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やっぱり馬が好き(第58回) 旋丸 巴

2009年9月12日(土)

来年も見たいマスターズ

 今回は、前回の当コラムで告知させてもらった「ばんえい十勝マスターズ2009」のご報告。

 ばんえいグランプリに合わせて、「もうひとつの夢の競演」と題して行った同カップ。参加して下さったのは、10名の調教師先生と、その管理馬10頭(枠順)。

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久々の勝負服姿で集合した調教師先生達

 どうです、人馬共に良いメンバーでしょ?

 さて、そんな豪華メンバーによるマスターズカップだけれど、本番に先駆けて行われた表彰ステージでの参加調教師の紹介では、他調教師が「頑張ります」「久々だから」と、はにかむ中、皆川調教師だけは「私が世界の皆川です」と大音声で御挨拶。「最近の騎手はなっとらんから私が見本を見せてやるぅ」と宣言して、スタンドを爆笑の渦に叩き込まれた。

 そんな陽気な皆川先生も、照れていた他先生も、しかし、17時10分、高らかに鳴り響くファンファーレと共にスタートを切れば、現役時代と変わらぬ勝負の鬼となって、馬を追うこと追うこと。

 先ずは、実力上位2騎、ハマナカキング・服部師とキングファラオ・久田師がサクサクと歩を進めて第2障害へ。それに食らいついたのが、軽量アカネオーカン・中島師。現役引退から余り時を経ていない中島調教師だけに、坂をあげる姿も迫力満点。その姿に観客が目を奪われているうちに、1番キングファラオ・久田師と7番ハマナカ・服部師が坂を下って、後は一騎打ちとなったけれど、前回マスターズ覇者の久田先生がチャンピオンの意地を見せて連覇を達成した。

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力強く第2障害に挑む中島調教師

 という優勝争いもさることながら、しかし、勝負が決った後も場内の熱気は下がらず、軽快なステップを踏む皆川先生の「皆川ダンス」や、岩本先生の燻し銀の手綱さばき、伝説の金山フォームなどなど、10名の調教師の騎乗に観客の視線は釘付け。その興奮の大きさを証明するように、最年長・三浦調教師が最後に入線すると大きな拍手が沸きあがった(結果)。

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ミスターばんえいの華麗な手綱さばき

 いやあ、それにしても、さすがは往年の名手揃い。どの先生も精悍でカッコ良かった〜、と感動しつつ、レース後の集合写真撮影に走ったのだけれど……。

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なぜか表情が暗い先生達

 カメラに向かう先生方の顔が何だか少しく暗い。どよーん、とした、その表情はなぜ?

 「先生方、もっと笑ってくださいよ」

 たまりかねて笑顔を催促したら、間髪を入れず、皆川調教師が「こんなに疲れてるのに笑えるか!」

 ドッと笑いが起こって、やっと、こんな写真が撮れたのだけれど、レース後の先生方、本当に辛かったようで、口々に「あ〜、こわい。ひどいもんだね、こんなにこわいなんて」と、のたまう。

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「こんなに『こわい』のに笑えるか」と爆笑

 因みに、「こわい」は北海道弁で「疲れた」という意味。

 そんなに「こわく」なるほど、真剣に勝負してくださった訳で、申し訳ないから厩舎に引き揚げる先生方に「有難うございました!」と心より御礼申し上げたら、金田先生が振り返って

 「いやぁ、楽しませてもらったよ」とニッコリ。そう言えば金田先生、小学生の息子さんたちとレース前に記念撮影されていた。お父さんの勇姿を見て、息子さん達も、ちょっぴり眩しそうな顔をしていたっけ。

 という訳で無事終了したマスターズカップ。オールドファンから新生ばんえい発足以降の若いファンまで、たくさんのファンに喜んでいただいたようで、たくさんの人から、「またやってよ」「次はいつ?」と聞かれて、企画者としては大いに満足。むふふふふ

 出来れば、来年も、いや、毎年、グランプリの日の恒例イベントとしてマスターズカップを定着させたい。そうして、ばんえい記念のみならず、夏のグランプリにも、是非、全国からファンが集まってくれれば良いな。

 なーんて、優等生ぶった感想を記して、でもね、本当は、私が誰より一番マスターズを見たいのである。今回だって、私が見たいから、無理にも調教師会と主催者に頼んで、実現した訳で。だから、来年も、私のためにマスターズをやって欲しい。いや、やるのである、絶対に!

