山本聡哉騎手の地方競馬通算500勝達成が近づいています。日曜終了時点で496勝、あと4勝。後はいつ達成するか?の時間の問題という段階です。
山本聡哉騎手は山本三兄弟の真ん中にあたります。05年デビュー、最初の3年ほどは勝ち星に恵まれませんでしたが3年ほど前から急成長し始め、昨年はシーズン144勝を挙げリーディング2位に輝きました。デビューしてから5年間の勝ち星が150勝だった彼ですから昨年の伸びがいかに凄いか?が分かっていただけると思います。
若手の注目株・・・どころかもはや岩手になくてはならない騎手の一員になりました。なかなか勝てなかった重賞も6月の早池峰賞で制したし、あとはどんどん勝ち星を伸ばしていってほしいもの。500勝達成が待ち遠しいですね。
山本聡哉騎手には期待したい事が二つあります。ひとつは山本三兄弟のそろい踏み。兄・山本政聡騎手も岩手で騎乗していますが一番下の弟・山本聡紀騎手は船橋の所属。なかなか三兄弟で揃って騎乗するチャンスがありません。
岩手でも三兄弟が同じレースで戦うところを見たいという人は多くて、例えば一昨年実施した「東北ジョッキーズ」のような東北生まれの騎手を招待するレースを作って聡紀騎手を呼ぼう・・・なんていう声もあります。そんな話が実現したら面白いでしょうね。
もうひとつはそろそろ行われるSJT、ワールドスーパージョッキーズシリーズの地方競馬予選です。昨年の出場騎手決定の頃はリーディング3位で本戦にもワイルドカードにも出る事ができませんでしたが、今年は逆に、今のままでもワイルドカード出場濃厚、場合によっては本戦の方に・・・というポジション。騎手対抗戦ものでは高知の新人王争覇戦を優勝している山本聡哉騎手ですし、全国の騎手の戦いの中に乗り込んでいくのは楽しみでしょう。理想は山本聡哉騎手がワイルドカードを制し、岩手から本戦に2人出場することですが・・・。
●10Rの買い目
馬単(5)=(1)、(5)=(8)、(1)=(8)、(5)→(7)、(5)→(9)
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21日メインは今年から重賞へ格上げされたオープン牝馬「第14回フェアリーカップ」。盛岡ダート1800mを舞台に争われ、1、2着馬はビューチフル・ドリーマーカップの優先出走権を獲得できる。
最も気になるのはマイネヴィントの近況。昨年、中央1勝、名古屋1勝・A3から転入。B2格付けでクラスにも恵まれて、いきなり3連勝をマーク。開業したばかりの菅原勲厩舎に初勝利をプレゼントした。
その後も成長を続け、B1在籍からフェアリーカップへ挑戦。2着ダイメイジュエリーに6馬身差をつけて圧勝。これまた初特別制覇を厩舎にもたらし、2500m重賞・北上川大賞典、さらにはグランプリレース・桐花賞でも2着に善戦。以上の結果から最優秀牝馬の栄誉も獲得した。
今季始動は4月15日だったが、馬体重を大きく減らしてマイナス17キロ。結果も振るわず10頭立て8着に終わり、以降も6、11着。まだ本来のシャープさを取り戻していない。
菅原勲調教師に話を聞いた。「春当事に比べると徐々に良くはなっていますし、体重も増加していますが、昨年の迫力は取り戻していない。まだ気が入っていない感じです。あまり強気なことは言えませんが、今回は牝馬同士でメンバーが甘くなっているのは確か。復活のきっかけをつかんでほしいとの思いで出走させます」
中心は南関東から里戻り初戦のミキノウインク。昨年、中央未勝利から転入。最高8着で獲得賞金がなく最下級3歳C2から再スタート。当時、岩手で期間限定騎乗中の上田健人騎手とコンビを組んで2戦2着後、3戦目に初勝利マーク。以降は村上忍騎手に乗り替わり連勝。
3歳C1を勝ち上がったばかりで岩手版オークス・ひまわり賞挑戦だったが、1秒8差の大差をつけて圧勝。驚異の成長力を披露した。続いて牝馬交流ビューチフル・ドリーマーカップは北海道(当時)所属サクラサクラサクラの5着。門別遠征・ステイヤーズカップ11着後、大井へ転籍。かの地でも2連勝をマークした。
