中村雅人と浦田信輔が激闘を演じる!
天候が危ぶまれた準決も、最後まで良走路でのレースが行われ、さまざまなドラマが生まれた。川口バンク、更に気温上昇で、軽ハン勢の活躍が目立った。そんな中でも力強い捌きを見せたのが、中村雅人と浦田信輔。
まず0ハン単騎の高石光将がかなりの逃げを見せそう。今節は連日、軽快な走りを見せており、準決ではハンデが重化したにもかかわらず見事な逃げを披露した。最終4コーナー回ってからやや膨れてしまったが、レース後半もタレることなく動きは軽やかだった。しかし、優勝戦で周回が2周延びるのは不安材料。8周戦での経験から言うと、今回は逃げ切るまではなさそうか。
10線単騎に置かれたのは吉松憲治。準決では先行した高塚義明を交わして逃げ切った。優勝戦でも0ハン単騎の高石を追う好展開。走りやすい位置ではある。しかし、20線に並ぶ6車の攻撃に抵抗できるかどうかは疑問。後ろが来る前に高石を交わせればいいが、先に20線勢にやられてしまうと、一気に展開は厳しくなる。
20線から先行するのはおそらく高橋義弘。準決でも良いスタートを見せていたし、20線の角度ある最内ならスタート先行は濃厚。前2車をすんなり交わせれば、十分優勝まである。独走でのペースにも定評はあるし、今回は地元走路なので気合も倍増されるだろう。
それでも当ブログでの本命には中村を推す。まずエンジン的には戦える状態にあること。川口走路との相性が良いこと。8周戦は大いに味方になること、などが挙げられる。同様の理由で浦田を対抗に挙げる。本来、追い込みタイプなので8周戦になるのは好材料。準決でも高橋義弘をあと一歩まで追い詰めたので、2周延びる優勝戦なら捕まえる事ができるだろう。
他で怖いのは早川清太郎。今節はいつも以上にスタートが切れており、枠ナリに出るようだと上位争いに食い込める。2日目には全選手で上がりタイムが一番だったので、エンジンの仕上がりには裏づけがある。また、池田政和も当地での実績を考えれば、ハンデ位置は魅力であり注意が必要。試走タイムで周りと引けを取らないようだと見せ場を作るかも。
◎中村雅人
○浦田信輔
△高橋義弘
△早川清太郎
▲池田政和
S級大挙参戦で、気候と共に白熱するバトル!
川口伝統のGI・キューポラ杯が今年も開催される。毎年、暑くなる時期に行われるこの大会は、さまざまなドラマを生んできた。上がる走路温度に、素早く対応できた選手に活躍の場が与えられる。今回も好調な選手が多数参戦で、どんな展開になるか。
S級選手中心に近況を追ってみる。まずは地元川口勢から。
最も調子が良いのは佐藤裕二。前走は山陽のGIだったが、しっかり優出し3着に入った。優勝戦でも諦めない走りで、4着どころから3着まで順位を上げていた。予選道中の動きも冴えていたので、今回は地元勢を引っ張っていく存在になりそう。同様に、前走の飯塚GIIで優出した平田雅崇にも注目。飯塚は元々所属していたロッカーとは言え、近況の軽いスランプを脱出するかのような走りを見せた。今までのぶんもこれから巻き返したいところだ。中野憲人は前走が伊勢崎一般開催だった。優出こそならなかったが、その前の山陽GIから動きは上々。鋭い追い込みを見せていた。大木光は前走の浜松で反則してしまったが、その後の2走は共に1着でまとめていた。
若井友和、森且行の25期コンビの前走は、共に船橋で2級車を駆っての戦いだった。エンジンは抽選で割り与えられたモノなので、本来の力を出すのは難しかったが、今回はいつもの1級車なので調子を取り戻してくるだろう。高橋義弘は、いい日もあれば良くない日もあり成績はムラだが、ずっと悪いわけではないので、いい日を安定して出せるようになれば上位に食い込める。山田達也、青木治親、鈴木清らはイマイチ調子が上がっていない。
地区で言えば山陽がやや熱い。佐々木啓は地元のGIで準優勝すると、その後の浜松一般開催でも優出した。近況はエンジンが安定しており、ほとんどの開催で優出している。岩崎亮一は前走の飯塚GIIで優勝。これが記念初制覇となった。これを足がかりに快進撃を見せてくれるかもしれない。前田淳の前走は浜松一般開催。しっかり優出し、雨の優勝戦で7着だった。藤岡一樹は多少の良化が見られたものの、まだ本領発揮には至っていない。