今週の見どころ(9/12〜9/14)

2009年9月11日(金)

 6月20日よりスタートした今年のナイトレースも今週、来週の6日間で終了。9月26日〜10月19日はレース発走時刻をこれまでより繰り上げてのはくぼ開催となります。来年まで見おさめとなる、カクテル光線に照らされたばん馬の走りにご注目ください。

 9月12日(土)のメイン第11レースに初秋特別(450万円未満・20:00発走予定)が行われます。
 前開催の同条件戦・らわんぶき特別(馬場水分5.4%)はニシキダイジンニシキセンプーギンガリュウセイがほとんど差なく先頭で第2障害をクリアし、そこからニシキセンプーが抜け出して勝利。今回は唯一の別定10キロ増となりますが障害巧者だけに苦にしないでしょう。
 2着惜敗のニシキダイジンはもう少しパワーの生かせる馬場が希望。今回は乾いた馬場が予想されるため逆転も十分でしょう。
 3歳馬のキタノタイショウは、世代限定オープン2戦、350万円未満特別と3連勝中。特に前走はグレートサンデー、ミスターハヤサキらオープン経験馬たちを相手に圧巻の逃げ切りでした。ここは昇級初戦で重量は初めての705キロですが、勢いは侮れません。

 9月13日(日)のメイン第11レースはポテト特別(オープン・20:00発走予定)。前開催の見て来て音更!東士幌ばん曳記念(オープン・馬場水分4.9%)のメンバーが7頭を占める組み合わせです。
 ニシキユウはそのレースで4着。第2障害先頭クリアから粘れずといういつものパターンでしたが、今開催から基礎重量が10キロ増となるのは障害巧者のこの馬に有利。展開待ちの面は否定できませんが、久々の勝利は目前です。
 見て来て音更!東士幌ばん曳記念1、2着のギャンブラークイントカチプリティーは牡馬に混じっての重賞では分が悪いものの、平場や特別戦でのスピード戦なら好勝負可能。同程度の馬場であれば引き続き期待できるでしょう。追い込んで3着だったホクショウダイヤは、もっと軽い馬場になればさらなる前進が見込めそうです。
 1番人気を裏切り9着に敗れたナリタボブサップは、相手関係が有利で、得意の軽めの馬場での結果だけに体調面に疑問符がつきます。しかし目標はまだ先だけに、焦らず立て直してほしいところです。

  9月14日(月)のメイン第11レースは秋天特別(350万円未満・20:00発走予定)
 ブランドボーイは前開催の同条件戦・ふるさと銀河線りくべつ鉄道賞2着をはじめ善戦止まりのレースが続きますが、障害力を生かせる特別戦のほうが好走の確率が高いようです。障害を越えてからの踏ん張りが課題ですが、前走強いレースをした勝ち馬が抜けた今回は、勝利の期待が高まります。
 そのふるさと銀河線りくべつ鉄道賞は馬場水分7.2%でスピード戦となり、上位人気に支持された実力馬2頭、キョウエイボーイが6着、グレートサンデーが7着に敗れました。前日の降雨がそれほどでもなければ当然巻き返しがありそうです。
 前開催、4歳重賞・銀河賞に出走し3着のウメノタイショウはすでにこの350万円未満特別で連対実績があります。重量的には有利なだけに、ここを勝ってすんなり450万円条件へ昇級を決めたいところでしょう。

9/6銀河賞回顧

2009年9月 7日(月)

人馬ともにニューヒーローが誕生!

 6日(日)は4歳三冠の第2弾・銀河賞(4歳オープン)が行われ、6番人気のアカダケキングが強豪を退けて勝利。柏林賞(3着)に続く2度目の重賞挑戦で、見事タイトルを獲得しました。

 道中はライデンロックとウメノタイショウの人気2頭が引っ張る展開。軽馬場もあって、息の入らない速い流れとなり、ユーファンタジー、キンセイモンを除いた8頭が横一線で第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはウメノタイショウ。それを見てアカダケキング、ホクトタイガー、オレワスゴイも登坂開始。各馬抜群の掛かりを見せ、ウメノタイショウとアカダケキングが並んで先頭クリア。少し遅れてホクトタイガー、オレワスゴイ、ライデンロックと続いていきました。
 残り30メートル付近で、先頭はアカダケキング。ウメノタイショウも必死で食い下がりますがジワジワと引き離され、代わって追撃態勢に入ったのがライデンロック。グイグイと脚を伸ばし、アカダケキングを交わす勢いで残り10メートル。しかしアカダケキングの脚いろも衰えず、およそ半馬身の差はそれ以上縮まらずにゴールを迎えました。終いまでしぶとく粘ったウメノタイショウが3着。

 柏林賞に続く快走で、世代トップクラスに名を連ねたアカダケキング。重量差があったとはいえ、ゴール前での確かな脚取りは同馬の強さを再認識させるものでした。思えば柏林賞の着差は1着ライデンロックと0.8秒差、2着ウメノタイショウとは0.1秒差で、当時と同じ重量差なら好勝負を演じて不思議はないはず。先の話にはなりますが、4歳三冠最終戦の天馬賞(1月3日)でも好勝負が期待できるでしょう。また手綱を取った西謙一騎手は、07年1月のデビュー以来、重賞初制覇。ニューヒーローコンビの今後に注目です。
 惜しくも2着に敗れたライデンロックですが、結果的には障害でもたついた分の差。猛然と追い込んだレースぶりは悪くなく、勝ち馬と同等の強さを感じさせました。すでにナリタボブサップやスーパークリントンといった重賞級と好勝負を演じており、今後の古馬重賞でもがぜん注目を集めそうです。

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西謙一騎手「柏林賞のあとはずっと調子が悪かったですが、ここ一本で調整してきたので勝ててよかったです。ライデンロックやウメノタイショウも来ていたので、ゴールするまで勝てるかどうかまったくわからなかったですね。(自身の重賞初制覇に)最後の10メートルが長かったですが、今年は成績がひと息だったので重賞を勝てて本当に嬉しいです」

