10日(土)メイン10レースはA級・B1級一組混合戦「もりおか映画祭2009レース」(盛岡ダート1600m)、10頭立て。
ここまでメンバーに恵まれればトウショウグローズにチャンス到来。今季2勝目を飾る。
昨年は3月の特別開催で1勝をマークしたが、その後は長いスランプに陥り、1年間も未勝利。今季もなかなか不振から脱出できなかったが、前々走で待望の白星。それと前後して体調もグーンとアップ。
3走前は快速牝馬マイネベリンダの2番手キープから0・1秒差2着に粘り、前々走はハイペースをしのいで逃げ切り2着に2馬身半差。そして前走も好調メンバーがそろいながらも7番人気の低評価を覆してハナ、クビの僅差3着。非常に安定した取り口を披露している。
本質的には逃げ脚質で2番手までなら我慢できるが、自分の競馬ができないと脆さも出すタイプ。それゆえ全幅の信頼を置けないが、今回は心強いことに絶好の2番枠。よほどマークがきつくならない限り、逃げの手に出れること必至。
A級との混合戦とは言っても実質B1級レベル。むしろハンデ差が2キロも有利に運びそうで、勝てるときに、しっかり勝っておきたい。
逆転筆頭はテンショウタイヨウ。相手なりに駆ける堅実さを身上として通算15勝。着外も非常に少なかったのが自慢だったが、A級入り後は頭打ちの感も否定できず今季1勝もB1のとき。
A級とB1級を行き来し、A級では着を拾うまでにとどまり、降格かB1混合戦でマズマズの結果を収めてきた。
今回も同じA級・B1級の混合戦。57キロのハンデは気になるが、相手関係を考えるとアッサリも十分あるだろう。
コスモスパングルは追い込み一辺倒の脚質だが、ツボにはまれば強烈な末脚を見せてくれる。前走はラビットサプライズの逃げ切り圧勝を許したが、メンバー最速の上がりを駆使して2着を確保した。
常識的にはトウショウグローズを主軸視すれば逃げ=1着、追い込み2着の組み合わせは買いづらいが、コスモスパングルは展開不問のタイプ。上にも記したとおりツボにはまれば一気突き抜けるの可能性もある。
シルクライムライトの評価が難しい。水沢戦に限れば8連勝をマーク(一度、盛岡で6着に敗れて以降、水沢のみを使っていた)。そのままオープンまで突き抜けるかと思ったが、B1で勝ったり負けたり。
ここ2戦も4、5着に終わっているが、今回は苦手盛岡とは言え走り頃の休み明け3戦目。メンバーを考えるとやはり軽視できない。
あとはスズカコングの一発にも注意が必要だ。折からの台風の影響で馬場が相当軽くなっており、切れる脚を発揮する場面も一考したい。
◎ (2)トウショウグローズ
○ (8)テンショウタイヨウ
▲ (5)コスモスパングル
△ (7)シルクライムライト
△ (10)スズカコング
3連単は2、8の1、2着折り返しから5、7、10へ3着流し
馬複は 2-8、2-5、2-7、5-8、2-10
<お奨めの1頭>
5レース トーセンラフィット
転入2戦とも他を寄せ付けずに圧勝。明らかにC2クラスの馬ではない。連勝どこまで伸ばすか注目
書きたいネタ・書くべきネタがたくさんあるのですが、やっぱりここは南部杯の話かな。
いよいよ来週に迫った南部杯JpnI、史上最高といっていい好メンバーが揃ってくれそうで待ち遠しいです。
エスポワールシチー、サクセスブロッケンという伸び盛りの馬対決も魅力的ですが、同一GI4連覇の記録に挑むブルーコンコルドにも期待したいところ。
『同一GIを3連覇』の記録はブルーコンコルドの他にもアドマイヤドン(JBCクラシック)がいるのですが、これが4連覇となると他にはいません。年齢やらローテーションやら不利な材料は多いですが、大記録達成に期待をかけたいですね。
そして岩手の期待・マヨノエンゼル。管理する葛西調教師に「(出否は)どうなりそうですか?」と訊ねたところ「出します」と力強い返事。「古馬と走るようになって力強さを増している。相手は楽ではないが楽しみにしています」とのこと。
3歳にして岩手の大将格の期待を背負うマヨノエンゼル。もちろん3歳秋にして歴戦のベテランとの戦いはさすがに厳しいでしょうが、どんなレースをしてくれるか?は私も楽しみです。
月曜メインの秋嶺賞。ここでの(10)ビッグファルコンの優位は動かないでしょう。
転入後4戦3勝、ダートでは3戦3勝で、加えて今回の出走馬のほとんどを既に負かした実績を持っています。距離も1800mくらいが手頃な感があり、ここは順当にこの馬が主軸、相手探しと見ていいでしょう。
その相手候補、狙ってみたいのは(1)マイネベリンダです。スピードタイプですがマイル以上にも対応済み、すんなり行ければこの距離でも持ち前のスピードを活かせます。同型の出方にしても、こちらは少々ペースが速くなっても粘れるタイプ。距離不安や同型の存在で人気を落とすようなら逆に強く狙ってみたいですね。
(3)エクストラポイントは6月の転入初戦、B2級でソノマンマを破ったのを皮切りにポンポンと勝ち上がり、B1級でも安定した成績を残しています。前々走ではマイネベリンダに敗れましたが、この馬はどちらかといえば1800mくらいの方が良さそうな馬。まだ逆転の余地はあるでしょう。
