プレミアムカップのファイナリスト出揃う!
予選、準決と4日間の戦いを終え、ついに優勝戦メンバー8人が決まった。グレードレースに相応しいそうそうたる顔ぶれだ。近況の好調さを誇示して地元船橋から3車、山陽からも3車、飯塚と伊勢崎からそれぞれ1車ずつの構成。0メートルオープン戦の位置は枠順選択で決まった。
まずは、準決1着の選手からで、一番最初に選んだのは永井大介で3枠に、次が中村雅人で4枠、青山周平が2枠を選び、浦田信輔が1枠に入った。2着は、岡部聡、佐々木啓、三浦康平、岩崎亮一の順で5枠から順番に外枠へと行った。
準決1番時計は永井の3・403。次いで青山の3・410。どちらもいきなり独走からの好展開で、いいタイムが出た形。優勝戦でも、この2人が先陣争いを見せそうであり、当然、先行した方が圧倒的有利。
当ブログでの本命には永井を推す。枠順選択1番で3枠を選んだ。もちろんトップスタートを狙ってくるものと思われる。また、準決で優勝戦と同じ12Rを走っているのは、多少のアドバンテージになりそう。相手にはピタリとマークしそうな青山を挙げる。今回は永井が先行すると見たが、青山が先行するようなら永井を振り切るスピードはある。
他では、中村にも注目。スタート争いでは永井や青山に分がありそうだが、3~4番手のスタートを切れれば上位争いに加わってくる。8周戦で周回が延びるのは中村にとって好材料。同じ理由から、浦田にも注意が必要。1枠でスタートは包まれる恐れがあるが、なんとか4番手までに踏ん張れれば、巻き返しがある。
もしも、内枠勢がゴチャゴチャするようなら、岩崎にも出番があるか。今節はエンジンが安定しており道中のアシも良い。
◎永井大介
○青山周平
△中村雅人
△浦田信輔
▲岩崎亮一
当日は雨の予報も出ているので、雨の予想もあげておく。
◎青山周平
○永井大介
△岡部聡
△佐々木啓
▲岩崎亮一
ランク上位が総集結で覇を争う!
全国ランク上位者が集まるGⅠプレミアムカップが船橋オートで開催。短ハンデ戦、もしくは10Mオープン戦で予選は行われるもとの思われる。実力者同士の激しい戦いに注目したい。
今回は地区別に有力選手を挙げていきたい。
まずは開催地である船橋から。ランク最上位は青山周平。今年の2月以降は優勝から遠ざかっているが、それは参加する開催がどれもグレードが高いのと、地元一般開催はグレードレース並の優勝戦メンバーになるため。全国ランク1位なので、優勝戦ではそうそうたるメンバーの外に置かれてのレース。簡単には勝たせてくれない。それでも、エンジン自体は悪くないので、久々の優勝へ向け闘志は全開だ。永井大介は、前走の浜松一般開催で優勝戦4着だったが、それまでは3節連続優勝している。その中には地元のGⅠも入っており、地元走路なら不安はないか。3番手は中村雅人。前走の川口GⅡは、雨のレースが多くて力を出し切れなかった。晴れに関してはそれまでにも好成績を残しているので問題ない。他にも、連続優出中の西原智昭がいるし、内山高秀や池田政和も状態は悪くなく、タレントは豊富な地区だ。
地区で全体的に好調なのは浜松。ランク最上位は金子大輔。地元開催で連続優出している。優勝戦の内容は良くなかったが、ようやくこのエンジンの良いところが出てきた形。勢いとしては悪くない。同じく連続優出中の木村武之は、前走は準優勝だった。佐藤貴也も連続優出中。前走の優勝戦は3着だったが、前々走は見事優勝。良い流れで来ている。伊藤信夫は、復帰直後よりはだいぶ乗れてきている。
層の厚さで言えばやはり飯塚地区。ランク最上位は荒尾聡だが、今年に入ってからのスランプを完全には脱出していない。底力は高い選手なので、エンジン直れば十分上位争いに参加できる。大将格の浦田信輔は、前走の川口GⅡは雨で苦しんだ。しかし、晴れに関しては高いパフォーマンスを発揮できる。堅調な動きを示している篠原睦、田中茂、久門徹の26期勢は健在だし、東小野正道、桝崎陽介、永冨高志らも上昇ムード。
伊勢崎地区は高橋貢に期待。前走の地元開催はイマイチな結果だったが、長い目で見ればエンジン悪い状態ではない。エンジンの良し悪しだけではなく、長年培ってきたいろいろな状況でのレース経験があるので、厳しい展開でも克服してくるだろう。ほかにも、浅香潤が前走の浜松一般開催で優出と状態は上向き。早川清太郎は、どん底ではないが、GⅠで戦うにはもう少し上積みが必要。
山陽地区の選手は総じて良い状態。ランク最上位は松尾啓史で、前走は浜松一般開催。優出こそ逃したがエンジンは上々で、不安のドドドさえ来なければ追い込んで行ける状態だ。前走で優出した岡部聡や岩崎亮一は、良い流れで今回に乗り込める。前々走の伊勢崎で優勝した佐々木啓も悪くない状態。前田淳はここ何節かで更なる成長を見せている。天才肌の浜野淳は、前走で優出を逃しているが、エンジンはマズマズの状態。大舞台で活躍できるタイプだ。
最後に川口地区。ランク最上位は若井友和。雨でのレースが多かった地元GⅡは準決こそ3着だったが、全体的には悪くなかった。同期の森且行がそのGⅡで優勝。その前の船橋GⅠでも優出しており、川口の選手の中では一番流れに乗れている。他は全体的に状態良くない選手が多い。それでも、前々走の船橋で山田達也は準優勝だったし、高橋義弘も優出していた。今回も船橋での開催なので、何かしらのアドバンテージになるか。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔船橋 S-1(31期)〕
永井 大介〔船橋 S-2(25期)〕
中村 雅人〔船橋 S-6(28期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-10(26期)〕
若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
S級選手不在で、誰にでもチャンスが!
