
昨日に続いてメイセイオペラデーの話。当日は「マーキュリーカップ」と「ジャパンジョッキーズカップ」のダブルメイン。チームJRA、チームEAST(地方・東日本)、チームWEST(地方・西日本)の対抗戦となって今回で3回目。
馬と人が争うのに対し、チームの合計ポイントで争うスタイルは、イギリス・アスコット競馬場で行われる「シャーガーカップ」を範に取ったもの。
各ジョッキーは緊張感の中に、和気あいあいとした雰囲気が漂っているのもチームマッチならでは。騎手もファンもお祭りを楽しんでいた。
優勝したのはチームEAST。特に3戦目は1着・桑村真明(北海道)、2着・矢野貴之(大井)、3着・藤田弘治(金沢)と1、2、3フィニッシュを決め、賞金100万円を獲得。個人(優秀騎手賞)もチームEASTの矢野貴之騎手(大井)が優勝した。
チームEASTキャプテン・山本聡哉騎手「3戦目(騎乗馬なし)は何もしませんでしたが、メンバーに賞金の話をしたら俄然、みんなが頑張ってくれました」
一方、矢野貴之騎手「未勝利だったので偉そうなことを言えませんが、3戦(3、5、2着)ともうまくまとめることができました。未勝利で優勝もボクらしいと思います。
毎年、副賞の豚1頭はファンにプレゼントする習わしなのは噂で聞いています。賞金をいただけただけで満足です。
盛岡はいつもいい思いをさせてもらっていますし、乗りやすくて好きなコース。
これからもこのようなレースに選ばれるためにも頑張りたいと思います」
23日メインはB1級「レインボーカップ」(盛岡芝1600m)。主軸はロケットボールで異論がないだろう。
昨年10月、秋嶺賞4着後、脚部不安のために休養したが、復帰戦を快勝。続いてJRA条件交流を3着にまとめ、一度7着をはさんで前哨戦・レインボーカップ・ターフチャレンジを快勝。スローの流れをはねのけ、地力を誇示した。
昨年、レインボーカップ優勝から重賞・桂樹杯3着。オープンでも勝ち負けを考えればB1では相手有利は明らか。
ウインミラージュは前走、ロケットボールのクビ差2着。絶妙のペースで逃げたが、惜しくも勝利を手にすることができなかった。
しかし、それ以前の成績を考えれば大健闘。芝で反応が一変した。前哨戦が芝1700mに対し、今度は1600mへ短縮。距離が100mでも短くなるのは好材料だろう。大外を引いたが、スンナリ先手なら再び粘りを発揮。
2頭をまとめて負かすとすればディクタム。3ヵ月半ぶりの実戦だが、乗り込み万全。姉が桜花賞馬ラインクラフト。中央未勝利ながら函館芝1800mで2着2回。走る素地は十分ある。
フィールザオーロラは徐々に調子を上げて水沢1600m2着。適性は間違いなく芝にあり、流れに乗れれば連対あるかも。
ラブミーリルはジューンカップ大敗直後だが、気配落ちなし。それ以前の芝で2、1着。芝ならマーク欠かせない。
ニーマルキングは前走、離された4着だったが、中央芝2勝。格が不気味。
◎④ロケットボール
〇⑫ウインミラージュ
▲①ディクタム
△⑨フィールザオーロラ
△⑦ラブミーリル
△③ニーマルキング
<お奨めの1頭>
4R マタンギ
名古屋B級から移籍初戦を0秒8差で圧勝。C2では地力の違いが明白。距離延長も問題ない
先週17日、盛岡ダート2000mを舞台にJpnIII「メイセイオペラ記念 第21回マーキュリーカップ」が行われ、ミツバが3頭の叩き合いを制して初重賞を手にした。
逃げたのは予想どおりドリームキラリ。2番手外にクリノスターオー、3番手外にディアデルレイ、内にピオネロがつけ、ミツバは1頭置いて6番手外を追走した。
勝負どころでミツバは反応ひと息だったが、直線を向いて外から鋭伸。直線入り口でクリノスターオーが先頭に立ったが、ドリームキラリとの間をピオネロが割って抜け出し、3頭がそのままゴールに入ったが、外ミツバがピオネロの追撃をクビ差封じた。
ミツバは昨年亡くなったカネヒキリ産駒。500万下脱出するまで時間がかかったが、ここ2年で急成長。昨年6月からでも5勝をマークし、奥手が素質を開花させた。
特にダート2000m以上は今回を含めて6戦4勝。まさに典型的なステイヤーに出世した。ダートホースにしては460キロ台と小柄だが、これも長距離向きの裏付け。
加用正調教師「まずは一休みして秋には大きいところへ向かいたい」とコメント。2000mでどんな活躍するか、楽しみな1頭が出現した。
