A級・B級対抗戦!
今節出場する選手はA級とB級のみ。A級の中でも上位の選手は不在で、全選手の力関係は拮抗している。初日はB級選手が0ハンに4人、A級選手が20Mに4人置かれてのレース。さながら対抗戦の様相を呈している。A級とB級に分けて、注目選手を挙げていく。
まずはA級から。突き抜けてエンジンが仕上がっている選手はいない。そこで走りの特徴別に、気になる選手を紹介。地元のランク筆頭は中畠哲也。走りの特徴としてはスタートが早く、コース取りが変則なので抜かれづらいし、周りの選手はやりづらい。同タイプの選手として、飯塚の安藤定実がいる。こちらはコース取りが変則な上、走りが積極的なので、後ろの選手に抜かれても逆転を狙っていく時もある。ガッツのある選手だ。更に、ガッツある選手としては山陽の石橋大もいる。こちらは果敢すぎるあまり、前走の船橋で落車してしまった。整備はしっかりしてあるので、エンジンの方は問題ない。
捌きがしっかりしているのは藤本剛や小林晃、岩永清文。道中は、前を走る人のナカを迷いなく攻めて行ける。ただし、この3人はスタートが甘いので、序盤を凌ぎ切れるかどうかは大きなカギになる。同じレースで走る他の選手との兼ね合いを見て、取り捨てを決めたい。一発があるタイプとしては近藤裕保、岡本信一が挙げられる。人気薄の時なら特に狙ってみたい選手だ。試走タイムに関わらず、レースでは良い走りを見せるタイプとしては亀井政和、米里信秀、宮地朗あたり。こちらも人気薄の時に狙いたい。単純なスピード力なら丹村司か。
B級で好調なのは戸塚茂と矢野正剛。共に、前走の山陽で優出している。戸塚はその前の節からエンジン上昇し、1着が多くなった。矢野は一時期よりハンデが軽くなり、レース展開が有利になった。しかし、それだけでは優出はできないので、エンジンが良くなってるのも間違いない。2月に新型タイヤが導入されてから、常に不安だったドドドが解消してきているのは阿久津正夫。成績がだいぶ良くなっている。武器のスタートも切れ味は健在。好展開を作れそうだ。
単純なスピード力は小田雄一朗と青嶋裕治。どちらもスタートが不安定な面あるが、ツボにはまると大駆けがあるタイプ。鈴木啓示にも同じような事が言える。スタート力があって、イン粘り込むのは伊藤幸人と竹島繁夫。混戦になればなるほど持ち味を出せる。上村敏明も乱戦は得意で、競り合いに強い面がある。
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主な出場予定選手
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中畠 哲也〔伊勢崎 A-183(21期)〕
亀井 政和〔伊勢崎 A-198(28期)〕
笠原 三義〔伊勢崎 A-205(24期)〕
橋本 優一〔浜松 A-192(21期)〕
岩佐 常義〔船橋 A-197(10期)〕
田中 泰彦〔山陽 A-212(19期)〕
丹村 司〔飯塚 A-225(29期)〕
島田 健一〔川口 A-249(20期)〕
絶好調・佐藤貴也を地元勢が迎え撃つ!
