7月17日、JpnIII「メイセイオペラ記念 第21回マーキュリーカップ」(盛岡ダート2000m)の枠順が確定した。
1.リトルキング
〇2.ミツバ
◎3.ピオネロ
4.タッチデュール
▲5.クリノスターオー
△6.ドリームキラリ
7.メイショウソレイユ
8.グルームアイランド
9.アドマイヤイナズマ
△10.ディアデルレイ
11.ハイパーチャージ
12.ミッキーヘネシー
13.オープンベルト
△14.ドラゴンエアル
*印は松尾予想です。
トライアル・みちのく大賞典を優勝したエンパイアペガサス、大井記念を優勝し帝王賞にも駒を進めたウマノジョー。この2頭は岩手デビューの同期生。マーキュリーカップで初対決の可能性もあったが、残念ながら持ち越し。いつの日か―を待ち望みたい。
ピオネロはマーキュリーカップのVロード、平安ステークス4着から出走。シリウスS、名古屋大賞典2着から重賞制覇も目前に迫った。
ミツバはブリリアントステークス1着から参戦。かつてはブリリアントSで好走し、マーキュリーCがVロードだった。ディーエスサンダー、シャーベットトーン、マコトスパルビエロが優勝。2着もスナークレイアース、グラントシチーが確保している。図式は平安S出走馬vsブリリアントS出走馬か。
クリノスターオーはアッサリか、はたまた凡走か。実績は言うまでもなくNo1。帰国初戦の平安S大敗が気になるが、ひと叩きされて今度こそ本領を発揮するか。
地方ではドラゴンエアルに注目。1勝馬でダービーグランプリを制し、大井記念も優勝。ダイオライト記念でも4着に善戦したが、屈腱炎のために1年7ヵ月の長期休養。
しかし復帰3戦目の門別1900m戦を圧勝。復活してマーキュリーC好走なら、まさに絵になる。ジャパンジョッキーズカップともども楽しみにしたい。
16日メインはクラスターカップ・トライアル「第49回岩鷲賞」(盛岡ダート1200m)。ラブバレットが勇躍登場する。
今年も積極的に遠征にチャレンジ。根岸ステークスでJRA相手に見せ場たっぷり。直線は一杯となったが、あわやのシーンを作った。結果的にカフジテイクの驚異的な追い込みもアシストした。
ただ、その反動が大きく3ヵ月休養。かきつばた記念、さきたま杯と連続5着に終わったが、徐々に復調をうかがわせて栗駒賞へエントリー。ダートグレードでも通用したスピードを前面に9馬身差で逃げ切り圧勝。貫禄の違いすぎた。
栗駒賞、岩鷲賞は当初の予定どおり。クラスターCへ向けたレースを期待する。
相手筆頭はガッサンプレイ。中央ダート1200m2勝、1150m2勝。栗駒賞が地方ダート初めて。小回りも不安材料だったが、うまく立ち回って2着を確保した。今度は自慢の追い込みをさらに生かせる盛岡が舞台。どこまで差を詰めるか。
プリムラブルガリスはシアンモア記念ユッコの0秒1差2着。続くみちのく大賞典6着、栗駒賞5着に終わったが、前者は距離2000mが長く、栗駒賞は時計かかる馬場にてこずった。盛岡で反撃に期待する。
スズカセクレターボは岩手初戦を圧勝、あすなろ賞は離された3着。1800m向きではなかったかもしれない。その後はじっくり待機して岩鷲賞へ照準。1200mも歓迎なら連対確保まで十分。
イーグルカザンは転入初戦の赤松杯を6馬身差で圧勝。ナムラタイタンに引導を渡したが、以降は3戦連続で4着。足踏みが続くが、中央時代はダート1200mがメイン。距離短縮を味方にする。
◎⑥ラブバレット
〇④ガッサンプレイ
▲⑦プリムラブルガリス
△⑨スズカセクレターボ
△③イーグルカザン
<お奨めの1頭>
10R ペイシャパッチ
転入初戦を破格タイムで圧勝。舞台は盛岡ダート1400mに替わるが、絶対スピードに託す手
先週お伝えした内モンゴル自治区・ウランホトにある図什業図(とじゅうぎょうと)競馬場で「国際招待騎手競走」が7月6日に行われ、岩手競馬から陶文峰騎手、そして藤井勘一郎騎手(フリー)、千田洋騎手(南関東)の計3名が遠征。
