22日(日)メインはC2級・猊鼻渓賞(水沢1400m)。上位評価はレイクマーメイド、キョウエイノーブル、ゲイリーリバイバルの3頭に絞ることができる。ただ序列がちょっと難しいが、レイクマーメイドを主軸に指名する。
中央4戦0勝から今年10月に転入。持ち賞金がなく、C2でも最下級に格付けされアッサリ4連勝をマーク。前回の猊鼻渓賞では3番手追走からゴール寸前でベガブランに交わされたが、クビ差の僅差2着。決して評価ダウンになる内容ではなかった。
しかも走破タイム1分28秒5は他の2頭に比べて出色。馬場状態、ペースが違ったとしてもこのタイムは素直に信じていいだろう。加えて3走前、キョウエイノーブルとの直接対決でハナ差だったにせよ退けた点も強調したい。
逆転筆頭はゲイリーリバイバル。転入初戦は2ヶ月ぶりの実戦がこたえて4着に沈んだが、一度叩かれて気配が一変。2戦目から4馬身、2馬身、1馬身1/4差と危な気のないレースで3連勝をマークした。今回はメンバーが大幅に強化されたが、展開に左右されない脚質、しっかりした末脚、そして勢いなどを考えればアッサリ突破する公算も大。
キョウエイノーブルは岩手4戦3勝2着1回。唯一、敗戦を喫したのは前記レイクマーメイドにハナ差屈しただけ。4戦とも逃げの戦法を採っているように身上とするのは天性のスピード。▲評価としたのは同型ダークリンがいるから。キョウエイノーブルが?枠に対し、ダークリンは?枠。この枠差が微妙に影響しそうでハイペースになれば共倒れの可能性もあり、展開がカギを握る。
好調度ならダークリンもヒケを取らない。中央0勝から北海道2戦0勝からトレード。当初は一息のレースを繰り返していたが、実戦を使われながら上昇一途。目下2連勝と波に乗っている。水沢1300mで1分22秒台前半のタイムも上々なのだが、今回は一気にメンバー強化。ここを凌げれば今後の活躍も約束されたが、如何せんキョウエイノーブルとの兼ね合いがどうなるか。
ケイビイラッキーは昨年2歳時、一戦のみでシーズンを終了。それで出世は遅れてしまったが、一戦ごとに地力アップは確か。時に敗戦を喫しながらも3勝マーク。前回・猊鼻渓賞でも4着だったが、タイム差0・3秒にまとめた。ここは今後の試金石としたい。
◎ ?レイクマーメイド
○ ?ゲイリーリバイバル
▲ ?キョウエイノーブル
△ ?ダークリン
△ ?ケイビイラッキー
3連単は3、5、7のボックス本線。あとは6、10を3着押さえ
馬複は3−5、3−7、5−7、3−6
<お奨めの1頭>
4レース アニバーサリー
当初は終いの脚がひと息だったが、叩かれながらレースに集中。目下3連勝はまったく危な気なし。不動の本命だ
21日(土)メインはB1級馬による水沢1600m戦「第17回銀嶺賞」、9頭立て。
(アルゴ 写真・佐藤到)
主軸にアルゴを指名する。中央0勝→笠松1勝→中央0勝2着1回の成績から今年9月に転入。初戦は芝が合わなかったのか6着に敗れたが、2戦目の盛岡ダート1600m戦を快勝。以降、3、5着にまとめB1から重賞・北上川大賞典へ挑戦。さすがにメンバーが強く後方から差を詰めただけの7着に終わったが、前回は3番手追走から鮮やかな直線抜け出しを決めて岩手2勝目をマークした。
アルゴはサンデーサイレンス×トニービンの良血馬。母ティークリッパーも現役時代、中央ダートで4勝。準オープンまで駆け上った実績がある。芝で振るわなかったのは、そのあたりが原因だったのかもしれないが、いずれ前回内容はパーフェクト。秘めた素質がついに開花したと解釈できそうだ。
