<次走へのメモ>
10月20日 第7回黄菊賞(2歳オープン 盛岡芝1700m)
(写真・佐藤到)
1着 ジェベルロバーツ
1枠からセイントクイーンが好スタートを決め、2番手にエーシンリパージ、その外にエスブレット、中にテンショウベスト。ジェベルロバーツは出たなりのスタートから1コーナーでは5番手イン。3コーナー手前から徐々に3番手まで進出して早くも先行グループを射程圏に入れる。他の有力馬は荒れた芝を嫌って外に持ち出したが、ジェベルロバーツは内に進路を選んで直線入り口で先頭。あとは「単騎先頭に立つとソラを使う」(菅原勲騎手)なので、気を緩めずに追って2馬身差でゴールに入る。
「馬の状態が悪くなかったし勝負付けが済んだメンバーなので、まず負けないと思って乗った。みんなが外に行って内がポッカリ開いたので、そこを選んだが、余裕十分でしたね」と菅原勲騎手。
次走についてはJRAに適当なレースがあれば行きたいが、地元重賞・南部駒賞になる可能性が高いかも…と村上佐重喜調教師。またアドマイヤボス賞の副賞については「繁殖牝馬を持っているので、有効に活用したい」とオーナーの西村隆平氏。
2着 テンショウベスト
道中は3番手を進み、3コーナーでは先に動いて2番手へ。直線は外に持ち出してジェベルロバーツに一瞬だけ並びかけたが、その後の伸びが甘くまたもや2着。3戦連続でジェベルロバーツの2着に敗れる。
3着 エスブレット
前半は3番手外をキープしたが、直線では最内にコースを取って3着に食い込む。デビュー1戦(芝1000m1着)のみでの挑戦だったが、このメンバーで3着なら上々。
4着 カネショウボス
後方3番手に待機し、3コーナースパート。直線は大外からいい脚で伸びてきたが、3着エスブレットにはクビ差負け4着。
5着 フジプライド
今回は初の芝だったが、前回・りんどう賞(盛岡ダート1400m)と同様、後方2番手から直線勝負に賭けたが、先行有利のレースで自慢の末脚が不発。血統もスキャターゴールド産駒で芝よりもダート向きの印象。
10月21日 第32回ウイナーカップ(3歳オープン 盛岡芝1700m)
(写真・佐藤到)
1着 ワンヌン
「馬なりでスタートしたら最後方になっただけ」(小林騎手)。前半はやや速いペースで進み、3〜4コーナーで徐々にスパートをかけて中団まで進出。直線は一旦外に持ち出すが、ラスト200mあたりで最内に進路を変更しながら、鋭く伸びて快勝。岩手3連勝目がうれしい特別制覇となった。「非常に激しい気性なのだが、芝の反応がすばらしい。返し馬の動きも全然違う」と小林騎手。
南関東では14戦0勝2着2回3着3回と白星に縁がなかったが、いきなり3連勝をマーク。初戦はダート戦で1着だったが、前回、そして今回と芝が舞台となってさらに末脚が冴え渡る。レベル差も確かにあるだろうが、それ以上に秘めていた能力が芝で開花したと解釈していいのではないか。
2着 サイレントステージ
前半は7番手インに待機し、直線半ばで先頭。理想的なレース運びでほぼ勝利をモノにしたかに見えたが、ワンヌンのイン強襲に屈して2着。これは勝ったワンヌンを素直に誉めるべき。
3着 サクラアリエル
サイレントステージの後ろにつけ、サイレントステージのスパートとほぼ同時にスパート。直線は大外から伸びてきたが、最後は決め手の差が出た。
4着 カネショウエリート
トーセンサンクスが逃げ、2番手インにゴッデスフラワー、中シュクジャンヌの外につけ、絶好のポジションにつけたかに見えたが、人気がなかった馬たちだったにせよ前が総崩れ。ペースが速かったために最後の伸びを欠いた。
10月14日 第1回パンジー賞(3歳以上オープン 盛岡芝2400m)
(写真・佐藤到)
1着 サイレントグリーン