今回は直後にプレミアムカップが控えている関係で、S級選手は不参加。A級選手とB級選手での戦いになる。力関係は接近しており、優勝争いは混沌としている。今回もナイター開催なので、経験値的に地元選手が有利になるか。有力選手の動向を追う。
地元勢では、鈴木幸治が前走の地元一般開催で優出していた。その優勝戦でも4着だったから、悪くない状態だ。その節は第9R以降の出場が多かったから、ナイターの時間にはセットが合っていると言える。北爪勝義も前走はオール連対。2着、2着、1着、1着の内容だった。タイム点で劣っていたため準決には乗れなかったが、この結果は素晴らしい。今回はハンデの変動があるかどうか。それでもエンジンは良い状態なので善戦できる。
絶好調ではないが、エンジンが高い位置で安定しているのは笠原三義と中村浩章。笠原は底力を考えればハンデ位置的にも魅力だし、中村はインをしっかり回れる選手なので、混戦になっても浮上して行ける。混戦と言えば、伊藤正司も状態はマズマズ。今回のメンバーなら強烈な突っ込みを見せてくれそう。
船橋からは新人の鈴木圭一郎が参戦。エンジンはずっと良い状態が続いている。最年少優勝記録を狙うには、今回ぜひ優勝したいところ。本人も意識しているだろうから、その走りに注目したい。同地区でエンジンがマズマズなのは平川博康。開けっぷりがいいので、逃げる展開になったら狙いだ。
川口では影山伸に期待。前走は地元のGⅡで準優勝をしている。この開催は5日間中、4日も雨が降っていた。今回も梅雨の時期なので影山にとっては好都合か。もちろん良走路の動きも悪くはない。成長している佐藤摩弥や、逃げで力を発揮できる高石光将に注意したい。
浜松からは松山茂靖。本来なら、この後のプレミアムカップに出場していてもおかしくないほどの実力の持ち主。前走で乗り替わった車はイマイチのようだが、今回は再び乗り替えてくるか。もしくは、調整を続けてこのエンジンの良いところを引き出してくるか。試走の気配を大事にしたい。同期の西川頼臣は、近況エンジン状態がソコソコ良い。大きなコース取りで浮上してくる。
山陽はランク筆頭が丹村飛竜だが、近況の動きはパッとしない。本人のポテンシャルは高いモノがあるから、エンジンが付いてくれば上位争いに十分参加できる。エンジン良ければ試走タイムにしっかり表れる方なので、発表タイムは要チェックだ。
飯塚からA級は3人参加予定。ランク最上位の桜木公和は前走が川口のGⅡ。雨走路ばかりのレースでエンジン状態は掴めていない。どちらかというと良走路で戦いたいタイプだろう。同地区の雨巧者は井上秀則。近況は雨での連対率が上がっているので、雨のレースでは注意したい存在。
B級の中で、最も注目は小林悠樹。成績不振で今期はB級の扱いだが、本人の実力は明らかにA級並。B級でいる間はハンデ位置が恵まれるので、積極的に狙っていきたい。地元の栗原俊介は、1級車乗り替わり直後ほどの勢いはないが、それでも近況は悪くない。本人の実力的にはA級でもなんらおかしくない。また、中畠哲也も近況は動きが良い。逃げてペース上がるタイプではないが、インを徹底的に抑えて後続を封じるレースに定評がある。
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主な出場予定選手
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清水 卓〔伊勢崎 S-74(19期)〕
猿谷 敦史〔伊勢崎 S-77(25期)〕
田中 哲〔伊勢崎 S-79(28期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-60(29期)〕
松山 茂靖〔浜松 S-65(26期)〕
桜木 公和〔飯塚 S-69(24期)〕
影山 伸〔川口 S-72(22期)〕
鈴木 圭一郎〔船橋 S-111(32期)〕
2つのグループに分かれて勝ち上がり、最終日は2つの優勝戦が!
