ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
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2005年9月 アーカイブ

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今週のみどころ(9/17〜9/19)

 重賞のばんえい大賞典など、開催3日間を通じて楽しみなレースが組まれていますが、今週はイベントも非常に充実しています。18、19日の両日に行われる、ばんえいオリジナルグッズの販売をはじめ、豚汁・鮭汁の無料サービス(18、19日。鮭汁は19日のみ)、メインレース優勝馬との写真撮影(18、19日)など盛りだくさん。もちろん、前回のレース回顧でお知らせした「ばんえい競馬のコースで親子リレー」も開催されますので、ぜひ岩見沢競馬場へご来場ください。イベントの詳細についてはこちら
 17日(土)のメインレースは幾春別川特別(550万円未満)。混戦が予想されますが、近3走連続2着のタカギクや、4歳馬のホクトキングとニシキダイジンあたりが中心となるでしょう。近走調子を上げてきているプランドルドラゴンにも注目です。
 18日(日)のメインレースはばんえい大賞典。このレースについては別掲の「ばんえい大賞典プレビュー」をご覧ください。
 19日(祝・月)に行われるのは石狩川特別(3歳以上オープン)。アンローズやキングシャープ、トカチプリティーなどが出走を予定しています。アンローズは8月7日以来の出走となりますが、安定した成績を残しているだけに、相手関係から言っても中心となることでしょう。
 この日の第10レースは、昨年まで重賞として行われていたナナカマド賞(2歳)。2歳最強のマルミシュンキが出走を予定しています。8月7日以来、久々の出走となるため気配に注意したいところ。ただ実力は抜けているだけに、ここもアッサリの可能性が高そうです。対抗は、もちろんメダマです。

レース回顧(9/10〜9/12)

2005年9月13日(火)

 ひとあし早く来週のイベントを告知します。現在ばんえい競馬では、19日(月)に実施予定の「ばんえいコースで親子リレー」の参加チームを募集中。これは子供→お母さん→お父さんの順で軽量ソリをリレーする企画で、募集は17日(土)の午後5時までとなっています。優勝賞品は洞爺湖温泉サンパレス宿泊券と豪華ですので、近隣のかたは奮ってご参加ください。詳細はばんえい競馬ホームページにて。
 11日(日)に行われた金杯(3歳以上オープン)は、1番人気のサダエリコが優勝。2、3番手で障害を越えると、先に抜け出したエンジュオウカンを捉え、さらに追い込むシンエイキンカイを抑えてゴール。着差こそ0秒2とわずかでしたが、それでもきっちり勝利を収めるあたりは、今季の好調ぶりを物語っています。
 10日(土)のメインレース、夕張川特別(800万円未満)は、近2走を連勝していたエビスオウジャが快勝。障害を越えてから豪快な追い込みを見せ、残り10メートル付近でゆうゆうと先頭に立ちました。これで3連勝となり、体調の良さがうかがえます。2番人気のスーパーミントは障害に手間取り、7着に敗れました。
 12日(月)に行われた千歳川特別(650万円未満)は、ヤマトモンジューが優勝しました。勝ちきれない時期が続いていましたが、これで2連勝とフッ切れた印象。650万クラスでも十分勝負できることを証明しており、今後も楽しみです。対して1番人気のコウリュウオーザは4着に敗退。2走前の3着からどうもリズムがよくありません。ヤマトモンジューと比べても実力は劣っていないだけに、今後の立て直しを期待したいところ。
 なお11日の第8レース(470万円未満)はホクショウファイト、第9レース(混合470万円未満)はプリンセスサクラコが優勝、12日の第10レース(470万円未満)でもミスターハヤサキが優勝し、好調馬が快進撃を続けています。

映像はこちら

今週のみどころ(9/10〜9/12)

2005年9月10日(土)