逆転筆頭はサイレントカイザー。ご存知、トーホウエンペラー産駒で今年飛躍を期待された1頭だったが、距離の壁に突き当たって好、凡走の繰り返し。ひとまず1800mで1勝したこともあったが、やはり最後の粘りがひと息の印象だった。
しかしマイルまでなら守備範囲。前々走・ひいらぎ賞は4着に敗れたのは、ハイペースが祟ったため。サイレントカイザーは4角で一旦先頭に立ち、見せ場は十分に作った。
そのお返しとばかり、前回は2番手キープからナムライシスの追撃を封じて今季4勝目。レース日は違っているが、アルゴが1分42秒2に対し、サイレントカイザーは1分41秒4。このタイム比較から逆転の目は十分にある。
ヘライカントリーは前回G・ステッキ賞で0・7秒差6着。小生は距離適性を重視して◎としたが、後方から差を詰めただけに終わった。正直、物足りなさを感じたのだが、今回は主戦・村上忍騎手。元々が着順安定しないタイプなので、前走度外視で狙ってみたい。
テンショウタイヨウは今冬、荒尾へ武者修行に出かけ3戦2勝2着1回、そして浦和の交流戦を快勝。帰郷後も順調に勝ち星を伸ばしてオープン入りは時間の問題かと思ったが、ちょっと伸び悩み気味。シリウス賞11着、前々走・ひいらぎ賞9着と大敗を喫し、視界の外へ消えつつあった。
それを覆したのが前走G・ステッキ賞。中団キープから最後まで気力が衰えず、0・1秒差3着に食い込んで健在ぶりを誇示した。
以下は菅原勲騎手に乗り替わったトウショウグローズ、折り合いつけば末脚爆発ケージーシルキーを押さえ。
◎ ?アルゴ
○ ?サイレントカイザー
▲ ?ヘライカントリー
△ ?テンショウタイヨウ
△ ?トウショウグローズ
△ ?ケージーシルキー
3連単は6、4の2頭軸から7、2、1流し
馬複は4−6、6−7、2−6、1−6、6−9
<お奨めの1頭>
10レース ダンストンリアル
時に取りこぼしあるが、今季5勝マークし成長一目。桐花賞へ向け、ここはきっちり勝ちたい
12月も半ばだというのに暖かい日が続きますね。盛岡の、12月1日から13日の間の最高気温の平均は7.7度。昨年は同じ時期で4.6度でした。これは盛岡の10月下旬から11月上旬の気温にあたるのだそうです。
雪が降ってもすぐ溶けるし、夜や早朝に道路が凍結しているのを気にしなくてもいいし、暖房費もあまりかからなくて済むし。これはこれでいろいろ楽なのですが、しかしあまり暖かい冬も考えもの。もう少し冬らしくなって欲しいという気もします。
とはいえ、例えば一昨年、06年12月半ばから07年1月前半にかけて暖かい日が続き、1月3日に水沢競馬場でたんぽぽが咲いているのを見たほどだったのですが、そのあと豪雪といっていいくらいの雪が降りました。また、04年の12月も暖かかったですが、年明けて1月半ばからきっちり寒波が来ました。
まあ結局の所、どこかで寒くなって辻褄が合うのでしょう。あー、去年も今頃、こうやって「暖かい冬だ」って書いて、そのあといきなり大雪が降った気がします。このエントリが呼び水になるか?来週も暖かいという予報ですが、どうなる事やら・・・。
対抗は素直に(2)ヨコハマボーイ。ここまで11戦連続連対中、レースぶりにも安定感があります。1800m初挑戦、また血統的にも距離延長はいくらかマイナスかと考えて対抗にしましたが、1600mでほぼワンサイドの競馬ができるのだし、今の勢いなら突破可能。
