31日(木)メインはファン投票によって出走馬が決定する「第35回桐花賞」(水沢2000m)。
今年の顔といえば3歳馬マヨノエンゼル。ファン投票でも2位・トキワノマツカゼに倍近くの差をつけ、断然の支持を集め、堂々1位に選出された。
岩手3歳クラシック二冠を制し、古馬重特・すずらん賞、青藍賞も優勝。9月時点ですでに岩手のトップに君臨し、南部杯でも地方最先着6着に善戦した。
北上川大賞典以降は足踏み状態を続けているが、その北上川大賞典は超スローの流れに落とされ、珍しく折り合いを欠いて3着。
三冠を狙った不来方賞はグレードアップの逃げ切りに屈したが、水沢2000mを2分7秒7で駆け抜けたのだから仕方なし。勝った相手を誉めるべきで負けてなお強しだった。
また前走・白嶺賞3着はトキワノマツカゼが、一か八かの逃げの手に出て絶妙のペースに持ち込まれたから。マヨノエンゼル自身は上がり37秒1をマークし、これは展開のアヤと見て間違いない。
今回はエイシンイッパツがレースを引っ張り、ペースが遅くなることはまず考えられない。これまでゴールドマインとの直接対決は1勝1敗の五分だが、今日こそ雌雄を決着させ、年度代表馬の座へまっしぐらだ。
ゴールドマインの最大強みはどんな競馬にも対応できること。2500mの長丁場・北上川大賞典でも後方でしっかり折り合いがつき、追い出してから鋭く反応。続く栗駒賞では距離が1400mへ一気短縮されてが、好位3番手キープからアッサリ抜け出して完勝。自在脚が冴え渡っている。
前走、白嶺賞4着はマヨノエンゼルをマークする形でレースを進めたため。それでもマヨノエンゼルとはハナ差の3、4着でまだ勝負付けは済んでいない。
ひとつ気になったのが馬体の張りと気ヅヤが落ちていたことだが、厩舎サイドも意識して中間はリフレッシュに専念。ここにきて回復が著しく、満足のいく状態で臨めそうだ。
エイシンイッパツが快進撃を続けている。前々走は水沢1800mレコードを23年ぶりに更新し、それを含めて目下3連勝中。自慢のスピードが冴え渡っている。
ベストは中央時代、そして岩手の成績どおり1800mだろうが、同型ジュリアが回避して楽に先手取れることは間違いなし。マイペースなら2000mもギリギリ我慢できるし、今の馬場は大歓迎のタイプだ。
最大の惑星馬となるのがコアレスレーサーだ。中央1勝から8月に転入後、すべて余裕を残して完勝。スケールの違いを見せつけている。もしかすると2、3番人気なる可能性も高い。
それでも△評価としたのはB2条件からいきなりオープン相手で、これまでどおりのレースができるかどうか不安だったから。仮にここも突破できれば、まさにミラクル。個人的にはアッと驚く激走を期待しているが。
あと怖いのはヒカルメイオー。マーキュリーC6着後、燃え尽き症候群に陥っていたが、ようやく復調の兆しがハッキリ。白嶺賞でも巧みなレース運びで2着を確保し、有力馬がもたつけば連対の可能性も十分にある。
◎(3)マヨノエンゼル
○(1)ゴールドマイン
▲(9)エイシンイッパツ
△(7)コアレスレーサー
△(4)ヒカルメイオー
3連単は3、1、9の3頭ボックスが本線。あとは3を1着固定に1、9、7流し
馬複は 1-3、3-9、3-7、3-4
<お奨めの1頭>
6レース ヴィーナスゴスペル
水沢コースへ替わって5戦4勝2着1回。唯一の2着は大器アドマイヤホーム相手では仕方なく、ここは連勝もらった
30日(水)メイン9レースはC1級「かまくら賞」(水沢1400m)。このレースも54キロから58キロまでハンデ差がばらつき、それも加味して馬券検討が必要だ。
結論から言うとトーセンスプライト◎。特別2戦とも2着だったが、まずは2度の敗戦を分析から始めてみたい。
錦秋湖賞は初の1800mを意識して追い出しをギリギリまで我慢。絶好の2番手から直線入り口で先頭。満を持してスパートをかけたが、インの経済コースを進んで直線で外に持ち出したデルマジュピターが強襲。2頭の叩き合いの末、0.2秒差で敗れた。
