
11月22日 第41回不来方賞(3歳・地方競馬全国交流 水沢2000m)
1着 グレードアップ
「調教師の指示は4、5番手だったが、好スタートを切ったし他に競りかける馬がいなかった。それで包まれるよりは行ってしまおうと判断した」(菅原勲騎手)。
戦前の展開予想はスギノブライアンだったが、確かにスタートダッシュがすばらしくグレードアップがハナに立ち、2番手にポアントゥブルボン。スギノブライアンが3番手につける。
テン3ハロンは結構速かったが、1周目スタンド前でペースダウン。2コーナーまで13秒台に落ちたが、向正面から再びペースアップ。他に競りかけられた訳ではなかったが、「初コースに物見をしてフワフワして走っていたので、気合いをつける意味もあって早めに動いた」(菅原勲騎手)
それを見て各馬がスパートをかけ、ポアントゥブルボンは3コーナー手前で脱落。スギノブライアンは何とかペースアップに対応できたが、それも4コーナーまで。
直線を向いてグレードアップの独走状態に入るとこと、ラスト600mでようやくエンジンがかかったマヨノエンゼルが一完歩ごとに差を詰めたが、半馬身差まで。仮にゴールがもっと先にあってもグレードアップはまだ余力が残っており、交わすことはできなかっただろう。
「3月、大井で一度騎乗したことがあるが、一段と逞しくなっていた。多分、逃げたからだと思うが、道中遊び遊び走っていたのでレースに集中させる意味で気合いをつけて早めに動いた。マヨノエンゼルが外から来たのは分かっていたが、まだ余裕があったので交わされることはないと思っていた。キャリアも浅いし今後の成長が楽しみ」(菅原勲騎手)
グレードアップはこれで8戦5勝。クラウンC5着後、5ヶ月の休養を余儀なくされてクラシック戦線に乗れず出世も遅れたが、復帰後3連勝をマークして重賞タイトルも獲得。それでも南関東へ戻ればA2格付けだそうで、確実に一戦一戦を勝ちあがっていずれは重賞に挑戦してみたいと松代調教師。
2着 マヨノエンゼル
いつもどおり出たなりで中団7番手を追走する。向正面から一気に流れが速くなり、遅れずスパートをかけたが、一瞬モタモタする。ようやく3コーナーからエンジンがかかり、外から鋭く伸びてジワジワとグレードアップとの差を詰めたが、水沢2000mに0・9秒迫るハイタイム決着だったため、半馬身差まで詰め寄るのが精一杯だった。
「思った以上にペースが落ち着いてしまったのが痛かった。ラスト600mからはいい感じで伸びてくれたが、前の馬のペースになったので仕方がない」(小林騎手)
前走・北上川大賞典ではマイル戦を3回連続で使った影響で珍しく折り合いを欠いて3着止まり。しかし今回は向正面で反応ひと息だった以外は本来の動きを披露。惜しくも三冠達成はならなかったが、これは勝った馬を誉めるべき。自身の力は出し切った。
3着 スギノブライアン
スタート直後、外2頭の勢いを見て3番手に控える。それで1周目スタンド前で内に包まれて一瞬、掛かり気味になったが、吉田稔騎手がうまく外に出す。
グレードアップのスパートにも対応し4コーナーまで渋太く食らいついたが、直線で力尽きて徐々に失速。2頭から離されていったが、それでも3着を死守した。
この流れにも対応できたのは収穫。まだ成長途上だから強い相手に揉まれてさらにパワーアップしてほしい、と原口調教師。
11月15日 第37回南部駒賞(2歳・地方競馬全国交流 水沢1600m)
1着 ロックハンドスター
戦前の予想どおりモエレクリューガーが逃げ、絶好のスタートを切ったロックハンドスターが2番手でぴったりマーク。ペースが落ちたのは1~2コーナーの1ハロンだけ。は2頭がハイラップを刻んでレースを進める。
向正面から早くもマッチレースに持ち込まれ、後続を引き離す一方。逃げるモエレクリューガー、徐々に差を詰めるロックハンドスターの戦いがずっと続き、ロックハンドスターが直線入り口で馬体を併せる。
