オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。 緒方浩一が完全優勝でシリーズを締めた!
2車並んだ0ハンから先行したのは外枠の緒方だった。内枠の岩科は10線に叩かれることなく2番手で続いた。10線から先行したのは最内の松山だったが、1コーナーで懐が空いたところを岡部がインに入り3番手を奪取。
逃げていた緒方はマイペースの走り。2番手に付けた岩科は、何度かインを狙うも入り切るまではいかず結局、緒方が最初から最後まで先頭を守ってゴールを迎えた。2、3着も変動はなく岩科と岡部が入線した。一本棒の展開になったので、10線からスタート行けなかった選手は番手を上げることができなかった。
緒方は絶好のチャンスをしっかりとモノにした。岩科に対して先行が有力視されていたが、その通りにスタートで出ていけた。道中も慌てることなく自分のリズムで走り切れた。緒方は今年3度目の優出にして、今年の初優勝。通算では9度目のVとなった。この後は一般開催を一つ挟んでSG日本選手権が待っている。G1、G2での優勝はあるが、SGはまだ未冠。いい形でそこへ乗り込みたい。
佐藤励が断然の人気に応えた
濡れ走路でおこなわれた準決勝戦から一転、開催最終日3日目は秋晴れのもと良走路の好コンディションで実施された。
2着以下に大差を付けて勝利した初日と同じ試走3.29秒を出した佐藤励が圧倒的な1番人気。続く2番人気に推された試走3.31秒の加賀谷建明が先制ダッシュを決めて、前団の2車を追う形で序盤は進行。
だが2周回1~2コーナー、単独10線の中野光公の内へイン攻めを仕掛けて入れなかった加賀谷は車速が下がり、すぐ後ろに付けていた佐藤励がその内へ競りこむと、続く3コーナーで中野光まで捌いて2番手までジャンプアップ。そして4周回3コーナーで単騎0ハン間中大輔の逃げを捕えて先頭へ立った。この優勝で今年6度目、通算24度目のVとなり、今月9日から始まる山陽G2『若獅子杯争奪戦』の大会2連覇に向けて最高の形で臨める。
佐藤励に抜かれた後も加賀谷が中野光公を攻めあぐねる間に若井友和が追い上げてきてイン攻め浮上し、6周回1コーナーで間中を捕えて2着まで押し上げた。
文/鈴木
青山周平が今年10度目の優勝
開催最終日は第1レースの時点で雨は上がっていたが重走路で開始。気候が涼しくなってきたことと曇りがちな空の下では走路の乾きはゆるやかで、岩田行雄が快勝した第10レースあたり以降はところどころ濡れたり乾いたりしているブチ走路での競走となった。
オッズ3番人気の横田翔紀が1周回3コーナーで渋沢憲司と生方将人をまとめて捌いて一気に2番手へ。その時、2番人気の単騎0ハン佐々木光輝はおよそ10メートル前を走っていたが、2周回2コーナーの立ち上がりでタイヤを滑らせて、3コーナーで横田に追い付かれてしまった。
しかし、青山周平の攻撃も非常に早かった。40線3車並びの大外枠からスタートダッシュし、インコースの固さに定評のある塚越浩之を1周目に一発でイン攻め突破すると、横田が佐々木光の内を狙おうとした時すでに背後まで迫っていた。そして3周回3コーナーで車を外へ振ると4コーナー立ち上がりで横田に対して綺麗な切り返しを決めてアッサリ先頭へ。あとは車間を拡げて独走で先頭ゴールを駆け抜けるという、何度もファンに見せてきたシーンを今回も再現した。
今回がデビュー2度目の優出だった佐々木光は、塚越の追撃を抑え込んで3着を守り、自分に対する車券での支持になんとか応えた。
青山周は今年19度目の優出で10度目の優勝。今節4日制を全勝したことによって通算勝利を996勝まで増やした。8日後に山陽で開幕するG2『若獅子杯争奪戦』5日制で4勝を挙げれば、通算1000勝へ到達する。もちろん最大の目標は若獅子杯の初制覇で、狙うのは今節と同じく全勝での優勝だ。
文/鈴木
福岡鷹が強烈な捲りで優勝!
0ハン先行は杉本だったが、1周バックストレッチで水本が捲って先頭に立った。後ろでは穴見を捲った松尾隆が浮上し、4周目に入るあたりで水本をパス。今度は松尾隆が先頭を走る展開になった。しかし、最後方から福岡が猛烈な勢いで番手を上げていた。残り2周半で松尾隆との一騎打ちの態勢を作ると、必死にアウト回りで食らい付いていた。そして、最終4コーナーをグリップ全開で伸びていき、松尾隆を交わし切ってみせた。
決して楽なハンデ位置ではなかった福岡だが、試走1番時計の機力をバックに、相手6車を全て捲ってしまった。まさに圧巻の開けっぷり。ミッドナイトでタイムが出やすい条件ではあったとはいえ、追い込むレースで上がり3・417は見事の一言。これを2級車で成し遂げるのだから走行センスの高さを感じずにはいられない。福岡が2級車で競走するのは残り3ヶ月。その後はいよいよ1級車での戦いになるが、今からどのような走りを見せてくれるのか楽しみでならない。
長田稚也の執念が実った
準決勝戦で田中正樹を抑えて0ハンから逃げ切った稲原良太郎が、この決勝戦でも追走の中尾貴志に攻めどころを与えず大健闘。1番人気に推された人見剛志も3番手からなかなか動けず周回を重ねる。
20線から鋭発した長田稚也はレース中盤に滝下隼平との競り合いにいったん決着をつけると、残り1周500mの地点で中尾と人見の内を伸びて2番手まで進んだ。そして最終周回3コーナー。ふたたび外から伸び返してきた滝下と稲原良の内へ乾坤一擲のイン突っ込みを敢行。審議のすえ競走戒告の判定がくだったが、勝負への執念で1着をもぎ取った。
広島県出身の長田稚也は山陽レース場では2023年1月に続く2度目の優勝。今年3度目、通算14度目のVとなった。
文/鈴木