浜松から金子大輔と伊藤信夫が参戦。金子は前走の地元一般開催で優勝。そうそうたるメンバーを相手に、雨走路ではあったがしっかり勝ち切った。これが今年の初優勝だったのは意外だったが、ずっとエンジンが良くなかったので多少納得もいく。これから巻き返したいところ。伊藤の前走は飯塚GIIで、晴れ走路では上々の気配を見せていた。
伊勢崎からはS級は早川清太郎のみ。前走の飯塚GIIで優出すると、優勝戦でも3着に入った。地元でよく走っているナイター開催だったのも好材料にはなったと思うが、エンジン的にも良くなってきている。
船橋からはS級3車参戦。ランク筆頭は中村雅人。前走は地元で2級車に乗っての参戦だった。2級車でも、1級車と見間違える走りを見せ準優勝だった。優勝戦では前を走る永井大介がコースを締めなかったら優勝までありそうだった。再び1級車に乗り戻るが全く心配はないだろう。池田政和は前走が飯塚GII。船橋地区代表として優勝戦まで駒を進めた。優勝戦は雨で力を出し切れなかったが、晴れ走路ならば力強い走りができる。早船歩も同じGIIに参加していたが、動きとしてはパッとしなかった。
最後に飯塚地区。有吉辰也は復帰後、何節か走ったがまだ本来の動きは取り戻せていない様子。浦田信輔は船橋のプレミアムカップで優出し3着になった後、浜松の一般開催に参戦し優出。優勝戦は雨走路になってしまったが、予選道中の動きは悪くなかった。東小野正道や永冨高志らは、やや調子を欠いている状態か。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-18(24期)〕
森 且行〔川口 S-42(25期)〕
中村 雅人〔船橋 S-6(28期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-19(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-20(23期)〕
通常開催に加え、32期新人がその頂点の座を争う!
今節は通常の勝ち上がりに加え、32期全員(ケガで欠場している選手を除く)が参戦し、同期の中でナンバー1を決める戦いも行われる。デビューから約1年。どんな選手がどのように成長したかを見るのも楽しみの一つになる。
まずは通常の戦いの中心選手を挙げていく。
地元ナンバー1は荒尾聡。今年に入ってからのスランプは完全には脱出していないが、前走のGIIでは準決以外のレースは良い走りを見せていた。もちろん完全復活とまでは言えないが、明らかに良化の兆しは出ており、今回あたりで復活の狼煙をあげそうだ。ランク2番手は篠原睦。前走は船橋一般開催で2級車を駆っての参戦だった。2級車時代のインパクトから活躍が見込まれたが、抽選で割り与えられたエンジンでは限界があったか。それでも5日間で4着以下は1回もなく、連日電光掲示板には載っていた。今回はいつもの1級車に乗り戻るので、いつもの活躍ができるだろう。田中茂はレース間隔がやや空き、前走は船橋のGIプレミアムカップだった。特殊な勝ち上がりで準決に乗れなかったが、エンジン的にはそれほど悪くなく、今回は地元の開催なので強烈な突っ込みを見せてくれるだろう。桝崎陽介は前走が山陽のGI。初日は1着だったものの、その後は日ごとにエンジン下降していった。竹谷隆は、いい時と比べるとエンジン足りない状態。整備での立て直しに期待がかかる。
外来のS級は2車のみ。浜松の佐藤貴也は地元の開催の準決で3着になってしまい優出は逃したが、エンジン的にはマズマズだった。岡部聡も優出こそないが、エンジンは堅調。ゴチャ付く展開になれば出番もあるだろう。
他にA級では、岩見貴史が前走の地元GIIで、準決こそ6着だったが、シリーズを通して1着が3本あったので状態は良い。滝下隼平は前走の浜松一般開催はイマイチだったが、その前の地元開催で優勝しているので、地元走路なら楽しみ。松尾隆広は前走の船橋一般開催で優出し、6着に入っている。浜松の鈴木静二は、地元の開催で優出しており昇り調子。
そして、32期新人戦の展望。
32期では未だ優勝を経験している選手はいなく、今回で必ず誰かが初優勝となるので、気合はいつも以上に入ってくるだろう。その初優勝に最も近い存在は、鈴木圭一郎、佐藤裕児、吉原恭佑あたり。この3人は通常の開催でも、いつ優勝してもおかしくない実力の持ち主たち。スタート、スピード共に同期の中では一歩抜け出した存在だ。
