今週で盛岡開催がひとまず終わるが、9日第3Rに2歳新馬・ファーストステップ(芝1000m)が組まれ、ロックハンドスターの弟ロックザアゲインがデビューする。
現在、全国各地でドクターコパさんの所有馬が活躍中だが、昨年、コパさんから岩手競馬にビッグなプレゼントが贈られた。岩手新三冠(岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞、ダービーグランプリ)を制したロックハンドスターの弟(父カンパニー)を購入。
馬名を公募し、鈴木淑子さんが選んだロックザアゲイン(ロックよ再び)に決定。遠野馬の里を経て菅原勲厩舎に預け、晴れてデビューする運びとなった。
菅原勲調教師「遠野馬の里で乗り込んできましたから無事にゲート試験、能力検査に合格。追い切りも順調に消化してレースに臨むことができます。芝は未知数ですが、能力検査で1着(3頭立て)でしたし、タイムもマズマズ。注目を集めている馬ですから何とか勝ってほしい」。第3Rの発走は12時40分です。
9日メインは短距離重賞「第39回早池峰賞」(盛岡ダート1200m)。主軸をどれにするか悩んだが、昨年の覇者ヒカルジョディーから入った。今シーズンはまだ本来のシャープさを取り戻していないが、短距離戦は調子よりも適性重視。ベストの1200m戦で復活を期待したい。
安定度を優先すればスーパーワシントンだろう。昨年度最後の重賞・トウケイニセイ記念で2着。冬休みをはさんで2ヵ月半ぶりのA級戦を快勝し、続く赤松杯でヒカルジョディーに先着2着。シアンモア記念でも5着入線を果たし、10歳馬ながら元気一杯。毎回、最後の詰めに泣いているが、今度こそ悲願の初重賞を手にするか。
コンプリートは前々走・赤松杯で見事な逃げ切りを決めて優勝。高松亮騎手が絶妙のペースで勝利を導いた。続くシアンモア記念は超ハイペースの中、果敢に逃げたが6秒差11着。この落差が逃げ馬の宿命だが、気分良く逃げることができれば赤松杯の再現も十分。▲評価が妥当だろう。
スズヨシーズンは転入初戦、水沢1400mで衝撃の岩手デビューを飾った。道中は最後方を追走したが、3コーナーからスパートをかけ、早め先頭に立ったヒカルジョディーを並ぶ間もなく交わして7馬身差で圧勝した。
続く赤松杯5着、あすなろ賞6着と足踏みが続くが、他力本願の脚質ゆえ仕方なしの結果。ハイペースになれば伝家の宝刀を発揮する。
◎(4)ヒカルジョディー
○(12)スーパーワシントン
▲(10)コンプリート
△(6)スズヨシーズン
△(3)ティムガッド
<お奨めの1頭>
12R パティオ
中央1勝、佐賀0勝から転入。クラスにも恵まれて初戦2着後、圧巻の4連勝をマーク。今回からC1昇級、ひと息も入れたが、一連のタイムが出色
次週から戦いの場が水沢に替わるが、今週の盛岡開催はメニューが豊富。メインだけ見ても8日(土)は芝2400mが舞台、重賞へ格上げされた「第16回かきつばた賞」、9日(日)はダート1200m重賞「第39回早池峰賞」、10日(月)メインはA級馬のダート1600m戦と非常にヴァリエーションに富んでいる。
さらには2歳新馬(芝1000m)が9日3Rにも組まれ、噂のロックハンドスターの弟ロックザアゲインもデビュー予定と目移りするレースの連続。楽しみが尽きない。
8日メインは「第18回かきつばた賞」、フルゲート12頭立て。まず注目してほしいのは出走11頭が今シーズンの転入組。岩手在籍馬がリュウノヒーロー1頭のみ。完全に昨シーズンとは様変わりした。
これは明らかに盛岡芝をにらんでの転入で実際、中央時代に芝で好走した馬たちがズラリ顔をそろえた。おそらくだが、ダートもこなせればもうけもの。仮に合わなくても芝があるという意向がはっきり出ている。
主軸シルクドルフィンは中央2勝を芝2000mでマーク。ダートもソコソコの結果を残してきたが、それが盛岡2戦に現れている。水沢では反応ひと息だったが、盛岡ダートに替わって動きが一変。豪快なまくりでA級戦2着、重賞・あすなろ賞でも3着を確保した。
これは小回り水沢が合わなかったとも解釈でき、1周1400mの盛岡芝が合うかどうかが微妙だが、それは2400mの長丁場が相殺。過去のかきつばた賞はほとんどが超スローの流れとなり、小回りは気にしなくてもいいはず。
シルクドルフィンは芝では先に行くケースもあるが、好走はじっくり脚を貯めた場合。上がり勝負に持ち込まれるのは間違いなし。待望の重賞タイトルに王手をかける。