続くはまゆり賞は距離がマイルへ短縮なら、巻き返し必至だろうと再び1番人気。逃げたポイントプリムの2番手を追走し、いつでも抜け出せる態勢を採った。
おそらく4コーナーまでは鞍上・山本聡哉騎手のイメージどおりだったに違いない。ところがポイントプリムの脚は鈍るどころか、さらに加速。トーセンスプライトをジワジワと突き放して4馬身差。
2着トーセンスプライト、3着イシノイングランドの差が9馬身もあり、ひとまず面目を保ったが、一方で最後の詰めが甘いことも露呈。正直、物足りなさが残った。
そして今回、かまくら賞。またもや足元をすくわれる可能性も高いが、ラッキーなことに当面の敵オーログランデ、ツキミデイッパイが58キロの負担重量に対し、トーセンスプライトは56キロ。加えて1400mへ距離短縮も有利に運ぶはずで、今度こそ負けられない一戦となった。
逆転筆頭はオーログランデ。中央3戦0勝から北海道へ移籍し1勝マーク。その後、中央へ戻ったが、4着が最高。岩手へ新天地を求めてきた。
その一度4着は500万下でマークしたものでC1編入は恵まれた格付け。順当に2連勝を飾り、いずれも0.9秒、0.5秒差とワンサイドで決めた。
ただ今回は同じC1級とはいえ、上の条件で戦ってきたメンバーぞろい。相手強化をどう突破するかだが、ここで勝つようならさらに上級を望めるに違いない。
ツキミデイッパイの通算5勝は1400mで3勝、1200mで2勝。しかし1600mでは2着1回が最高で距離に壁がある印象。その意味で今回の1400m戦は大歓迎でまとめて逆転まであり得る。あとは58キロのハンデがカギ。
ハナケンロマンは前走、味なレースを披露した。できれば逃げたかったが、コスモゲータイトが果敢にハナをアピール。それで2番手に控え、ゴール前でキッチリ捕らえて快勝。収穫の大きい一戦となった。今回は願ってもない内2番枠を引き当て、マイペースに持ち込んで逃げ切りのシーンまで。
あとは54キロのハンデが魅力ゴッデスフラワー、前走は低評価をはねのけて1着グリーントマトも軽視できない。
◎(6)トーセンスプライト
○(1)オーログランデ
▲(9)ツキミデイッパイ
△(2)ハナケンロマン
△(10)ゴッデスフラワー
△(12)グリーントマト
3連単は6、1、9のボックスが本線。あとは6、1の折り返しから9、2、10へ3着流し
馬複は 1-6、6-9、2-6、6-10
<お奨めの1頭>
7レース シャインレジーナ
目下3連勝中と破竹の進撃。メンバー強化感もなく、自身の連勝を伸ばすのみ
先の25日、東京都内で行われた『日本プロスポーツ大賞』の表彰式に行ってきました。お目当ては功労賞に選ばれた小林俊彦騎手。岩手からは2004年度の菅原勲騎手(同じく功労賞)に続いての2人目の事です。
功労賞というのはプロスポーツの各分野において長年活躍したり貢献したりしてきた選手・関係者を称えるもので、今回は地方競馬からは小林騎手、JRAからは横山典弘騎手が選ばれました。
例年のこの賞で注目を集めるのは大賞とか殊勲賞とかで、今年も一番話題になったのは2年連続大賞を受賞したゴルフの石川遼選手だったりWBC優勝のプロ野球・原監督なのですが、各界の名手が揃う功労賞や新人賞といった部門にももっと注目が集まっていいと思います。いろいろな分野でプロの選手ががんばっていて、活躍すればこうして表彰もされる。そんな励みになるんじゃないかと思うのです。
個人的には「ああ、この人も功労賞をもらうような年齢になったんだ・・・」と驚いてみたりため息が出たりしますねぇ。功労賞に選ばれるような選手と世代が近くなったものでして・・・。
変速開催3日目の29日・メインの五葉山賞はC2級のマイル戦で8頭立て。今日は東京大賞典の場外発売があるからみでメインレースは「8R」となっております。ネットでお買い求めの皆さんはレース番号をお間違えなく。