その後は白星こそないもののB3・C1戦2着、前走・B3戦0秒4差4着。戦力になることを証明したが、フェアリーカップ、ビューチフル・ドリーマーカップを狙って里帰り。中間に2本の追い切りを消化して万全の態勢で臨む。
激戦区・南関東で揉まれてきたこともさることながら成長続ける4歳馬。盛岡コースも3度経験して2勝2着1回。ダート2000mを圧勝したことなど勝てる条件がほぼそろった。
マイネルナロッサは今年6月、中央1000万下から岩手入り。福島ダート1700m、船橋の地方交流(B2・B3 1800m)でそれぞれ1勝をマークした。
転入初戦は6着に終わったが、2戦目は逃げて2着、前走・3戦目は2番手から3角先頭から粘って2着。牡馬A級を相手に連続2着。すでにオープンでも通用を証明済みが心強い。
カーリーネイトは目下2連勝中。いかにB1条件だったとはいえ、勢いは見逃せない。A級馬56キロに対し、54キロのアドバンテージも魅力。昨年のマイネヴィントが54キロで優勝したことを考えれば上位を争う資格は十分にある。
コンプリートは中央1勝から移籍2戦目の水沢マイル重賞・赤松杯を逃げ切って快勝。好配当を演出した。その後は凡走を繰り返しているが、これは逃げの手に出れず仕方なしの結果。今回は絶好枠を引き当てたのも強運。同型が多くマークはきつそうだが、4コーナーまで気分良く逃げれれば赤松杯の再現まで。
サダチカガーベラは今季未勝利だが、すべて入着を果たし2着3回。持ち味は直線のシャープな伸び。エンジンの掛かりが遅いタイプで届かないケースも多いが、ハイペースになったら出番。距離1800mも合い、軽視できない。
◎(6)ミキノウインク
○(4)マイネルナロッサ
▲(11)マイネヴィント
△(9)カーリーネイト
△(1)コンプリート
△(5)サダチカガーベラ
<お奨めの1頭>
1R フェスティヴショウ
岩手初戦で気難しい面をのぞかせたが、2戦目はシャドーロール着用効果が絶大。破格のタイムで圧勝した。これで弾みついたのは間違いない
前週15日(月祝)、盛岡ダート2000mを舞台に行われたJpnⅢ「第17回マーキュリーカップ」はソリタリーキングが快勝。昨年9月、日本テレビ盃以来の勝利を飾った。
福永祐一騎手「メンバー的にペースが速くならないと思ったし、今日の軽い馬場(重)なら先行した方がいいだろうと。逃げ馬(エーシンモアオバー)の2番手はレース前に描いていたポジション。あとはリズムを大事に、仕掛けのタイミングだけを間違いないように気をつけた。エーシンモアオバーを楽に逃がせば怖いし、うしろからも確実に来る。難しい判断だったが、最後まで我慢してくれた」と勝利コメントをした。ソリタリーキングの次走予定は2連覇がかかった日本テレビ盃。
一方、2着に敗れたシビルウォー。4コーナーで若干離され、直線でも動きが鈍かったが、最後は底力を発揮した。内田博幸騎手「久々の実戦と58キロのハンデが影響したのか反応がひと息だった。でもこの一戦を叩かれて次は替わってくるはず」。こちらは史上初の3連覇を目指してブリーダーズゴールドカップへと向かう。
20日メインはオープン馬による盛岡芝1000m戦「北上川ゴムボート川下りレース」。今年の芝戦線はレベルも層も厚くなったが、ここにも適性を求めて好調馬がそろった。このメンバーならレコード更新も十分ありえたが、木曜日まで断続的に激しい雨。当日は回復してもやや重までに止まりそうだ。
芝1000m適性はライトマッスルが一番。昨年、B1から強気に重賞・OROターフスプリントに挑戦。逃げたダイワマックワンの2番手から鮮やかな直線抜け出しを決めて快勝。レコードの0秒3の破格タイムで盛岡芝1000mを駆け抜けた。
しかし、12月の一戦で軽い骨折が判明して5ヶ月の休養され、5月に戦列復帰したが11、9着と凡走。なかなかレース勘を取り戻せなかったが、ここにきてようやく復調気配。今回は好走条件がそろったと言っても過言ではない。
