絶好調な選手は不在で、誰にでもチャンスが!
今回参戦するS級選手はわずか5人。ほとんどがA級選手で構成されている。S級選手の中で、特にエンジン状態が良い車はなく、A級選手の優勝も十分ありそう。
S級選手の近況から。川口のS級選手は、みんな前走が地元のGII。佐藤裕二だけしか準決に乗れていなかった。と言うのも、このシリーズの時の天候が不順で、寒い日もあれば暑い日もあり、また雨が降った日もあった。その天候の変化に合わせ切れなかった選手が多かったのだ。佐藤は良走路ならマズマズの動きをしていた。今回も天気が良ければ活躍が見込まれる。森且行は近況、成績が安定しない。この時期なら試走33は欲しいところだ。この数字を一つの目安にしてもらいたい。加賀谷建明は、走路温度が上がってくるこの時期は課題の一つ。食い付く走路が得意だからだ。青木治親も近況は動きイマイチ。本来の走りを取り戻してもらいたい。外来で一人だけのS級は浜松の伊藤信夫。前走の地元開催では、準決が重走路になり優出はできなかった。しかし、その前の伊勢崎では完全Vを決めている。良走路になれば、持ち味を出せるハズだ。
A級の中では、浜松の斎藤正悟と浅田真吾が前走の地元開催で優出しており勢いがある。どちらもスタート巧者で速攻を得意とする。速攻が決まりやすそうな位置に入った場合は狙ってみたい。飯塚の高林亮も地元開催で優出しての参戦。ハンデが最重ハンの10M前になったことも好成績の要因だ。もちろんエンジンの方も悪くない。
優勝争いとはまた別に、松尾隆広と田島敏徳はスタートにやや課題を残しているが、後ろのハンデの人に食われなければ好走できるエンジン状態にある。岡本信一は常に一発がある選手なので注意したい。
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主な出場予定選手
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佐藤 裕二〔川口 S-16(24期)〕
森 且行〔川口 S-19(25期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-27(27期)〕
青木 治親〔川口 S-42(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-31(24期)〕
斎藤 撤二〔川口 A-1(25期)〕
秋田 貴弘〔川口 A-27(23期)〕
影山 伸〔川口 A-46(22期)〕
攻撃の幅が広い木村武之を信頼!
初日の前半レースはブチ走路、2日目の残り3個レースは中止、準決は大荒れと波乱の多かった平成チャンピオンカップも優勝戦を迎えた。2日目~4日目まで3連勝で優出した竹中一成はハンデが重化。0ハン1車、10線に7車とハンデ戦の構成になった。
連日良い逃げを見せている竹中は、ハンデ重化で最重ハンの攻めを直撃する形、更に周回が2周延びることを考えると逃げ切りまでは厳しいか。10線のスタートは最内の岩田行雄が先行し、竹中を追って行く形。それから外枠勢が枠ナリに出て行きそう。竹中や岩田がイン粘ると、中団は混戦になりそうで、腕のある選手が浮上してくる可能性が高い。岩見貴史や若井友和、岩崎亮一では突破できるかどうか。捌きがしっかりしているのは木村武之だ。準決も困難な展開を打破してきている。
そこで、当ブログでの本命には木村を推す。次いで、捌きがあるのは浜野淳。準決でも良い試走タイムが出ていたので、エンジン面は心配ない。少しでも内枠勢を置いて出るスタートが切れれば、木村に先着も十分あり得る。3着候補に準決で良い走りを見せた若井、更に混戦でも強気な攻めを見せそうな佐藤貴也を挙げる。岩田も早めに竹中を突破できれば残り目がある。
当日は雨の予報が出ている。そこで、重走路での予想も載せておきたい。
山陽の重走路と言えば一本道。先に有効なコースを取ったものが押し切ることが多い。つまり、序盤のコース取り争いが盛んになり、そのまま態勢が変わることが少なくゴールを迎えることが多い。
ハンデ有利なのは竹中だが、雨走路の実績は全くない。竹中を岩田や岩見が早めに交わしそう。しかし、逃げ態勢に入る前に若井が突っ込んで行きそう。そして、後続を抑え切り優勝するとみた。相手は岩田の残り目か、若井の攻めに続く岩崎の絡み、もしくはインコースをしっかり走れる佐藤の流れ込み。浜野や木村は展開がやや厳しくなりそう。
晴れ予想
◎木村武之
○浜野淳
△若井友和
△佐藤貴也
▲岩田行雄
雨予想
◎若井友和
○岩崎亮一
△岩田行雄
△佐藤貴也
▲木村武之
GI第21回平成チャンピオンカップ開幕!
