先週から舞台が盛岡から水沢に替わったが、波乱に次ぐ波乱。開催替わりは荒れるとよく言われるが、まさに高配当の嵐が吹き荒れた。特に顕著だったのが逃げ馬と直線で内に進路を取った馬たちの活躍。多少、いや、かなりハイペースで逃げても直線でもうひと伸びをするケースが目についた。
ただ中間に雨が降り、ある程度は乾くとしても先週と同じ傾向になるのか。申し訳ないが、これは実際のレースを見ないことには判断つきかねるので、まずは馬場傾向をしっかりと把握してほしい。それは自分にも言い聞かせている。
22日メインはオープン馬による水沢1400m戦「ハクサンチドリレース」。大きなファクターとなるのは開催替わりと1400m適性。またA級在籍馬は58キロ、B1以下は56キロ(牝馬は2キロ減)。これも影響は少なくないはずだ。
距離適性、実績など総合力で一歩リードはスーパーワシントン。休み明け初戦を快勝し、赤松杯2着、シアンモア記念5着。まったく崩れを知らず、前走・早池峰賞を圧勝。10歳にしてついに悲願の重賞タイトルを手に入れた。
今回の水沢1400mも2度使われて昨年の重賞・岩鷲賞で3着確保と実績も申し分ない。加えて緩急自在の戦法を採れるのが最大の強み。ハイペースでも流れ落ち着いても対応でき、軸はスーパーワシントンに落ち着く。
カギを握るのは新参エーシンブラン。前走・シアンモア記念は笠松から参戦して9着。結果だけを見ると実力不足と思ってしまうが、コンプリートと競り合って前半35秒2の超ハイペースを作った張本人。大敗も仕方なしだった。レースを使ったあと、そのまま岩手へ残って転入した。
過去実績は申し分ない。中央デビュー2戦を勝ち上がり、新潟2歳ステークス4着。3歳時に兵庫チャンピオンシップ(JpnⅡ・園田1870m)で重賞制覇を果たした。
その後、園田へ転籍して1400m戦で1勝。名古屋でも1400m・名古屋記念で3着などの実績を誇る。あとは水沢コースが合うかどうかだが、アッサリ首位か凡走かの極端なケースが考えられる。
ギシアラバストロは順調に使い込めないのが痛いが、今季は短距離に照準を絞ってローテーションを組んで連続3着。前々走では同じ1400m・オープン戦で3着を確保した。B1在籍ゆえ2キロのハンデさもあり、底力でアッサリのシーンまで。
コンプリートは転入2戦目の水沢マイル重賞・赤松杯を見事逃げ切った。前後で大敗を喫しているが、これは逃げ馬の宿命。今度も先行馬がそろって楽な競馬はできないが、先手さえ取れれば好勝負に持ち込める。
マイネルレーサーは堅実な差し脚が武器。A級入り後はなかなか勝てず、1400mに活路を求めてきた。ただ白星こそないが、5戦2着2回のほかもすべて入着。ハイペース必至なら台頭も十分ありえる。
ティムガッドは同型との折り合いがポイントだが、早池峰賞では果敢に逃げて4着に粘った。水沢1400mが微妙だが、先手さえ取れれば粘り切るシーンまで。
◎(10)スーパーワシントン
○(9)エーシンブラン
▲(1)ギシアラバストロ
△(7)コンプリート
△(5)マイネルレーサー
△(4)ティムガッド
<お奨めの1頭>
6R ベルモントオメガ
岩手C2スタートと格付けに恵まれて初戦を圧勝。南関東7勝の底力を見せつけた。同じく転入戦を快勝メイショウグレイトと一点勝負 5-7
先週のこのブログで「開催が変わってからもしばらく荒れる傾向が続くと思う」と書いたのですが、現実はそれ以上・・・でした。
水沢に移った初日の15日・土曜日は最初の4レースこそわりと平穏だったものの第5Rで3連単84万の大波乱になった後は万馬券が連続。土曜日は3連単万馬券6本、うち4本が10万円を超える大荒れの一日に。
16日・日曜はそれに輪をかけて荒れる事になりました。第1Rから3連単万馬券になってしまうともう止まらず、16日は全12レース中9レースが3連単万馬券、うち2本が30万円を超えました。
という事で土曜・日曜の23レースで計15本の3連単万馬券、馬単・馬複などを合わせるとのべ28本の万馬券が飛び出しました。数えてみるとびっくりしますね。ここ何年かでここまで荒れた記憶はちょっと思い出せません。
原因は前残り・・・というか差し届かない馬場状態にあります。必ずしも逃げ一手で決まるわけではなく先行勢同士でやりあってその中で順位が変わる事もあるのですが、そこでやりあおうがどうしようが差し馬が届かない。唯一届くパターンは内に潜り込んで我慢しきった場合のみ。