マルタカキラリーが先手を取ってスローに落とす。サイレントエクセルは後方3番手からの競馬。「今年はズブくなって前に行ける脚がなくなった。ただスローで掛かり気味にもなったので馬群の中に入れた」(板垣騎手)。一周目スタンド前、マイネルウェルスがスローの流れを嫌って先頭に立ったが、隊列はほとんど変わらない。しかしラスト1000mから徐々にピッチが上がり、サイレントグリーンも遅れないように少しずつ仕掛けたが、周囲が壁になってなかなか動けない。
3コーナーで馬群が一気に固まり、サイレントグリーンは外に持ち出そうとするが、その外ジョリーズジョーに進路を塞がれて4コーナーでは最後方まで下がってしまう(審議対象)。これでサイレントグリーンも一巻の終わりかと誰もが思ったが、大外に進路を変更するや一気に伸びてくる。ゴール前では横一線のゴールとなったが、サイレントグリーンが寸前でキッチリ交わして1着。あまりにもドラマチックな幕切れに周囲はあ然とし、改めてサイレントグリーンの強さを浮き彫りにさせる一戦となった。
「仕掛けどころではさまれたので自分も正直、ないかと。それに一完歩足りないと思ったが、よく届いてくれた」と板垣騎手。4コーナーで大きく不利を受けながら、良く態勢を立て直したものだと、つくづく感心。これで次走10月28日、きんもくせい賞(地方競馬全国交流 盛岡芝2400m)へも視界が非常に明るくなった。
2着 マツリダワルツ
サイレントグリーンをマークする形でレースを進め、3コーナーからスパート。サイレントグリーンが不利を受けたのを横目に自分の競馬ができたが、最後は決め手とキャリアの差が出た格好。
前走、3歳特別・サファイア賞(芝2400m)を快勝後、このレースに臨む。ただその時の走破タイムが2分34秒4で、古馬一線級に入ると見劣って通用するか若干不安もあった。しかし、今回はそれより遅い2分35秒6で決着したことで流れについていけたことも大きかったが、上がり勝負をしのいでのクビ差2着は価値がある。一戦ごとに確実に力をつけている。
3着 コスモダーク
6番手インの経済コースを進み、道中はまったく不利を受けず直線はまよわず内を選んでインを鋭く強襲。ゴール前まで勝敗がもつれ込んだが、惜しくも写真判定の末に3着に敗れた。やはり、せきれい賞でサイレントグリーンの2着はダテではなかった。
4着 ハルサンヒコ
2歳以来、久々に芝レースへ登場。最後方待機策を採り、直線は最内を通って伸びてきたが、あと一押しが足りなかった。もっとペースが速ければと惜しまれるが、芝巧者がズラリとそろった今回のメンバーで僅差4着なら上々。
5着 マルタカキラリー
OROカップは後方のままに終始したが、その反省をいかしたのだろう積極的に逃げの手に出る。1周目スタンド前でマイネルウェルスに交わされたのは予定外だったろうが、あわてず2番手に控える。それが直線の粘りに繋がった。
10月8日 第20回マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn? 盛岡ダート1600m)
(南部杯ゴール 写真・佐藤到)
1着 ブルーコンコルド
帝王賞2着以来、3ヶ月ぶりの実戦だったが、マイナス2キロで出走。これについて服部調教師は「体重的には506キロだったが、今秋緒戦なのでビッシリと仕上げた訳ではない。外見ができた感じで、これから段階を経て中味がついてくる」と語り、100%ではないが、納得の馬体重だったようだ。
レースはブルーコンコルド2番枠、キングスゾーン11番枠が微妙に影響する。戦前から強力な逃げ馬が不在でスローに近い流れだろうと言われ、そのとおり各馬がけん制しあう中、キングスゾーンが先手を取ったが、半馬身差直後インにブルーコンコルドがつける。「完全に被されそうだったら、前に行こうと思っていた」(幸騎手)そうだが、ずっとその間隔で3コーナーに入る。
