11月25日 第30回北上川大賞典(3歳以上オープン 水沢2500m)
(北上川大賞典ゴール 写真・佐藤到)
1着 テンショウボス
1周目1コーナーまでサンシャインヘイロが逃げたが、ハルサンヒコが交わして先頭。そこまでは平均ペースで進んだが、向正面からガクンとペースダウン。テンショウボスは終始4、5番手の外目を馬なりで追走し、折り合いもまったく問題なかった。
ハルサンヒコが快調に飛ばし、小林騎手は相手をその1頭と判断し、3コーナーからスパート。直線は逃げるハルサンヒコ、それを捉えにかかったテンショウボス、大外サンシャインヘイロの叩き合いとなったが、中テンショウボスの勢いが一番良く順当勝ちを収めた。走破タイム2分44秒2は1979年、スリーパレードのレコードにわずかコンマ1秒だっただけに、それが残念だったと言えば残念だった。
「内枠だったし、最近は出遅れ気味が多かったのでスタートだけを気をつけた。位置取りも出たなり。他がいかなければ自分が行こうとも考えていたが、レースを引っ張る馬がいたので、道中は折り合い重視で乗った。レース前は距離が若干心配だったが、テンに行かなくなった分、最後でも脚を使うようになった。最後は余裕があったので着差以上に強いレースをしてくれた」と小林騎手。
「秋以降はずっと連闘できて腰に疲れが残っているので、一息入れたい。次走はファン投票・桐花賞へ直行する」と佐々木修一調教師。
2着 ハルサンヒコ
1周目2コーナー手前から先頭に立ち、ガクンと減速。マイペースの逃げに持ち込み、ラスト4コーナーでも手応え十分。そのまま押し切るかとも思ったが、最後はテンショウボスとの力差が出て半馬身差2着に敗れた。
「逃げは流れが遅かったら逃げてもいいと鈴木調教師に指示されたからだが、距離が長い方が良さそうだし、軽いコースも合うのでは」と阿部騎手。
地元重賞で実施したダービーグランプリを強いレースで勝ち、待望の重賞制覇を果たしたが、その後の古馬挑戦・パンジー賞4着、前哨戦・赤松杯は6着に沈み、古馬オープンではまだ力不足の印象だったが、今回は得意の重馬場、長丁場適性、そして阿部騎手の好プレーもあって持ち味を存分に生かした。
3着 サンシャインヘイロ
好スタートから積極的に逃げの手に出たが、ハルサンヒコが前に出たので3番手インに控える。2周目スタンド前では掛かり気味になったが、関本淳騎手が必死になだめ、3コーナーでテンショウボスがスパートをかけたのを見てエンジン全開。4コーナーでは内から外へ持ち出していい感じで伸びてきたが、あと一押しが足りず3着惜敗した。
「折り合いにちょっと苦労したが、よく走ってくれた。これでオープンでも通用のメドが立ったのでは」と関本淳騎手。
初の一線級相手が、いきなり重賞でしかも未知の2500mなど不利な条件がそろったが、それを見事に跳ね返して3着は価値がある。毎年、この時期に好実績を残している馬だが、それにしても今回の善戦は評価でき、選ばれれば桐花賞にも挑戦してみたいと晴山調教師。
7着 ボスアミーゴ
きんもくせい賞優勝と3歳の若さを買われて2番人気の支持。道中はいつもどおり後方でジックリ待機し、2周目テンショウボスが動いたのと同時にスパート。3コーナーではマズマズの伸びを見せたが、直線ではさすがに苦しくなって馬群に沈んでしまった。これはダート適性と距離の壁だろう。
11月18日 社台SS協賛・フジキセキ賞「第35回南部駒賞」(2歳・地方競馬全国交流 水沢1600m)
(南部駒賞ゴール 写真・佐藤到)
1着 トーホウノゾミ
バトルアイが逃げ2番手にテンショウベスト、その外にジェベルロバーツ。トーホウノゾミは終始4番手インをキープし、道中の手応えも申し分なし。バトルアイが向正面で失速、替わってテンショウベストが先頭に立つと各馬がスパート。