メスナーは中央2勝を芝マイルでマークして1000万下からの転入。ダート2戦では精彩を欠いたが、前走は芝に変わって本領を発揮。芝1700m戦にしては結構速いペースだったが、掛かり気味に追走し直線抜け出して快勝。劇的に動きが変わった。
ネックは折り合いがつくかどうか。1700mであれほど掛かれば、超スローの2400m戦を我慢できるか。これが勝敗を大きく左右し、芝適性の高さは認めても対抗までとした。
アロマンシェスも芝に替わって3着に好走した。中央時代は芝1500m1勝、1600mで2勝・1600万下に在籍した実力馬。前走は3、4コーナーでもたついたが、直線鋭く伸びて芝適性を証明。長丁場もタイプ的に問題はなく、2頭をまとめて負かすシーンまで。
リュウノヒーローは前走は得意の芝1700m戦だったが、内で揉まれて戦意喪失。7着凡走したが、これで見限るのは早計。昨年、芝2400m重賞・せきれい賞3着に気を吐いたように気分良くレースを運べれば一発の可能性を十分秘めている。
コスモプランタンは中央未勝利ながら2着1回3着2回。いきなりA級でどうかと思ったが、6ヵ月半ぶりのレースを5着にまとめ、2戦目4着。そして前々走は好調メンバーそろった中、好位抜け出しを決めて圧勝。弾みつけて芝に臨み、メスナーの2着を確保した。引き続きマーク欠かせない。
ヒビケジンダイコは父がオペラハウスで芝2400m<1.1.0.7>。南関東では結果を出せなかったが、岩手が合いそうな予感。軽視すると痛い目に遭うかもしれない。
◎(1)シルクドルフィン
○(10)メスナー
▲(12)アロマンシェス
△(5)リュウノヒーロー
△(3)コスモプランタン
△(8)ヒビケジンダイコ
<お奨めの1頭>
11R ソングライダー
近走を1勝2着2回にまとめ、自慢の切れが冴え渡っている。今回はメンバーが大幅に弱化され、絶好の勝機
6月2日の盛岡第3レースで小林俊彦騎手が地方競馬通算3700勝を達成しました。
岩手には菅原勲元騎手というレコードブレイカーがいて、騎手としての通算勝利数も最終的に4127勝とはるか先を進んでいたためにどうしても陰に隠れるような所があるのですが、小林騎手の成績ももちろん素晴らしいもの。ざっと調べたところ地方競馬では歴代10位、現役騎手の中では7位にある、という事が分かりました。本当に素晴らしいですね。
こうなると菅原勲元騎手が残した4127勝という数字、これは当然ながら岩手競馬の歴代最多勝記録なわけですが、これにどこまで迫れるかあるいは逆転できるのか?が気になります。差は427勝、小林騎手なら4年あればたどり着ける数字ではありますが・・・。
しかしながらご本人はそんな記録はあまり意識してないようだし、最近は「俺もそろそろ身の振り方を考えないとな~」と、ちょっと冗談っぽい口ぶりながらもそんな事を口にするようにもなりました。周りを見れば小林騎手よりも10歳ほど上の的場文男騎手とか有馬澄男騎手とかがバリバリがんばっているだけに小林騎手にも、あと10年とはいいませんが5年くらいは・・・と思うんですけどね。
なんにせよ3700勝は素晴らしい記録だし、4000勝に最も近いのも小林騎手。あとひとがんばり・・・を期待しつつ応援したいと思います。
6月2日は全12Rで実施するが、まずは7Rに注目してほしい。C2級馬による芝1600m戦だが、岩手県調騎会騎手部会が協賛し、レース名称も命名。『子供達の未来と夢を応援します!』
昨年、騎手部会が被災地支援の一環としてレース名称を騎手自身が命名。騎乗手当ての一部、そして競馬場内、街頭で募金活動を行い、集まった募金を『いわての学び希望基金』へ寄付した。
詳しくは<テシオ特集http://specialtesio.blog119.fc2.com/>をご覧になってほしいが、騎手部会は支援活動を継続。今年はさらに進化させ、レース名称をファンの方々から募集する企画を先月25日からスタートさせた。基本は1開催(2週間)に1Rを予定しているが、多く集まった際にはさらに増やしたいと村上忍調騎会騎手部会会長。みなさん、いい名称がありましたら振るってご応募をして下さい。よろしくお願いします。
メイン10RはB2・芝1700m「ジューンカップ」。今回も芝適性が高い馬たちがずらりそろい、激戦必至となった。
