
中村雅人が大会3連覇を達成!!
GⅠ開場58周年記念ゴールデンレースの優勝戦が20日、浜松オートレース場で行われた。レースは前日の天気予報を覆す重走路となった。優勝したのは、この大会2連覇中の中村雅人。今回の優勝で見事3連覇を決めた。
0ハンからスタート飛び出したのは1号車の遠藤誠だったが、1周2コーナーで田辺誠が捲って逃げ態勢を作った。やや小さめのコース取りで首位を独走していたが、それをまず捕えたのは、10線から好スタートを決めた森且行。大きめなコース取りで徐々に田辺との差を縮めにかかり、ついには捲り切った。しかし、その森を交わし優勝の栄冠を掴んだのは中村だった。
スタートこそ出遅れた感の中村だったが、8周回をうまく使った。前を行く強豪達を落ち着いて捌いていった。まずは木村武之を。そして、浜野淳を。しっかりと懐を取って、きれいに捌いていった。3番手に立ってからは田辺、森との距離があり、届くかどうか微妙だったが、慌てることなく、自分のコースをしっかり回りきり追い詰めていった。
中村の魅力は、言うまでもなく追い込みの強烈さ、的確さ。これぞオートレースと言う走りを見せ、オートファンを魅了する。ここ数年の、スタート決めてそのまま逃げ切るようなレースはほとんどない。もちろん、そういうタイプが魅力ないわけではない。いろいろなタイプの選手がいて、レースは盛り上がる。それでも、中村のようなレーススタイルは、ドキドキ感を増してくれるし、オートレースの楽しさを再確認させてくれる。スピード至上の現況に置いて非常に貴重な選手であることは間違いない。今後の活躍を願ってやまない。
永井大介が完全V達成!!
川口で行なわれたGⅠプレミアムカップの優勝戦は、2枠から飛び出した永井大介が逃げ切って優勝。予選から負けなしの完全優勝を決めた。
この日も気温が上がり、追い込みが効きにくい走路状態だった。優勝戦までのレースでも序盤で態勢が作られると、そのままゴールまで番手が入れ替わる事が少ないケースが多かった。優勝戦も永井がトップスタートを決め、後続を離す一方の展開になった。それでも3・378の上がりタイムを叩き出したのだから見事だ。
2着には、永井に続いて好スタートを切った木村武之が入った。3着の西原智昭は1周3コーナーで木村のインを狙う素振りあったが、入り切れずゴール。多少動きがあったのは、内山高秀が青山周平と佐藤貴也を抜いてきたこと。それ以外はほとんど変動がなかった。注目の青山はスタートで好位を奪えず、厳しいレースを強いられた。
シリーズの初日から比べると、後半はだいぶ気温が上がってきた。このような気候の変化は、セッティング合わせるのを難しくさせる。そんな中でも、いい状態で優勝戦に臨めた永井の整備力は大したモノだ。まさに全国ランクナンバー1に相応しい対処だった。昔からスピードには定評があった。年を追うごとに、エンジン状態が悪い時でも勝てる走りが身に付いてきた。更に、気候の変化にも対応できるノウハウも手に入れてた。センスだけではなく、経験も、着実に永井を大レーサーに育て上げている。
このレースで他に目立ったのは西原。1番目の枠順選択で1枠を選んだあたり、本気で優勝を狙ってきてたのだろう。実際のレースでも、スタート後の1コーナーの突っ込みで永井を強気に張って行ってたら、また展開も違ったかもしれない。デビュー直後から注目されていた西原だが、一時期はやや伸び悩んだこともあった。しかし、ここにきて更なる成長を見せているのは、オートレースファンにとって一つの楽しみになる。
試走一番時計の永井大介が一番人気に応えた!