フェブラリーステークスの時が顕著だったが、ブルーコンコルドは左回りだとコーナーでささるクセがあり、幸騎手の手が動く。その一方でキングスゾーン、そして3コーナー過ぎからスパートをかけたカフェオリンポスが、4コーナーで完全に先頭に立つシーンもあった。しかし、直線を向いてからはブルーコンコルドの独壇場。最内を突いてグイグイ抜け出してラスト150mで先頭に立ち、大外を強襲したワイルドワンダーの追撃も半馬身差封じて快勝。堂々、南部杯2連覇を果たした。
次走はJBCクラシック(大井)。そして幸騎手は「JRAのG?も是非、取らしてやりたい」とも語り、今後の動向にも目が離せない。
また服部調教師「JBC3連覇、それも3階級制覇にやってみたい」とコメントした。その3階級とは一昨年のJBCスプリント(名古屋)、昨年のJBCマイル(川崎)、そして今年、大井で開催するJBCクラシック(2000m)。これは前人未到であり、今後もあり得ないことだから是非、達成してほしい。
2着 ワイルドワンダー
ブルーコンコルドをマークする形で5番手インをキープ。道中は馬群の中にいたが、直線を向いて大外に進路を選んで一気に伸びてきたが、半馬身差届かず2着に敗れた。岩田騎手「自分のレースをして力を出せただけに悔しい。向正面で何度か行きたがったが、それで最後伸び切れなかったかも」。
先にも記したが、前半はスローペース。その流れを意識して岩田騎手はいつもより早め追走に心がけ、直線でも鋭くは伸びていた。しかしレースの上がり3ハロンが35秒3。ダートでこの上がりでは、ワイルドワンダーがいかに末脚の爆発力を持っていても如何ともし難かった。とは言え初のG?、初の地方ダートで半馬身差2着なら収穫は大きいのではないか。これでG?でも勝てることを証明した。
3着 カフェオリンポス
終始4、5番手の外につけて3コーナーからスパートをかけて直線入り口でキングスゾーンと一旦先頭に立ったが、ラスト150mで突き放される。しかしキングスゾーンとの叩き合いではクビ差先着した。
「補欠4番手だったので、ギリギリ間に合わせた状態。それが響いたが、もともとの実力を考えればこのぐらい走ると思っていた」と勝浦騎手。
たしかに3歳時、ジャパンダートダービー優勝以降、グレードタイトルには縁がなかったが、ダートオープンで3勝、フェブラリーステークスでも0・7秒差4着にまとめたことを考えれば納得。今回は5ヶ月ぶりの実戦で、これからどんどん良化するに違いない。
4着 キングスゾーン
他の出方をうかがい、押し出される格好で逃げの手へ。しかし内からブルーコンコルドに終始つつかれる流れではさすがに苦しい。それでも見せ場を十分に作ったのだから、収穫は大きいはず。
「5歳馬だが、まだまだ力をつけている。これまでと同じような戦いをできたが、最後は瞬発力の差。それでもG?でいい競馬ができたのでこれからも楽しみ」安部幸夫騎手。次走は予定どおりJBCクラシック。
5着 サンライズバッカス
スタートで出遅れ、後方3番手からの競馬。直線を向いてようやくエンジンがかかったが、後方から差を詰めるだけに終わった。「久々の影響。中間も強い追い切り2本しかできなかったし、動きもひと息。でもこれで変わってくれると思う」と安藤勝己騎手。こちらもJBCクラシックへ向かう。
<次走へのメモ>
9月30日 第9回OROカップ(3歳以上・地方競馬全国交流 盛岡芝1700m)
(写真・佐藤到)
1着 コスモバルク
本場(盛岡競馬場)の入場者数が6324人。当日は秋のG?シリーズ開幕初戦・スプリンターズステークスが行われ、いわゆる通常のJRA・G?発売日とほぼ同様の入場者数にも思え、コスモバルク効果は一見すると分からないが、街中場外ウマっこ大通の来場者数が激減。生のレース、コスモバルク見たさにオーロパークへ駆けつけたことはありあり。それは5、6レース終了後に実施した五十嵐冬樹騎手トークショーでも明白だった。
