
桜井厚志が嬉しいGI初制覇!
浜松のGI秋のスピード王決定戦は、地元の30期・桜井厚志が制した。2級車時代に1回優勝経験があるものの、1級車では優勝すらなかった桜井だが、GIの大舞台で見事結果を残した。
優勝戦は前日の天気予報通り濡れ走路で行なわれた。0ハン単騎の桜井はマイペースで逃げるだけ。10線で先行した笠木美孝がインを抑え込んで走っていたため、桜井にとっては絶好の展開だった。実際に、この間に大きなリードを作れた。その笠木を何とか突破したのが若井友和。しかし、前の桜井とは大きく差が開いていた。更に、その後の周回でも差を詰めるどころかむしろ離される一方。桜井が圧巻の走りを見せた。
外枠勢は全くいいところがなかった。前団のペースが速かったのもあるが、後方のまま動けずに終了してしまった。青山が8着、金子が7着。まさかの結果だった。
このところ30期生の活躍が目立っている。少し前に行なわれた山陽のGII若獅子杯争奪戦では、30期の新井恵匠が記念初制覇。去年の12月になるが、山陽30期の緒方浩一が地元のGIを制覇。やや小粒と言われていた30期だが、ここに来て着実な成長を見せている。他にも鈴木一馬や田村治郎など、今後に期待したい。もちろん、今回GIで優勝した桜井の更なる成長も見守りたい。
新井恵匠が嬉しいタイトル初奪取!
山陽で行われたGII若獅子杯争奪戦は、船橋の新井恵匠が圧巻の走りで制した。10Mオープンの好枠を得た新井は早い段階で先頭に立ち、後続の追いを寄せ付けなかった。
10Mオープン戦で行われた優勝戦は、やはり内枠が有利だった。スタートこそは鈴木聡太が行ったが、新井が素早く交わす展開。その後はマイペースで走り、ゴールまでリズム守った。新井は初めての記念制覇。
新井は同期の中でも、より走りに貪欲。常に、エンジンの上昇、走りの向上を気にしている。負けん気は強い方だ。オートレーサーが持つべき資質を持っている。先のSGでは気持ちが先走り準決で外線突破をしてしまったが、走りとしてはファンが納得いくものだった。これからも常に1着を目指していく走りで、レースを盛り上げていってもらいたい。
最強地区の船橋。全国ランクナンバー1の永井大介が気迫の走りを見せている。中村雅人はオートレースの醍醐味を感じさせてくれる追い込みでレースを楽しませてくれる。新鋭・青山周平は驚きの走りでオートレースに衝撃を与えてくれる。そんな中でも新井は、マイペースに虎視眈々と実績を積み上げていきそうだ。
中村雅人が日本選手権初制覇!
良走路で行われたSG日本選手権の優勝戦は船橋の中村雅人が制した。スタートは8番手と、最悪の展開を克服しての初の日本選手権戴冠。いかにも中村雅人らしいレース運びだった。
試走タイムは高橋貢、佐藤貴也が31で一番時計。中村はそれに次ぐ32の試走タイムだった。レース展開はスタート飛び出した高橋に佐藤がピタリマーク。仕掛けどころを窺っていた佐藤が、1回は高橋のインに入ったが、すぐさま差し返されてしまう。それでも高橋にとっても佐藤にとっても絶好の展開だった。しかし、そこに割って入ったのは中村だった。
中村はスタート後に高橋と金子大輔に挟まれ、1周1コーナーでは車を引かされ車速に乗れないままのレースを強いられた。SGの優勝戦では致命的な序盤の位置取り。しかし、そこから中村は冷静に追い上げていった。慌てることなく、焦ることなく1車ずつ捌いて行き、ついに3番手の位置を確保。前を走る高橋と佐藤の競り合いを、いつもと同じ平常心で見つめていた。そして、前団に隙が生まれるや否や、車を前へと進めて行く。やや強引気味ではあったが、2番手を走る佐藤をパス。高橋との一対一に持ち込んだ。その後は間髪を入れずに攻めて行った。高橋を綺麗に交わすとそのままゴール。
今の中村は充実している。スタートに左右されないレースができている。オートレースに魅力を感じるポイントは人それぞれだが、筆者はハンデ戦における最高ハンの追い込み刺激を受けている。0オープン戦ではなかなか感じられにくいオートレースの魅力を感じさせてくれる中村の走りは、今後オートレースファンの復帰、もしくは新規ファンの獲得に多大なる影響を及ぼしてくれるのではないかと思っている。
佐藤貴也が劇的V!
浜松のGIIウィナーズカップの優勝戦は、懸念されていた雨走路になってしまった。その影響かどうかは分からないが、試走でハプニング発生。1号車の辰巳裕樹が落車してしまい欠車。1号車に関する車券は返還になった。
レースは岡部聡が筒井健太を早い段階で交わし、逃げ態勢に入った。この日のこれまでの雨のレースで、インコースが利いていた関係もあるのか、岡部はインベッタリで走っていた。それを追っていたのは佐藤貴也。その後ろに付けていたのが金子大輔。佐藤は何度も岡部を抜こうとモーションを起こしたが、なかなかうまく決まらない周回が続いた。しかし、7周回1コーナーで渾身の突っ込み。レース後にこのシーンは審議になったがセーフの判定で、佐藤が栄冠を掴んだ。ずっと追走していた金子が3着に入った。他の選手は、途中から大きく離され上位争いに参加できなかった。
このレースで光ったのは佐藤の勝負強さ。一時期、勢いを欠いていた時に足りなかったのは積極的に仕掛けて行く姿勢。これを取り戻してからはシッカリと結果を残せるようになった。前期から大幅にランクを上げたように、今年に入ってからは好成績が続いている。この次には飯塚でのSG日本選手権が控えている。今回の勢いをそのままSGにぶつけたい。
青山周平が地元のGIオート祭を制す!
台風の接近により天候が心配されていた船橋最終日。前半戦は不安定な天候だったが、途中からは完全に雨が降り出し、レースも重走路での戦いになった。
優勝戦の試走タイム一番は青山周平の60。次いで、永井大介の63。他はそれほど差のないタイムだった。0ハンから飛び出したのは最内の武藤博臣。しかし、1周2コーナーでは鈴木一馬が武藤を捲って逃げ態勢を作った。ここから鈴木が大きなコース取りで軽快な逃げを見せ始めた。
10線は、好スタート切った青山が1周バックストレッチで武藤を差すと、鈴木を追う一番手になった。対照的な二人のコース取りだった。大きなコースを走って逃げる鈴木に、インコースをきっちり回る青山。中盤はなかなか差が詰まらなかった。しかし、終盤になると青山が少しずつ鈴木のインに顔を覗かせ始める。そうこうしているうちに、鈴木のコース取りがだんだん小さくなってきた。そして、7周3コーナーで青山が鈴木の外に付け、イン切り返す態勢を作る。4コーナーでは綺麗に鈴木のフトコロを取って捌いて行った。永井大介は木村武之を交わし追撃して行ったが、青山に追走するのが一杯の状態。追い及ばず3着止まりだった。
近況、大きな大会の優勝戦でミスが多かった青山だが、この優勝戦に関しては落ち着いて走れていた。道中、鈴木との差が詰まらず、焦り出してもおかしくない場面でも、自分のコースを我慢して乗って鈴木の隙を作り出すあたり、レーサーとしての成長が窺えた。この走りがSGでの大舞台でもできれば、SG初制覇も遠くはないだろう。