とんでもない低人気の馬がポンと上位に飛び込んでくるのは、"道中でいい位置が巡ってくるかどうか"が本当に運次第で、いわば"当たり"をひいた馬が流れ込んできてしまうからなんですよね。予想者泣かせの馬場状態です。
ただし基本的には先行有利という状況であり、月曜メインの「よこて全国線香花火レース」も先行馬中心に予想していくのがあくまでもベターでしょう。
そこで本命は(3)ラッキーサンライズとしました。盛岡での2戦は一応掲示板圏内とはいえタイム差は離されていた同馬。これは直線長い盛岡のコース形態が合わなかったという印象がありました。実際、春の水沢戦では引っ張り気味に押し上げていって先行馬と競り合う様なシーンもあり、水沢ならこの馬の持ち味が活きる様に思えます。
あとは他馬の出方次第・・・となりますが、今回のメンバーなら競り合うとしても1頭か2頭、この馬が番手あるいはハナも獲れそう。ラッキーサンライズが一番戦いやすく、そして計算しやすい存在と考えていいでしょう。
対抗は思いきって(5)ボタモチ。南関時代のこの馬は好位~中団あたりで戦っていました。9頭立てのここなら極端に後ろにはならないだろうし先行も十分可能な計算。鞍上のセレクトもある程度前へ、の狙いがあると見ます。
B1級で連続好走している(8)コパノツイテルは三番手評価。前走の5着は1000mという点で度外視、二走前あるいは三走前のイメージで見直すべきですが、小回りコースはそれほど得意ではない印象があるのが気がかり。二走前のように前に行ければいいですが、ちょっと後手を踏んだりすれば苦しい戦いを強いられる可能性もあると思っておきたい。
ヒモは穴っぽく狙って(7)エクセラン、(2)ベルモントダイヤ。どういう出方をするか・できるかが計算しづらく強気に狙うのはまだ不安ですが、ある程度前に行けるのなら、そして距離への不安も少ないのなら、この土・日によく起きた"いい位置取りを獲った馬が流れ込む"パターンをこの二頭が演じないとは限りません。今の馬場はできる限り手広く押さえておいた方がいいはずです。
●10Rの買い目
馬単(3)=(5)、(3)=(8)、(3)=(7)、(3)=(2)
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昨年、好評を博した『ジョッキーズチームマッチ』が今年も実施することが発表された。昨年同様、JpnⅢ・マーキュリーカップ当日の7月15日。
出場チームはJRA所属4名、地方代表4名、そして岩手勢4名の計12名。チームごとの総合ポイントで争われ、昨年は地元『Team IWATE』が見事逆転優勝した。
出場ジョッキーは『Team IWATE』はリーディング上位4名(第4回水沢競馬終了時)、『Team JAPAN』(地方代表)、『Team JRA』は7月4日に発表されますので、楽しみにしてください。
そして今回、ジョッキーズチームマッチ実施に向け、非常に楽しみな募集が発表された。『Team JRA』ジョッキー服のデザインを広く応募するという。締め切りは6月25日(火)。詳しくは岩手競馬公式ホームページをご覧になってほしいが、いいデザインがあった際には是非、応募してください。
16日(日)メインはB1級馬による水沢1600m戦「ねむの木賞」。格、距離適性、展開、そして調子などあらゆる角度から入れ、逆に難解な一戦となった。
主軸はグランドバイオとした。中央1勝、南関東4勝。A3からの転入で初戦で豪快なまくりを披露してタイム差なし2着。2戦目は5着に凡走したが、特別・エイプリルカップ、メイカップとB2特別を連勝。格の力をマザマザと見せつけた。
前々走2着、前走4着と足踏み続いたが、前走は前半で置かれすぎて直線追い込んでも届かなかったもの。評価ダウンにはならない。何よりも魅力は自在の脚質。自力で抜け出しを決める。
サーストンサブリナは開幕2連勝を飾ったが、ここ3戦4、6、3着。結果だけを見ると調子下降とも受け取れるが、3走前4着はリュウノヒーローの執ようなマークに遭ったため。続く2戦は盛岡が合わなかったとも解釈でき、ある程度は敗因が読める。
今度から舞台が3勝マークの水沢に替わり、今回に限れば揉まれない外枠は好材料と判断。折り合いをつけて上位争いに参加する。
ユウキタカラオーは未勝利ながら2着3回。徐々に本来のシャープさを取り戻しているのは確か。メンバー構成的に速い流れも予測でき、そうなればしめたもの。豪快なまくりで今季初勝利のシーンまで。
