裕二は反則の多さが目立っている。走りの面で精神的に影響がなければいいが...。平田雅崇もエンジン的にはもう少し欲しい現状。
A級では黒岩明、小林瑞季、高林亮、竹内正浩あたりが前走で優出しており、上向きと言える。特に、黒岩はこのところ優出は当たり前の状態になっており、26期ながら更なる成長が感じられる。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-1(28期)〕
森 且行〔川口 S-15(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-25(24期)〕
平田 雅崇〔川口 S-30(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-8(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-9(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-19(28期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
丹村飛竜が記念レース初制覇!
GII山陽王座防衛戦の初代王者には、地元山陽の29期・丹村飛竜が輝いた。丹村にとってこれが記念で初めての優勝。丹村の実力を考えればちょっと意外ではある。
前日の天気予報どおり、優勝戦は雨走路で行なわれた。優勝戦までの11個レースの傾向として、レース序盤で先頭に立った選手がそのまま押し切るパターンが多かったが、優勝戦でも丹村が早々と先頭に立ち、後続の攻めを抑え切ってのゴール。自分のコースをしっかり守りきり、栄光の1着ゴールをもぎ取った。
すぐ後ろでは師匠の岡部聡がぴったりと追走していた。岡部は何度も丹村攻略にとりかかったが、丹村は1度のミスもせず、最後まで隙を見せなかった。春本綾斗はペース上がらず、早々に丹村にかわされてしまった。10線からは丹村の次に、佐々木啓が好スタートを決めていたが、道中の動きはイマイチで、むしろ浦田信輔に捲られてしまう展開。浦田にしてみれば健闘した方だろう。松尾啓史、人見剛志、浜野淳らは見せ場を作ることができなかった。
丹村はこれまでにも記念の優勝戦に進出することはあった。しかし、優勝したのは今回が初めて。スピードはあるし、雨走路も得意だし、いつ記念を取ってもおかしくはなかった。1つだけ不安要素を挙げるとすればスタート。記念の優勝戦では同ハンに並ぶ車が多く、外枠勢にスタートで行かれてしまうと、その後の展開は絶望的である。近況の丹村はスタートが良くなっており、枠ナリに切れることが多くなってきた。このスタートが切れる限り、これからも記念タイトルを積み重ねていくことができるだろう。
人見剛志が師匠に恩返しの力走を披露!
GII山陽王座防衛戦も優勝戦の日を迎えた。昨年、引退した小林啓二元選手のこれまでの活躍に敬意を表して行なわれているこの大会。優勝戦のメンバーはそれに象徴されるかのように、山陽勢の躍進が目立った。飯塚の浦田信輔以外は、オール山陽勢。浦田に対する包囲網は完全に整い、地元王座を守る態勢は万全だ。
レース展開としては、まず0ハンの春本綾斗がスタートを残して逃げそう。その春本は一人で走るとペースが上がるタイプ。8周戦は初めてとのことだが、どこまでのリードを作れるか見もの。
その春本を追う一番は、10線最内の丹村飛竜。約一ヶ月半前にフライングをしており、スタートは慎重になっているが、10線で7車並ぶ最内ならかなり有利な位置。外枠勢を張りながら出て行きそう。スピードある丹村なので、春本を道中で交わしそうだ。続いて、松尾啓史が追撃してくる。人見剛志はその後から追って行く形。外枠も岡部聡、佐々木啓、浜野淳、浦田信輔と実力者揃い。
当ブログの本命には人見を推す。今回のGIIは小林啓二杯と銘打ってある。小林啓二が現役時代、この優出者8人の中で小林に最もお世話になったのが人見だ。整備から乗り方まで、一つ一つ丁寧に教授されてきた。切れ味鋭い捌きがウリの人見が成長していったのも、ひとえに小林啓二の存在があればこそ。これまでの恩に応えるように激走を見せてくれるハズ。
相手には松尾を挙げる。準決で大幅に車を良化させてきた。今期はランクが悪いからとは言え、松尾の実力を考えればこの位置は魅力的すぎる。先に先頭に立てるようなら優勝も十分見えてくる。次に、丹村と春本。今節のレース展開の特徴として、逃げる選手が有利な傾向がある。それは、走路温度が上がってきたからだと思われる。優勝戦でも、この2者は展開を味方につけそう。最後には浦田信輔を抑える。追い込みは厳しくなりそうだが、8周戦を好材料に怒涛の追い込みを見せるかも。
また、当日は雨予報が出ているので、雨走路を想定しての考察も少々。単純な雨での実力は岡部聡が一歩抜け出ている。しかし、展開から入れば丹村が断然。この師弟関係の両者が中心。そこに松尾や佐々木啓が絡んでくるとみた。一発あるのは浜野淳か。
晴れ予想
◎人見剛志
○松尾啓史
△丹村飛竜
△春本綾斗
▲浦田信輔
雨予想
◎丹村飛竜
○岡部聡
△松尾啓史
△佐々木啓
▲浜野淳
GII山陽王座防衛戦開幕!
