
先週は3歳馬による「第1回ハヤテスプリント」、芝交流「第14回オパールカップ」が行われ、それぞれリュウノタケシツウ、ハカタドンタクが優勝。そして今週28日は3歳牝馬による岩手版オークス「第27回ひまわり賞」。これは今の3歳戦線の充実差を如実に物語っている。選択肢が増えるのは基本歓迎。適性が何よりも大事だからだ。
今年のひまわり賞はほぼ三つ巴模様と見ていいだろう。ウイナーカップ優勝で重賞ウイナーの仲間入りしたコウギョウデジタル、菊花賞馬ソングオブウインド産駒のラブソング。そして中央未勝利から3連勝を飾り、格下から挑戦するボンジュールノゾミ。3頭とも個性が違い、2000mの距離も大きく影響しそうで非常に興味深い一戦となった。
コウギョウデジタルは昨年9月デビュー。3戦2着2回から2連勝を飾り、プリンセスカップ12着、金杯5着でシーズン終了。今季は牝馬特別・あやめ賞から始動。明らかに仕上がり途上で7着に終わったが、一度叩かれて反応が一変。牝馬交流・留守杯日高賞で岩手最先着3着に善戦した。
続いて初の芝・はまなす賞へ駒を進め、ハカタドンタクのタイム差なし2着。父アグネスデジタルの血を受け継いで芝ダート兼用のタイプを証明した。
岩手ダービー・ダイヤモンドカップは守備範囲を超えた2000mが舞台だったため6着に沈んだが、3コーナーで一旦先頭に立って見せ場。リュウノタケシツウがレースを引っ張り、2000m戦にしては思った以上に流れが速くなったが、これが貴重な経験となった。
そして前走はベストの水沢1400m・ウイナーカップで2番手追走から4角先頭。そのまま押し切って待望の重賞制覇を果たした。
実績はメンバー中一番。あとは2000mへの対応に尽きるが、ダイヤモンドCでメドは十分に立った。うまく折り合いをつけて重賞2勝目に王手をかけた。
ラブソングはハイレベル北海道で3勝。その片りんは冬休み明け初戦の1着で披露してあやめ賞はクビ差2着。最優秀2歳馬ブリリアントロビン相手に互角の勝負を演じた。
春の大目標だった留守杯日高賞は案外の7着に終わったが、これは407キロまで落ちた体重の影響。元々、神経質なタイプで飼い葉食いが細く調整が非常に難しい。それがモロに出た感じだった。
以降は調整に細心の注意を払いながらレースを使い重賞3戦連続で4着。ダイヤモンドカップではコウギョウデジタルに0秒9先着して4着を確保した。前走・ウイナーカップ4着は適性の差。門別1800mで1勝マークしていることも強調できる材料だ。
ボンジュールノゾミは中央5戦0勝からアッサリ3連勝。いずれもワンサイドで決めてきた。現在は3歳C1条件。牝馬同士とはいえ、いきなり3歳一線級相手は苦しいと見るのが妥当だろうが、通用する裏づけは十分にある。
それは前走、盛岡ダート1400mの走破タイム1分26秒8。これは古馬オープンにも匹敵するもので昨年、ミキノウインクがまったく同じタイムで勝った後、ひまわり賞を圧勝した。
今年のひまわり賞のメンバーは昨年より一枚上だが、それでもお釣りがきる前走タイム。首位の資格を間違いなく備えている。
以上の三つ巴と見るが、割って入るとすればシルバーストリーク。転入初戦のオパールカップは4着止まり。後方から差を詰めただけに終わったが、北海道、南関東で強豪相手と戦ってきた実績は軽視できない。本質的には芝がベストだろうが、ダートも問題なくこなす。
◎(5)コウギョウデジタル
○(10)ラブソング
▲(6)ボンジュールノゾミ
△(2)シルバーストリーク
<お奨めの1頭>
7R ヤマタケハーディ
ここ2戦の強さは本物。実戦を叩かれながら素質が開花したと解釈していいだろう。迷わず主軸視
現在、岩手競馬の短距離路線が充実している。特に芝1000m戦は毎回、迫力満点のレースが続出。しかも今年は特別だけではなく一般レースでも実施され、これも重賞・OROターフスプリントの創設効果(今年で3回目)と見ている。
OROターフスプリントの道は5月27日、「石桜杯」(C1:優勝・ライフハッカー)を皮切りに、7月27日メイン「姫神賞」(B2)→9月23日、「FM岩手杯」(B1)→10月14日、ハーベストカップ(オープン)。そして最強スプリンター決定戦=10月26日、「第3回OROターフスプリント」へと続く。
その意味でも今回の「姫神賞」は目が離せない一戦となったし、実際、有力候補の1頭トートアフィシオンが出走する。
