
30日(土)メイン10レースはB2級馬による芝1700m戦「五月雨賞」、11頭立て。前開催の芝レースを振り返って改めて思った。ダートと芝は別もので適性が好、凡走の分かれ目。その顕著な例が5月17日、第7レース・B2芝1700m戦だった。
予想どおりサクラエキスプレスが逃げたが、シセイハルカが執拗なマークに出てハイペースを形成。ナリタルーキーはダッシュがつかず6番手インを追走し、その後ろにキザキノフラッグがつける展開となり、ナリタルーキーが3コーナーから徐々にスパート。逃げ込みを図るサクラエキスプレスを直線半ばで交わして先頭。2着キザキノフラッグに1秒差をつけて今季初勝利を飾った。
(ナリタルーキー 写真・佐藤到)
ナリタルーキーは善戦を繰り返しながら今季は3着止まり。ダート戦で詰めの甘さを露呈していたが、芝に替わって動きが一変。多分にペースに恵まれた感も否定はできないが、それにしても1秒差=6馬身差は強烈。素直にこの結果を重視したい。
相手はサクラエキスプレス。北海道デビュー3勝マーク後、中央入りし芝で3勝。オープン入りを確定させながら、骨折のために2年3ヶ月の長期休養を余儀なくされ、北海道で戦列復帰。昨年3月に岩手へ転入し、オープン芝・あじさい賞、桂樹杯で2着を確保。ダートでは着すら厳しいのだが、芝ではA級でも勝ち負けを誇る。
前回はハイペースがたたって末脚をなくしたもの。展開に注文がつくタイプだが、こちらも適性を評価したい。
コアレスアミーゴは昨年11月から7連勝中と破竹の進撃。ほとんどがワンサイドで圧勝し、B2昇級戦も楽々と突破した。もちろん今回のネックは初の芝に尽き、適性は未知数だが、父ムタファーウェクは芝の長距離戦でG?レース4勝。母父ベロットもイギリスダービーで3着なら血統的には問題がない。今後のことも含め、芝挑戦に注目してみたい。
前走の芝でプリズンガールは見事な逃げ切りを決めた。1コーナーから先頭に立って絶妙のペースに持ち込んだのが最大の勝因。ナリタルーキーと比較して走破タイムは1・7秒も劣り、同型の出方も気になるが、芝で水を得た魚のようだった。
ベジータは結果2着ながら、レース内容はプリズンガールを上回るもの。4コーナーで外から被せられ、苦しい流れになったが、それを跳ね返した。芝2度目でさらに期待が増す。
芝ではメンバー中一番、4勝マークのキザキノフラッグ。とにかく末脚のすばらしさは特筆でき、ハイペースになれば一気台頭のシーンも十分あり、この馬から入る手もある。
他にもバルク、タカノグラディウスなど芝適性組がズラリとそろい、思った以上に難解。馬券的にもおもしろい一戦となった。
◎ ?ナリタルーキー
○ ?サクラエキスプレス
▲ ?コアレスアミーゴ
△ ?プリズンガール
△ ?ベジータ
△ ?キザキノフラッグ
3連単は4を1着固定に7、11の折り返し本線に採るが、1、10、2から入って妙味あり
馬複は4−7、4−11、1−4、4−10、2−4
<お奨めの1頭>
8レース グリーンヒルフライ
一度2着に敗れたが、それ以外は圧巻の4勝マーク。前回も強さが際立っていた
月曜盛岡のメインレースはJRA条件交流の「フレンドリートロフィー アメジスト賞」。岩手3歳2勝以下・JRA3歳未勝利という条件で行われます。
双方から6頭ずつ、計12頭が出走。今季初の交流戦でもあり、予想の前に近年のこの条件のおさらいをしておきましょう。
●08年
ダ16 JJJJ岩 126,160
ダ16 J岩JJJ 8,620
芝17 J岩JJJ 44,320
芝17 J岩JJ岩 65,720
ダ16 JJ岩岩岩 9,120
ダ16 J岩JJJ 7,090
芝17 JJ岩J岩 22,540
●07年
ダ16 JJJJJ 1,330
ダ16 JJJJJ 19,280
芝17 JJ岩J岩 13,810
芝17 JJJJJ 6,410
●06年
芝17 岩岩JJJ 282,330
ダ16 J岩岩JJ 3,260
ダ16 岩JJJ岩 186,240
芝17 JJJ岩J 21,490
芝17 JJ岩JJ 36,410
上はここ3年のフレンドリートロフィーでの、条件・上位5着までの馬の所属、そして3連単の配当です。