サダチカガーベラは今年も無類の堅実ぶりを発揮。今季は一度も電光掲示板から外れたことがない。反面、最後の詰めが甘く勝ち星を逃がしているが、反応の鋭さは水沢コース。不良馬場が理想だが、時計かかる馬場でも水沢なら人気以上の結果を出すタイプだ。
ヒシウィンザーは中央3勝、南関東B1からの転入。多少、ズブい面があり転入2戦は4、3着だったが、距離1800mへ延長された前走を快勝。これで弾みがついた。あとはマイル競馬に対応できるかだけ。
◎(7)グランドバイオ
○(10)サーストンサブリナ
▲(1)ユウキタカラオー
△(9)サダチカガーベラ
△(5)ヒシウィンザー
<お奨めの1頭>
11R ミウラリチャード
さすが中央1000万下からの転入。下級条件では実力が違うとばかり、2戦目から圧巻の6連勝中。B2昇級も問題とは思えず、追いかける一手
15日(土)メインはB1級二組・水沢1600m戦「あまちゃん北三陸高校レース」。現在、NHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」が好評を博し、舞台となった久慈市にはゴールデンウィークなどで多くの観光客が訪れた。
北三陸高校はあまちゃんが通う架空の高校だが、実際のモデルがあるともっぱらの噂。深くは追求しないが、『南部もぐり』を実際に教えているらしい。
本題に入る。出走9頭がすべて前走着外。これが「あまちゃんレース」の難解さを象徴している。加えて今週からコースが替わって舞台は水沢。不確定要素が多く、波乱の可能性も十分にある。
バルパライソトートは前走からB1へ昇格。相手も強かったが、それ以上に展開が厳しかった。逃げたシャークの2番手をキープしたが、外からヤマニンノワゼットにずっと馬体を併せられたため息の抜けない流れ。それが最大の敗因だったと見て間違いない。
今回は揉まれない外枠を引き当てたのも好材料だし、B1とはいえメンバーが楽。他が順調さを欠いており、絶好の勝機。
キングサーベルは昨年終盤に2連勝を飾って南関東へ転籍したが、2戦とも二ケタ着順に終わって再転入。当初は馬体の張りもひと息だったが、徐々に上昇気配。前走は10着に終わったが、芝1000mが合わなかっただけで度外視。ソロソロ自慢の切れを発揮したいところだ。
オーバーザレインボは中央0勝、南関東1勝・C2から転入。B1編入は微妙だったが、初戦5着ながら4角で一旦2番手に進出して見せ場。前走は後方から差を詰めただけに終わったが、小回り水沢に替わったのは好材料。
中央で2着1回をダート1400m(中山)でマークし、大井1勝は1200m戦ならマイル克服は十分可能だろう。
ウイントゥヘヴンも軌道に乗れないクチだが、コース広い盛岡より水沢向き。守備範囲もマイルまでと今回の条件は歓迎。ソロソロ一発を狙いたい。
カーリーネイトは2戦凡走したが、前々走は距離が長すぎたし、前走は自分の競馬ができなかった。折り合いがカギだが、4走前の水沢1600m戦でハンターの0秒1差3着。巻き返しに転じて不思議はない。
◎(9)バルパライソトート
○(3)キングサーベル
▲(7)オーバーザレインボ
△(6)ウイントゥヘヴン
△(4)カーリーネイト
△(8)モンセルバン
<お奨めの1頭>
9R エーシンアリデッド
パワー勝負に全能力を発揮。前走がその典型で、完勝で弾みもついた。コース替わりも問題なく2連勝濃厚
3開催・6週にわたって行われた春の盛岡開催も今日が最終日。次開催からは水沢競馬場に移っての岩手競馬となります。
今回の盛岡競馬は、正直に言って予想がものすごく難しかった。4月にコースの砂を入れ替えた影響で毎週・毎日、まさに日替わりでコースの傾向が変わっていたのがその要因だったと思います。
こういう時って開催が変わってからもしばらく荒れる傾向が続くと思うんですよね。最近の盛岡は基本的に非力な馬に不利なコースでしたから、今はむしろ盛岡よりも軽めな水沢になって、盛岡で力を出せなかった馬が復活してくるんじゃないか。来週からの水沢競馬も、最初は「荒れる」と踏んで挑んでいただければと思います。
●10Rの買い目
馬単(1)=(5)、(1)=(7)、(1)=(6)、(1)→(9)
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