9/6銀河賞予想 山崎エリカ

2009年9月 6日(日)

3歳二冠馬ライデンロックに期待

 まだ先の話になりますが、再来月11月1(日)に『ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ』が行われるそうです(予選は10月4日・日)。昨年は自衛隊チームが優勝したようなので、それに私が本気で打ち勝つには「プロレスラーの方々にソリを曳いてもらうしかない!」と考え、仲良くさせて頂いている団体の代表に打診みたところ「元気なら5人集めて参加するけど、今はオレが手首を骨折しているからダメ!」と断られてしまいました(・_・、)。あゝ、マジで参加して優勝して、賞金100万円をGETしたかったなぁ〜(´・ω・`)。

 もし人間ばんば大会に参加してみたいという方は、こちらをチェキラ☆彡

 さて本題の銀河賞。◎にしてみたいのは3歳二冠馬で今年の柏林賞も制したライデンロックです。前2走ではウメノタイショウに先着を許しているものの、前々走のはまなす賞は2障害で併走馬ウメノタイショウが転倒した不利の影響もあったし、そもそも休養明け1〜2戦目の前2走は本調子ではなかったように思えるので、休養明け3戦目での巻き返しに期待します。確かにメンバー中トップの重量730kgを背負うのは好ましい材料ではありませんが、ウメノタイショウとの重量差は柏林賞や前2走と同じ20kg差ですから、そこまでの懸念材料ではないように思えます。

 ○には前2走で◎に先着のウメノタイショウ。▲には前走の3歳・4歳オープン特別は少し積極的な競馬をしすぎた分5着に負けてしまいましたが、前々走のはまなす賞では◎・○に先着し、復調をアピールしたオレワスゴイ。

 次位を挙げるとすれば、登板力がウリで、重賞で重量が一気に加算されるのが好転しそうなホクトタイガーですが、このメンバーだと350万クラスで通用する力が要求されるので、力量比較で分が悪いです。ホクトタイガーを押さえるならば○‐▲の縦目の可能性の方がまだ考えられるので、ここは◎から○・▲への2点で、余裕があれば縦目を押さえるということでまとめておきたいと思います。

 ◎ ライデンロック
 ○ ウメノタイショウ
 ▲ オレワスゴイ

9/6銀河賞予想 矢野吉彦

2009年9月 5日(土)

実績上位のライデンロックを信頼

 今ひとつパッとしない夏が終わって、季節はもう秋。でも、ばんえい競馬は、秋の深まりとともにおもしろくなってきます。その時期にはまだ少し早いですが、今週は秋の重賞第1弾・銀河賞。これをズバッと当てて、これから先に向けて弾みをつけたいですね。

 8月15日のはまなす賞、24日の3・4歳オープンの結果を見ると、ライデンロック、ウメノタイショウ、オレワスゴイの三つどもえの様相です。この3頭をボックス買いしておけば、たぶん当たると思うんですけど。
 強い順(正しくは獲得賞金順)に重いソリを曳く別定戦。5月の重賞・柏林賞を他馬より重い重量で制したライデンロックが今回もハンデ頭です。当然、他馬のマークを受けるはずですが、ウメノタイショウ、オレワスゴイとの重量差が変わらないとなれば、やはりこの馬が中心と見ていいでしょう。
 あとは馬場状態次第。ここ数戦の戦歴では、オレワスゴイはどちらかと言えば重馬場のほうがよさそう。軽馬場でも好成績を上げているのはウメノタイショウのほうです。ただし、軽馬場の1枠不利という状況は相変わらず続いているようなので、極端な軽馬場(馬場水分7%以上)になったら、ウメノタイショウで勝負というのはいかがなものか、とも思います。これはビミョウなところですね。
 この3頭の三つどもえを崩すとすれば、ニシキボス。ありきたりですが、ほかにちょっと見あたりません。柏林賞で3着に入ったアカダケキングも気になりますが、近走の内容が今イチ。だったら、同世代同士の重賞では2歳時のイレネー記念で2着になって以来、好走例がないものの、調子の良さでニシキボスになっちゃうでしょう。
 では結論。まずはライデンロックを素直に信頼して、この馬からウメノタイショウ、オレワスゴイ、ニシキボスへ。馬単のモテウラを買うより、馬複でいいんじゃないでしょうか。あとはニシキボスからウメノタイショウ、オレワスゴイへの馬複も押さえます。こちらを買うにはオッズと相談しながら、うまく資金を配分しなきゃいけませんが。

 さてさて、6日、川崎競馬場では、現役ばん馬とミルキーが出張して、盛大にばんえいPRイベントが開催されます。ばんえい競馬の馬券は、銀河賞と最終レースを場外発売。私は、以前、「ウイニング競馬」で一緒に仕事をした立花優美チャンとトークショーをやります。これには、中山直樹騎手と林義直騎手にも加わってもらう予定です。お近くの方は、ぜひ川崎競馬場にお越しください。では、今回はこのへんで。

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