さてこのレース、実力的に抜けていそうな馬が揃って重ハンデをもらっているのが悩むところ。上限一杯の3kgのハンデはさすがに辛いでしょう。その取捨はなかなか考えさせられます。
しかし、ここはそんな+3kgのハンデ、57kgを背負っても(1)プリンセスビジューが優位と見ます。
JRAから転入してここまでの5戦を5連勝、その初戦こそ僅差の勝利でしたが、その後はワンサイドといっていい内容で連勝。距離が伸び、相手関係が強くなってなお強さを増している印象すらあります。
今回戦う他の7頭中5頭はこれまでに負かしている相手。それもほとんどが秒単位の大きな差をつけて退けています。俗に負担重量の差について"1kg=1馬身"といいますが、これまでの結果からすると3kgのハンデがあってもまだ数馬身のマージンがある、という計算ができます。
もちろん、前走から一気に3kg増に加えてキャリア初の経験でもある57kgはさすがに負担が大きいでしょう。元々450kgくらいのやや細身にも見える牝馬ですからね。こればかりはやってみないと・・・という面はありますが、それでも、というのが今回の結論です。
対抗は(7)スイートトーク。この馬も転入後4戦を3勝2着1回と安定しており、その内容は(1)に次ぐと見ていいもの。前々走こそ前残り&超高速馬場のせいもあって不覚を取りましたが、現状その頃ほどにはビシャビシャにならず、時計もそれほど速くないコース状態ですから、この馬の持ち味は十分に出せるはず。
ここまでの実績なら3番手は(5)に行きたいところですが、今回はあえて(6)コアレスイズムへ行きましょう。前回の勝ち星は7月の盛岡戦。半年近く勝ち星から遠ざかっていますが、それはC1級で戦っていた事もあるでしょう。再度C2に戻ってしまえば時計的には(1)以外と大差なく、それでいてハンデ0は魅力。他馬がハンデに苦しむならチャンスも。
その(5)ゴールデンダーツはけれんのないスピードが魅力であり武器の馬。ただ酷量としか言いようがない59kgは大きな不安があります。よほど楽に逃がしてもらうか、もしくは他馬がよほどハンデに苦しむかでもない限りは・・・。
あとは・・・となると能力的には(8)ローズランかなと思いますが、気性的にちょっと難しくあてにはしづらい。なら57kgでも先行力をかって(2)トーセンラフィットに行くのがベターかも。
★買い目
馬単 (1)=(7)、(1)=(6)、(7)=(6)、(1)=(5)、(1)=(2)
28日(月)メイン9レースはB1級「銀嶺賞」(水沢1800m)。12月に入ってメインの特別戦は荒れる傾向がハッキリ。人気どころは集中すると思うが、イコール結果とは限らない。それを念頭に入れて馬券検討をしてほしい。
ひとまず今回の「銀嶺賞」は六華賞と直結するだろうと見てアルディ、リザルトを本線に採った。
アルディは開幕当初、状態が本物ではなく凡走の連続だったが、夏を境に徐々に上向きムード。それでも勝ち星に恵まれず道中、抜群の手応えを見せながら終い伸び切れず入着止まりを繰り返していた。
ようやく吹っ切れたのは寒い季節を迎えてから。11月中旬にマイネベリンダの2着に食い込み、前々走で待望のシーズン初勝利をマーク。それで弾みがついて六華賞では早めマクリがさく裂し、2連勝。
昨年もそうだったが、融雪剤をまいた不良馬場が合うようで重馬場<8.1.1.3>が今の活躍を裏付けている。
不安材料は六華賞より1キロ増の58キロと内枠が圧倒的に有利といわれる水沢1800mの外枠9番。今の勢いが殺がれる可能性を秘めている。
逆にリザルトは絶好の勝機を迎えた。盛岡芝の巧者=冬の水沢巧者、がすっかり定着。ゴールデンステッキ賞3着、六華賞2着。やはりリザルトにも定説が当てはまった。しかもアルディとの斤量差が4キロの54キロ。これは裸同然とも言えるだけに、逆転首位まで考えたい。