この大会は、かつてGII山陽王座決定戦を6度制し、昨年に惜しまれつつ引退した小林啓二元選手に敬意を表して行なわれる開催。強力な外来勢が襲来するが、地元勢が総力をもって王座を守りそうだ。
まずは迎え撃つ地元勢の動向から。ランクトップは浜野淳。前走は川口のGIIナイターだった。予選道中はマズマズの動きを見せていたが、準決から急下降。最終日もピリッとしなかった。今回は昼間開催に戻るので、うまくセッティングを合わせたいところ。近況の調子としては岩崎亮一が良い。前走の地元3日間開催で準優勝。予選、準決はともに1着と安定した成績を残した。スタートの切れも良く、素早い仕掛けができる状態。松尾啓史も優勝戦まで進んでいた。ようやく本来の走りが戻ってきた形。そして、佐々木啓と岡部聡は優勝戦まで進めなかったが、シリーズを通してオール連対の安定感を誇っていた。
逆に、地元S級で角南一如、西村龍太郎、藤岡一樹らは近況イマイチ。特に、藤岡は晴れでは全く良い走りができていない。雨に関しては問題ないが、基本的に良走路でのレースが多いので、早めに立て直したいところ。
対する外来勢では浦田信輔が状態良い。岩崎が準優勝だったレースで、浦田は見事に勝ち切り、自身久しぶりの優勝を決めた。ハンデ位置的に厳しい戦いだったが、それも克服しての優勝。かなり自信につながったものと思われる。飯塚からは他に久門徹が参戦。成績は安定していないながらも、散発的に1着を取ることがあるので、連日その動向からは目が離せない。
他では高橋貢の状態がマズマズ良い。前走は地元で優出し5着だったが、その前の地元開催では完全優勝を決めている。今回はナイターから昼間開催となり、その辺のセッティングのズレがなければ好走必至。優勝戦まで駒を進める可能性は大だ。池田政和も前走は地元のGIIナイターで優勝戦まで進んでいる。池田は食い付く走路で結果を出すので、少しでも走路温度が下がった方がいい。永井大介、木村武之の両者は近況は一息の状態だが、整備力はあるので、そろそろ良化させてくるかもしれない。
A級では丹村飛竜、春本綾斗、福永貴史らが前走の地元開催で優出している。丹村はここ何節もエンジンが良い状態で安定している。春本は調子の波が穏やかな選手。今は好調時なので、積極的に狙っていける。福永は課題のスタートが良化中。後ろの選手に食われることは稀になってきた。
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主な出場予定選手
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浜野 淳〔山陽 S-11(24期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-12(23期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-18(25期)〕
角南 一如〔山陽 S-21(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-2(22期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-13(26期)〕
地元・浜松勢に好調者が多い!
浜松は前回のGIゴールデンレースから約3週間の間を空け、今回は一般開催が行なわれる。地元のS級陣を中心に、外来勢を迎え撃つ態勢が整っている。
地元エース・金子大輔は、前走の伊勢崎ナイターの4日間開催で完全優勝を決めた。レースの時間帯が夜になっても、その対応力の高さを見せ快勝。総合力が更に増した形だ。今回は昼間開催に戻るが、地元走路なので再び仕上げてくるだろう。金子が優勝したレースに乗っていたのは谷川一貴と松尾隆広。どちらもハンデ差を生かして好レースができていた。
浜松2番手は鈴木圭一郎。前走の飯塚4日間開催では準優勝だった。それでもシリーズを通してオール3連対を保っていたので、エンジンの推移としては問題ない。まだまだ伸びしろもある楽しみな選手だ。そのレースで優勝したのが笠木美孝。笠木はこのシリーズをオール1着でまとめ完全優勝を決めてきた。以前は軽いスランプに入っていたが、これを機にかつての鋭い速攻を取り戻してもらいたい。
笠木が優勝したレースに乗っていたのは他に、本門延唯、岩見貴史、竹谷隆らの飯塚勢。竹谷は優勝戦こそ8着だったが、そこまでの3走は全て1着。竹谷と言うと、雨で強いイメージがあるが、近況は晴れでもエンジンを仕上げてきている。岩見は前々回の浜松GI優出からの連続優出中。本門は波に乗ると止められなくなるタイプ。今回も大暴れしてくれそう。
佐藤貴也、伊藤信夫の両者は、エンジン仕上がり切ってはいないが、マズマズの状態を保っている。
外来勢では荒尾聡、篠原睦らに注目。荒尾は前走の2日目に落車してしまったが、その後はしっかりと1着を取っており、エンジン的に不安はなさそう。篠原は前走の川口GIIでも、ソコソコの走りを見せており、相変わらずの安定感を誇っている。西原智昭は前走の2日目に落車したが、それ以外の3走はオール連対と、こちらも不安はなさそう。森且行は前走の地元GIIでいいところを見せられなかった。同地区の山田達也、平田雅崇らもイマイチだった。川口勢は整備的に結束して、立て直しを図りたいところ。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-7(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-16(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-22(24期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-8(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-9(26期)〕
森 且行〔川口 S-15(25期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-34(28期)〕