どの馬が勝っても不思議はないが、総合力で一歩リードはシーグランディ。昨年までA級を張って1勝。冬場に名古屋へ転籍し、帰郷後はB2へ降級。相手に恵まれて3戦とも1番人気に支持されたが、惜しいところで勝利を逃がして3戦連続2着。
前走も逃げたビジュアルサポートをわずかクビ捕らえ切れず、負けてなお強し。2歳時に古馬、3歳を押しのけて最優秀ターフホースにも選ばれた逸材。今度こそスッキリ勝ちたいところだろう。
ドリームスナイパーは盛岡芝が活躍の場。重賞・せきれい賞(芝2400m)で2着確保の実績を誇る。しかしベストは芝1700m。前走4着はスローの流れが一番の敗因だが、1600mでは伸びひと息も事実。巻き返し必至と見るべき。
レディージャスミンは休み明け初戦1着、以降も連続2着。元々、脚抜きのいい芝ダートで好成績を収めていたが、今年は一味違って深いダートも克服。充実度が目につく。自在に動ける脚質も魅力となる。
ソノマンマも抜群の芝1700m巧者。同条件4勝はメンバー最多だし、前走ダート1600m戦を勝ち上がり、弾みもついた。ここでも古豪健在を誇示する。
ベルウッドワンキーは岩手5戦3着3回。もうひと伸びが足りないが、前走は初の盛岡芝で3着。コース2度目でさらに本領を発揮する。ビジュアルサポートは前回のように楽には逃げれないだろうが、粘り強さが身上。3連モノで押さえたい。
◎(1)シーグランディ
○(5)ドリームスナイパー
▲(7)レディージャスミン
△(12)ソノマンマ
△(6)ベルウッドワンキー
△(2)ビジュアルサポート
<お奨めの1頭>
7R シャイニータキオン
転入初戦は久々の実戦に加え、相手も強く2着だったが、以降はけた違いの強さで3連勝をマーク。前走タイムにも周囲は度肝を抜いた。今度は芝だが、JRA時代の4戦はすべて芝で不安材料にならない。追いかける手
6月1日メインはB1・芝1000m「神子田朝市レース」。先週5月27日、C1・芝1000m「石桜杯」が行われ、ライフハッカー、ブリッジポートがハナ差の大激戦を演じた。やはり芝1000m戦は最後の最後まで目が離せず、スピード、迫力とも満点。今回も熱戦を期待したい。
コパノツイテルはその名のごとく『ついてる』、何かを持っている。前走、意表をつく2番手から4角先頭に立ち、6馬身差で1着。転入3戦目でうれしい岩手初勝利を飾った。
当日メインで3歳芝重賞・はまなす賞があり、ハカタドンタクのオーナー・ドクターコパさんが応援に駆けつけ、堂々1番人気に応えて快勝。枠色と同じオレンジ色の服で表彰台に立ったが、直後の10Rでもコパノツイテルが圧勝。コパさんの喜びも二倍となった。
コパノツイテルはデビュー3戦目の新潟芝1200mを勝ち、芝短距離適性は証明済み。あとは1周1400mの小回り盛岡芝に対応できるかどうかだけ。それも前走2番手の競馬ができたのだから、おそらく大丈夫と踏んだ。
逆転候補はトートアフィシオン、ビュレットライナー。2頭は前走、盛岡ダート1200m戦でマッチレースの末、ビュレットライナーが半馬身差で1着。まったく甲乙つけ難い実力だが、トートアフィシオンを上位評価。
父がサクラバクシンオー、母父フジキセキなら芝は大歓迎。事実、下級条件C1特別だったが、昨年11月の五葉山賞を見事逃げ切って優勝。走破タイム58秒7も非常に優秀だった。そして何より4歳の若さが魅力。
ビュレットライナーは今季、短距離戦に絞ってレースを使い、目下3連勝中。古豪健在を誇示している。盛岡芝も<2.2.1.2>と5割を越す連対率。B2からの挑戦だが、レース間隔もきっちりと開けて照準ピタリと合わせた。
サクラテリオスは2着1回を芝1800mで上げ、高知へ移籍。2勝マーク後、再度中央入り。8ヶ月の休養明けの500万下・芝1200mで3着に気を吐いた。
岩手初戦を2着にまとめたが、2戦目10着に大敗。これは力の要る馬場に泣いた印象で、前走・JRA条件交流は結果7着ながら、ハイタイム決着に1秒5差。地元同士なら好勝負に持ち込める。
レッドヴェレーナは芝1500m、ダート1200mでそれぞれ2着。初戦は5ヶ月ぶりの実戦だったが、4着入線。叩かれた変わり身、適性ある芝でさらに上を狙っている。
◎(9)コパノツイテル
○(8)トートアフィシオン
▲(5)ビュレットライナー
△(2)サクラテリオス
△(7)レッドヴェレーナ
△(10)メイクイーン
<お奨めの1頭>
7R クロワッサン
前走は自らハイペースで飛ばして2着。デビューからの連勝が3でストップしたが、脚質を試したとも解釈できる。今度は首位を譲れない