モエレクリューガーも内で渋太く粘ったが、ラスト50mでロックハンドスターが交わして先頭。その後も緩めずに追って2着に0・2秒差をつけて完勝。水沢での南部駒賞レコードを1・6秒も更新し、1分39秒8の破格タイムをマークした。
ロックハンドスターは前々走・ジュニアグランプリでは早め先頭に立ったため、ラストで脚が上がってしまったが、若駒賞をパーフェクト内容で圧勝。今回も好調サイクルをキープして臨み、自分で競馬を作って完勝。使われるごとに著しい成長を見せている。
「スタートが良かったので理想どおりのポジションが取ることができた。相手をモエレクリューガー1頭に絞ってレースを進めたが、乗っている自分も驚くほどの手応えと反応。2歳で1分40秒を切れるのだから相当なレベル。今後も大事に使っていけば大きいレースを勝てるかも」と菅原勲騎手。
今後については馬と相談してから、と瀬戸調教師。選択肢は川崎・全日本2歳優駿、地元の2歳三冠がかかった金杯もあるが、まだ白紙だという。
2着 モエレクリューガー
2番枠の好枠を引き当て、スタートもすばらしく予定どおりの逃げ。しかし道中ずっとロックハンドスターにマークされる形となり、息を抜くことができたのは1、2コーナーだけ。向正面から再びピッチが上がってもリードを保ち続けたが、ラスト50mでついに捕らえられてしまった。
もっと楽に逃げることができれば、と思わせるレースぶり。結果的に2着に敗れたが、こちらも1分40秒ジャストで駆け抜け、レベルの高さをアピール。昨年のワタリシンセイキと同様、相手が悪すぎた。例年レベルならアッサリ逃げ切っていたに違いない。
3着 リュウノボーイ
いつもより前めの4番手外をキープ。3コーナー手前から動いてその時の反応も上々だったが、前の2頭のレベルが高すぎた。結局、2頭から7馬身離された3着だったが、自己の能力はキッチリ出した。
4着 ショウリダバンザイ
前半は中団後ろにつけ、馬群にもまれても怯まなかった。リュウノボーイとはクビ差の4着に入線し、持ち味の堅実さを発揮した。
10月25日 第32回北上川大賞典(3歳以上・地方競馬全国交流 盛岡ダート2500m)
1着 リュウノキングダム
エイシンイッパツが逃げ、2番手にドリームスナイパー、3番手インにサイレントエクセル。リュウノキングダムは4番手外の絶好ポジションをキープ。いつもどおり1周目スタンド前からペースがガクンと落ちて超スローの流れになったが、しっかりと折り合いがついていた。
ラスト1000mからペースアップし、サイレントエクセルが脱落。3コーナー手前からリュウノキングダムが徐々に前へ接近し、後方に待機していたゴールドマインといっしょにスパート。
4コーナーでは最内エイシンイッパツ、中リュウノキングダム、外ゴールドマインが横一線で並んだが、それもわずか一瞬だけ。直線入り口でリュウノキングダムが先頭に立つと、あとは後続をグングン突き放して独走状態。
余裕たっぷりでゴールに入り、2着に4馬身差をつけて完勝。シアンモア記念に続いて岩手の根幹重賞2勝目をマークした。
「今回が初騎乗だったが、何度かいっしょのレースで騎乗して強いのは分かっていたので、自分がミスしなければ勝てると思っていた。
緩いペースで自分の馬の手ごたえも良かったが、前にいた馬も同様に余裕があったので自分から仕掛けていった。ただコーナーワークがあまりうまくなくて一瞬モタモタするところがあったが、気合いをつけたら鋭く反応。直線で勝利を確信した。
折り合いがまったく問題ないし、追い出してからの伸びも鋭く非常に乗りやすい馬。まだ若いので、これからもっと走ると思う」と村上忍騎手。
リュウノキングダムは今年5月のシアンモア記念で初遠征。アッサリ好位抜け出しを決めて初重賞を獲得。続いてみちのく大賞典へも参戦したが、ダートグレードの常連キングスゾーンに逃げ切られて2着。しかし半馬身差まで詰め寄り、成長確かなところを見せていた。