ジェベルロバーツの手応えが怪しくなって3コーナーで一杯となったところ、トーホウノゾミは外に出そうとしたが、若干前が詰まったため内で再度我慢。4コーナーではテンショウベストの外に持ち出して内テンショウベスト、中トーホウノゾミ、外から強襲ライトオブマリアの叩き合いとなったが、クビ差制して快勝。待望のビッグタイトルを手に入れた。
「テン乗りだったが、非常に乗りやすい馬だったし、1枠も幸いした。道中は前の2頭(テンショウベスト、ジェベルロバーツ)を交わせれば勝てると思って乗ったが、直線でいい脚を使ってくれた。自分自身、久々の重賞制覇なのでとても嬉しい」と沢田騎手。
トーホウノゾミはトーホウエンペラーの2年目産駒。芝では振るわなかったが、ダートに替わって徐々に頭角。4走前の特別・りんどう賞で2着に入り高配当を演出し、続くプリンセスカップは3着に敗れたが、牝馬限定の前回・水沢1400m戦を快勝して今回に臨んだ。岩手が生んだG?ホース、トーホウエンペラーは産駒二世代目で初重賞制覇を誕生させた。
2着 ライトオブマリア
前半は無理をせず7番手を追走。向正面からジワジワとスパートをかけて先陣に接近。4コーナーで外に持ち出したときには勝てそうな勢いだったが、インから伸びられてしまっては仕方なし。
「いいスタートを切れた。1、2コーナーでごちゃついたが、馬はリラックスしていたので心配なかった。テン乗りだったので慎重にならざるを得なかったが、思い切って攻めていけば着順が換わったかも。乗った感触ではもっと距離が長くてもいいでは」と山口竜一騎手。
これまでの2歳戦線は総じてハイペース傾向が強かったが、今回は戦前から落ち着いた流れが予想され、追い込みタイプのライトオブマリアには向かない見方もあった。しかし山口騎手はそれを見込んで道中は離されずに3コーナー手前からスパート。さすがハイレベル北海道で揉まれてきただけあり、反応鋭く伸びてきた。エーデルワイス賞12番人気4着をどう評価するか難しかったが、今回の結果は地区レベルと見るべきだろう。
3着 テンショウベスト
前回は出遅れを喫したが、今回は好ダッシュを決めてバトルアイの2番手を追走。3コーナーでバトルアイが失速して早め先頭に立ち、あとはそのまま緩めずセーフティリードを取り脚色も衰えなかったが、ゴール寸前で内と外から交わされて3着。
「1ハロン勝負でこれまで負けていたので、早めスパートをかけた。結果、負けたけれど内容には納得」の村松騎手のコメントどおり、持ち味を出し切って3着なら仕方なし。
4着 シュロ
若干出負けして若干前が詰まったため6番手を追走。「向正面で外に出したらガーッと行ってしまった」(阿部騎手)が、最後まで気力は衰えず4着に入線した。「この馬はまだまだ強くなります」と阿部騎手。
11着 ジェベルロバーツ
圧倒的な1番人気に支持され、3番手外の理想的な展開に持ち込んだと思ったが、3コーナーで早くも手応えが怪しくなって失速11着。これまでのレースぶりからは考えられないような大敗。中間の調教も順調そのものだったが、初の水沢1600m(前2走は1600m、1700mだったが、芝が舞台)が響いたか、一息入れたローテーションが裏目に出たのか…。これまで連対パーフェクトと抜群の安定感を誇っていたが、その片りんすら窺えなかった。
<次走へのメモ>
11月12日 オッズパークグランプリ2007(3歳以上オープン・地方競馬全国交流 水沢1600m)
(オッズパークグランプリ・ゴール 写真/佐藤到)
1着 テンショウボス
ミツアキタービンが果敢に逃げ、前半3ハロンが36秒2。大幅レコード更新の予兆はこの時点ですでにできていた。テンショウボスは「最近はスタートがもう一つ」(小林騎手)だったこともあって後方4番手を進んだが、これで力を出せるタイプなのでジックリ待機策を採る。
