シルバーウイークのばんえい十勝、18日(日)には、伝統の4市記念競走の第2弾・岩見沢記念が行われます。過去5年で8月のばんえいグランプリから重賞連勝を果たしたのは、2019年コウシュハウンカイのみ。気候が落ち着くこともあってか、春シーズンの活躍馬の台頭も見られます。
同日の準メインには2歳牝馬オープンによるいちい賞、また次週25日(日)には2歳牡馬オープンによる青雲賞も実施。すでに今季の能力検査は終了しており、主役候補は出揃っています。三冠へ向けた2歳馬の戦いが本格化していきます。
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【第12回開催1日目】
9月17日(土)のメイン第11レースには、デイリースポーツ杯(オープン・A1級混合・20:05発走予定)が行われます。
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今開催、3歳以上の1走目は通算収得賞金順の編成。このレースは、オープンでも賞金が少ない馬と、賞金が多いA1級馬による対戦です。
◎ヘッチャラは、A2級時代の3走前に、とかちえぞまつ特別(オープン・A1級との混合)を快勝。A1へ昇級しての前走もオープン2番手が相手とはいえ3着と、3歳トップクラスの力を示しています。3歳は自己条件の特別戦では20キロ減が適応されるとはいえ、負担重量695キロは初ですが、690キロで2着1回、3着2回という成績を考えれば克服できそうです。
○コマサンエースは、ヘッチャラと同じ前走のオープン-2組混合では離された6着と見せ場に乏しい走り。しかし、今回と同じ通算収得賞金順だった第7回開催の同条件特別戦では、しぶとく歩いて4着と悪くありませんでした。現在はオープンに昇級しており、格下が多いメンバーも有利といえます。
▲ブラックサファイアは、とかちえぞまつ特別が5着も4秒9差の惜敗。前走A1級の特別戦では追い込みを決めており、ハマると一発がありそうです。
△シンエイボブは、近走大きな着順が並びますが、前走はオープン-1組特別戦など相手が強かった面は否めません。通算収得賞金は今回のメンバー中最多で戦いやすく、変わり身が期待できます。
【第12回開催2日目】
9月18日(日)のメイン第11レースには、第58回岩見沢記念(20:15発走予定)が行われます。
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直近の古馬重賞・ばんえいグランプリは、オープン同一重量の800キロでハンデ差がつかない争いでした。今回は今季の収得賞金による別定重量戦で、現役最強6歳世代のツートップ・メムロボブサップが30キロ増の850キロ、アオノブラックは20キロ増の840キロとなっています。
◎インビクタに注目します。古馬重賞初挑戦だった7月の旭川記念が2強に次ぐ堂々3着。ばんえいグランプリは障害で転倒し競走中止でしたが、真っ先に仕掛けていって勝ちを意識してのものと理解できます。前走のマロニエ賞(オープン-1組)は直線で粘りを欠きましたが、やや馬任せの仕掛けになったため。今回は2強と20~30キロ差つくのが有利といえます。ばんえいグランプリとは違い手が合う船山蔵人騎手の手綱も歓迎でしょう。
○ミノルシャープは、夏から秋に活躍するイメージがあり、今季は7月の初戦から2度叩かれた以降がすべて3着以内。ばんえいグランプリは障害ふた腰から追い上げて3着、前走では今季から主戦を務める鈴木恵介騎手で初勝利をマーク。馬自身の調子アップに加え騎手が慣れてきた、とここへ向けて歯車が噛み合ってきた印象です。賞金ハンデなしで出走できるのも買い材料といえます。
▲アオノブラックは、ばんえいグランプリには登録せず。マロニエ賞が1カ月半ぶりの実戦でしたが、トップハンデで3着に踏ん張っており、叩き台としては十分な内容でした。旭川記念はトップハンデで、10キロ差あったライバルのメムロボブサップに突き放され2着だっただけに、ハンデ差が逆転する今回は雪辱を期す舞台。
△メムロボブサップは、レースを選んで使われ今季5勝、2着3回とすべて連対。ハンデ差がつかず、ライバル不在のばんえいグランプリ勝ちは当然の結果でしょう。今回の課題は最大30キロ差のトップハンデ克服のみと言い切れます。
【第12回開催3日目】
9月19日(祝・月)のメイン第11レースには、ようこそウマ娘ゴルシ記念(A2級-2組・20:15発走予定)が行われます。帯広競馬場で実施されている『ウマ娘 プリティーダービー×ばんえい十勝コラボイベント』に関連したレースです。
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前走1組のポテト特別からの臨戦という馬が6頭。同レースが昇級初戦ながら馬券に絡んだ2頭に注目です。
◎シャンハイオトメは、3歳の強豪ヤマカツエースにこそ突き放されましたが、早めに2番手に上がり、マルミゴウカイの追撃を振り切りました。春は行き脚がつかないレースもありましたが、昨季まで好成績を残せていなかった特別戦に組まれてから変わり身を見せています。しかし、振り返ると、5月の古馬牝馬重賞・カーネーションカップで障害ひと腰から3着に追い込んだあたりから、重量増で変身する兆候はあったのかもしれません。強かった勝ち馬が不在で、通算収得賞金順で恵まれた相手関係だけにひと押しに期待できます。
○マルミゴウカイは、言うまでもなくここでは実績上位。A2昇級初戦で1番人気に推されたのも不思議ではなく、3着はむしろ不満といえます。ただ9歳という年齢を考えれば、紛れが起こりやすい軽馬場は歓迎ではないはず。ポテト特別から逆転を狙うには展開の助けが必要かもしれません。
3番手もポテト特別組で4着▲フレイムゴールド。7月の昇級初戦・ルビー特別を勝利した後の2走は格上相手で8、5着だったものの、A2級同士で巻き返しています。シャンハイオトメ、マルミゴウカイとも不在だったルビー特別は障害ふた腰でも勝っていますが、ポテト特別での着差を考えると、割って入るにはひと腰でまとめることが条件です。
△コウシュハボブは、開幕からA2級で、格下相手の近4走の平場戦で2着1回、3着3回と崩れがありません。今回は相手強化ですが、障害は安定しており、特別戦の重量増は悪くないように思えます。