今回出場予定のS級選手は10人。この中で最も状態が良いのは浜松の佐藤貴也。地元は大将格の浦田信輔を欠いている。残された選手で地元の牙城を守ることになる。果たして守りきれるか、それとも外来勢の猛攻を浴びるか。
佐藤貴也は前走の地元開催で優勝。ハンデ構成的に好位置だったが、それを見事に活かし切った。エンジンの仕上がりは良いし、乗り手のリズムも良い。一度、波に乗ると好調を持続させるタイプで、今節も優勝候補に挙げられる。対する地元勢は篠原睦がランク筆頭。前走の山陽では準決5着で優出を逃したが、それ以外のレースは全て1着。全体的にはエンジン崩れていない。得意の速攻も冴えているので、浦田の代わりにリーダーとして存在感を示せそうだ。弟分の荒尾聡は前走の浜松で優出。しかし、その優勝戦で反則を取られてしまった。エンジン的にはマズマズの状態にあるが、この反則により攻撃の果敢さが失われてしまうかどうかが心配。それでもここ一番での勝負強さは健在。岩見貴史は、前走の山陽では準決で3着。最終日も6着ではあったが、仕上がりとしては並のチョイ上はあるか。永冨高志や東小野正道らも一般開催なら戦える動きがある。竹谷隆はやや下降気味。整備で立て直したい。
佐藤以外の外来S級は、笠木美孝、佐々木啓、松尾啓史の3人。笠木は一時期のスランプからはだいぶ回復している。武器のスタートや、インからインの攻めが決まってきている。佐々木も、前走の地元でしっかり優出。ここ何節も安定感が光っている。どこのレース場に行っても、過去のデータからエンジンを合わせてくる技術がある。松尾啓史は前走が浜松GIだったが、仕上がりを欠いていた。ここ最近は本来の動きを出せていない。玄人を唸らせる捌きを早く取り戻してもらいたい。
S級以外では、田中正樹に注目。前走の川口一般開催で完全優勝を決めてきた。このときは最重ハンの20M前という恵まれたハンデ位置だったのもあるが、そのチャンスをしっかりとモノにしたのは確かな走力のなせる業。今回からはハンデが重くなることが想定されるが、この勢いのまま大暴れの可能性も十分ある。他では、S級と同等の実力がある浅香潤や、近況は大きな舞台でも活躍できている渋沢憲司にも注目したい。船橋の小林悠樹もここ何節かはエンジンが安定している。持ち味である速攻決めてくるか。
注目の32期は、益春菜、吉原恭佑、高宗良次、中山光、高木健太郎、小栗勝太らが参戦。状態が良いのは益。前走の地元開催でも優出していた。スタート、捌き、スピードと更に磨きがかかっている。ここにきて急上昇しているのは高木。だいぶ良い走りができるようになってきている。中山や小栗にしても、逃げの展開なら狙っていけるし、地元の高宗もスピードには定評がある。
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主な出場予定選手
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篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-11(27期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-21(29期)〕
永冨 高志〔飯塚 S-29(17期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-35(22期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-17(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-22(26期)〕
青山周平が今年初の記念V!
船橋のGIIチャレンジカップの優勝戦は青山周平が制した。3枠からトップスタートを決めると、そのまま後続を振り切りゴール。その快速ぶりを見せ付けた。
試走は3・28の一番時計。この時期にしてはかなりの好タイムだ。次いで、一つずつタイムが悪くなっていき浜野淳、浦田信輔、新井恵匠、中村雅人、金子大輔、永井大介、西村龍太郎と続いた。注目のスタートは青山周平の先行。それに浦田が続いて行った。
青山は逃げ切り。後ろでは浦田を浜野が捌いて2番手奪取。その後は浜野が青山に猛プレッシャーをかけていった。何度かイン覗きかけるが入り切れず、最後まで先頭に立つことはなかった。注目の中村や永井はエンジン不足の上、スタートも行ききれず終始、中団から後方のままだった。むしろ、8枠ながら新井の健闘が目立った。
ひと頃の快進撃の時期を考えると、これが青山の今年記念初Vなのは意外とも思える。確かに、ここ数ヶ月は軽いスランプに入っていた。スタートが行けない。行っても後半タレてくる。など、以前からしたら考えられない走りが続いていた。ただ、数節前からだいぶ結果が出るようにはなっていた。今回の優勝も、後半の周回では浜野の攻めに脅かされていたし、完調時の走りではないかも知れないが、これを機にGI、SGでも再び快進撃を見せてもらいたい。この優勝が復活の狼煙になることを祈っている。
最後に、今のオート界を引っ張っていっている選手でも、エンジンが仕上らないと記念の優勝戦などでは厳しい戦いを強いられる。今回は、1着から4着までは試走タイム順で入線した。やはり、試走タイムの重要性を認識させらた優勝戦でもあった。
青山周平が完全復活へ!