それでも対抗としたのは昨年、OROターフSはA級馬58キロに対し、56キロのアドバンテージ。今回は58キロを背負い、それがどう影響するかで若干不安が残った。
結論はメスナーが本命。中央2勝を芝1600mでマークし、ひと頃は準オープンでも好勝負を演じた。今年4月、1000万下から転入し、ダートでは精彩を欠いたが、芝で動きが一変。移籍3戦目の芝1700m・オープンを完勝。後にかきつばた勝を制したコスモプランタンを完封した。
そのかきつばた賞は3着に敗れたが、明らかに2400mの距離に泣いた。道中、絶好の手応えだったが、直線坂で一杯となってしまった。
今回は芝1000mが舞台。適性はライトマッスルに譲るが、中央芝1200mでも2着1回の実績。距離は芝適性で克服できると見た。
レイクエルフは中央芝短距離で4勝・準オープンから岩手入りした。初戦でいきなり水沢1400m重賞・岩鷲賞へ挑戦。2番手につけたが、3コーナー手前で失速10着。力の要るダートが合わなかった。
今回は適性高い舞台に替わって反撃十分。あとは外から被せられるとモロい面を出す傾向があるが、ラッキーなことに少頭数8頭の大外枠。これならば自分の競馬に撤することができ、ここが本領発揮のしどころ。
ドリームクラフトは岩鷲賞を5馬身差で圧勝。ついに重賞タイトルを手にした。今回は芝に替わるが、中央時代は芝マイル以下をメインに使われて3勝。適性あると思うのだが、気になるのが3走前・芝1700m戦での5着。1着メスナーに0秒6も離された。盛岡芝が向かないのか否か。このレースで判明する。
リビングストンは中央1勝を芝1600mでマーク。転入前は芝短距離を使われていた。岩手初戦は6着だったが、一変の可能性を秘める。
◎(7)メスナー
○(6)ライトマッスル
▲(8)レイクエルフ
△(2)ドリームクラフト
△(5)リビングストン
<お奨めの1頭>
5R ラブバレット
新馬勝ち第一号を芝1000m戦で決め、2戦目は水沢1300mを圧勝。ダートでさらに鋭さを増した。今回の盛岡ダート1200mも問題なし
7月15日・月曜はマーキュリーカップJpnIIIが行われます。予想の前に天候と馬場状態の話から。
空梅雨空梅雨と言われた今年の梅雨ですが、西日本が梅雨明けした今頃になって雨が降り続く様になりました。盛岡も先週の木曜・金曜と比較的強い雨が続き、そのために13日・土曜日の盛岡競馬は芝のレースがダート変更になるような状況に。
14日・日曜は日中は強い雨は降らずコース状態も回復傾向、土曜日の「不良」から「重」になり、後半の方はコースの砂もだいぶ乾いてきたな・・・という印象でした。
しかしこれを書いている日曜夜半は再びの雨になっています。15日・月曜は馬場状態がいくらか悪化した状態からのスタートになるでしょう。
土曜・日曜のレースのタイムを5~6月の盛岡開催と比べるとダートは2秒ほど速め、芝は逆に2秒ほど遅めかなという感じです。
ダートは持ち時計がある馬・重不良が得意な馬が活躍していますね。先の盛岡開催よりかなり速めの決着が多く、例えば春に転入してきて盛岡の経験が少ない馬は、先の盛岡開催での成績があてにならなくなっている例も多いように感じます。
芝はかなりノメる状態のようです。綺麗な芝でこその本格的な芝馬より芝ダ兼用のパワータイプの方が相性が良さそう。月曜の芝レースは後半の7Rと11Rで回復が見込めるにせよ、切れ味で戦うような馬は持ち味が活かせないかも・・・と思っておきたいですね。
●10Rの買い目
馬単(2)=(9)、(2)=(3)、(3)=(9)、(2)=(13)、(2)→(4)、(2)→(7)
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15日(月)、JpnⅢ「第17回マーキュリーカップ」の枠順が確定した。2連覇を狙うシビルウォーは6枠9番。昨年は岩田康誠騎手とコンビを組んで盛岡ダート2000mのレコードを大幅更新。パーソナルラッシュの持つ2分2秒8を0秒7も短縮。2分2秒1の大レコードを樹立した。