第2R(芝1200m)で千田洋騎手が、第3R(芝2000m)で藤井勘一郎騎手がそれぞれ優勝。陶騎手も4R騎乗して結果は4、5、7、10着だった。
陶騎手「生まれ故郷の中国で騎乗するのが夢でしたから、実現できてとてもうれしい。
実際に行ってみて分かったことですが、1周1600mの芝コースと1400mのダートコースがありました。
ニュージーランドから輸入した競走馬に騎乗しましたが、芝1200mで1分8秒台が出ていましたから結構速かった。ほかに在来馬(モンゴル馬)とサラブレッドを掛け合わせた競走馬もいたようです。
雲南省昆明でも競馬をやっているそうで、関係者から誘いがありました。今回、不本意な結果に終わったのでリベンジしたいと思っています」
15日メインは牝馬重賞「第18回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。当初、登録があったシアンモア記念馬ユッコは門別・ノースクイーンカップへ遠征予定のため自重。
そうなるとミラクルフラワーに有利な条件がそろった。今シーズン未勝利。昨年、南関東から移籍後、4連勝。みちのく大賞典、フェアリーカップを連勝した上、トウケイニセイ記念も優勝。満場一致で最優秀牝馬に選出されたが、今季は持ち前の粘りに陰りが見え隠れ。
しかし、前走・七夕特別でハイペースを形成しながら2着を確保。3着以下に6馬身差をつけ、復調気配をうかがわせた。
当然だが、ここ一番では底力がモノを言うのは過去の例からも明らか。牝馬同士の戦いなら地力でねじ伏せるはず。
アークマイニングは中央未勝利に終わったが、ダート1800mで2、3着1回。昨年10月、岩手入りして3勝後、JRAへ里帰り。笠松の条件交流1着後、再び岩手へ転入2、1、9、1着。
一度の大敗は包まれるのを避けたいがためスタートから脚を使ったため。最内1枠が災いした。その雪辱とばかり、大外の前走は2着に0秒7差をつけて圧勝。体が絞れたのも功を奏し、軌道修正に成功した。
今回は重賞初挑戦だが、すでにA級で2勝マーク。単純に同日のシアンモア記念でミラクルフラワーは1分43秒2の走破タイムだったが、アークマイニングは立夏特別1分42秒3で快勝。0秒9上回っていたのも強調材料となる。
ダンストンレガーメは自他ともに認める3歳牝馬No.1。初芝のはまなす賞は7着だったが、牡馬相手の岩手ダービーダイヤモンドカップでも4着に善戦した。
いきなり古馬A級は酷な面あるが、上記2頭56キロの負担重量に対し、ダンストンレガーメは53キロ。この3キロ差を味方にどんな戦いができるか注目。
スパンコールは追い込み馬で他力本願が最大ネックだが、シャープな切れは今季も健在。前崩れになれば浮上十分。
アイアムプレシャスは実戦を使われながら着実に成長。前走の逃げ切りは見事だった。ミラクルフラワーが控え、マイペースなら軽視できない。
◎③ミラクルフラワー
〇⑤アークマイニング
▲④ダンストンレガーメ
△①スパンコール
△⑦アイアムプレシャス
<お奨めの1頭>
5R リンガスプライム
高知から再転入2戦目を7馬身差で圧勝。コースが盛岡に替わるのも問題なく、迷わず追いかける手
★重賞・ハヤテスプリント/ダンストンリアンが待望の勝利
今週~盛岡競馬場に舞台を移した岩手競馬。初日の8日土曜日に行われた3歳重賞『ハヤテスプリント』はダンストンリアンが差し切り勝ちを収めました。
今季から重賞に挑戦し始めて留守杯日高賞は4着、前走のウイナーカップでは2着と徐々に着順を上げてきていたダンストンリアン。自身5度目の重賞チャレンジで待望のタイトルを手にしました。
★重賞・オパールカップはブラックロードが芝重賞2勝目
続く9日に行われた3歳芝の地方競馬全国交流重賞『オパールカップ』。こちらは岩手のブラックロードが優勝し、サファイア賞に続く芝重賞2勝目を挙げています。