トートアフィシオンは昨年9月、中央2戦0勝から転入。最下級C2から4勝をマークしてC1でシーズンを終了。芝1000m・五葉山賞を優勝した。
今季はB2へ昇級したが、適性を重視して短距離路線1本に絞って出走。2勝2着1回3着1回とすべて馬券対象。圧巻は前々走、格下から挑戦したB1・芝1000m戦だった。
例によって短距離のスペシャリストが顔をそろえたが、スタート直後から後続を離して一人旅。直線を向いてもスピードは衰えず58秒0の破格タイムで駆け抜けた。このタイムはコースレコードに0秒2差というだけではなく、昨年のOROターフスプリントを優勝したライトマッスル=58秒1を上回るもの。
元々、天性のスピードに定評があったが、これほどのタイムをマークしたのにはビックリ。父サクラバクシンオーの素質が一気に開花した瞬間となった。しかも今回は自己の条件B2。勝つお膳立てはほぼ整った。
とはいえ死角がない訳ではない。サクラバクシンオー自身がそうだったように重馬場になって持てる能力を発揮できるかどうか。おそらくだが、時計がかかる芝なら持ち味半減。
依然、岩手は梅雨明け宣言が出されず、ずっと雨が続いている。それによって芝はかなりの水が含んだ状態で当日までに回復するか不安。トートアフィシオンが負けるとしたら重馬場に泣いたときだろう。
ソヴリンは520キロ前後の大型馬で距離もこなすが、短距離がベスト。特にハイペース模様になった場合は豪快なマクリを披露する。その典型が3走前のジューンカップ(芝1700m)。道中、後方2番手を追走し、直線大外一気を決めた。また昨年の姫神賞でもメンバー最速の上がりで快勝。随一の決め手を誇る。
不安はトートアフィシオンが楽に逃げ、先行競馬となったとき。他の有力馬が2着狙いに徹してペースが落ち着くと切れが不発に終わるケースもある。
シーグランディは昨年までA級格付け。冬場に名古屋へ転籍して4戦を経て再転入。B2へ降格してメンバーが大幅に弱化。2着4回3着2回と抜群の安定感を誇っている。その反面、詰めの甘さがつきまとい依然未勝利。最後の爆発力がほしいところ。
ビュレットライナーはサンデーサイレンス産駒。現役では園田のダークドーンと2頭のみとなったが、今季すでに3勝。11歳馬だが、まったく衰えを見せていない。
トートアフィシオンとの直接対決で4着。今回と同じ芝1000mが舞台だったが、1秒2差4着に完敗した。これをどう評価だが、深追いしたとも解釈できる一戦。ぴったり折り合いをつければ2着争いに参加できるはず。
ビジュアルサポートは芝1000mは未経験だが、盛岡芝4戦2勝と適性はまったく問題ない。1枠を引き当て、包まれない展開に持ち込めれば好走の可能性は十分にある。
◎(6)トートアフィシオン
○(10)ソヴリン
▲(7)シーグランディ
△(4)ビュレットライナー
△(1)ビジュアルサポート
<お奨めの1頭>
5R アメリカンアイドル
C2スタートとメンバーに恵まれて2戦とも圧勝。スピードが冴え渡っている。今回は1400mへ距離延長だが、絶対能力が違う
山本聡哉騎手の地方競馬通算500勝達成が近づいています。日曜終了時点で496勝、あと4勝。後はいつ達成するか?の時間の問題という段階です。
山本聡哉騎手は山本三兄弟の真ん中にあたります。05年デビュー、最初の3年ほどは勝ち星に恵まれませんでしたが3年ほど前から急成長し始め、昨年はシーズン144勝を挙げリーディング2位に輝きました。デビューしてから5年間の勝ち星が150勝だった彼ですから昨年の伸びがいかに凄いか?が分かっていただけると思います。
若手の注目株・・・どころかもはや岩手になくてはならない騎手の一員になりました。なかなか勝てなかった重賞も6月の早池峰賞で制したし、あとはどんどん勝ち星を伸ばしていってほしいもの。500勝達成が待ち遠しいですね。
山本聡哉騎手には期待したい事が二つあります。ひとつは山本三兄弟のそろい踏み。兄・山本政聡騎手も岩手で騎乗していますが一番下の弟・山本聡紀騎手は船橋の所属。なかなか三兄弟で揃って騎乗するチャンスがありません。
岩手でも三兄弟が同じレースで戦うところを見たいという人は多くて、例えば一昨年実施した「東北ジョッキーズ」のような東北生まれの騎手を招待するレースを作って聡紀騎手を呼ぼう・・・なんていう声もあります。そんな話が実現したら面白いでしょうね。