昨年は帝王賞4着からの参戦だったが、今年12月2日、ジャパンカップダートからの遠征。レース勘を取り戻しているかが不安だが、帝王賞は残念ながら選モレ。それゆえ乗り込みは万全と見ていい。
今年は現在、主戦ジョッキーの内田博幸騎手で臨むが、どんなパフォーマンスを披露するか。また休み明けの間隙を突いてグランドシチーの逆転あるか。今回もJRA勢優勢は動かないが、首位争いに注目している。
14日(日)メインは盛岡芝1700mを舞台に行われる3歳・地方競馬全国交流「第14回オパールカップ」。今年は大井からヴェリイブライト、船橋からブエラ、メロディアスが参戦する。
まずは昨年のテシオ杯ジュニアグランプリを振り返ってみたい。なぜなら上位3頭がそろって出走するほか、計6頭がエントリー。まさに直結するレースとなった。
逃げたのはマンセイグレネードで3番手にオールマイウェイ。4番手インにセラミックガール、外にメロディアス。1頭置いてハカタドンタクが追走したが、勝負の明暗を分けたのが直線のコース取り。
セラミックガールは迷わず内に突っ込み、一瞬のうちに先頭。メロディアスは人気馬のセオリーである外に進路を取ったが、セラミックガールがメロディアスの追撃を封じて快勝。メロディアスはジワジワと差を詰めたが、わずか0秒1差届かなかった。
ハカタドンタクは外から伸びてきたが、セラミックガールから0秒4差3着。ブエラ6着、オールマイウェイは直線で一杯となって8着に終わった。
あれから10ヶ月の歳月が過ぎ、セラミックガールは岩手に転入。ブエラ、メロディアスは南関東へ移籍。ハカタドンタクは冬場にJRAへ転籍し、3戦を使って里戻りと周辺環境は思った以上に変わっている。
ジュニアグランプリの結果を踏まえた上で主軸はメロディアスに落ち着く。川崎遠征、ローレル賞3着からそのまま船橋へ転籍。未勝利ながら中央へ3度挑戦して6、10、17着。成績は振るわなかったが、3月のミモザ賞(中山芝2000m)では積極的に逃げの手に出た。
ジュニアGPは2着ながら負けてなお強しの一戦。盛岡芝適性はすでに証明済みだし、1枠なら逃げる可能性も高い。2勝目が重賞制覇となるか。
オールマイウェイは思い切って狙ってみた。ジュニアGPは8着だったが、今年は芝をにらんでローテーションを組み、休み明け2戦目のトライアル・はまなす賞0秒1差3着。メンバー最速タイの上がりを披露し、以降に期待を抱かせるに十分の内容だった。
はまなす賞後はオパールカップ1本に絞って乗り込まれ、最終追い切りでも抜群の反応。デビュー芝1000m戦で58秒9の破格タイムをマークした逸材が、秘めた素質を開花させる。
ハカタドンタクはJRA移籍効果が絶大。追い込み一辺倒から脱却して先行策でやまびこ賞、はまなす賞と重賞2連勝を飾った。前走・ダイヤモンドカップは2着だったが、これは連闘の疲れも出た印象。元々、盛岡芝で好成績を収め、ターフ王の座を極めるべく自信の登場。
シルバーストリークはジュニアGP不出走だが、芝でそれ以上の実績。JRA札幌・コスモス賞4着、中山芝1800m・500万下0秒3差4着、そしてミモザ賞でメロディアスに先着7着。優勝の資格十分の足跡を誇っている。あとはトリッキーな盛岡芝をどう克服するかだけ。
あとは芝は初めてだが、大井重賞・ハイセイコー記念2着ヴェリイブライト、今季精彩を欠いているが、昨年のジュニアGP覇者セラミックガールも復活を狙って虎視眈々。
◎(1)メロディアス
○(12)オールマイウェイ
▲(3)ハカタドンタク
△(4)シルバーストリーク
△(6)ヴェリイブライト
△(11)セラミックガール
<お奨めの1頭>
11R イマジンジョン
岩手転入後、土付かずの7連勝中。これがすべてを物語っている。昇級戦も問題にせず、自身の連勝を伸ばすのみ