(10)コスモクルトゥーラを強く狙ってみたいところ。転入初戦・初ダートにもかかわらず快勝。B2級上位の常連を破ったこの白星の評価は低くないものがあります。大外枠に入ってしまったのが残念ですが、ここからでも主導権を握る事はできるはず。
(7)サンワードグローはここに来て明らかに立ち直りました。1800mが長いということもないはず。同様に(3)コアレスブライトも、この距離に勝ち星こそありませんが決して苦手ではありません。冬も走る馬だし軽視できませんね。
●買い目
馬単(4)=(2)、(4)=(10)、(2)=(10)、(4)→(7)、(4)→(3)
◆お奨めこの一頭
4R:サクラアメージング
2年近い長期休養明けになるが、能検のタイムだけ走れば十分勝ち負け。
14日(日)メインは重賞・金杯(年明け1月2日)トライアル「第7回寒菊賞」(水沢1600m)、11頭立て。
主軸はワタリシンセイキで断然。思い込みを重々承知の上で言うが、12月17日、川崎競馬場で行われるJpn?「全日本2歳優駿」に出走しても、おそらく恥ずかしくない競馬ができると思っている。
確かに兵庫ジュニアグランプリを圧勝スーニ、北海道2歳優駿馬メトロノース、そして北海道、南関東などの強豪がひしめいているが、ワタリシンセイキの特長はコースを問わずロングスパートをかけられる点。岩手の競馬とはペースもレベルも違いすぎるだろうが、前走・南部駒賞で北海道2騎らを完封した脚は背筋がゾクッとするほどだった。
現時点での話だが、ワタリシンセイキは過去5年間の岩手競馬2歳で特筆できる強さだと断言できる。松尾康司の私見・レイティングでもトップ評価にしている。
南部駒賞でプラス13キロと大幅に体重が増えていたが、鞍上・関本淳騎手の話ではまったく太め感はなかったとのこと。輸送がない地元競馬だったし、成長分もあったはず。レースを使いながら体が大きくなっている馬は例外なく出世する。
重賞2勝、特別も2勝のワタリシンセイキが、56キロの負担重量で走れることもラッキーだ。獲得賞金による別定戦だが、2歳馬のハンデはこの時期まで最大56キロ(もう少しすれば57キロ)までの規定があり、ワタリシンセイキにしてみれば裸同然。どれを取り上げても死角らしき死角は見当たらない。
焦点は2着争いに絞られ、相手筆頭にダンストンジールを指名する。過去の成績では水沢4着最高とデータ的には狙いづらいが、前走・南部駒賞で最初にスパートをかけたのが他でもない、ダンストンジールだった。
これは村上忍騎手が追い比べになったら、ワタリシンセイキに100%かなわないと判断。早めに動いて3角で先頭に立ち出し抜けを狙ったのだが、外を回ったワタリシンセイキにあっさり交わされ置かれてしまった。結果4着に沈んでしまったが、これは仕方なし。相手が強すぎただけで、気性難は徐々に解消傾向にあるのは間違いない。
マヨノエンゼルはひと頃精彩を欠いていたが、見事に復活。若駒賞で3着に食い込み、前回・南部駒賞ではアタマ差2着。ダートでワタリシンセイキに最接近でゴール入線を果たした。400キロを割る小柄な牡馬だが、切れる末脚は世代屈指のものがある。
ただ、ワタリシンセイキが前にいた馬を一掃した後に伸びてきた印象は否定できず、仮にワタリシンセイキが直線までじっくり待機していたら、南部駒賞と同様の脚を使えるかどうか。今のところ展開に左右される可能性が高く、それで▲評価に落ち着く。
センリグランピーの前走は圧巻の一語だった。トウホクビジンがマイペースの逃げに落としたのだが、3コーナー手前からスパートをかけ、直線では大外を回りながら豪快に突き抜けた。
