秋空のもと石川哲也が完全V締め!
2連単は3-6と木村享平から、3連単は石川哲也から6-3-5と不思議なオッズが形成された伊勢崎アフター5の優勝戦。試走タイムは3.33秒で田中正樹と石川哲で分けた。
スタートは田中正が決めて木村享と新井裕貴をアッサリとパス。石川哲は序盤の4コーナー流れたが、あわてず体勢を立て直す。深沢悟を捲りに行った新井裕に対し田中正はインから攻めて先頭奪取。新井裕もアウト併走したが石川哲のハンドルが入り、青旗過ぎに田中正を捕える。吉田恵輔の2節連続優勝はならず、5着に終わった。3連単6-5-3は1640円2番人気、2連単6-5は780円3番人気。
これで石川哲也は4日間を4連勝のパーフェクトV。このあとは山陽G2若獅子杯へ赴く(10/10~)。
村瀬月乃丞が約一年ぶりに優勝を決めた!
0ハン単騎に置かれた村瀬は10線の君和田にスタートで叩かれてしまった。展開的にかなり苦しくなったが、そこからは落ち着いて走れていた。2番手に付けて君和田の様子をうかがい、2周3コーナーでイン突っ込んだ。これが綺麗に回り切り先頭を奪取。そこからは大きなコースを走りペースを上げた。7番手発進になった井村が猛然と追い上げてきたが、リードを保ったままゴールを迎えた。
村瀬は昨年10月に初優勝を成し遂げ、そこからも好成績を上げていたが、今年の7月あたりから思うような走りができず成績も伸び悩んでいた。しかし、ここにきて再び動きが急上昇。今節はオール連対での優勝となった。もうすぐ1級車乗りを迎えることになるが、そこでまた、どんな走りを披露してくれるか。今から楽しみが一つ増えた。
中村晋典が不安定走路を制した
最終日4日目は晴れ空の良走路で開始したが、第8レース頃から天候が崩れて、以後は降ったりやんだりしながら決勝戦の発走前には再びの小雨。ブチ走路でおこなわれた試走で悪くないタイムを出した片野利沙・川原剛・吉田祐也は雨走路での連対率が高くなく、雨巧者の牛沢和彦は試走タイムが大きくなり機力面が不安な情勢。中村晋典もかつては雨の実績に乏しかったが、2021年頃から勝利や2・3着に入るケースが増えていた。
レースが始まると0ハン3車は枠ナリに出たが、大外3号車の中村晋は牛沢を捲ってすぐ2番手。そして2周回1コーナーで片野を差して先頭に立つと、あとはマイペースで逃げ切り。2007年8月以来、通算7度目の優勝を飾った。
文/鈴木
53度目の挑戦で遂に...
試走から前へ詰める動きあった吉田恵輔が1番人気に推された。2004年の選手デビューから苦節20年、得意の雨で人気を集めながら進まなかったり、自分の展開を作れてもS級レーサーに捌かれたり...53回目となる晴れの舞台で遂に決めてみせた。
0ハン2車並びの内枠の北渡瀬充を叩いた吉田恵が、単独で逃げた落合淳を1周回3コーナーで差して早々と先頭に立つ展開。レース中盤は田中哲が差を詰めそうな気配もあったが、吉田恵は自分のペースを冷静に守り、初優勝のゴールへ先頭で飛び込んだ。
ピットに戻ると多くの選手仲間に出迎えと祝福を受けて、そのあとは満面の笑顔でウイニングランを飾った。
文/鈴木
久門徹が最後方から追い込んで優勝!
0ハン単騎の片岡賢がイン粘り込み、阿部仁は追走がいっぱい。仕掛けどころを探っているが、なかなか入り切るまではいかなかった。20線勢は最内の石本がスタート先行し、一つ外の森本が続く。大外の荒尾は青島と久門を包んで出るスタートで、悪くない位置取りに成功した。まず動きがあったのは森本。前を走る石本を交わすと片岡賢、阿部仁で回っていた前団も攻略し先頭を奪取。そのまま押し切るかに見えたが、外枠の荒尾にスタート行かれて最後方からの競走になってしまった久門が強烈な巻き返しを見せる。道中で荒尾を逆転し、森本との一騎打ち態勢を築くと、そのすぐ後の5周3コーナーで森本のインに突っ込み久門が先頭に立ってみせた。
試走タイムは平凡だったしレース展開も最悪となった久門だが、この優勝戦では冷静に、そして気合を入れて走れていた。今年は今回で11度目の優出、その内優勝が3回。ここまで良い流れでこれている。次は山陽オートで特別G1プレミアムカップが待っている。最高の状態で臨めるのではないか。