向正面、最後方にいたダイワフォーチュンが一気にまくって2番手まで台頭し、先陣の隊列が崩れたが、テンショウボスはそれからワンテンポ遅らせてスパート。3コーナーでは4番手まで進出し、4コーナーで早々とミツアキタービンを射程圏に入れる。直線ラスト200mは内ミツアキタービン、外テンショウボスとの叩き合いとなり、内のミツアキタービンが渋太く粘ったが、ラスト50mでテンショウボスが徐々に突き放して快勝。従来のレコード(02年 トーヨーリンカーン1分39秒3)をコンマ8秒も短縮、1分38秒5の驚異レコードを樹立した。
「今回は連闘の疲れが残っていないかだけが心配だったが、返し馬の感触で行けるなと思った。夏場の頃は並んでも踏ん張りが利かなかったが、今回は最後までしっかり伸びてくれた。全体のペースが速いとは思っていたが、まさかレコードが出るとは思わなかった」と小林騎手。
次走は馬の状態を見ながらだが、問題がなければ当初の予定どおり北上川大賞典(11月25日 水沢2500m)へ向かいたいと佐々木修一調教師。
2着 ミツアキタービン
メンバーに逃げ馬が不在と陣営が判断し、果敢に先手を奪う。2番手エフテークリニック、外にニシノグレイシャ、内にサイレントエクセル。流れは先にも記したとおり、ダイワフォーチュンの早めまくりもあってペースは落ち着かず、12秒台のハイラップが刻まれる。その影響で3コーナーから東川騎手の手は動いていたが、ミツアキタービンもその期待に反応。4コーナーを回っても脚色は鈍ることはなかった。
直線は内ミツアキタービン、外テンショウボスとの激しい叩き合いとなり、一旦テンショウボスが抜け出したが、内からミツアキタービンが再び差し返して根性を発揮。しかしラスト50mではさすがに力が尽き、0・2秒差に敗れる。こちらも従来の水沢マイルレコードを0・6秒短縮、ハイレベルの戦いを証明した。
「予定どおりのレースができたが、調子が良かった時のようにスッとしていける脚がない。それで3コーナーから追いどおしとなったが、自分の競馬はできたのでこれで負けたのなら仕方がない。ここ3戦ともスタートで後手を踏んでいたが、今回はいいスタートを切れたし、レース内容にも納得。これで今後のメドも立った」と東川騎手。
3着 タイキリオン
終始、サイレントエクセルの直後につけて3コーナーからスパート。馬群の中で我慢させたのと芝並みの速い時計勝負になったのが功を奏し、2頭から4馬身離されたが、3着に大健闘。3連単86860円の高配当を演出した。
「2戦(盛岡芝2400m)は距離の壁だったが、今回は距離が合ったし、芝向きの馬が走るコースだったことも幸いした」と村松騎手。
4着 サイレントエクセル
1枠に入り、3番手インを追走。これは想定どおりだと思うが、向正面から手応えが怪しくなってジリジリ下がる一方。それでも直線で盛り返して4着に入ったが、勝った馬とは1・2秒差。
毎年のことだが、どうも寒い時期に入ると動きがひと息。当日の馬体重も地元競馬ながらマイナス9キロ。冬毛が出てきたことも敗因に挙げられるかもしれない。
<次走へのメモ>
第27回若駒賞(2歳オープン 水沢1400m)
(写真・横川典視)
1着 コンバットキック
大外からウィンエヴリーが逃げ、前半3ハロン36秒台の超ハイペースを形成。先頭から最後方まで20馬身以上の超たて長の展開となった。コンバットキックは「ペースが速かったので後ろからでもいいかな」(高松亮騎手)と判断し、後方2番手にジックリ待機策の戦法を取る。
勝負どころの3コーナーから満を持してスパートをかけるや、矢のように反応。4コーナーで早くも先団から5馬身内の位置まで進出して、直線は大外に進路を選ぶと他を並ぶ間もなく交わしてラスト50mで先頭。高松騎手はその後も気を緩めず追い続けると2着に3馬身もの差をつけてゴールに入った。