逃げてペースを握ろうとした船橋・イントゥゾーンをめぐる展開を後方から追い上げていったブラックロード。先に動いたダズンフラワー、サンエイジャックを直線一気に捉えて突き抜け、地方の3歳芝チャンピオンの座を獲得しました。
★オッズパークLOTO 5重勝/7月10日(対象8R~12R)
買い目:7,10→3,4→8、7→2,8→11
8R/評価A:10番、 7番 評価B: 3番 穴:2番
9R/評価A: 4番 評価B: 2番、 3番 穴:6番
10R/評価A: 8番 評価B: 7番 穴:9番
11R/評価A: 8番 評価B: 2番 穴:4番
12R/評価A:11番 評価B:10番 穴:1番
昔、岩手競馬のCMで"私はあなたのお母さんを知っています"というコピーがあった。
最近はあまり語られることがないが、競馬はブラッドスポーツ。父母から受け継いだ遺伝子は確実に子孫に伝わっていく。
時に体型であり、時に性格であり、時に距離適性であり。今年、興味深かったのは岩手ダービーダイヤモンドカップ、トライアル・やまびこ賞を連勝したキングジャガーだった。
父がキングヘイロー、母父がファスリエフ。そして母ケージーササニシキは中山ダート1200m1勝後、繁殖入り。どうみてもスプリンター色が強く出ていたかに見えた。
しかし5代血統表を調べるとダンシングブレーヴの2×4。キングヘイローの父、母ケージーササニシキの父コマンダーインチーフがダンシングブレーヴ産駒。
ダンシングブレーヴは1986年の凱旋門賞をレコードで制し、80年代欧州最強馬と言われた歴史的強豪。
キングジャガーが距離対応できる裏付けがインブリードにもあった。しかもキングヘイロー産駒に多く見られる首の高い走法も遺伝した。不思議なものだと思う。
なんで冒頭に血統ネタを取り上げたかというと9日メイン、芝交流「第18回オパールカップ」に2009年、同レースを制したエイブルインレース産駒イントゥゾーンが出走するからだ。
エイブルインレースは北海道1勝、JRA札幌・クローバー賞3着から2歳芝交流・ジュニアグランプリに参戦。1番人気に応えて完勝し、デイリー杯クイーンカップ(GIII)3着。その後、大井へ移籍してオパールカップを優勝。同年10月を最後に引退し、繁殖入り。イントゥゾーンは4番目の仔どもだった。
イントゥゾーンは芝未経験だが、父がスウェプトオーヴァーボード、母がエイブルインレースならむしろ歓迎のはず。史上初のオパールカップ母娘制覇の期待がかかる。
ソーディスイズラヴは北海道1勝、大井1勝から転入。初戦に芝・はまなす賞を選択し、初芝、マイナス17キロの大幅体重減の中、直線一気を決めて快勝した。
父はバトルプラン。エンパイアメーカー産駒で母父がミスプロ系シーキングザゴールド。ダート色が濃かったが、産駒ダズンフラワーがジュニアグランプリ優勝、福島2歳ステークス6着。芝も問題ない血統だった。
岩手ダービーダイヤモンドカップは小柄な牝馬ゆえダート2000mがこたえて6着だったが、芝に戻れば切れを発揮できる。
サンエイジャックは父ジャングルポケット、母父ダンスインザダークは盛岡芝と相性抜群。今季初戦・スプリングカップ10着後、芝に路線を絞ってはまなす賞、サファイア賞連続2着。タイトルは手にできなかったが、内容は上々。今度こそ重賞制覇に燃える。
復活が待ち遠しいダズンフラワー、サファイア賞を逃げ切って芝適性を証明したブラックロード、バトルプラン産駒ヤコウレッシャが押さえ。
◎⑩イントゥゾーン
〇④ソーディスイズラヴ
▲⑥サンエイジャック
△⑤ダズンフラワー
△①ブラックロード
△②ヤコウレッシャ
<お奨めの1頭>
7R サンエイリシャール
重賞3勝馬が3歳B1なら地力の違いが明白。目下2連勝と勢いに乗るメモリーダンスと一騎打ち
