
初優勝への執念が実った
0ハン2車並びの内枠から1級車の本田仁恵が持ち前のスタート力を発揮して先行。外枠2級車の田中崇太はスタートライン過ぎに内から西村義正、外から松井大和に叩かれて苦境に立たされた。
まず展開が動いたのは4周回1コーナー。松井を引き離して単独で本田を追撃していた西村義がイン差しで先頭へ抜け出す。レーサー44年目・通算850勝を誇る西村義に対して本田はまだ7年目と経験が浅く、逆転は難しいか、初優勝はまた先送りか、と思われたが、本田は勝負を諦めていなかった。
5周回1コーナーで車を大きく外へ振った本田は2コーナー立ち上がりにかけて、いわゆる三角を切ってインへ車を向けられる角度を作ると、3コーナーの突っ込みで西村義の内を攻めて先頭を奪還。その流れで小原望も西村義の内へ入って2番手へ浮上。本田は残る1周あまり先頭を守り抜いて1着ゴール。通算8度目の決勝戦挑戦で見事に初V。4名いる34期ガールズの中では最初の優勝者となった。
文/鈴木