スタート決めた井村淳一が今年の初v達成!
0ハンから先行したのは水崎だったが、すぐに佳元が交わして先頭に立った。和田も素早く佳元を差していったが、1回目は流れて佳元に差し返されてしまう。しかし、2回目の攻撃はしっかりと回り切り、和田が逃げ態勢を作った。その後ろに付けていたのは井村。井村は20線3車のスタート争いを制していくと、水崎や佳元を冷静にパス。和田と一対一に持ち込むとインに突っ込み1着ゴール。田中茂は猛追撃を見せていたが、終3コーナーで和田を捕えるまでがいっぱいで準優勝だった。
井村はこれが今年の初優勝。今回の勝因は何といってもスタートだろう。20線に3車並んだ真ん中に置かれていたが、レース前の想定では遅れてしまうのではないかと思っていた。しかし、実際にはトップスタート。レース序盤の展開が大きく変わった。そこからはしっかりとチャンスをものにする走りができた。今後もスタートが安定してくると優勝の量産が見込まれるだろう。
丹下昂紀 37期4人目のV戦士に!
4日間開催で行われた山陽ミッドナイト。初日は4着とつまづいたが、2日目から2連勝で迎えた優勝戦の丹下昂紀。試走27秒の山本翔や人見剛志が30秒を出して人気になると思いきや、逃げ有利と見られたのか一番人気は試走34秒の丹下だった。3連単は1-5-4、1-4-5。2連単は1-4と1-5が並ぶ。
中野政則を一発で交わした山本翔が2番手へ浮上し丹下も必死に逃げ、残り2周で若干差は詰まったかに思えた。ところが、山本翔が滑り始めて人見に差されてしまう。結局、最後まで危なげなく走り切った丹下は2度目の優出で頂点へ立った。
37期では浅倉樹良・福岡鷹・森下輝がそれぞれ2度優勝してるが、ハンデが重くなりスタートで叩かれることが多くなり伸び悩んでる。今回の丹下は『試走タイム、上がりタイムを意識してコースを外さないよう』に心がけたことが『優勝』という最高の結果につながった。
これから、徐々に展開が厳しくなり38期も入ってくる。オートレーサーとしては、いまだ新人だが、ひとりのプロとしてたくましい姿をファンにアピールして欲しいものだ。
岡谷美由紀が6周回を逃げ切った
この日の第6レースでは中山透が好スタートから前団の5車を交わして快勝。そして決勝の第12レースでは中山光が30線の最内枠から先行して展開を作りかけたが、2周回3コーナーで同期の小林瑞季がインに突っ込んできて、ともに外へ流れてしまい(小林瑞は競走戒告の判定)、高橋義弘が再浮上したのも束の間、その内を攻めた中村雅人が2番手へ。
しかし、中村雅をわずかに抑えて1番人気に支持された岡谷美由紀のペースは速く、単独0ハンから逃げ切って勝利。2022年8月以来5度目の優勝を手にした。
文/鈴木
藤川幸宏が7年ぶり優勝
他者より頭ひとつ抜け出た試走タイムを出した長田稚也が1番人気。しかし発走すると長田稚の外枠から佐藤貴也が強烈な飛び出しを決めて、1周回バックストレッチで田中正樹と丹村司の間に割って入ると、穴人気の押田和也へ2周回1コーナーで突っ込み、軽ハン2車の逃げを追う展開に持ち込んだ。
しかし藤川幸宏の逃げペースは速かった。文字通り影をも踏ませぬ逃走劇で大差の圧勝。2017年4月以来5度目の優勝を飾った。
文/鈴木
鈴木圭一郎が走力の高さをこれでもかと見せつけた!
良走路で始まった山陽最終日だが、第5Rの試走後に雨が降り一時は重走路になった。しかし、そこから走路が徐々に回復し、優勝戦は良走路で行われた。試走一番時計は鈴木圭の30、次いで鈴木宏の32。他は36~39と数字を落としていた。
0ハン単騎の田中崇は序盤からペースを上げ、大きなリードを作れた。レース中盤は吉松憲が重富を交わし2番手に立ったが、前を走る田中崇は遥か彼方。中団を冷静に捌いていた鈴木圭は吉松憲を交わし2番手に立つ。この時も、先頭を走る田中崇との差は大きかった。残り2周で追い詰めることはできても追い抜くまではどうかという距離。しかし、結果的にはゴール前でチョイ差しが決まり鈴木圭が田中崇を捕えてみせた。
絶望的とも思えた車間を詰めて優勝した鈴木圭は驚異。一度雨が降って走路温度が下がったことは、追う側の鈴木圭にしてみれば有利に働いたか。それでもあれほどの差を克服したのは見事だった。鈴木圭は前節の山陽G2に続いて連続優勝となり、次のSGオートレースグランプリに大きな弾みがついた。