オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。
オッズパークで発売しているオートレースの各開催(川口オート、伊勢崎オート、浜松オート、飯塚オート、山陽オート)の展望や、グレードレース(SG、GI、GII)決勝の直前予想情報とレース結果を提供します。亀井政和が捌きを決めた
モンスターエンジンを引っ提げて初日・2日目に連勝した浅倉樹良だが、全国トップクラスの先行力を誇る野本佳章が10m後ろに控えているためスタート叩かれる可能性が考慮されたようで車券の人気は集まらず、2級車としては破格の試走タイム3.31秒を計時した佐藤智也が1番人気。
レースが発走すると、野本は浅倉を叩いただけでなく1周回1コーナーで菅野仁翔を捲って一気に2番手までジャンプアップした。佐藤智也は前日よりも試走タイムを下げた菅野のスタートを残して逃げ態勢。しかし野本の執拗なマークにさらされて4周回1コーナーで捕まってしまった。
そうして野本が先頭に立ったのだが、影を追うように付いてきた亀井政和が4周回3コーナーでイン攻めを仕掛けた。このときは野本がなんとか踏みとどまったがそれも束の間、直後の4コーナーで外へ流れてしまい亀井が首位に。残りの周回は試走トップタイム3.29秒のパワーで後続を突き放して1着ゴール。今年7月以来通算6度目の優勝となった。
先月27日の伊勢崎アフター5ナイター決勝戦と同様にスタート展開が悪くなった浅倉だが、道中の伸びは素晴らしく、ゴール寸前の直線では野本と接戦に持ち込むほど猛烈に追い上げた。
浅倉と同じく今節2連勝で優出した鈴木聡太は、決勝戦では折り合いを欠いて上位争いに加われなかった。
文/鈴木
すさまじい黒川京介の衝撃波!
全体の試走が終わった後に山口航太が現れ再試走を行い、タイムは3.37。単独50mからレースする黒川京介は3.26。言うまでもなく人気の中心は黒川だったが、0ハンに並ぶ運天諒雅と山口の絡む7-1=2も売れていたが、締め切り直前に柴山信行3着の7-1-6が一番人気に。
発走。チェンジ入れて山口が運天の外から伸びて逃げ態勢作る。20mは伊東玲衣が飛び出すが追える雰囲気はなく、黒川は伊東を捌いて3番手へ。この時点で残り3周。運天を黒川が差した時には山口とは20m弱あったが青旗過ぎにインから捕まえた。
本来なら飯塚で開催中の『SG日本選手権』で走ってるハズなのだが、黒川は昨年の選手権でフライング切っての優勝だったので、規定により今年の選手権は出場できなくなっていた。そのウサを晴らすべく今回の川口ナイトレースに出場し、普段より10m後ろのスーパーハンデで3日間を走り抜いた。2着の山口は自己タイムを更新したが、黒川の上がりタイムは3.340と異次元だった。しっかりと結果を残す好青年はプロ意識も相当に高く、全国ランク2位の実力を遺憾なく発揮。3着の運天も自己タイム更新しており、成長の証と取れよう。
このあとの黒川は11月4日からの川口開催に出場予定。
矢野正剛が展開をモノにし、栄冠を勝ち取った!
この優勝戦のポイントは、初日から3連勝で優出した新人・藤本悠が初優勝を決めるかどうかにあったが、0ハン単騎と絶好の位置からの競争でもペースを上げることができなかった。2周を回る頃に矢野に交わされると、その後はずるずると後退。初優勝とはならなかった。
早めに先頭に立つことができた矢野は、レース終盤までに大きなリードを作ることができた。単独最後方から捲りを主体に追い上げていた山本翔は、逃げる矢野との差を詰めることはできたが、最終3コーナーでこん身の突っ込みも僅かに届かず、矢野が振り切ってトップでゴール線を駆け抜けた。
矢野は2021年10月8日以来となる通算4度目の優勝を決めた。ここ数節はまずまずのエンジン状態が続いていたが、今回で最高の結果を残してみせた。今回の優勝戦では藤本悠を追う展開だったので、特に走りやすかったと思われる。現状の矢野の武器はスピード。今は最重ハンの20メートル前に置かれているが、今後ハンデはどんどん重くなっていく可能性がある。しかし、捌きの方も上達していけば十分通用するだろう。
鈴木聡太がしっかり追い切ってVゲット!
0ハンから先行したのは内枠の伊藤弘で、レース中盤までは先頭を走っていた。外枠の佐々木光は付いて行けず、北渡瀬を捲った木村享が差していった。その木村享を差したのは吉田恵。逃げる伊藤弘を追っていたが、最後方から追撃していた鈴木聡がまとめ差しで先頭に躍り出た。結果的に鈴木聡はそのまま先頭でゴール。猛追撃を見せていた浅倉を僅かに振り切り吉田恵が準優勝だった。
鈴木聡は試走3番時計だったが、冷静にじっくりと追い上げることができた。今年の9月24日以来となる自身通算9度目の優勝となった。9月中旬あたりからずっとエンジンは高い位置で安定している。この後も地元で3節出場が予定されているが、同じ走路で走れるのは大きなアドバンテージがある。この勢いがどこまで続くのかは見ものだ。
中尾貴志が2年ぶりに優勝
準決勝戦を含めて1日じゅう濡れ走路でおこなわれた2日目から一転、最終日3日目は曇り空の良走路で開始し、決勝戦は高速バンクのスピード勝負になることが期待されたが、お昼頃から空模様が怪しくなり第9レース以降は完全な重走路となった。
決勝戦の展開のポイントは1周回4コーナーに訪れた。0ハンから逃げる稲原瑞穂の追撃一番手を走っていた北原岳哲が滑り、直後を走っていた吉松優輝は外へ張られて、ガラ空きになったインを中尾貴志が突き抜けて2番手へ上がった。そして3周目に稲原瑞を捌いて先頭へ立つと後続との車間を拡げて独走での1着。2023年10月ぶりとなる通算8度目の優勝を飾った。
人気の有吉辰也は、同ハンから先行した久門徹を2周目に交わしたが、3周目に久門が差し返して2着。有吉はレース終盤に反撃を試みたが及ばなかった。
文/鈴木