普段からパドック脇で予想イベント「勝ちそーリベンジ」を行っているが、ファンの数が段違い。小生もイベント出演者だったのだが、人の波に圧倒されるような凄い熱気に包まれ、五十嵐騎手のコメント一つ一つにものすごい歓声が上がっていた。やはりスターホース、スタージョッキーがいるとムードは一変。コスモバルク効果はあったなんてものじゃなく、効果絶大だった。
本題に入る。コスモバルクの馬体重は瑞穂賞(旭川・9月13日)からマイナス9キロの507キロで出走。この時期になるとコスモバルクは馬体を絞るのに苦労するそうだが、今回はビッグレッドファーム真歌から盛岡競馬場へ直行。これまでとは違ったケースでコスモバルクも若干戸惑った模様。また土曜日に芝コースでスクーリングを消化したが、その日は土曜日のレース日。どうやら遠くで聞こえるファンファーレにも反応した模様で、陣営の想定以上に馬体重が減っていた。それでも507キロは許容範囲だし、パドックでも気合いを表に出していはいたが、激しい発汗するほどでもなく状態的にはまったく問題なさそうだった。
戦前、大方はスピードの違いでコスモバルクが逃げると踏んでいたが、五十嵐騎手はスッと控えて3番手外をキープ。逃げたのはオグリホットで先手を奪うや、スローペースに落とす。そのため2コーナー過ぎからコスモバルクはやや掛かり気味になるシーンもあったが、五十嵐騎手がうまくなだめる。
3コーナー手前で2番手のトミケンマイルズが失速して替わってコスモバルクが進出。あとはいつでも交わせる態勢を取り、4コーナーではオグリホットの外に並びかける。その時、五十嵐騎手が一鞭を入れて気合いをつけると待ってましたとばかり、コスモバルクは鋭く反応。あっという間に後続を突き放し、4馬身差をつけて余裕のゴール。期せずして場内から歓声ではなく無事に走ったこと、期待に応えて勝ったことに対する拍手が巻き起こった。
「ペースが遅かったのは分かっていたが、前で競馬ができているので心配はなかった。3コーナーで早めに動いたのは調教師の指示。最後は遊び遊びで走っていたが、能力が違うので余裕十分だった。久々に勝てたことは素直にうれしい。G?へ向けても弾みがつきました」と五十嵐騎手。
2着 ボスアミーゴ
スローの流れで団子状態だったが、いつもどおり前半は中団のうしろにつけ、向正面からジワジワ進出。3コーナー過ぎから一気にスパートをかけてコスモバルクに並ぼうとしたが、そこからはエンジンの違いがマザマザ。コスモバルクとの力差は如何ともし難かったが、展開不向きの流れでひとまず2着確保なら上々。さらに飛躍を期待したい。
3着 オグリホット
コスモバルクが行く気がないと判断し、果敢に逃げの手に出てスローに落とす。道中、絶妙のペースに持ち込んだが、直線入り口直後で早くもコスモバルクに突き放されてしまっては苦しい。「前々で勝負をしたかった。コスモバルクがいなければボスアミーゴに先着できたはずだが、盛岡の芝は非常に合う」と尾島騎手。
<次走へのメモ>
9月16日 第9回テシオ杯ジュニアグランプリ(2歳オープン 盛岡芝1600m)
(ジュニアグランプリ 1着ジェベルロバーツ(外) 写真・佐藤到)
1着 ジェベルロバーツ
ミラクルジョンコが果敢に逃げ、ジェベルロバーツは不利のない4番手外を回る。3、4コーナー中間でテンショウベストが早め先頭に立ち、リザルトが馬体を併せにかかった。その外からジェベルロバーツが内に切れ込んだり、外にいったりフラフラしながらも2頭を交わして快勝。自身の連勝を3に伸ばし、この時点で2歳?1の座を確定させた。
「まだ子供なのか自分でハミを取って走らない。正直に言うと4コーナーでは勝てないかと思ったが、それでも勝つんだから能力が高い。これからもっと良くなっていくのでは…」と菅原勲騎手。
同騎手のコメントどおり直線でフラフラしていたが、それでも最後では決め手を発揮して勝ってしまうのには驚いた。これで芝でも初勝利をマークし、芝ダートを問わないオールラウンドプレイヤーとなった。