しかし、一筋縄ではいかないのがこの新人王決定戦。今までにも数多くの番狂わせがあった。前述の3人を脅かす存在として、松本やすし、鈴木宏和、益春菜が挙げられる。近況こそこの3人は調子を欠いているが、元々持っているセンス自体はかなり高いモノがあり、冷静に乗れれば優勝戦に名乗りを上げてこれる。更にここ数ヶ月で急成長を見せているのが、片野利沙や町田龍駿。若手は勢いも大事であり、節中を通しての流れも大事に掴んでおきたい。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-12(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-24(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-38(28期)〕
竹谷 隆〔飯塚 S-47(23期)〕
岡部 聡〔山陽 S-16(19期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-26(29期)〕
岩見 貴史〔飯塚 A-1(29期)〕
今節の3日間開催は準決8個で楽しみ倍増!
今節の2日目に行われる準決は、全部で8個レースが組まれている。3日間開催のため、初日は主力が分散。準決も8個あると、これまた主力が分散される。車券的には、軸となる選手がいるので買いやすくなる。高配当は望みにくいが、手堅く当てていきたい。主力勢の動向を追ってみる。
全国ランクナンバー1の青山周平が山陽のGⅠを制して凱旋。その優勝戦では完璧なレースを見せた。エンジン状態はずっと悪くなかったところに、結果も形として残してきた。今節は、地元の天敵・永井大介や中村雅人が不在なので、断然の優勝候補に挙げられる。初日からの3連勝、完全Vに期待したい。
地元勢では片平巧も状態は良い。復帰後の地元でもソコソコ走っていたが、その後の山陽GⅠでも悪くはなかった。準決こそ3着になってしまったが、他の日は良い走りを見せていた。同じく山陽のGⅠで走っていた内山高秀はイマイチ良くなかった。近況はややエンジン低調なのが気になる。しかし、オートレースに対する取り組みは真剣なので、巻き返しも十分あるだろう。五十嵐一夫は最終日に1着を取ったものの、他の日はパッとせず、エンジン的には不安定な状態。それでも混戦になれば突っ込んでくるか。
伊勢崎の田村治郎が調子を上げてきた。前走は飯塚のGⅡで優出した。優勝戦は突然の雨で4着だったが、準決は良走路で試走3・32を叩き出した。ナイター開催でタイムが出やすいとは言え、納得いく数字だ。若手なので勢いづいたら手が付けられなくなる可能性もある。
山陽からはS級が2人参加。浜野淳は前走が飯塚GⅡで、準決で良い走りができなかったが、それ以外の日は成績をまとめていた。角南一如は前走が地元のGⅠだった。準決だけダメだったが、他の日は好成績を残していた。船橋走路との相性が良いので期待できる。
飯塚からは久門徹が参戦。近況の成績は安定せず、ムラと言える。それでも、エンジン良い日はあるので、その動きを持続して出せれば結果も繋がってくるだろう。
A級の中で最も注目は、飯塚の別府敬剛。前走は地元のGⅡで準優勝。エンジン状態が良いのに加え、長年の課題だったスタートが安定してきている。現状では枠ナリスタートが切れている。
B級でも好調な選手はいる。地元の小林悠樹は素早いスタートからの速攻が得意だし、木部匡作は落車後の不調から完全に脱している。縫田雅一や内越忠徳もハンデを活かしての粘り込みがあるし、川口建志郎や松永幸二、石川敏晴やも展開次第では十分車券に絡める。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔船橋 S-1(31期)〕
内山 高秀〔船橋 S-13(26期)〕
片平 巧〔船橋 S-14(19期)〕
五十嵐 一夫〔船橋 S-37(21期)〕
浜野 淳〔山陽 S-11(24期)〕
角南 一如〔山陽 S-46(27期)〕
久門 徹〔飯塚 S-28(26期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-45(30期)〕
今節は好調の選手が多く、激しいバトルになる!