前々走・南部駒賞では北海道遠征の疲れが残っていただけではなく、先行3番手の競馬で末をなくして7着。前回のレースぶりを見る限り、前半は無理をせずじっくり待機し、ワタリシンセイキと同様、ロングスパートをかけたとき、センリグランピーの最大能力を発揮できるようだ。
トウホクビジンは軽快な先行力と粘り強さが身上。早めに交わされるとさすがに厳しそうだが、スンナリ逃げればなかなか渋太い。
あとは北海道1勝、転入初戦を快勝したリュウノクロノスも押さえが必要だろう。
◎ ?ワタリシンセイキ
○ ?ダンストンジール
▲ ?マヨノエンゼル
△ ?センリグランピー
△ ?トウホクビジン
△ ?リュウノクロノス
3連単は3を1着固定に4、10の折り返し本線。あとは9、11まで手を広げたい
馬複は3−4、3−10、3−9、3−11
<お奨めの1頭>
7レース ケンタッキーハット
前回はスカイラプターに1番人気を譲ったが、舌を巻く強さで圧勝。これは追いかけて損はない
8日(月)分のレース展望で報告したとおり、菅原勲騎手が「ワールドスーパージョッキーズシリーズ2008」第3戦目で見事勝利を飾った。詳細は岩手競馬の情報満載「週刊テシオ情報局」(毎週金曜日夕方更新)で紹介しましたので是非、ご覧になってください。
13日(土)メインはC2級「第9回錦秋湖賞」(水沢1800m)、10頭立て。有力馬はクロシェレース、クレバーモーリン、マイネルオスカーの3歳馬3頭に絞られ、序列もはっきりしている。
主軸はクロシェレースで動かない。中央5戦0勝の成績で今年11月に転入。移籍直前の札幌未勝利戦(芝1800m)で8着ながら0・5秒差にまとめ、C2クラスへ編入。
初戦をアッサリ逃げ切り、2戦目・胆沢川賞では1400mから1800mへ距離延長だったが、ベガブランの追撃をクビ差しのいで逃げ切り。そして前走・猿ヶ石川賞では無理せず2番手に控えて3角で先頭。そのまま押し切る強い内容で3連勝を飾った。
猿ヶ石川賞の収穫は逃げにこだわらなくても問題がなかったこと。水沢1800m戦は内枠が圧倒的に有利。今回の6番枠は決して好材料ではないが、折り合いもつくのでおそらく大丈夫。4連勝はほぼ濃厚と見て間違いないだろう。
相手筆頭はクレバーモーリン。こちらも中央未勝利から転入し、初戦を逃げ切り。2戦目は2番手から4角先頭。2着に1・3秒差の大差をつけて圧勝した。前回・猊鼻渓賞では当然のように1番人気に支持されたが、ゴール前で脚が一杯となって3着。しかし非常に速いタイムで決着し、1着ベガブランとは0・1秒差なら展開のアヤの部分が多く、態勢逆転の可能性を秘めている。
マイネルオスカーの転入は今年8月。初戦5着、3戦目4着以外はすべて馬券の対象に絡み、相手なりにかける堅実さが身上とする。前走・猿ヶ石賞でも3着に入線したものの、前記クロシェレースとは1・1秒差。それで▲評価に落ち着いたが、先行し合うクロシェレース、クレバーモーリンが互いに譲らない展開になれば漁夫の利があるかもしれない。
以下は上位3頭とはちょっと離された印象で大崩れないクラマックス、格上パワーポリティクス、前回1着スターアリエスが連下押さえ。
◎ ?クロシェレース
○ ?クレバーモーリン
▲ ?マイネルオスカー
△ ?クラマックス
△ ?パワーポリティクス
△ ?スターアリエス
3連単は6、4、7のボックス本線。ほぼ堅いと見るが、紛れて3、8を3着押さえ
<お奨めの1頭>
10レース マンハッタンナイト
水沢戦は反応がひと息だったが、前回ハイタイムで逃げ切って苦手克服。もう一丁いける