★重賞・ヴィーナススプリント/転入初戦のアリッサムが逃げ切りV
9月9日に行われたオープン牝馬の重賞『ヴィーナススプリント』はこれが転入初戦だったアリッサムが逃げ切り勝ち。自身のキャリア2勝目が重賞タイトルという見事な結果を残しました。
レース序盤はこのアリッサムに加えコウユーココロザシ、ミラクルフラワーの3頭が激しく先行争いを繰り広げる形でスタート。しかしアリッサムは一歩も譲らず先頭をキープしたまま直線までたどり着きます。
コウユーココロザシは途中で脱落しており追いすがるのはミラクルフラワー、そして好位からじわじわと迫ってきたスマートアレンジ。しかしアリッサムは後続を突き放し、最後は3馬身差まで拡げる完勝の形で逃げ切りました。
★重賞・青藍賞/チェリーピッカーが待望の重賞タイトルを手に
9月10日に行われた重賞『青藍賞』は2番人気のチェリーピッカーが勝ちました。
レースの展開はある意味前日のヴィーナススプリントと似た形。逃げたメイショウオセアン、それを追うコスモジョイジョイと、先行馬群の直後で機をうかがうチェリーピッカー。しかし終盤の形が異なりました。
二頭並んで粘り込みを狙う先行2頭が内に、差しを狙うチェリーピッカーが外に。先行勢がそのまま流れ込むかと思われた瞬間、チェリーピッカーが一気に伸びて前をまとめて捉えてゴール。重賞初挑戦で優勝という離れ業を演じて見せました。
★オッズパークLOTO 5重勝/9月11日(対象8R~12R)
8R/評価A: 7番 評価B: 3番 穴:1番
9R/評価A: 4番 評価B: 1番 穴:6番
10R/評価A: 8番 評価B: 5番 穴:2番
11R/評価A:10番 評価B: 7番 穴:3番
12R/評価A:10番 評価B: 6番 穴:3番
10日メインは「第25回青藍賞」(水沢1600m)。ついにチェリーピッカーが重賞に挑戦する。
当初、すずらん賞から重賞へ名乗りを上げる予定だったが、13連勝目を狙ったA級二組戦でコスモジョイジョイの2着。連勝が12でストップし、重賞挑戦は一旦白紙。
調子もひと息だったようで1ヵ月ほどレースから離れて態勢立て直しに専念。2連勝を飾り、本来のシャープさを取り戻した。
中央未勝利から12連勝マークはコミュニティ以来。そのコミュニティは桐花賞、みちのく大賞典を含め、重賞7勝するまで出世した。
ただ、コミュニティはステイヤー。対するチェリーピッカーはマイラー。タイプが違うので今後の路線は違ってくるだろうが、いずれにせよオープン一線級で通用するか。今回は〇=対抗評価としたが、非常に興味深い挑戦だ。
本命はメイショウオセアンに落ち着く。中央ダート1400m4勝、1200m1勝。オープンでは頭打ちだったが、勝ち馬とは1秒前後にまとめていた。
初戦・すずらん賞は逃げて3着。7月当時は猛暑が続き夏負け気味だったのに加え、盛岡=左回りも影響した。
その後は青藍賞1本に絞り、満を持して登場。ポスト・ナムラタイタンを考えていた陣営は背水の陣で臨むに違いない。
イーグルカザンはすずらん賞を快勝。直線半ばで先頭に立ったコスモジョイジョイをゴール寸前で捕らえ、赤松杯に続いて重賞2勝目を飾った。
奇しくもイーグルカザン、コスモジョイジョイは大坪騎手のお手馬。「コスモジョイジョイに負けたら眠れなかったと思う」とすずらん賞後のコメント。
続いてクラスターカップへ連闘で臨んで7着。きついローテーションの印象を受けるが、橘調教師はあえて使った。
「地元同士だけの戦いが続くと緩いペースに慣れてしまう。グレードレースの速い流れを経験すれば、いい刺激になるはず。だからクラスターCを使って青藍賞へ向かいたかった」。クラスターC効果も出て重賞3勝目を手にするか。
コスモジョイジョイはすずらん賞クビ差2着。惜しくも大魚を逃がしたが、負けて強し。前走もユッコがマイペースで逃げたが、いつもどおりの末脚を使って0秒2差まで肉薄。いまだ成長を続けている。
ガッサンプレイは転入後、4戦2着3回。クラスターカップ8着をはさんで連対を果たしている。特に栗駒賞、岩鷲賞でラブバレットの2着を確保し、実力は折り紙付き。
前走コウユーココロザシに逃げ切りを許し、マイル未経験が気になるが、小回り水沢なら距離延長も難なくクリアー。3連モノでは外せない。
ナリタポセイドンは9ヵ月ぶりの実戦。常識的には"消し"だが、絆カップでナムラタイタンを破り、北上川大賞典を1秒2差で圧勝。地力が不気味。
◎⑤メイショウオセアン
〇③チェリーピッカー