今節は3日間の一般開催ながら近況好調の選手が多く、いつもより盛り上がりを見せそうな予感。地元勢がやや手薄だが、外来勢で勢いのある選手が多い。注目選手をピックアップ。
まず地元のS級は高橋貢のみ。前走は山陽のGIだった。成績はイマイチだったが、エンジン的には大崩れしていなかった。山陽の走路に合わなかっただけで、地元の走路に帰ってくればいつもの姿を取り戻してくれるだろう。地元の牙城を守るべく、力強いリーダーになってもらいたい。
外来勢で最も注目なのは永井大介。前走は地元の5日間一般開催で、完全優勝を決めた。企画レース的な試みで、永井は2級車での参戦だったが、エンジン特徴を早めに掴み、レースに活かした。2級車ではグリップ全開での走りが求められるが、エンジン的にそれができないと見るや否や、そのエンジンなりの走りができていた。さまざまな局面を柔軟に対応できるのは、今までのレース経験のなせる業であろう。今節はいつもの1級車に乗り戻るが、連勝中で勢いがあるので初日から飛ばしてくる。
地区的には山陽が充実している。近況はどこのレース場でも好成績を残している佐々木啓は、前走の地元GIで準優勝。スタートもエンジンも安定しており、ここ伊勢崎では今年は優勝の実績もある。ナイターのスタートは不安との事だが、近況のリズムの良さから克服してくる可能性大だ。山陽のもう一人のS級は松尾啓史。前走の地元GIではしっかり優出。優勝戦こそ5着に終わったが、課題としていたドドドがだいぶ軽減されていたようなので、本人の力を完全に出せる状態になっている。
川口の青木治親はまだ軽いスランプを脱出できていないが、中野憲人は得意の追い込みが決まっている。不安要素のスタートさえこなせれば、上位争いに参加できる。飯塚の有吉辰也はまだ本来の走りができていない。徐々にでも調子が戻るといいが。竹谷隆は晴れこそイマイチだが、雨は相変わらず強烈な走りを見せている。
他で注目なのは、川口の釜本憲司。前走は地元開催で、久久に優勝を決めた。優勝戦は得意の雨走路だったが、この時期は雨でのレースも多くなるだろうから、活躍の場は広がりそう。また、伊勢崎の栗原俊介も前走の地元開催で優勝。それも、オール1着の完全優勝だった。31期でまだまだ伸びしろがたくさんあるから、これからの成長具合にも注目したい。
鈴木清市は前走の山陽GIで、後半3日間をすべて1着の3連勝中。細野俊介は伊勢崎が準地元になるので、気合は倍増か。この時期雨走路でのレースも多くなるから、雨を得意とする選手を挙げると、鈴木幸治、野沢守弘、伊藤弘幸あたり。外来の2級車は川口から益春菜、押田幸夫、小林瑞季。飯塚から高宗良次が参加する。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
永井 大介〔船橋 S-2(25期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-5(25期)〕
竹谷 隆〔飯塚 S-47(23期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-10(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-20(23期)〕
中野 憲人〔川口 S-39(24期)〕
青木 治親〔川口 S-43(29期)〕