船橋のGIIチャレンジカップも優勝戦の日を迎えた。4日間の激戦を勝ち抜いてきたのは、そうそうたる顔ぶれ。地元3強に加え、各地区からも有力メンバーが出揃った。0メートルオープンで行われる優勝戦は、どんな結末がまっているか。
スタート争いは、1号車での実績が高い永井大介が飛び出すと見た。永井ならばそのまま押し切りも十分ある。しかし、準決の内容を見る限り、後続の車を抑えるので一杯だった。原因は本人も掴めているようなので、立て直す可能性も十分あるが、スタートで2番手に出そうな青山周平が早めに捕らえそう。準決は6枠からトップスタートを切ったように、切れは良い。その後の独走も、上がりタイム的にはもう少し欲しいところだったが、悪くはない走りだった。当ブログでの本命には青山を推す。今年に入り、記念タイトルからは縁が遠くなっていたが、今回を機に再び快進撃を見せていきたい。
青山を破る可能性があるのは永井や中村雅人。永井の場合は先行から逃げ切りも十分。中村の場合はスタートで4~5番手に出ての追撃がある。8周戦になることを考えると、中村の方にやや分があるか。更に、中村は記念レース3連覇がかかっている。他で怖いのは金子大輔、もしくは浦田信輔。金子は2枠なので、スタートで好位置に踏ん張れれば上位争いに参加できる。浦田は6枠で、スタート争い的には厳しいが、8周戦を味方に猛追撃を見せてくる。
西村龍太郎もエンジンは絶好調だが、近年は大舞台で走る機会が少ないのでメンタルの面でやや不安が残る。新井恵匠は8枠なので、さすがに厳しい戦いになる。むしろ、浜野淳のカマシ一発に注意したいところだが、エンジンの仕上がりには一抹の不安を残している。
◎青山周平
○中村雅人
△永井大介
△金子大輔
▲浦田信輔
GII チャレンジカップ開幕!
今回のGII は企画レース。予選道中は東地区と西地区の選手同士で戦い、優勝戦は東と西から4名ずつ勝ち上がるシステム。東西の代表4人が選ばれ、今のオートレース界、東と西でどちらが強いのかを証明する争い。今回の展望は東地区と西地区に分かれて有力選手の近況を追う。
まずは開催地区である東から。ランク筆頭は中村雅人。前走は浜松GI で、大会4連覇を決めた。優勝戦はやや恵まれた感はあったが、それでも勝ち切るのは全国ランク1位の証。今回も東地区を代表する一人になる。同じ浜松GI に出ていた青山周平は、準決こそイマイチだったが、それ以外は上々の内容。全体としては上り調子にある。同じく内山高秀もマズマズの仕上がり。地元走路で熱い走りを見せてくれる。池田政和、西原智昭らはやや仕上がりを欠いている状態。早々に立て直したい。直前の浜松一般開催に出場していた永井大介は、苦手走路でもきっちり優出していたので心配ない。
早川清太郎は地元開催で完全Vを決めての参戦。5日間のロングシリーズで全て1着だったのはかなりの自信に繋がる。ナイターから昼間の開催になってエンジンが合うかどうかだが、乗り手のリズムとしては最高の状態。川口からは佐藤裕二が参戦。前走は地元一般開催で準優勝。シリーズ通して全て3着以内と、安定した内容だった。船橋の急成長株は平塚雅樹。前々走の地元GI は優出。優勝戦では試走落車してしまったが、その後の浜松GI でも良いレースを見せていた。今回も大暴れの予感。最も若い期の鈴木圭一郎は、前走の山陽一般開催で準優勝。着実に力を付けている。
次に西地区。ランク筆頭は浜松の金子大輔。前走は地元一般開催で3連勝で優出。優勝戦を見る限りでも期待できそうだ。精神的支柱になるのは浦田信輔。前走は浜松GI でキッチリ優出。優勝戦では1着を目指すあまり、無理な突っ込みを見せ、反則を取られてしまった。しかし、エンジン的には十分な状態にある。浦田と同タイプの田中茂は、前走の地元一般開催で優出し4着。予選中も安定感ある内容だった。その優勝戦で優勝したのが越智尚寿。このところ好調が続いていたが、ついに結果を残した。更にその優勝戦で準優勝だったのが中尾貴志。一時期のスランプが嘘のような活躍を見せている。準優勝後の山陽はイマイチだったが、船橋で再び活躍するかもしれない。
山陽勢で状態が良いのは前田淳。前走は浜松のGI で準優勝。エンジンはかなり良い状態にある。人見剛志も負けてない。前走の地元一般開催で完全V。人見の特徴として、シリーズ中のエンジン状態の変動が少ない。つまり、初日が良い状態だとその節はずっと良い。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔船橋 S-1(28期)〕
永井 大介〔船橋 S-2(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-5(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-4(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-7(23期)〕
浜野 淳〔山陽 S-10(24期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-15(29期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-16(24期)〕