22日メインはB1二組「震災復興 子ども達に夢と笑顔を」(盛岡ダート1600m)。岩手初戦を2着にまとめたミュークロールに勝機到来と見る。
ミュークロールは父ゴールドアリュール、母父エンパイアメーカー。牝馬ながら500キロを優に超す好馬体を父母から受け継いだ。
中央デビューで未勝利ながらダート1800mで3着2回。その後、園田へ移籍して5戦3勝から再び中央入り。500万下で6着最高で岩手へ新天地を求めてきた。
初戦はマツリダインゴットに逃げ切られたが、0秒1差2着。捕え切れなかったあたりに未勝利の理由が垣間見えたが、まずは上々の滑り出し。順当に白星を手にする。
ヒロノエンペラーは中央ダート2勝、南関東1勝・C1から転入。2戦4着から2着を確保し、4戦目の盛岡ダ1600m戦を完勝した。
前走は2秒4差4着と離された入線だったが、勝ったヴィグラスムーヴが強かったし、水沢回りは反応がひと息。あまり器用なタイプではない。
しかし今度は前々走で完勝した盛岡マイルが舞台。コース広くコーナー2つなら自信の能力を発揮。巻き返し必至と見るべき。
メテオライトは中央1000万下から転入2戦目、重賞・みちのく大賞典で2着。未勝利ながら2着6回と抜群の安定感を披露した。
ところが秋に入って急ブレーキ。最高5着止まりと完全にスランプ状態となり、今シーズンも尾を引いていたが、徐々に復調ムード。そろそろ格上復活のシーンありそう。
トーホクアローはウマノジョーの兄(全兄弟)。大舞台でも何度も着を拾っているが、追い込み馬ゆえ弱い相手でも勝ち切れないのが最大ネック。現状はハイペース条件。
あとは折り合いついた際のノンシュガー、スンナリの流れで距離克服フジノピューマ押さえ。
◎⑦ミュークロール
〇①ヒロノエンペラー
▲④メテオライト
△⑧トーホクアロー
△②ノンシュガー
△⑥フジノピューマ
<お奨めの1頭>
3R アドマイヤテンホウ
盛岡に替わってマクリさく裂。骨折で休養していた齋藤雄一騎手に、復帰戦勝利をプレゼントした。もう一丁いける
★重賞・フェアリーカップ/ミラクルフラワーが今季初勝利でV
3連続重賞の初日となった牝馬重賞『フェアリーカップ』は1番人気ミラクルフラワーが先行押しきる形で勝利。自身の今季初勝利をフェアリーカップ連覇で飾りました。
数頭一団の隊形が崩れない、息を抜きづらい展開になったものの、ミラクルフラワーは慌てず騒がず3コーナーを過ぎてから先頭に。食い下がるアークマイニングを振り切った後はリードを拡げるばかりとなって、最後は6馬身差をつける圧勝でした。
★重賞・岩鷲賞/こちらもラブバレットが連覇達成
日曜日の重賞『岩鷲賞』ではラブバレットが危なげない走りで勝利しました。
栗駒賞では自ら逃げて後続を寄せ付けなかったラブバレットでしたが、今回はカミノマンボがハナを叩きに来て2番手から進む形。しかしレース半ばで交わして先頭に立つとあとは余裕を持ってゴールしました。
さあ今シーズンの最初のグレードレース『マーキュリーカップ』です。JRAから5頭、地方他地区から5頭、岩手から4頭。計14頭が戦います。
長く地方馬が勝てなかったこのレースも一昨年にユーロビートが制してようやくひと区切りがつきましたし、昨年もタイムズアローが2着に粘って地方馬の存在感を示してくれました。今年もそれらの馬たちに続く活躍を期待したい・・・のですが、果たしてどうなるでしょうか。
なおマーキュリーカップは「第9R」発走は「16時10分」です。お間違えの無いように。
このレースの自分の本命は(2)ミツバです。枠順が決まるまではピオネロ本命でいいのかなと考えていたのですがそのさらに内枠に入った事でこちらを本命に据えました。
重賞勝ちが無いキャリアですが東京のダート2100mで2勝をはじめ2000m以上のオープン特別や重賞でこれだけ好走経験があれば内容面に問題ないでしょう。内枠からだと行ききれないで後方からになるパターンが目立つのもJRAの多頭数での不安点で、JRA勢を中心とした少頭数が先行グループを形成する展開が多いこのレースなら極端に不利な形にはならないはず。逆に先行から捲り差しまで幅広い戦法を採ることができる好枠になると判断します。
相手は(3)ピオネロ。ダートに転向してからは安定した戦いを続けており重賞制覇も夢では無い話になってきました。直線が平坦なコースあるいは東京のようにダラダラ坂のコースだと他馬のキレに負けがちなだけに盛岡のコースは味方にもなるでしょう。課題は2000mあたりだとどうしても終いが甘くなる点。そこをカバーできる展開になれば。