山陽のGI平成チャンピオンカップも今年で21回目を数える。各地区から強力な選手を迎え入れ、激しい戦いが繰り広げられる。各地区ごとに有力選手を挙げていく。
まずは地元の山陽から。ランク筆頭は浜野淳。前走は川口GIIだったが、勝ち星もなくレース内容もイマイチだった。エンジン状態は良くなさそうだが、今回は地元での開催なので整備などはやりやすい。早い段階で立て直してくる可能性もある。ランク次位は岩崎亮一。前走の伊勢崎3日間開催では見事優出。伊勢崎は得意な走路になりつつある。今回も地元の戻ってのレースだが、いい流れで臨めそう。他に地元勢で調子がいいのは岡部聡。前走の川口GIIではシッカリと優出。優勝戦は6着だったが、予選と準決まではオール連対。安定感の高さを示していた。その川口GIIで復調気配が窺えたのは角南一如。このところずっと悪かったが、この開催でオール3着以内。それも1着を3本含めてだ。今まで苦しんでいたぶんを一気に取り戻してもらいたい。佐々木啓や前田淳、松尾啓史あたりも、そう悪くはない状態。整備でどこまで上積みができるかどうかだ。人見剛志と藤岡一樹は、今はややエンジン状態が崩れている。
外来の中で最も強力だと思われるのが浜松勢。ランク筆頭の木村武之は、前走の飯塚開催では反則などがあり散々だったが、その前の山陽プレミアムカップでは見事に優勝している。今回も同じ走路なので、再び活躍できるかもしれない。佐藤貴也は絶好調。前走の川口GIIで優勝してきた。予選中の動きも良かったので、今回に向け最も状態良く参戦できる選手の一人だ。青島正樹はもう一息の状態。
飯塚勢も好調車が多い。ランク筆頭の篠原睦は、このところずっとエンジンが良い状態で安定している。前走の地元開催でも準優勝だった。その優勝戦を制したのが荒尾聡。優勝戦では篠原の攻めをキッチリ抑え切ってのゴール。勝負強さと防御力の高さを示した。岩見貴史は状態が上向いてきたし、竹谷隆や別府敬剛も悪い状態ではない。
船橋勢はランク筆頭が青山周平。近況はかつての勢いがない。エンジンも乗り手も軽いスランプに入っている。それでも本人の潜在能力はかなり高いし、エンジンも並に戻れば優勝争いに参加できる選手。内山高秀や片平巧、岩田行雄は近況ピリッとしない。エンジンを戦える状態にしたい。西原智昭はやや復調の兆しが出ている。スタート一発からの速攻に期待したい。
川口からは若井友和、平田雅崇、中野憲人が参戦予定。若井は前走の地元GIIで優出し7着。予選、準決はオール連対と上々の推移を見せている。平田は日によってややムラ。スタートが決まれば良い走りができる。中野も良い時の追い込みが見られていない。何かをキッカケに良くさせたい。
伊勢崎からは高橋貢が登場。前走は川口GIIでしっかり優出していた。まだ、完調時の動きとは言えないが、そこそこ戦える状態にある。当然、今回も優勝戦へ顔を出してくる可能性は大。
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主な出場予定選手
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浜野 淳〔山陽 S-10(24期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
青山 周平〔船橋 S-5(31期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-11(27期)〕
若井 友和〔川口 S-20(25期)〕
金子大輔、伊藤信夫が好調でシリーズの核に!