▲④イーグルカザン
△⑨コスモジョイジョイ
△⑧ガッサンプレイ
△⑩ナリタポセイドン
<お奨めの1頭>
6R シンキングターボ
3戦連続で勝ち星から見放されているが、相手が強かった。メンバーが緩和されて首位奪回。相手はレオチェックメイト
佐藤雅彦きゅう舎所属の高松亮騎手が9月4日、第3R・ダーナで1着。地方競馬通算1000勝を達成した。
先々週8月28日、第4R・ベニコウライで999勝をマーク。1000勝に王手をかけたが、その後は勝てないレースが続いた上、大本命ヴィグラスムーヴの出走取り消しなどがあり、生みの苦しみを味わっていた。
「今までの区切りとは別。感慨深いものがあります。初勝利をあげるのに93戦もかかりましたからね。それを考えたらなおさらです。
1000勝を目標にしていた訳ではありませんが、達成して感じたことは皆さんのお陰。達成したみんなが同じようなコメントをしていますが、まさにそのとおりだと思いました。
次の目標は1001勝。初勝利、999勝、1000勝も同じ1勝ですから、勝つことの重みを大事に、今後も騎乗したいと思っています」
おそらく吹っ切れたのだろう。続く第6R、ベニコウライでも1着。目標だった1001勝をアッサリ達成した。
高松亮騎手は9月4日時点で79勝、第3位。冬期間には南関東騎乗も決定している。これからさらに勝ち星を積み重ね、上位2人を脅かす存在になることを期待している。
9日メインは牝馬重賞「第5回ヴィーナススプリント」。舞台は水沢1300m。
昨年はミラクルフラワー1番人気、スマートアレンジ2番人気だったが、3コーナーから動いたミラクルフラワーに対し、ワンテンポ遅らせてスマートアレンジがスパート。直線半ばで一瞬のうちにスマートアレンジが交わして6馬身差。転入3戦目で初重賞を手にした。
続くハーベストカップ(盛岡芝1000m)6着後、スマートアレンジは戦列離脱。6ヵ月あまりの休養に入り、今年4月に復帰。初戦2着にまとめたが、以降は2戦3着。栗駒賞7着、岩鷲賞4着、クラスターC10着。まだ本来のシャープさを取り戻していない印象だ。
ただ、盛岡回りが合わなかったのも事実。クラスターC後は、ヴィーナスS連覇に向けて調整を進めてきた。
正直、昨年ほどの迫力はなく、半信半疑なところがあるが、それでも昨年の6馬身差は強烈。距離とコース適性で連覇をできると判断した。
コウユーココロザシの転入初戦には驚いた。新潟芝1000mで1勝マークしたが、ダートでは7着最高。500万下からいきなりA級に格付けされた上、地方ダート初めて。
牝馬で520キロ前後と体には恵まれているが、ガッサンプレイらを相手にいきなり勝ち負けは厳しいと思った。
ところが好スタートを決めてそのまま押し切って完勝。牡馬の追撃をあっさり封じた。ガッサンプレイはダート4勝・準オープンに在籍。これだから競馬は分からない。格下でも水沢が合ったという他はなかった。
今度は1400mから1300mへ短縮。もちろん望むところだろうし、牝馬同士が相手。移籍2戦目で重賞を制し、新風を吹き込む。
ミラクルフラワーは尻上がりに調子を上げてフェアリーカップが今季初勝利(2連覇)。牝馬交流・ビューチフルドリーマーカップでも3着に善戦し、前年8着の汚名挽回をした。
昨年はスマートアレンジに完敗だったが、調子は間違いなく昨年以上。過去に重賞6勝の実績を誇り、距離許容範囲。首位奪回あって当然。
アリッサムは中央0勝2着4回3着2回から南関東へ移籍。B3・船橋1200mで初勝利を飾った。ミラクルフラワーも南関東B3だったことを考えれば勝ち負けに持ち込めるはず。
ニードアフレンドは入れ込みグセと逃げ一辺倒のため好、凡走の落差が激しかったが、近走は控える競馬もこなせるようになった。これが成長の証。3歳馬で54キロのアドバンテージも見逃せない。
◎①スマートアレンジ
〇⑧コウユーココロザシ
▲⑨ミラクルフラワー
△⑦アリッサム
△③ニードアフレンド
<お奨めの1頭>
4R スズマッカートニー
転入初戦は勝った相手を誉めるべき。コース2度目で今度は首位を譲れない
★重賞・ビギナーズカップ/ブレシアイルが逃げ切って優勝
9月3日に行われた2歳ダートの重賞『ビギナーズカップ』。混戦・激戦かと思われましたが終わってみれば1番人気のブレシアイルが危なげの無い逃げ切り勝ちを収めました。
一頭出走取消で6頭立てで行われた今年のビギナーズカップ、人気は2勝馬ブレシアイルと高速タイムでの勝利があるミズサンゼウスが分けあう形に。しかし、すんなり先行できたブレシアイルに対しミズサンゼウスは出負けしたまま馬群の中で動けないという序盤から明暗を分ける展開。