その後、地元に戻って1勝を積み重ね、重賞・埼玉栄冠賞へ挑戦。ハイペースに巻き込まれ2番手から5着に失速。今回はそのレースから中10日の強行軍に加え、輸送のハンデもあったが、まったく関係なく圧勝。
今後の予定については「ちょっと無理をさせて可愛そうだったので、疲れを取ることにまずは専念したい」と斉藤敏調教師。
2着 ゴールドマイン
前半は後方4番手にじっくり待機策に徹し3コーナーから一気にスパート。そのときの伸びがすばらしくリュウノキングダムと並んで先陣に襲い掛かり、4コーナーでは3頭が並ぶシーンもあったが、勢いはそこまででラスト200mで力尽きてしまった。
これまで最長が2000mで勝ち星が1600~1800mへ集中。距離が不安材料の一つだったが、前半で脚を貯める戦法で解消。関本淳騎手の好プレーが光った。
「3コーナーでの手ごたえは良かったが、直線で伸びを欠いた。最後は力の差」と関本淳騎手。
3着 マヨノエンゼル
リュウノキングダムをマークする形で進め、6番手を追走。3コーナーでゴールドマイン、リュウノキングダムが動いたのを見て追い出したが、反応がひと息。その遅れた分と未体験ゾーンの2500mにも戸惑って3着確保がやっとだった。
「いつもより気合いが足りなかったかも。それと3戦連続でマイルを使っていたので、いきなり長距離もきつかったのでは」と小林騎手。
4着 エイシンイッパツ
当初の作戦どおりだったようで、手をしごいて先手を奪う。スタート500mからペースダウンさせ、超スローに落としてマイペースに持ち込んで3、4コーナーまでは渋太く粘っていたが、直線で一杯となる。それでも見せ場を作って4着なら健闘だろう。
転入直前の南関東では1200mをメインに使われていたが、むしろ長い距離が合いそうな今回のレース内容だった。
10月19日 第29回若駒賞(2歳オープン 盛岡ダート1600m)
1着 ロックハンドスター
大外からパールレディがハナに立ったが、セイントビーナスがアッサリ交わして先頭。2番手インにダークライ、ロックハンドスターはその外、絶好の3番手をキープ。
前半はスローの流れで進み、完全に上がり勝負。3コーナーから各馬がスパートをかけ、ダークライが3コーナー過ぎに先頭に立ったが、ロックハンドスターは楽々と追走。
直線を向いてダークライは必死に粘っていたが、ラスト300mでロックハンドスターが捕らえると、あとは独走状態。2着に4馬身差をつけ、テシオ杯ジュニアグランプリの雪辱を晴らすとともに待望の初重賞タイトルを手に入れた。
「(菅原)勲さんにクセのない馬だと聞いていたし、実際攻め馬でも騎乗したが、素直で非常に乗りやすい馬だった。
人気を背負っていたので不利のないようにレースを進めたが、折り合いを欠くこともなく、追ってからの反応も抜群。瞬発力がすばらしかった。これからさらに強くなりそう」とピンチヒッターを勤めた阿部英俊騎手。
次走予定は南部駒賞(11月15日)。当面は地元を中心に使っていくそうだが、結果次第では遠征があるかも―と瀬戸幸一調教師。
2着 リュウノボーイ
ロックハンドスターを見る形で6番手中を追走し、スパートもほぼ同時。4コーナーでやや水を開けられ、直線では外に持ち出してロックハンドスターとの差を詰めにかかったが、逆に離されてしまった。
3着 リュウノムサシ
スタートで後手を踏んで後方4番手からの競馬。3、4コーナーでちょっとモタモタしたところがあったが、直線ではなかなかいい感じで伸びて内で粘るダークライをゴール前で交わした。
4着 ダークライ
パールレディに出鼻を叩かれたが、うまく3番手外につけ、3コーナー過ぎにセイントビーナスを交わして先頭。直線で早めにロックハンドスターに交わされて苦しくなったが、ひとまず4着に粘った。