「沢田さんが落馬したので急きょ、乗り替わりになりましたが、仕掛けどころを間違いないように追い出しをできるだけ我慢した。あと草地さんに直線で手前を替えるから…とアドバイスをもらったので、それを気をつけて追ったが、すごい伸びを見せてくれた。今回はペースにも恵まれたが、追えば追うほど伸びる馬ですね」と高松騎手。
コンバットキックはデビュー3戦目とも芝1000mを使って3戦目に初勝利をマークしたが、三野宮調教師いわく「ダートの方が絶対走ると思っていた」の言葉どおり、ダートでは信じられないような末脚を披露した。次走は南部駒賞(11月18日 水沢1600m)を予定しているが、そこでいい競馬ができるようならJRA挑戦も考えてみたいと三野宮調教師。
参考までにコンバットキックの馬名由来はビリーズ・ブートキャンプのメニュー『コンバットキック』からです、とオーナー。
2着 テンショウベスト
前半、超ハイペースの流れを見て離れた5番手をキープ。向正面からインをすくって一気にスパートをかけ、4コーナーでは先頭に並びかけたが、その外コンバットキックに一瞬のうちに交わされてしまった。これで4戦連続2着に敗れ、またもやタイトルを手にできなかった。「3コーナーまでいい感じだったけど、そこで抑えたら勢いが止まってしまった。元々、ピリッとした脚がないので決め手がある馬相手では苦しい」と村松騎手。
3着 カネショウボス
テンショウベスト、ピンクゴールドの後ろにつけ、コンバットキックが外からマクリをかけたのを見てスパート。直線でマズマズの伸びを披露したが、「現状ではこれが精一杯かな」と関本淳騎手。
4着 シュロ
ウィンエヴリーがハイペースで逃げた2番手を追走。4コーナー手前で先頭に立ったが、さすがに直線ではバタバタになってしまった。それでも先に行ったウィエヴリー、ミラクルジョンコ、エスブレット、カネショウステージがすべて着外に沈んでしまった中、ただ1頭だけ掲示板に載る。
11月5日 レディースジョッキーズシリーズ2007、上位騎手3名コメント
(第1戦 1着エメラルケント=皆川麻由美騎手 写真・佐藤到)
第1位通過 皆川麻由美騎手(水沢) 26ポイント
「馬(エメラルケント)の力を信じて乗った。3コーナーでちょっと楽をしていたので気合いをつけたらスーと伸びたので、これなら行けそうと思った。ファンの声援に応え、1着でゴールできてとても嬉しかった。
2戦目は人気(2番人気)も背負っていただけに7着はすごく悔しい。すいませんでした。でも(1位のまま)逃げ切ります」
第2位通過 山本茜騎手(名古屋) 24ポイント
「両レースとも勝つ気でいたので第1戦の9着は残念でしたが、2戦目は結果を出せてよかった。逃げて一旦、2番手に控えましたが、自分のペースだけを守ることに心がけました。水沢は乗りやすいコースですね」
第3位通過 別府真衣騎手(高知) 24ポイント(2位、3位は2戦目の結果による)
「印が薄かった(1戦目・4番人気 2戦目・9番人気)けど、馬が頑張ってくれた。逆転を考えられる位置につけることができたので、来週も頑張りたい」
10月28日 第1回きんもくせい賞(3歳以上オープン 盛岡芝2400m)
(写真・佐藤到)
1着 ボスアミーゴ
大外からナイキアヘッドが果敢に逃げ、終始3馬身ほどのリード。芝2400m戦にしては珍しくペースが速く、ボスアミーゴは他の様子を見ながら中団インにつける。ラスト1000mから次第にピッチが上がり、ボスアミーゴも徐々にスパートをかけ、4コーナーでは大外を回って4番手まで進出。ラスト200mで先頭に立ったものの、さすがにゴール前の脚色は怪しくなったが、最後は気力を振り絞ってギリギリ粘る。