 来週はいよいよ3歳三冠の第1弾、ばんえい大賞典が行われます。スーパークリントンや牝馬のウィナーサマー、好調のキョウワテンリュウなどが出走を予定していますので、熱戦を期待したいところ。もちろん当欄でも様々な角度から予想をしていきますので、来週もどうぞご覧ください。
 10日(土)に行われるのは、夕張川特別(800万円未満)。中心は好調のスーパーミント、エビスオウジャの2頭でしょう。特にスーパーミントは、前走のコスモス特別ではホシマツリ、トモエパワーに先着を許していますが、今季の安定度からいえばあなどれません。ここは800万クラス初勝利を十分に期待したいところ。そのほかタケタカラニシキなどにも注目です。
 11日(日)はオープン馬による金杯が行われます。むろん中心はサダエリコで、気になる重量差も問題がなさそう。とにかく終いがしっかりしてきた印象で、ここは格の違いを見せつけたいところ。相手はミサイルテンリュウが有力ですが、大崩れのないミサキスーパーも、そろそろ浮上してくるかもしれません。昨季まではスーパーペガサスの打倒一番手と目されていただけに、復活を期待したいところです。もちろんシンエイキンカイやエンジュオウカンなどの走りにも注目しましょう。
 12日(月)のメインレースは、千歳川特別(650万円未満)。ヤマトモンジューやコウリュウオーザなど、この路線をにぎわせている馬が出走します。昇級初戦の好調ヤマノトップレディがどこまで通用するかも、焦点となるでしょう。

馬券おやじは今日も行く(第7回)  古林英一

2005年9月 9日(金)

馬具・馬装について

 小生、数年前、サボりサボりながら乗馬を習ったことがある。乗馬は習った、原付も乗っていたことがある、そして小型船舶免許も持っている。もちろん、自転車も乗る。ということで、小生、3競オートすべての乗り物を自ら操縦したことがあるのである。

 はっきりいって、どれも競技レベルにはほど遠いのであるが、乗ってみればなるほどなるほどとわかることもある。実は、乗馬を習おうと思ったのは、馬に触れ、馬にまたがれば多少は馬券的中率向上に寄与するかも……というスケベ心からである。当初は、「めざせ、武豊!」であったのが、ちょっと乗ったら「めざせ、華原朋美!」にトーンダウンし、さらに数日後には「せめて、暴れん坊将軍!」とどんどんトーンダウンを余儀なくされた。で、結局のところ、「馬糞(ボロ)拾い」だけが上手くなった次第である。

 競馬をはじめて四半世紀以上になるが、乗馬にチャレンジするまでは、正直なところ、馬具・馬装なんぞは触ったこともなかった。当然、馬装のやり方もちゃんと教わったのだが、身に付いたかといえば、実のところこれが怪しいのである。そもそも、ロープワークどころか、蝶々結びすら下手すれば失敗するド不器用な小生である。馬をつなぐのも満足にできないという体たらくである。情けない……。そういえば、小型船舶免許をとるときも、小生にとっては、ロープワークの実技が一番の難関だったような覚えがある。

 それはさておき、ばんばの馬具は立派である。頭絡やハミは乗馬と似たようなもの(もちろんサイズはビッグだが)だが、橇を輓曳するための馬具は独特だ。「ばんばは馬のお相撲だ」というのが最近の小生の主張だが、ばんばの馬具(なかでもガラ)はさしずめ化粧まわしといってもいいかもしれない。もっとも化粧まわしは実用品ではないが、ばんばの馬具はすべて実用品である。上級馬になると専用の立派な馬具が用意されるあたりも化粧まわしっぽくていい。

fig1 fig2

 熱心なファンの方々なら先刻ご承知なのだろうが、今回はばんばの馬具をご紹介することにしよう。まずこの写真(左)は全体像。それぞれの馬具の名前は
(1)胴引き
(2)背吊り
(3)吊り革
(4)よびだし
(5)ガラ
(6)ワラビ型
(7)梶棒
(8)引木(「どっこい」)
(9)馭者手綱
(10)ゼッケン
(11)腹帯