2着 テンショウベスト
ミラクルジョンコを先に行かせてスッと2番手につけ、3、4コーナー中間で交わして先頭。直線ではリザルトに交わされそうな場面もあったが、そこから再び伸びて2着を確保した。
「トモが丈夫になって乗りやすくなったし、馬も落ち着きが出てきた。仕掛けが早いと思ったが、いい競馬をしてくれた」と村松騎手。
前回はキャリア2戦目でビギナーズカップに出走して逃げて2着、今回も持ち前の先行力と粘り強さを見せて2着。これは現時点での完成度の差が出たもので480キロ台の恵まれた馬格を誇る牡馬。将来性も十分にうかがわせるレース内容で、今後も楽しみとなった。
3着 リザルト
3番手外を追走して向正面でやや掛かり気味となったが、小林騎手がなだめて折り合いをつける。テンショウベストが先頭に立ったのを見てスパートをかけ、4コーナーではテンショウベストを射程圏に入れたと思ったが、そこからの伸びが案外で3着に退く。ビギナーズカップ3着後、得意の芝で巻き返しを図るべくここ1本に絞って調整を進めてきたが、小林騎手いわく「今回が一番の仕上がりだったが、完敗」
9月17日 第22回ダービーグランプリ(3歳オープン 盛岡ダート2000m)
(ダービーグランプリ 1着ハルサンヒコ 写真・佐藤到)
1着 ハルサンヒコ
「大外だったのでどこのポジションになるか分からなかったが、中団ぐらいを考えていた」(村上忍騎手)とおり、うまく流れに乗って7番手を追走。向正面では馬群の中に入れてセイントセーリング、マツリダワルツをマークする形でレースを進める。いわゆるハルサンヒコにとってベストの展開となった上、4コーナーまで持ったまま。直線は外にコースを選ぶと目の覚めるような末脚を駆使して豪快に抜け出す。本質的にジリ脚タイプでいつも詰めの甘さが課題だったが、今回の4馬身差圧勝劇には周囲もビックリ。
元々、重馬場を得意としていたことが最大勝因かもしれないが、あとはマツリダワルツが早めにスパートをかけて前が速くなった展開、そして距離2000mも味方したか。それにしても地元3歳同士で2分6秒ジャストのタイムは優秀。
2着 セイントセーリング
マツノメガミが、何が何でも行く構えを見せたので2番手に控える。2コーナーすぎにペースが落ち着いたが、3コーナー手前から一気にペースアップ。それでマツノメガミを交わし、マツリダワルツの追撃は封じたものの、ハルサンヒコとは脚色が違いすぎたため2着に屈した。
「乗った感じがいつもとは違って馬に落ち着きがなかった。マツノメガミを先に行かせたが、この馬場だったら逃げた方が良かったかもと思うが、それにしてもハルサンヒコには驚いた(ここ4戦とも菅原勲騎手が騎乗していた)」と菅原勲騎手。
3着 マツノメガミ
好ダッシュを決めて阿部騎手が手をしごいて逃げる戦法を取り、1コーナーでは後続を5馬身ほど離す。3コーナーから後続が徐々に差を詰め、4コーナーで一杯になって失速かと思ったら最内で渋太く粘る。当日は単勝36・3倍の7番人気だったが、この善戦によって3連単11万4800円の高配当を演出した。
4着 マツリダワルツ
不来方賞は中団からの競馬だったが、今回はセイントセーリングを相手に絞って徹底的なマークに出る。3コーナー手前から早めスパートをかけ、セイントセーリングを負かしに行ったが、それが最後で堪えて4着。しかしレースをおもしろくしたのは間違いなくマツリダワルツだった。
仮に2着狙いに徹していれば、それを確保できたかもしれないが、言うまでもなく勝ちに行ってこそ競馬。特にこの日は土砂降りの雨で、末脚一辺倒の勝負ではセイントセーリングに100%勝てなかったはず。結果的には4着となって早めスパートに敗因を求められるが、南郷騎手が一発勝負に出たことを考えれば仕方なしだったと言いたい。