ざっと見て分かるとおり昨年・一昨年とJRA勢が全勝。07年などは岩手勢は連対すらできませんでした。
ついでにいうと05年は5戦してJRA4勝・岩手1勝、04年は5戦してJRA5勝。という事で過去5年のべ26戦でJRA23勝・岩手3勝。さらにいうとダートでは11戦行われてJRA10勝・岩手1勝。芝ではそこそこ互角といっていい戦績があるのですが、ダートではあまりにもワンサイドな結果です。
ただし、決して一筋縄では終わっていません。3連単の配当を見れば一目瞭然で、この高配当の連発ぶりは“荒れて当然”といった印象すら受けます。
となるとこのレースのスタンスは、JRA勢を中心視しつつも決して人気サイドにこだわらず、むしろ穴目を狙って行くべし。と、こんな感じでしょうか。
そんな事を踏まえつつ考えるフレンドリートロフィー・アメジスト賞。本命は(10)ジェットスパークルとしました。
ここまで未勝利戦7戦を経て最高が3着という同馬ですが、いずれも中央場所で走ってかつ勝利一歩手前まで行っているのだから、他より優位と見ていいでしょう。距離面の不安は確かにありますが、先行してしまえば押し切れる相手関係。初勝利のチャンスです。
対抗もJRAから(5)キャシャリンを。先行して粘りきれずといった結果が続きますが、決してバテてガタッと来ているわけでもない様子。ここはこれまでより楽に先行できるでしょうし、そうであれば粘り切ってしまってもいいはず。
(7)メイショウマクベスの評価が難しいところ。前走の名古屋の交流戦、確かに4着にはなりましたが、道中は名手・吉田稔騎手をもってしても苦心している感じでした。コースの広い盛岡ならとも思いますが、休み明けでもあり、現状は上手く嵌ってくれれば・・・という所でしょうか。
岩手勢で挙げるなら(3)マルブツコンバットを。JRAの馬たちはいずれも先行策を取ってきそうですが、それぞれ不安点はあるだけに全部が全部そのまま流れ込む、とも思えません。どこかが崩れればこの馬の出番。
同じ事は(4)テバギアにもいえます。流れと展開によっては上位の一角に食い込んでも・・・。
◆買い目
馬単(10)=(5)、(10)=(7)、(5)=(7)、(10)=(3)、(10)=(4)
◆お奨めこの一頭
6R:ドリームオブワイ
極端な先行有利だったコースもある程度差しが届くようになり、加えて距離短縮なら強気になれる。
24日(日)メイン11レースは重賞・みちのく大賞典(6月21日 盛岡ダート2000m)トライアル「あすなろ賞」(盛岡ダート1800m)、10頭立て。
(ショーターザトッシ 写真・佐藤到)
シアンモア記念から直行組が5頭いるので、まずがレースを振り返ってみたい。南関東から3頭が遠征し、地元岩手8頭の計11頭で覇を競い合った。
外枠からブローザウインドが逃げ、続いてサンキューウィン、3番手インにサイレントエクセル、その外にリュウノキングダム。ショーターザトッシは中団につけ、それをマークしてアンダーボナンザ、後方2番手にソーユアフロスト、ポツンと1頭離れてヤマニンエグザルトの隊列で進み、1周目スタンド前でブローザウインドが14秒台の超スローに落とした。
その流れを見てリュウノキングダムが2コーナー過ぎから早めに動き、連れてショーターザトッシもスパート。サイレントエクセルは向正面で手応えが怪しくなり、失速。3コーナー過ぎからリュウノキングダムがブローザウインドの外に馬体を併せ、ショーターザトッシも2頭に接近する。
直線入り口でリュウノキングダムがブローザウインドを交わして先頭。あとは後続を突き放す一方で4馬身差をつけて圧勝。逃げ粘るブローザウインドにオウシュウクラウン、アンダーボナンザがジワジワと詰め寄ったが、ブローザウインドがギリギリ粘って2着。クビ差3着にオウシュウクラウン、アタマ差4着にアンダーボナンザ。そこから0・3秒遅れてショーターザトッシ5着、サイレントエクセル6着。ソーユアフロストは直線追い込んだものの、リュウノキングダムから1・1秒差7着に沈んだ。
これがシアンモア記念の再現だが、直線で最もいい脚を使ったのがアンダーボナンザ。ソーユアフロストもそれに次ぐ上がりを駆使したが、スローの流れが痛かった。ショーターザトッシは伸び案外だったが、それでも3、4コーナーで見せた反応はマズマズ。レース後、「一生懸命に走る馬なので赤松杯の反動があったかも」と小林騎手が語っていたのが敗因か。
