
難走路を制して今年の初優勝決めた早川清太郎
濡れてはいるが、乾いてる部分もあり難しい走路となった優勝戦。雨巧者の林稔哲や、西原智昭と人気は割れ気味。格上の早川は試走出して、存在感をアピールした。2連単は1-7が一番人気で、折り返しの7-1や1-2の出たナリも売れ筋。3連単は1-2-7、1-7-2、7-1-2が人気も、10倍を割るオッズは見当たらなかった。
1枠の林がスタート行けず木村義明が主導権を取った。林は喰い下がれず、西原が早めに2番手へ付けたが早川もキレのあるイン攻めで残り2周を余して先頭へ立った。西原は3番手から進まず木村義が2着に粘り込んだ。
早川は今年初優出で初優勝。通算43度目のVとなった。しばらく低迷してたが、これが上昇のキッカケになるのか真価を問われる今後に。
雨の山陽走路を制した篠原睦
天候に恵まれなかった今回の山陽ナイター。5日目優勝戦も良走路にはならなかった。試走終わって唯一3.4秒台を出した篠原睦が一番人気。続いて0ハン大外の山本翔にも人気が集まり、3連単は7-3-6、7-3-4、7-6-3が人気筋。2連単は7-3、7-6、3-7が上位人気。
スタートで人気の一角・山本翔が後退してしまい、丹村司・西村龍太郎の2車で逃げる。篠原睦は一気に3番手へ車を押し上げ西村龍と丹村司を1車ずつ差し先頭へ。同期の松尾啓史は西村龍の後ろへ付けたが車は進まず3番手でゴール。山本翔は巻き返すが圏内には入れなかった。
2021年にグランプリを獲ってSGホルダーとなった篠原睦は、今回の優勝でV45。今月のプレミアムカップの前に同じ浜松走路でマシンを仕上げにかかる。
野田光宏が初優勝
雨走路のレースが多かったアーリーレース4日間シリーズ。1着選手のみが優出できる『準決勝戦B』を濡れ走路で勝利して決勝戦へ進んだ野田光宏が、苦節30年の選手生活においてついに初優勝を果たした。
雨の準決勝戦を勝ち上がった7名による戦い。10線2車並びの内枠から発進した野田は、単独0ハンの下平佳輝を叩いて出ていきなり先頭を奪えた。同ハン外枠から同じ24期の斎藤正悟がピタリ追走。見た目には直線の真ん中から先は斎藤正の伸びの方が強めに見えて、実際に序盤の周回では野田に対してイン差しを仕掛けるシーンもあったが、勝敗のポイントは4周回3コーナー。何度も仕掛けどころを狙っていた斎藤正の車がブレて、車間が開いてしまった。残る2周あまりの斎藤正はグリップを開けられなくなり、初Vゴールを目指してひた走る野田との差が再び詰まることはなかった。
野田は通算44度目の優出で悲願達成。34期生のデビュー時には弟子を養成し、桝崎星名を1人前のレーサーへ育てた。今節は桝崎星は出場していなかったが敢闘門では先輩・後輩たちに出迎えられて、そのあとは初めてのウイニングラン。その感想を尋ねられると「慣れないですね」と照れくさそうに語っていた。
文/鈴木
またしても黒川京介の完全V
2月18日~22日の川口ナイトレースを5戦5勝で制した黒川京介が、今回の川口デイレース4日制も初日から無敗の3連勝で優出して1番人気。優出した8車中6名を占めた飯塚勢の中から、実績上位の有吉辰也と、試走気配が良くて単騎0ハン発進も有利とみられた佳元光義が対抗人気。
おととし頃からスタート遅れるケースが減ると共に大レースでの活躍が増えて、今節も先制攻撃を決めるシーンの見られた森本優佑が、黒川・有吉の内枠からスタート先行。そして1周回2コーナーで20線の北原岳哲・松尾隆広のインえぐったが、立ち上がりのコース取りが少し大きくなった内へ黒川が入って一気に前へ出た。その後は、逃げていた佳元を3周過ぎに捕えると森本との車間を徐々に拡げながら1着ゴールに飛び込んだ。
黒川はこれで通算9連勝。地元川口所属の後輩である上和田拓海や佐藤励に先に達成された、通算10連勝へ初めて到達できるか。次に出走するレースは3月5日~9日の川口デイレースG1『開設記念グランプリレース』だ。
文/鈴木
後半にパワー見せ付けた三浦康平
佐藤智也・浅倉樹良37期の動向にも注目が集まった優勝戦。今節、昇り調子の野本佳章も含め、試走3.26秒と石川哲也と同タイムながら攻めの早さで一番人気になったのは三浦康平。3連単は7-3=6と7-3-4が人気上位。2連単は7-3、7-6、7-1、7-2と続く。
スタートで浅倉を叩いたのは野本。その勢いで逃げる佐藤智も捕えてしまうが、ジワジワと三浦が浮上し一対一に持ち込みイン攻め。準決は2着だったが、5日間で4勝の準パーフェクト。近況、調子いい印象の三浦だが、意外にも優勝は昨年8月以来。通算Vを13とした。前期AからSにランクアップしたのはダテじゃないことを証明した。
このあとは、川口の開設記念、浜松のプレミアムカップと記念参戦が続く三浦。メンバーは揃っても調子の良さで見せ場を作ってもらいたい。