今回は、優勝未経験の選手48人と、それ以外の48人に分かれて勝ち上がりが組まれる。初日、2日目は1~6Rまでが初優勝チャレンジ予選。7~12Rまでが通常の予選。3日目の5~8Rまでが初優勝チャレンジ準決勝戦。9~12Rまでが通常の準決勝戦。合計準決勝戦は8個レース組まれる。そして、最終日の11Rが初優勝チャレンジ優勝戦。12Rが通常の優勝戦という形だ。また、この直後にプレミアムカップが控えている関係で、今回はS級選手は不在だ。
優勝争いに参加してきそうな選手を挙げ、短評を添えたい。
まず地元からは鐘ヶ江将平。前回の地元開催で準優勝。予選、準決も2着でオール連対を果たした。未だに優勝経験ないのが不思議なくらいの素質の持ち主。今回は初優勝チャレンジ戦に組まれそうだが、その中では優勝候補筆頭に挙げられる。課題のスタートもだいぶ良くなってきており、元々持っていたスピードも更に磨かれた感がある。
次に挙げたいのは中尾貴志。前回の地元開催で優出し7着。鐘ヶ江とは同期だが、こちらは優勝経験があるので、違う勝ち上がりに組まれる可能性大。やはり武器のスピードをいかんなく発揮してきそうだ。
他に、格で入れば重富大輔と西村龍太郎が挙げられる。重富はこの後のプレミアムカップに出場していても全くおかしくない実力の持ち主。近況のエンジン推移も悪くはないので、豊富なスピード力を見せてくれそう。西村は、近況こそ迫力に欠けている面あるが、GⅠを3回制している実力者。今回のようなメンバーなら上位争いに参加できる。
地元28期の井村淳一、滝下隼平は共にアウトコースを使って車速を上げてくるタイプ。展開に左右されやすいというウィークポイントはあるが、それをカバーして余りあるスピードは魅力。今回出場する全選手の中でも上位のスピード力だ。
伊勢崎の桜井晴光は元々飯塚所属の選手だった。飯塚所属時に飯塚のGⅠを2回制しており、当バンクとの折り合いは上々。やはりスピードタイプで、序盤の位置取りが非常に重要なカギになる。
先ほど挙げた鐘ヶ江以外に、初優勝チャレンジ戦でのレースになりそうな中で初優勝に近い選手を何人か挙げる。
船橋からは古木賢と押田和也。古木は鐘ヶ江らと同じ31期。近況はエンジン上昇と共に、乗り手の捌きも上達している。押田は27期で、まだ優勝経験はないが、近況は道中での巻き返しが決まっている。
浜松からは31期の藤波直也と辰巳裕樹。どちらもデビューから着実に成長しているので、いつ優勝してもおかしくない。また、同地区からは長谷晴久も優勝経験がない。鋭い捌きを持っていながら優勝未経験は、一時期業界7不思議の一つにも挙げられていたくらいだ。
最後に、地元新人の佐藤裕児に期待。同期の中でもトップ3に入るほどのセンスを持っている。まだ、ハンデ的に有利な今のうちに初優勝を経験しておきたい。
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主な出場予定選手
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井村 淳一〔飯塚 A-62(28期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-68(28期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 A-70(31期)〕
重富 大輔〔飯塚 A-76(27期)〕
西村 龍太郎〔山陽 A-55(25期)〕
今田 真輔〔浜松 A-73(29期)〕
吉田 恵輔〔伊勢崎 A-91(29期)〕
白次 義孝〔船橋 A-104(23期)〕
雨中決戦を制したのは森且行!!
今回はシリーズを通して雨走路でのレースが多かったが、優勝戦も雨走路での戦いになった。試走一番時計を出したのは森且行。次いで、1号車の中山透が2番試走だった。車券的にも6番から1番への組み合わせが人気になっていた。
レース展開はまずスタート。0ハン単騎に置かれた中山が、10線から飛び出した阿部剛士に叩かれる。中山はその後も巻き返しが決まらず後退していった。その阿部を影山伸が交わし、影山と阿部で逃げ態勢を作った。その2人を追って行くのは森且行。冷静に阿部を差すと、影山との一対一になる。そこからも慌てず影山を交わして首位奪取。後ろから追ってきた田中茂は4番手でアシが止まり、森が勝ちきった。
一番人気に応えた森は見事だった。試走タイムでアドバンテージがあったとはいえ、ミスする事なくその機力を活かしきった。元々、雨走路に対しては自信があったと思われるが、今回の優勝でそれを確信に変える事ができたのではないか。これからの大舞台での雨走路でも積極的に乗ってきそうだ。
中山はスタートで叩かれ持ち味を出せなかったが、現在のところ課題はこの一点。スタートさえ並に切れるようになれば、もっともっと大きなレースでも活躍できるスピードは持っている。今後の成長に期待したい。
中野憲人はまだ、雨走路を苦手にしているようだが、佐藤裕二や大木光は少しずつこなしていっている。今後、雨でのレースで人気薄になるなら積極的に狙ってみたい選手になってきた。