結論はやはりショーターザトッシが主軸。シアンモア記念5着は評価が分かれるところだが、赤松杯を完ぺきの内容で完勝。地元同士の戦いなら実力が一枚上と見るべきだろう。
逆転筆頭はソーユアフロスト。シアンモア記念はハイペース必至のメンバー構成だったが、こんな場合は各馬が控えるケースも多い。その典型レースとなったが、スローペースに最も泣いたのがソーユアフロストだった。
おそらく今回も流れがさほど速くならないと思うが、コース広い盛岡なら馬群をさばくのにも苦労しないはず。付け加えるならショーターザトッシは左回り経験が5度あるが、5着が最高。他の4度は着外に沈んでいる。
アンダーボナンザは昨年度終盤のマイル重特2連勝。岩手の華麗な一族アンダーカラード系の血がついに開花した。今季初戦・赤松杯は太め残りだったが、それでも3着。前回・シアンモア記念は明らかに展開が合わず4着。負けてなお強しのレースと見れば前記2頭をまとめて負かすシーンまである。
ただ本質的には母アンダースワローもそうだったが、マイルで最大能力を発揮するタイプ。1ハロン伸びた1800m戦をどうこなすかにかかっている。
リュウノツバサは満を持して前回から始動。仕上がりの差で3着だったが、以降にも期待を抱かせる内容。昨シーズンは3歳重特路線で中心を演じてきた実力馬。若駒が台頭すれば競馬もおもしろくなる。
以下、オグリキャップ記念から遠征帰りカネショウエリート、復活が待ち遠しいサイレントエクセルが連下。
◎ ?ショーターザトッシ
○ ?ソーユアフロスト
▲ ?アンダーボナンザ
△ ?リュウノツバサ
△ ?カネショウエリート
△ ?サイレントエクセル
3連単は1、2の2頭軸から9、7、10、5の3着流し
馬複は1−2、1−9、1−7、1−10
<お奨めの1頭>
12レース ブルーチェイサー
岩手転入後4戦3勝2着1回。盛岡1勝も中央在籍時、A2との条件交流でマークしたもの。C1では実力が違いすぎる
23日(土)メイン10レースはA級二組「平庭高原レース」(盛岡ダート1600m)、10頭立て。
主軸はダンストンリアルで動かないだろう。3歳秋に本格化を迎え、昨年<5.3.0.4>。いまだビッグタイトルに縁はないが、特筆できるのは昨南部杯(Jpn?)で岩手最先着の6着に善戦したこと。そこに成長の跡がはっきりとうかがえた。
しかし名よりも実を取ることに専念し、平場戦で終盤2連勝を飾ってシーズンオフに入った。
(ダンストンリアル 写真・佐藤到)
今季スタートはサンシャインヘイロに完敗を喫したが、一度実戦を叩かれて気配がグーンとアップ。前回は3番手の好位追走から逃げたエアルーアをゴール前で交わし、まず1勝をマークした。
実はシアンモア記念(5月10日)へ駒を進める選択肢もあったが、無理をせず自重。ゆったりとしたローテーションでこのレースに臨んできた。
今回はすでに勝負付けが済んだメンバーで、4月26日、ダンストンリアルが勝ったA級二組の出走馬が10頭中8頭もエントリー。水沢から舞台が盛岡に替わったが、ダンストンリアルが盛岡を苦手としている訳ではなく、マイナス材料はほとんどなし。順当に勝ち上がって重特路線に殴り込みをかけたい。
相手も順当に前走でダンストンリアルに0・1秒差2着エアルーアが演じる。一昨年、中央未勝利ながら2着2回3着2回の他もすべて入着を果たして転入。当初格付けはA2だったが、2勝3着1回の成績をあげて再び中央入り。しかし5着2回が一杯で昨年12月、岩手へ戻ってきた。
エアルーアは中央のスピード競馬に対応力が足りなかったのだと思うし、あとは体重の増減が極端だった。岩手再転入直前の福島ダート1700m戦426キロで出走したが、岩手では440キロ台をキープ。これもパワーの源になっているのではないか。
とすれば逆に不安点となるのは初の盛岡戦。今までずっと地元水沢での競馬だったが、今回の盛岡輸送(とはいっても1時間程度だが)がどう影響するか。馬体重が大きく減っていた際にはチェックが必要だろう。