(5)クリノスターオーは実績面では今回のメンバー中最右翼の存在です。最近は使い込めない点、元々は左回りが苦手とされていたこともあり、過信はせず単穴評価に留めたいと思います。すんなり力を発揮できれば。
これ以下もJRA勢で固めればいいのかもしれませんがそれでは面白くない。なのでまず(12)ミッキーヘネシー。帝王賞は9着、着順の数字だけみればかなり後方ですが地方馬に限れば差の無い2番目。少し上にいたのはJRAのGI勝馬だったわけですからここならむしろ力が上という判断も。望み通りの外枠を引いて不気味な存在になりました。
もう一頭は(8)グルームアイランド。この馬に2000mは実際はちょっと長いと思います。しかし船橋コースと抜群の相性を持つこの馬なら盛岡コースとの相性も抜群なはず。そこを狙ってみましょう。
●9Rの買い目
馬単(3)=(4)、(3)=(5)、(4)=(5)、(3)→(12)、(3)→(8)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
★オッズパークLOTO 5重勝/7月17日(対象8R~12R)
買い目:5,10→2,3→7、3→3→4,6
8R/評価A: 5番 評価B:10番 穴:3番、2番
9R/評価A: 2番 評価B: 3番、 5番 穴:12番
10R/評価A: 7番 評価B: 3番、11番 穴: 5番
11R/評価A: 3番 評価B: 4番 穴:7番
12R/評価A: 4番、 6番 評価B: 2番 穴:7番
7月17日、JpnIII「メイセイオペラ記念 第21回マーキュリーカップ」(盛岡ダート2000m)の枠順が確定した。
1.リトルキング
〇2.ミツバ
◎3.ピオネロ
4.タッチデュール
▲5.クリノスターオー
△6.ドリームキラリ
7.メイショウソレイユ
8.グルームアイランド
9.アドマイヤイナズマ
△10.ディアデルレイ
11.ハイパーチャージ
12.ミッキーヘネシー
13.オープンベルト
△14.ドラゴンエアル
*印は松尾予想です。
トライアル・みちのく大賞典を優勝したエンパイアペガサス、大井記念を優勝し帝王賞にも駒を進めたウマノジョー。この2頭は岩手デビューの同期生。マーキュリーカップで初対決の可能性もあったが、残念ながら持ち越し。いつの日か―を待ち望みたい。
ピオネロはマーキュリーカップのVロード、平安ステークス4着から出走。シリウスS、名古屋大賞典2着から重賞制覇も目前に迫った。
ミツバはブリリアントステークス1着から参戦。かつてはブリリアントSで好走し、マーキュリーCがVロードだった。ディーエスサンダー、シャーベットトーン、マコトスパルビエロが優勝。2着もスナークレイアース、グラントシチーが確保している。図式は平安S出走馬vsブリリアントS出走馬か。
クリノスターオーはアッサリか、はたまた凡走か。実績は言うまでもなくNo1。帰国初戦の平安S大敗が気になるが、ひと叩きされて今度こそ本領を発揮するか。
地方ではドラゴンエアルに注目。1勝馬でダービーグランプリを制し、大井記念も優勝。ダイオライト記念でも4着に善戦したが、屈腱炎のために1年7ヵ月の長期休養。
しかし復帰3戦目の門別1900m戦を圧勝。復活してマーキュリーC好走なら、まさに絵になる。ジャパンジョッキーズカップともども楽しみにしたい。
16日メインはクラスターカップ・トライアル「第49回岩鷲賞」(盛岡ダート1200m)。ラブバレットが勇躍登場する。
今年も積極的に遠征にチャレンジ。根岸ステークスでJRA相手に見せ場たっぷり。直線は一杯となったが、あわやのシーンを作った。結果的にカフジテイクの驚異的な追い込みもアシストした。
ただ、その反動が大きく3ヵ月休養。かきつばた記念、さきたま杯と連続5着に終わったが、徐々に復調をうかがわせて栗駒賞へエントリー。ダートグレードでも通用したスピードを前面に9馬身差で逃げ切り圧勝。貫禄の違いすぎた。
栗駒賞、岩鷲賞は当初の予定どおり。クラスターCへ向けたレースを期待する。
相手筆頭はガッサンプレイ。中央ダート1200m2勝、1150m2勝。栗駒賞が地方ダート初めて。小回りも不安材料だったが、うまく立ち回って2着を確保した。今度は自慢の追い込みをさらに生かせる盛岡が舞台。どこまで差を詰めるか。