新ランクが適用になって初めての浜松開催。地元S級は3人参戦予定だが、いずれも状態は良い。外来勢はそこまで強烈ではなく、地元の牙城を守れそう。気になる選手をピックアップする。
地元ランク最上位は金子大輔。前走は川口のGIIだった。予選道中を無難にこなし、しっかりと優勝戦まで駒を進めた。優勝戦では前を走る佐藤貴也を終始抜けずに準優勝だったが、エンジン状態はかなり良さそう。雨も晴れもこなせるオールマイティプレイヤー。強いて課題を上げるならスタートか。それも記念レースで気になる程度で、今回のような一般開催なら問題ない。ランク次位の伊藤信夫は、前走の伊勢崎3日間開催で完全Vを達成。久しぶりの優勝となった。これを機にかつてのスピードある走りを取り戻してもらいたい。もう一人のS級は笠木美孝。前期ランクではA級だったが、今期はS級に返り咲き。エンジンもだいぶ立て直してきてる。試走タイムが出なくても狙える選手だ。
対して外来のS級は4人参戦予定。飯塚からは久門徹が登場。前走の川口GIIではあまり良いところがなかった。本来の爆発的な走りを見せられなかったが、今回こそ整備で立て直し、魅せる走りを披露して欲しい。船橋からは3人参戦。ランク最上位は新井恵匠だ。新井は前走が伊勢崎3日間開催。全くいいところがなかった。新井の場合は、良いときはシリーズを通してずっと良い。つまり、初日のレース内容が大事と言える。池田政和の前走は山陽GI。最初の2日間は1着だったが、そこから失速。最近の池田の傾向は、シリーズ序盤によく活躍するイメージがある。初日は特に狙ってみたい。最後は五十嵐一夫。前走の川口GIIでは日によって成績がムラだった。それでも勝てる日もあるので、軽視はできない存在だ。
S級以外でも注目の選手は多い。まず32期を特集。鈴木宏和の前走は川口一般開催。1着を3本重ね優出すると、優勝戦でも良い逃げを見せ準優勝。同期の松本康にやられてしまったが、優勝も十分ありそうな走りだった。今回参戦する同期の中では一番状態が良い。中村友和も前走は鈴木と同じ川口。この時はエンジンが合わず、結果を残せなかったが、今回は地元なので走りやすいだろう。同期の女子レーサーの中では断然の実績を残しているのが益春菜。前走の地元GIIではピリッとしなかったが、一般開催なら十分通用する。タイムが出てきてる岡谷美由紀や片野利沙も車券の対象になっている。高木健太郎と岸萌水は今が踏ん張りところか。
32期以外では、地元GIIで優出した山際真介が勢いある。そのシリーズでも2勝を挙げている。また、遠藤誠が前走の飯塚で優出。かつての走りが戻りつつある。須賀学や柴田健治も、だいぶ動きが軽快になってきているのでその動向には注目したい。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-4(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-31(24期)〕
笠木 美孝〔浜松 S-35(22期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
新井 恵匠〔船橋 S-30(30期)〕
池田 政和〔船橋 S-36(23期)〕
五十嵐 一夫〔船橋 S-45(21期)〕
益 春菜〔川口 A-163(32期)〕
佐藤貴也が雨中の決戦を制す!
前日の天気予報通り、GII川口記念の優勝戦は雨走路で行なわれた。制したのは浜松の佐藤貴也。鋭いイン攻めで栄冠を手にした。
試走タイムは金子大輔の51がトップ。次いで、佐藤と若井友和が52。4番手が鈴木清の56で、57が岡部聡と高橋貢。小林瑞季と山際真介は60と厳しい数字。
0ハンの小林がスタートをしっかり残し逃げ態勢に入った。しかし、そこまでペースは上がらない。インコースを主体に佐藤が攻め上げ、早い段階で首位に立った。対して、金子はアウトコースを主体に攻め上げ、先頭に立った佐藤にピタリと続いた。そこからは二人のマッチレース。後ろに付けた金子が佐藤に何度もプレッシャーをかける。抜けそうなタイミングは何度かあったが、佐藤がコースを外さず抑え切った。辛抱の勝利と言える。3着には、若井を逆転し、インコースを我慢して走った鈴木が食い込んだ。岡部はいいところがなく、高橋も1周2コーナーでの滑りが響いたかたち。
このレースの佐藤は、本来の走りができていた。思い切り良く、目一杯に乗っているときの佐藤は、だいたい良い成績を残せる。デビュー直後からそれなりの活躍を見せていたが、ここ1~2年で飛躍的な成長を見せた。記念レースを獲るようになった。あとはSGの大舞台で最高の結果を出すだけだ。