である。肩を包むように装着されるのがガラ、ガラを固定する金具がワラビ型。橇は腰ではなく肩でひく。したがって、橇の重量を肩全体でうけとめるための馬具がガラである。ガラの中身は籾殻だそうだ。この写真ではゼッケンが風でめくられて、背吊りはごく一部しか見えない。肩のあたりをアップで見たのが右の写真。モデルになってるのは松井厩舎のスミヨシセンショー号。シルバーの馬具がまことにおしゃれである。

fig3  橇のほうをみたのがこの写真。
(12)重量物
(13)「弁当箱」収納場所

 ばんば大会などでは胴引きはチェーンになっていることが多いみたいだが、ばんえい競馬では布と革でできている。離れたところから見ると、梶棒が馬の牽引力を橇に伝えているように見えるけど、実は梶棒がなくても橇を曳くのには支障はない。梶棒は馬が左右によれないようにガードしているだけのものだ。とはいえ、あの巨体がぶつかることもあるのだから、丈夫でないといけない。かつては木製だったそうだが、強度に難があったことから現在はグラスファイバー製である。もちろん、昔はグラスファイバー製の梶棒なんてない。グラスファイバー製梶棒のヒントになったのは、なんと、棒高跳びのポールなのだそうだ。

 重量物も様々な変遷を経て現在の鉄板になっている。最初は土嚢、コンクリートの固まりだったこともある。ばんば大会では今でもコンクリートの固まりを使っている。橇も現在は鉄橇だが、かつては当然木橇だ。現在開催中の岩見沢競馬場で、昔使われていた木橇が展示されているのでぜひご覧になっていただきたい。

 通称「弁当箱」……正式には何というのだろうか。騎手の重量を統一するために持つ携帯重量物である。小柄な佐藤希世子騎手や竹ケ原茉耶騎手などは、弁当箱というような可愛らしいサイズではない「弁当箱」を持たされている。

 ばんばの馬具はすべて手作り。かつては道内至るところに馬具屋さんがいて、こうした馬具をつくっていたのだが、今ではごくわずかな業者しか残っていないという。まさに工芸品とでもいうようなすばらしい馬具である。このあたりも「北海道遺産」に相応しいところといえよう。ちなみに、これらの馬具、一式あつらえれば数十万円はするという。ご自慢の馬にご自慢の馬具をあつらえる。これも馬主のステータスというものだろう。

 ところで、パドック裏は「装鞍所」という。ふと気がついたのだが、考えてみれば、ばんえい競馬に「鞍」はない。なぜ装鞍所なのだろうか?

レース回顧(9/3~9/5)

2005年9月 5日(月)

 今回は4歳牝馬によるクインカップが行われ、ギャンブラークインが快勝。2着にプリンセスサクラコが入り、大友栄人厩舎のワンツーフィニッシュとなりました。エンジュオウカンは4着に敗れましたが、トップハンデを課せられていただけに、“さすが”と思わせる走りだったと思います。今後のオープン戦線での活躍に期待しましょう。このレースについては、別掲のクインカップ回顧をご覧ください。
 3日(土)のメインレースはコスモス特別(800万円未満)。第2障害でじっくりタメたホシマツリが、終いにきっちり伸びて優勝しました。同じく確実に脚を伸ばしたトモエパワーが2着。先頭で障害をクリアした1番人気のスーパーミントは、2度止まった影響もあって3着に敗れました。障害は楽に越えているだけに、末の甘さが課題となりそうです。
 4日に行われた白菊賞(2歳牝馬)はエメラルドが優勝して、トモエマルトクインが2着。これまで牡馬一線級と戦ってきた2頭が、実力をいかんなく発揮しました。なお同日の第7レース、2歳牡馬戦はメダマが優勝しています。
 5日(月)のスイートピー特別(470万円未満)は、3番人気のタカラリュウヒメが優勝。タカギクとの叩き合いを制して、今季の岩見沢初勝利を挙げました。人気に推されたホクショウファイトとミスターハヤサキは3、4着。ホクショウファイトは第2障害でヒザを折ってしまい、それが終いの伸びに響いた印象でした。なお同日のオープンは、トカチプリティーが快勝しています。

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