エーシンスローインにも同様のことが言える。近2走を2、1着にまとめ、重馬場成績も<3.1.1.0>。自慢の末脚が冴え渡っている。しかも心強いことにスローの流れも問題にしないタイプ。前走も3角マクリからゴール寸前でシュクジャンヌを捕らえた。
ドーリーゴンザレスは2戦連続で酷量59キロを背負いながらも奮戦し2、5着。今回はB1へ昇級だが、56キロで出走できるなら望むところ。意外にこのケースはポカもあるが、ハンデ差が最大の武器となる。
以下、水沢コース適性あるブライティアメッセ、転入初戦を完勝ビュレットライナーも軽視できない。
◎(9)アルディ
○(2)リザルト
▲(10)エーシンスローイン
△(5)ドーリーゴンザレス
△(7)ブライティアメッセ
△(3)ビュレットライナー
3連単は9、2、10のボックスが本線。逆に今の特別傾向から5、7、3を中心に買う手があるかも
馬複は 2-9、9-10、5-9、7-9
<お奨めの1頭>
8レース チャームドサークル
前走2着は勝った相手を誉めるべき。メンバーが甘くなった今回はキッチリお返しをする
27日(日)、メインはB2「師走賞」(水沢1600m)、12頭立て。好調馬がそろったが、コアレスランナー、タニノレジェンドの2頭が抜けた印象。しかし主軸は走破タイムからコアレスランナーに落ち着く。
昨年11月、中央2歳デビュー。当初4戦は大差負けの連続だったが、叩かれながら堅実さを身につけて以降の6戦はすべて0・6秒差以内。3走前の新潟未勝利で2着。また移籍直前の500万下でも7着ながら0・4秒差にまとめた。
中央でマズマズのレースを披露しながら勝ちきれなかった理由はハッキリしている。追い込み一辺倒の脚質で馬群をさばくのに苦労し、直線で鋭く伸びても入着止まりを繰り返していた。
このようなタイプはズバリ地方、いや岩手向き。出走頭数が中央に比べてはるかに少ない上、前半のペースもゆったり。その割りに馬群がバラけるケースが多いからだ。コアレスランナーの岩手初戦を見ると、以上のことがピタリ照合する。
10頭立ての3番枠からマズマズのスタートを切って5番手をキープ。向正面から徐々に前へ進出し、4コーナーでは2番手。あとは早め先頭に立ったポアントゥブルボンを直線でアッサリ交わし、6馬身差をつけて圧勝した。
この内容ならB2はフリーパス。若干不安なのは420キロ台の小柄な牡馬に1キロ増の57キロだが、タニノレジェンドを除けば能力でカバーできるに違いない。
逆転筆頭はそのタニノレジェンド。佐賀で通算11勝をマークし、B1から転入。当初格付けがC1と恵まれ、いきなり3連勝。昇級初戦の前々走で2着に敗れ、連勝ストップ。勢い止まったかと思ったが、強豪チャームドサークル相手に1秒差をつけて圧勝。不安を一蹴してくれた。
前走の走破タイムでコアレスランナーに比べ0・7秒劣るため、対抗格に落ち着くが、レースは生き物。逆転の目は十分にある。
セイントプライドは今シーズン最下級スタート。相手が楽で4勝をマークしたが、B2昇級後は頭打ちのレース続き。最後の詰めに泣いていたが、前走は3角から早めマクリが爆発。豪快なレースぶりを披露し、近走のうっ憤を一気に晴らした。
◎○が差しタイプだが、ペースは決して遅くはなく、むしろミドルペース以上。そうなればセイントプラウドの出番となる。
以下は水沢マイルがベストの条件コアレスブライト、同型の出方が気になるが、目下2連勝と波に乗るキタノエンペラー、同じく2連勝ヤマニングリフォンが続く。
◎(4)コアレスランナー
○(12)タニノレジェンド
▲(9)セイントプラウド
△(1)コアレスブライト
△(2)キタノエンペラー
△(10)ヤマニングリフォン
3連単は4、12の1、2着折り返しから9、1を厚め。あとは2、10を押さえ少々
馬複は 4-12、4-9、1-4、9-12
<お奨めの1頭>
5レース モエレアローン
岩手初戦2着だったが、相手が金杯でも有力候補モエレデフィニットでは仕方なし。今度はキッチリ白星をモノにする。