今週8日(土)から盛岡競馬場が戦いの舞台。8月17日までの約1ヵ月半の開催となる。そこで気になる馬場状態。普段、盛岡で調教をつけている攻め馬手(せめうましゅ=トラックライダー)に聞いてみた。
月曜日に激しい雨が降ったが、水曜日には良馬場まで回復。マズマズ乗りやすい馬場だったという。砂はまんべんなく内、外の差はほとんどなし。深からず浅からず平均的な時計になりそうだ。
開催当日まで、まだ時間があるので状態が変わる可能性があるが、基本は平均的な馬場。あとはペース次第だが、開催替わりは先行有利の傾向。まずは逃げ、先行馬を重視してみてはいかがだろうか。
8日メインは3歳馬による盛岡ダート1000m重賞「第5回ハヤテスプリント」。過去4回中3回が逃げ切り。創設年の2013年はリュウノタケシツウは2番手から4角手前先頭。これを逃げの括りにしたが、やはり盛岡1000m戦は逃げ先行有利と見ていい。
唯一の例外は一昨年、1着・ランデックアロマ4番手、2着・ハッピーキャリー7番手、3着・オンブラウニー6番手と決まり、逃げた1番人気ホレミンサイヤ5着。馬単1万7680円、3連単83万470円の超万馬券が飛び出した。
以上のことを踏まえて出た結論は◎アムネシア、〇ニードアフレンド、▲ダンストンリアンとなった。
アムネシアはトレーニングセール出身馬。デビュー戦でベンテンコゾウの3馬身差2着。今、振り返ればベンテンコゾウは2歳No1であり、北海道二冠馬。三冠も有力視されている大物。2着でも素質の高さをうかがわせた。
2戦目は850mから1400m延長。初の盛岡にもとまどって8着に沈んだが、芝1000m戦で3着。父キンシャサノキセキ譲りのスピードを披露した。
ただ、その一戦後に脚部不安が発生。5ヵ月半の休養を余儀なくされたが、復帰時448キロ。2歳時は420キロ台だったが、成長の跡を馬体重でも証明していた。
それを裏付けるように一戦ごとに本領を発揮。復帰3戦目から現在まで3連勝をマークした。
母カシマフラワーはエーデルワイス賞(当時GIII)を勝ち、通算4勝。父母を考えても走る素地は十分あり、納得の結果と言える。
前走は今回と同じ盛岡ダート1000m戦で1着。アッサリ逃げ切っているのも心強く、最有力候補と見るのが当然だろう。
相手筆頭はニードアフレンド。典型的な逃げ馬でモロさも同居するが、前走・ウイナーカップで逃げて3着を確保した。
やはりここも逃げの一手。どこまで自分の競馬ができるかどうかだが、願ってもない1枠。何が何でも逃げて逃げまくれば逆転の目もある。
ダンストンリアンはニードアフレンドが直線一杯になる超ハイペースで浮上する。今季未勝利ながら3歳B1条件からウイナーカップへ挑戦。後方2番手から3角まくりを披露して2着に突っ込んだ。
不安は未経験の1000m戦。過去最短はデビュー戦の門別1200mで11頭立て10着。当時と今では成長度合いが違い、判断材料にならないが、スーパースプリントにとまどわないか否か。
それでも▲としたのは逃げを主張するタイプが思った以上に多いこと。超ハイペースになれば一昨年のパターンになるかもしれない。
サンノゼはウイナーカップ9着に大敗したが、大井1000m・2歳新馬戦を勝ったように本質的にはスプリンター。1000mは望むところ。
エブリモーニングも同じことが言え、1000m以下<1.3.1.4>と適性一目。再転入初戦から狙い立つ。
リュウノチーノは岩手ダービーダイヤモンドカップ11着だったが、前々走の1000m戦でアムネシアの0秒4差3着。巻き返す可能性は十分ある。
◎⑤アムネシア
〇①ニードアフレンド
▲⑦ダンストンリアン
△⑨サンノゼ
△③エブリモーニング
△⑥リュウノチーノ
<お奨めの1頭>
9R ロケットボール
流れに乗れなかった前走は度外視。芝は前々走のJRA条件交流3着でも実力は証明済み。メンバーも甘くなり、首位を奪取する