もうひとつはそろそろ行われるSJT、ワールドスーパージョッキーズシリーズの地方競馬予選です。昨年の出場騎手決定の頃はリーディング3位で本戦にもワイルドカードにも出る事ができませんでしたが、今年は逆に、今のままでもワイルドカード出場濃厚、場合によっては本戦の方に・・・というポジション。騎手対抗戦ものでは高知の新人王争覇戦を優勝している山本聡哉騎手ですし、全国の騎手の戦いの中に乗り込んでいくのは楽しみでしょう。理想は山本聡哉騎手がワイルドカードを制し、岩手から本戦に2人出場することですが・・・。
●10Rの買い目
馬単(5)=(1)、(5)=(8)、(1)=(8)、(5)→(7)、(5)→(9)
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21日メインは今年から重賞へ格上げされたオープン牝馬「第14回フェアリーカップ」。盛岡ダート1800mを舞台に争われ、1、2着馬はビューチフル・ドリーマーカップの優先出走権を獲得できる。
最も気になるのはマイネヴィントの近況。昨年、中央1勝、名古屋1勝・A3から転入。B2格付けでクラスにも恵まれて、いきなり3連勝をマーク。開業したばかりの菅原勲厩舎に初勝利をプレゼントした。
その後も成長を続け、B1在籍からフェアリーカップへ挑戦。2着ダイメイジュエリーに6馬身差をつけて圧勝。これまた初特別制覇を厩舎にもたらし、2500m重賞・北上川大賞典、さらにはグランプリレース・桐花賞でも2着に善戦。以上の結果から最優秀牝馬の栄誉も獲得した。
今季始動は4月15日だったが、馬体重を大きく減らしてマイナス17キロ。結果も振るわず10頭立て8着に終わり、以降も6、11着。まだ本来のシャープさを取り戻していない。
菅原勲調教師に話を聞いた。「春当事に比べると徐々に良くはなっていますし、体重も増加していますが、昨年の迫力は取り戻していない。まだ気が入っていない感じです。あまり強気なことは言えませんが、今回は牝馬同士でメンバーが甘くなっているのは確か。復活のきっかけをつかんでほしいとの思いで出走させます」
中心は南関東から里戻り初戦のミキノウインク。昨年、中央未勝利から転入。最高8着で獲得賞金がなく最下級3歳C2から再スタート。当時、岩手で期間限定騎乗中の上田健人騎手とコンビを組んで2戦2着後、3戦目に初勝利マーク。以降は村上忍騎手に乗り替わり連勝。
3歳C1を勝ち上がったばかりで岩手版オークス・ひまわり賞挑戦だったが、1秒8差の大差をつけて圧勝。驚異の成長力を披露した。続いて牝馬交流ビューチフル・ドリーマーカップは北海道(当時)所属サクラサクラサクラの5着。門別遠征・ステイヤーズカップ11着後、大井へ転籍。かの地でも2連勝をマークした。
その後は白星こそないもののB3・C1戦2着、前走・B3戦0秒4差4着。戦力になることを証明したが、フェアリーカップ、ビューチフル・ドリーマーカップを狙って里帰り。中間に2本の追い切りを消化して万全の態勢で臨む。
激戦区・南関東で揉まれてきたこともさることながら成長続ける4歳馬。盛岡コースも3度経験して2勝2着1回。ダート2000mを圧勝したことなど勝てる条件がほぼそろった。
マイネルナロッサは今年6月、中央1000万下から岩手入り。福島ダート1700m、船橋の地方交流(B2・B3 1800m)でそれぞれ1勝をマークした。
転入初戦は6着に終わったが、2戦目は逃げて2着、前走・3戦目は2番手から3角先頭から粘って2着。牡馬A級を相手に連続2着。すでにオープンでも通用を証明済みが心強い。
カーリーネイトは目下2連勝中。いかにB1条件だったとはいえ、勢いは見逃せない。A級馬56キロに対し、54キロのアドバンテージも魅力。昨年のマイネヴィントが54キロで優勝したことを考えれば上位を争う資格は十分にある。
コンプリートは中央1勝から移籍2戦目の水沢マイル重賞・赤松杯を逃げ切って快勝。好配当を演出した。その後は凡走を繰り返しているが、これは逃げの手に出れず仕方なしの結果。今回は絶好枠を引き当てたのも強運。同型が多くマークはきつそうだが、4コーナーまで気分良く逃げれれば赤松杯の再現まで。
サダチカガーベラは今季未勝利だが、すべて入着を果たし2着3回。持ち味は直線のシャープな伸び。エンジンの掛かりが遅いタイプで届かないケースも多いが、ハイペースになったら出番。距離1800mも合い、軽視できない。