GⅡさざんかカップの優勝戦は船橋オートで16日、行われた。天気に恵まれ、第1レースから優勝戦まで良走路。試走で一番時計を出したのは全国ランク一位の永井大介の30だった。
次いで試走タイムが良かったのは中村雅人の31。その次に高橋貢、片平巧、青木治親の32。田辺誠が33で、2級車の山田達也と新井惠匠が38とイマイチだった。
展開は新井が逃げ態勢に入るがペースは上がらず、田辺を捌いた青木が新井を追う形。しかし、中村や高橋をパスした永井が早い段階で先頭に立った。そこからは後続を離す一方。今年の初優勝が地元の記念となった。2着には混戦を突いて片平が浮上。3着には高橋の攻めを何とか振り切った中村が入った。
永井は今年に入ってからなかなか結果を出せないでいた。今の車「シーザー」に乗り替わってからも整備の成果が表れなかった。それが、今回の準決あたりから良化の兆しが出てきて、優勝戦では完全に花開いた。永井らしいパワーある走りが戻ってきた。今年に入り約2ヶ月半苦しんでいたぶん、巻き返しに入りたいところだ。
今回のGⅡで企画された、2級車を駆っての戦いは非常に面白かった。GⅠやSGではなかなか難しいが、今後もGⅡなどで様々な工夫を凝らした企画レースを見てみたいものだ。
GⅠ開設57周年記念レースの優勝戦が行われた3月5日は、第1レースは雨走路だったが、徐々に水気が引けてきて優勝戦の時間帯には走路も乾いて良走路で行われた。激戦を制したのは地元の浦田信輔だった。
試走タイムは高橋貢がトップの29。次いで永井大介と人見剛志が30。浦田は32だった。
0オープンのカギを握るスタートは最内から久門徹が飛び出した。しかし、2番手に出た高橋義弘に乗って行った浦田がバックストレッチで一気に好位を奪った。人気の永井は序盤で好位を奪えず、苦しい展開になった。それでも、中団を捌いて行って、浦田の背後まで迫ると渾身の突っ込みを見せた。これはやや無理な突っ込みで立ち上がりで流れてしまう。そこを浦田が冷静に対処し、再び首位を奪取した。大外からのレースになった高橋貢は、試走29の機力を活かし3着まで追い込んだ。エンジン良かった人見はスタートで遅れて厳しいレースになった。
浦田の勝因は高橋義弘のスタートに乗って出られた事と、チャンス所を見逃さなかった事。百戦錬磨の浦田は勝ち方を知っている。大舞台のレースにおいて大事な場面を熟知している。そのレースのポイントとなる所で的確な走りができる。試走タイムが多少劣勢でも経験と腕でなんとかできてしまうあたりは流石である。今年は早々とSGも制しているし、良い年になりそうだ。
高橋貢が見事に完全優勝を達成!
好天のもと行われた伊勢崎のGⅡグランプリの優勝戦は、地元の高橋貢が圧巻の走りで優勝した。
試走タイムは全車でそれほど差がなく、スタートが重要となった。大方の予想通り、篠原睦が内枠から好スタートを決めた。高橋は4~5番手のスタートだったが、あっさりと2番手に立つと篠原をいつ抜くかの展開になった。逃げてる篠原はそれほどペースが上がらず、高橋がきれいに交わすとそのまま押し切った。後続を大きく引き離し、王者の真の姿が戻ったかのような力強い走りだった。
2着には篠原がそのまま粘り込んだ。3番手に付けていた内山高秀だったが、篠原攻略のカギを掴めず追走一杯。更に後ろに付けていた伊藤信夫が内山を捌いて3番手に上がった。注目の木村武之は序盤の展開も苦しかったが、最後まで上位浮上はならずに終わってしまった。また、全国ランク1位の永井大介は、今節の不調がそのまま優勝戦まで続いてしまった。試走タイムから物足りなかったが、レースでも見せ場なく終わってしまった。
昨年後半は苦しんだ高橋貢だが、今年に入ってからは地元のGⅠで準優勝。浜松のSG全日本選抜でしっかり優出。そして、今回地元のGⅡで結果を出した。本来の実力からすれば、本人としてはマダマダだろうと思われるが、今回の優勝をきっかけに再び輝きを取り戻してくれる事を祈っている。