結果、ブレシアイルがサンエイエンジェルの追撃を振り切ってゴールし重賞初制覇。一方のミズサンゼウスは最下位の6着に終わっています。
相手は(2)キクノレヨン。この馬も前走、距離短縮で一変したようにこれくらいの距離がベスト。前走ほど差しが届く馬場ではないとはいえ、前走の内容ならここでも。
(6)スティルプリンスは850mや1000mで実績が大井だけに1400mという距離がカギ。前走も1300mでは捕まりました。先行有利の馬場を武器にどこまで粘る事ができるか。
ヒモはまず(1)ゼンザイ。単純な逃げ馬で無くこの距離なら差し脚も使えます。一時の不振からも脱しつつあるしうまく展開向けば。(3)フロジストンは前走の好走がきっかけになっていれば。
●11Rの買い目
馬単(7)=(2)、(7)=(6)、(7)→(1)、(7)→(3)
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★オッズパークLOTO 5重勝/9月4日(対象8R~12R)
8R/評価A:10番 評価B: 7番 穴:8番
9R/評価A: 4番 評価B: 3番、 7番 穴:6番
10R/評価A: 7番 評価B: 3番 穴:8番
11R/評価A: 7番 評価B: 2番、 6番 穴:1番
12R/評価A: 3番 評価B: 5番 穴:8番
3日メインは2歳重賞「第35回ビギナーズカップ」(水沢1400m)。芝・若鮎賞に続く、第二弾の2歳重賞で若駒賞、南部駒賞、金杯にもつながる重要な一戦。
古くはスイフトセイダイ、ユキノビジン(桜花賞、オークスでベガの2着)。2歳三冠を制したワタリシンセイキ、そして今年のクラスターカップで2着惜敗したラブバレットも歴代勝ち馬に名前を連ねている。
昨年はサンエイリシャールが優勝し、続いて若駒賞も圧勝した。今年はどの馬が2歳ダート戦線をリードするか。
実はサンエイキャピタル(父シスターミニスター)が出走すれば、迷うことなく本命を打つつもりだった。サマーセールで1458万円(税込)で落札され、デビュー戦・芝1000mを2馬身半差で完勝。タイム1分0秒6は強調できるものではなかったが、スケールの大きさにびっくり。今年の一番馬になる予感を抱かせた。
今回は自重したが、攻め馬は再開したと大場・水沢TM。復帰を心待ちにしたい。
本命は"サンエイ"繋がりではないが、サンエイエンジェル。デビュー戦はサンエイヴィーナスの2着だったが、芝1000m59秒7の好タイムをマーク。
2戦目・水沢1300mはソエで出走取消。若鮎賞で復帰したが、久々とハイペースがこたえて7着。正直ガッカリした面もあったが、前走・水沢1400mで出遅れながらも2着。
勝ったブレシアイルに5馬身と大きく離されたが、差し競馬をできることを証明。収穫ある一戦だった。今度こそ首位を奪取する。
ブレシアイルはデビュー戦から1、8、1着。典型的な逃げ馬でマークがきつすぎた若鮎賞はブービー負けを喫したが、ダートに替わった前走を逃げ切り圧勝。自らハイペースを形成しながら、そのまま押し切った。
今回と同じ1400mを勝っているのが何よりも強み。同型いても自慢のスピードで2連勝を飾るか。
プリヴィレッジは2、3、3着だが、中身は前記2頭に決して劣るものではなかった。
若鮎賞は逃げたブレシアイルを潰しに行き、前が総崩れの中で3着に粘った。また前走もブレシアイルを早めに捕えにかかってサンエイエンジェルの交わされた3着。表現を変えると勝ちに行っての結果。敗れて強しだった。
勝ち負けは展開一つ。ペース落ち着けばアッサリも十分あり得る。
ミズサンゼウスはデビュー戦・芝1000m1秒1差3着、2戦目・盛岡ダート1200mハナ差2着、3戦目・大差2秒1着。この成績どおり一戦ごとに進化を遂げている。序列が定まっていない2歳戦。弾みついて一気に重賞を手にするか。
ドリームシイは盛岡ダート1200m2連勝。芝9着をはさんで水沢3、4着。コース適性に若干不安があるが、ブレシアイルより内3枠で出鼻を叩けるようなら粘りを発揮する可能性がある。
◎⑦サンエイエンジェル
〇⑤ブレシアイル
▲⑥プリヴィレッジ
△②ミズサンゼウス
△③ドリームシイ
<お奨めの1頭>
4R ネオヴィンチトーレ
転入後、アッサリ2連勝をマーク。時計以上に強さが際立っていた。1400m延長も難なくこなす