「この馬には距離が長いと思っていたので前半は折り合いに気をつけて乗った。3コーナーあたりから流れが速くなって自分もついていったが、早めに仕掛けた分、終いが苦しくなった。よく我慢してくれた」と菅原勲騎手。
菅原勲騎手のコメントどおり未知の2400mがカギだったが、「以前は掛かっていたが、今は折り合いがつくようになった」精神面の成長が大きく、ひとまず距離の壁を乗り越えた。このきんもくせい賞で今季のオープン芝競走が終了するため、今後、適距離(マイル前後)のレースがあればJRAへ積極的に挑戦したいという。
2着 サイレントグリーン
前半はセーブ気味に後方4番手に待機し、勝負どころの3コーナーでスパートをかけようと板垣騎手の手が激しく動いていたが、反応が一息。ラスト100mではボスアミーゴの完勝ムードだったが、直線を向いて外ガッサンカーネギーと馬体を併せて大外を強襲。前回・パンジー賞の再現かと思ったが、わずかアタマ差届かず2着に敗れた。
「今回はエンジンのかかりが遅かった。馬場が荒れていた上にやや重だったせいか、内を通った分、伸びを欠いたのかも。最後はいい感じで伸びてきたんだけど…」と板垣騎手。
3着 ガッサンカーネギー
あおり気味のスタートもあって後方からの競馬。サイレントグリーンの直後のポジションからスパートをかけ、大外からメンバー中一番の上がりを駆使したもののハナ差の3着。前回・パンジー賞も同条件で行われ、結果は6着ながらも0・3秒差。サイレントグリーンに次ぐ上がりタイムをマークしていた。
岩手転入2戦はダート戦で大敗を喫していたが、前走、そして今回と芝で巻き返しに転じた。やはり中央芝2600mで2勝、芝2000mで1勝した実績はダテではなかった。
4着 クルセイズ
終始3番手をキープし、直線は最内を突いて一旦抜け出すシーンもあったが、あとひと踏ん張りが足りなかった。「距離が長いかも」と阿部騎手。
10月29日 第33回赤松杯(3歳以上オープン 盛岡ダート2000m)
(写真・佐藤到)
1着 テンショウボス
予想どおり1枠からセイントセーリングが逃げたが、1周目スタンド前では最後方にいたダイワフォーチュンが1コーナーで一気にまくって先頭。しかし有力馬はこれに惑わされず所定のポジションをキープ。テンショウボスは一貫して5番手外を追走し、3コーナー過ぎから徐々に前に進出。4コーナーで早くも馬なりで先頭集団に並びかけ、ラスト200mでは内サイレントエクセルとのマッチレースに持ち込む。2頭の叩き合いは100m以上に及んだが、テンショウボスがジワジワと抜け出してゴールでは2馬身差をつける完勝となった。
「折り合いがつくタイプですし、いいところにつけられるので競馬がしやすかった。盛岡なら2000m前後が合いますし、手応えもずっと良かった」と小林騎手。
次走は11月12日、1着賞金1000万円「オッズパークグランプリ」(水沢1600m)と佐々木修一調教師。
2着 サイレントエクセル
終始3、4番手をキープしたが、いつもなら勝負どころから馬なりで伸びていくのだが、板垣騎手の手が動いて反応がひと息。それでも直線入り口で先頭に立ったニシノグレイシャを交わし、テンショウボスとの叩き合いに持ち込んだが、最後が甘くなる。2000mもこの馬には若干長いが、それ以上に道中の手応えひと息だったことが敗因だろう。参考までにサイレントエクセルの勝ちパターンは勝負どころから馬なりで先行に取り付けた場合が多い。
3着 ニシノグレイシャ
スタンド前は2番手、向正面は3番手外につけ、絶好の手応え。テンショウボス、サイレントエクセルがスパートしたのを見て4コーナーで早め先頭に立ち、内で必死に粘っていたが、最後は底力の差。それでもこのメンバーで3着なら上々。転入初戦の圧勝劇、そして今回の好走と岩手の重特でも勝ち負けできるメドが立った。