プリムラブルガリスはシアンモア記念ユッコの0秒1差2着。続くみちのく大賞典6着、栗駒賞5着に終わったが、前者は距離2000mが長く、栗駒賞は時計かかる馬場にてこずった。盛岡で反撃に期待する。
スズカセクレターボは岩手初戦を圧勝、あすなろ賞は離された3着。1800m向きではなかったかもしれない。その後はじっくり待機して岩鷲賞へ照準。1200mも歓迎なら連対確保まで十分。
イーグルカザンは転入初戦の赤松杯を6馬身差で圧勝。ナムラタイタンに引導を渡したが、以降は3戦連続で4着。足踏みが続くが、中央時代はダート1200mがメイン。距離短縮を味方にする。
◎⑥ラブバレット
〇④ガッサンプレイ
▲⑦プリムラブルガリス
△⑨スズカセクレターボ
△③イーグルカザン
<お奨めの1頭>
10R ペイシャパッチ
転入初戦を破格タイムで圧勝。舞台は盛岡ダート1400mに替わるが、絶対スピードに託す手
先週お伝えした内モンゴル自治区・ウランホトにある図什業図(とじゅうぎょうと)競馬場で「国際招待騎手競走」が7月6日に行われ、岩手競馬から陶文峰騎手、そして藤井勘一郎騎手(フリー)、千田洋騎手(南関東)の計3名が遠征。
第2R(芝1200m)で千田洋騎手が、第3R(芝2000m)で藤井勘一郎騎手がそれぞれ優勝。陶騎手も4R騎乗して結果は4、5、7、10着だった。
陶騎手「生まれ故郷の中国で騎乗するのが夢でしたから、実現できてとてもうれしい。
実際に行ってみて分かったことですが、1周1600mの芝コースと1400mのダートコースがありました。
ニュージーランドから輸入した競走馬に騎乗しましたが、芝1200mで1分8秒台が出ていましたから結構速かった。ほかに在来馬(モンゴル馬)とサラブレッドを掛け合わせた競走馬もいたようです。
雲南省昆明でも競馬をやっているそうで、関係者から誘いがありました。今回、不本意な結果に終わったのでリベンジしたいと思っています」
15日メインは牝馬重賞「第18回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。当初、登録があったシアンモア記念馬ユッコは門別・ノースクイーンカップへ遠征予定のため自重。
そうなるとミラクルフラワーに有利な条件がそろった。今シーズン未勝利。昨年、南関東から移籍後、4連勝。みちのく大賞典、フェアリーカップを連勝した上、トウケイニセイ記念も優勝。満場一致で最優秀牝馬に選出されたが、今季は持ち前の粘りに陰りが見え隠れ。
しかし、前走・七夕特別でハイペースを形成しながら2着を確保。3着以下に6馬身差をつけ、復調気配をうかがわせた。
当然だが、ここ一番では底力がモノを言うのは過去の例からも明らか。牝馬同士の戦いなら地力でねじ伏せるはず。
アークマイニングは中央未勝利に終わったが、ダート1800mで2、3着1回。昨年10月、岩手入りして3勝後、JRAへ里帰り。笠松の条件交流1着後、再び岩手へ転入2、1、9、1着。
一度の大敗は包まれるのを避けたいがためスタートから脚を使ったため。最内1枠が災いした。その雪辱とばかり、大外の前走は2着に0秒7差をつけて圧勝。体が絞れたのも功を奏し、軌道修正に成功した。
今回は重賞初挑戦だが、すでにA級で2勝マーク。単純に同日のシアンモア記念でミラクルフラワーは1分43秒2の走破タイムだったが、アークマイニングは立夏特別1分42秒3で快勝。0秒9上回っていたのも強調材料となる。
ダンストンレガーメは自他ともに認める3歳牝馬No.1。初芝のはまなす賞は7着だったが、牡馬相手の岩手ダービーダイヤモンドカップでも4着に善戦した。
いきなり古馬A級は酷な面あるが、上記2頭56キロの負担重量に対し、ダンストンレガーメは53キロ。この3キロ差を味方にどんな戦いができるか注目。
スパンコールは追い込み馬で他力本願が最大ネックだが、シャープな切れは今季も健在。前崩れになれば浮上十分。
アイアムプレシャスは実戦を使われながら着実に成長。前走の逃げ切りは見事だった。ミラクルフラワーが控え、マイペースなら軽視できない。
◎③ミラクルフラワー
〇⑤アークマイニング
▲④ダンストンレガーメ
△①スパンコール
△⑦アイアムプレシャス
<お奨めの1頭>
5R リンガスプライム
高知から再転入2戦目を7馬身差で圧勝。コースが盛岡に替わるのも問題なく、迷わず追いかける手