単穴はケイジーウォリア。今季はA級へ格付けされ、1勝2着1回とマズマズの滑り出し。前回・シアンモア記念はスタートで後手を踏んだ上、レースにまったく参加できず後方のまま10着。重賞では役者不足を露呈した格好だが、おそらく消耗もほとんどなかったはず。平場戦での安定度は証明済みで▲以下には落とせない。
メタモルキングは前回、周囲を驚かせるほどの大逃げを打った。向正面では後続を10馬身以上も離して逃げ、さすがに直線で一杯になってサンシャインヘイロには交わされたが、2着ヒカルメイオーとはハナ差3着。当日は7番人気と評価は低かったが、それに反発。最近、おとなしい競馬ばかりだったが、久々に胸のすく大逃げを披露してくれた。
ダークマターは中央ダート3勝、南関東0勝を経て昨年8月に転入。母パローニアクレストの故郷に戻ってきた。これまで2着1回あるが、詰めが甘く未勝利に終わって前回もサンシャインヘイロの4着。ヒカルメイオー、メタモルキングとはタイム差なしだったが、先着を許した点が最大のネック。それでも僅差負けであるのは間違いなく、展開一つで連対突入も十分にある。
あとは脚質からコース広い盛岡は歓迎キタサンダイオウも押さえ必要だが、先週のように逃げ馬天国の馬場だったら苦戦だろう。
◎ ?ダンストンリアル
○ ?エアルーア
▲ ?ケイジーウォリア
△ ?メタモルキング
△ ?ダークマター
△ ?キタサンダイオウ
3連単は2を1着固定に4、5の折り返し本線。あとは1、3を押さえ
馬複は 2−4、2−5、1−2、2−3
<お奨めの1頭>
11レース サクラデューエル
初コース、メンバーが大幅強化ときつい材料がそろったが、転入3連勝のスケールがけた違い。ここも突破ならA級入りも夢ではない。
月曜の盛岡競馬、5Rで『騎手ハンデ戦』が行われます。これは前開催までの騎手リーディング順位に応じてハンデが課されるという日本初のレースなのですが、第1回となる今回は最大で4kgの斤量差がつきました。
村松 学 56kg (牡55kgに+1)
齋藤雄一 55kg (牡55kgに+0)
南郷家全 53kg (牡55kgから−2)
板垣吉則 53kg (牡55kgから−2)
菅原 勲 54kg (牝53kgに+1)
関本 淳 57kg (牡55kgに+2)
菊地康朗 54kg (牡55kgから−1)
沢田盛夫利 56kg (牡55kgに+1)
高橋悠里 53kg (牡55kgから−2)
小林俊彦 55kg (牝53kgに+2)
牡馬55kg・牝馬53kgから各騎手のハンデを足し引きして上のようになっているのですが、ざっとみて55kgの牡馬がプラマイ0、もしくはマイナスになっている馬が有利そうに思えます。専門紙の印もそんな感じに見えますね。
私は、好調サイクルにのりつつ−2kgのスペースシップが有利かなと思ったのですが、果たして?この第5Rの発走は14時05分となっていますのでお見逃しなく!
月曜メインの緑風賞はダート1200mの短距離戦。ここは(11)ヒドゥンアジェンダを追いかける一手です。
前走の駒形賞、久々の短距離戦ながら抜群の瞬発力を発揮したヒドゥンアジェンダ。スウェプトオーヴァーボードの血統は極端な長距離馬か短距離馬かのどちらかに出る傾向があると思うのですが、この馬はどうやら短距離の方に出たようです。1200m戦は初めてですが、広くて直線の長い盛岡コースなら持ち味を十分に発揮できるでしょう。
対抗は(10)アルゴでどうでしょうか。短距離馬というイメージは薄いですが、気持ちで走るタイプだけに流れに乗れるかどうかだけが鍵でしょう。盛岡が合うタイプなのも確か。
3番手は(9)ケイジーウィザード。昨年の1200m戦挑戦時は流れに付いていけず敗れましたが、今回のメンバーならある程度前で捌けそう。先行してしまえばしぶとい点、今のコース状態にもマッチしています。
(2)テンショウタイヨウも流れに乗れるかどうかがポイント。この春の調子も決して悪くないし枠順も手頃。上位争いに加わるチャンスはあるでしょう。
穴なら(7)シグナルパスでは。恐らくはマイルあたりでも長い馬。この距離で先行策が採れれば違う結果も期待していいのでは。
◆買い目
馬単(11)=(10)、(11)=(9)、(10)=(9)、(11)=(2)、(11)=(7)
◆お奨めこの一頭
6R:ミスティックセドナ
いくらか相手強化になったが、まだ逃げ脚は通用する。