◎(6)ミキノウインク
○(4)マイネルナロッサ
▲(11)マイネヴィント
△(9)カーリーネイト
△(1)コンプリート
△(5)サダチカガーベラ
<お奨めの1頭>
1R フェスティヴショウ
岩手初戦で気難しい面をのぞかせたが、2戦目はシャドーロール着用効果が絶大。破格のタイムで圧勝した。これで弾みついたのは間違いない
前週15日(月祝)、盛岡ダート2000mを舞台に行われたJpnⅢ「第17回マーキュリーカップ」はソリタリーキングが快勝。昨年9月、日本テレビ盃以来の勝利を飾った。
福永祐一騎手「メンバー的にペースが速くならないと思ったし、今日の軽い馬場(重)なら先行した方がいいだろうと。逃げ馬(エーシンモアオバー)の2番手はレース前に描いていたポジション。あとはリズムを大事に、仕掛けのタイミングだけを間違いないように気をつけた。エーシンモアオバーを楽に逃がせば怖いし、うしろからも確実に来る。難しい判断だったが、最後まで我慢してくれた」と勝利コメントをした。ソリタリーキングの次走予定は2連覇がかかった日本テレビ盃。
一方、2着に敗れたシビルウォー。4コーナーで若干離され、直線でも動きが鈍かったが、最後は底力を発揮した。内田博幸騎手「久々の実戦と58キロのハンデが影響したのか反応がひと息だった。でもこの一戦を叩かれて次は替わってくるはず」。こちらは史上初の3連覇を目指してブリーダーズゴールドカップへと向かう。
20日メインはオープン馬による盛岡芝1000m戦「北上川ゴムボート川下りレース」。今年の芝戦線はレベルも層も厚くなったが、ここにも適性を求めて好調馬がそろった。このメンバーならレコード更新も十分ありえたが、木曜日まで断続的に激しい雨。当日は回復してもやや重までに止まりそうだ。
芝1000m適性はライトマッスルが一番。昨年、B1から強気に重賞・OROターフスプリントに挑戦。逃げたダイワマックワンの2番手から鮮やかな直線抜け出しを決めて快勝。レコードの0秒3の破格タイムで盛岡芝1000mを駆け抜けた。
しかし、12月の一戦で軽い骨折が判明して5ヶ月の休養され、5月に戦列復帰したが11、9着と凡走。なかなかレース勘を取り戻せなかったが、ここにきてようやく復調気配。今回は好走条件がそろったと言っても過言ではない。
それでも対抗としたのは昨年、OROターフSはA級馬58キロに対し、56キロのアドバンテージ。今回は58キロを背負い、それがどう影響するかで若干不安が残った。
結論はメスナーが本命。中央2勝を芝1600mでマークし、ひと頃は準オープンでも好勝負を演じた。今年4月、1000万下から転入し、ダートでは精彩を欠いたが、芝で動きが一変。移籍3戦目の芝1700m・オープンを完勝。後にかきつばた勝を制したコスモプランタンを完封した。
そのかきつばた賞は3着に敗れたが、明らかに2400mの距離に泣いた。道中、絶好の手応えだったが、直線坂で一杯となってしまった。
今回は芝1000mが舞台。適性はライトマッスルに譲るが、中央芝1200mでも2着1回の実績。距離は芝適性で克服できると見た。
レイクエルフは中央芝短距離で4勝・準オープンから岩手入りした。初戦でいきなり水沢1400m重賞・岩鷲賞へ挑戦。2番手につけたが、3コーナー手前で失速10着。力の要るダートが合わなかった。
今回は適性高い舞台に替わって反撃十分。あとは外から被せられるとモロい面を出す傾向があるが、ラッキーなことに少頭数8頭の大外枠。これならば自分の競馬に撤することができ、ここが本領発揮のしどころ。
ドリームクラフトは岩鷲賞を5馬身差で圧勝。ついに重賞タイトルを手にした。今回は芝に替わるが、中央時代は芝マイル以下をメインに使われて3勝。適性あると思うのだが、気になるのが3走前・芝1700m戦での5着。1着メスナーに0秒6も離された。盛岡芝が向かないのか否か。このレースで判明する。
リビングストンは中央1勝を芝1600mでマーク。転入前は芝短距離を使われていた。岩手初戦は6着だったが、一変の可能性を秘める。
◎(7)メスナー
○(6)ライトマッスル
▲(8)レイクエルフ
△(2)ドリームクラフト
△(5)リビングストン
<お奨めの1頭>
5R ラブバレット
新馬勝ち第一号を芝1000m戦で決め、2戦目は水沢1300mを圧勝。ダートでさらに鋭さを増した。今回の盛岡ダート1200mも問題なし