近走の成績で浮上してくるもう一頭は(2)エーシンスローインですが、ビッグファルコン相手では2戦2敗、エクストラポイント相手で2戦1勝とちょっと分が悪い感があります。
もう1年以上掲示板を外していない安定度は魅力大、馬券対象としては外してはいけない馬なのですが、ここでは連のヒモまで、2着まで来るか3着以下に留まるかは展開次第、という事になるでしょう。
おおむねこの4頭、というか1+3の戦いだと思うのですが、穴目で食い込んできそうな馬をどうしても1頭、という事なら(5)サンワードグローでしょうか。スムーズに捲っていける展開になれば距離・コースは問わない馬。先行馬が多く、かつ(10)が早めに動くであろう事が予想される今回なら展開利も見込めるのでは。
◆買い目
馬単(10)→(1)、(10)→(3)、(10)→(2)、(10)→(5)
4日メインはB1級馬による芝1000m戦「ハーベストカップ」。10月24日、同じ芝1000mで行われるオープン特別「きんもくせい賞」のトライアルに位置づけられ俄然、興味を増す一戦となった。
元々、スピード感たっぷりの短距離戦が好みだった上、ウメノレイメイという徹底したスペシャリストが登場するからだ。中間の雨で馬場が渋ったら厳しいが、現役馬で芝1000mのレコード更新に最も近い存在でもある。
レコードホルダーはカツヤマリュウホーで57秒8。これは1996年7月21日の記録だが、13年もの間、このレコードはずっと破られていない。ウメノレイメイは58秒3をマークし、レコードにコンマ5秒まで迫っている。
それだけではない。ウメノレイメイは芝ダートを問わず1000mのスペシャリスト。中央時代の1勝は新潟ダート1200mでマークしたが、それでも1ハロン長いと思っている。
岩手転入は昨年12月。初戦を鮮やかに逃げ切ったが、以降は逃げてバッタリを繰り返していた。その沈黙を破ったのが今年5月、盛岡ダート1000mで行われたB2「立夏賞」で、快速で売り出し中のマイネベリンダを子ども扱いにして楽々と追走。4コーナーで早々と交わし、2着ヤマニンエレメントに4馬身差をつけて圧勝。マイネベリンダを約3ヶ月の休養に追い込んだのが他でもない、ウメノレイメイだった。
その後は1600mで2戦凡走を繰り返して7月11日、B2の格下からB1特別「FM岩手杯」(盛岡芝1000m)へ強気の挑戦。ここでも抜群の短距離適性を披露してアッサリ逃げ切り勝ち。前記58秒3のタイムを叩き出した。
続いて自己の条件・B2へ戻って同じ芝1000m「姫神賞」でも2番手からアッサリ抜け出しを決めて1000m戦で3連勝を飾った。
このハーベストカップは当初から狙った一戦。近3走のうっ憤を一気に晴らすに違いない。
相手捜しがちょっと難しいが、ひとまず芝適性を評価してサイレントステージを筆頭に推したい。3歳時に芝特別・はまなす賞を優勝し、3歳重賞・オパールカップでも2着。また同じ年にオープン芝・桂樹杯にも挑戦して3着善戦した実績を誇る。以降は伸び悩んだ時期もあり、今季も1勝のみで勝ち味の遅さが目につくが、8月の桂樹杯でボスアミーゴの0・4秒差5着にまとめている。
またウメノレイメイにはFM岩手杯で5着に完敗したが、59秒を切る58秒9をマーク。このタイムが評価材料となる。
おもしろいのがマーチボーイだと思う。逃げ馬の宿命ゆえ好、凡走の落差が激しいのだが、3走前の3歳B1・盛岡ダート1600mを逃げ切り、デビュー以来の白星をあげ、続くA級B1級混合戦でも2着に粘り、ようやく復調の兆しをうかがわせている。
しかしベストの舞台はおそらく短距離戦。芝もまったく問題なく、新たな局面を切り開く可能性が高そう。
他で怖いのは末脚強烈マルブツコンバット、芝1000mで巻き返しを図りたいリザルトも侮れない。
◎(2)ウメノレイメイ
○(3)サイレントステージ
▲(10)マーチボーイ
△(9)マルブツコンバット
△(5)リザルト
3連単は2を1着固定に3、10、9、5へ総流し
馬複は2-3、2-10、2-9、2-5
<お奨めの1頭>
11レース モエレアンドロメダ
岩手転入後、ずっと未勝利だったが、つき物が落ちたように今年3月から5勝を荒稼ぎ。前走2着の分もまとめて
3日(土)メインはB2級「仲秋賞」(盛岡ダート1600m)、11頭立て。
主軸にシルクバリアントを指名。デビューは3歳12月と遅かったが、メンバーにも恵まれて快進撃。園田で圧巻の5連勝をマークし、晴れて中央入りを果たした。
しかし、中央のスピード競馬に対応できず芝で9、15、14着と凡走。その後はダートへ路線変更。初戦11着から6着に食い込み、これで通用のメドが立ったと思った矢先に脚部不安が発生。約10ヶ月の休養を経て岩手へ新天地を求めてきたが、園田6連勝はダテではなく、4角先頭の強いレースで岩手デビューを飾った。
今回、同日7レースを快勝したのが○評価のアルカイクスマイル。シルクバリアントは走破タイムで0・1秒遅く、常識的にはアルカイクスマイル◎評価も多いと思う。
それでもシルクバリアントを本命にしたのは上昇度を見込んでのこと。いかに能力検査を叩かれたとは言え、10ヶ月ぶりの実戦は誰の目にも明らか。普通なら息が持たないのだが、4角先頭で押し切るのは至難の業。アッサリ克服できるあたりが底力だろう。
逆転筆頭はそのアルカイクスマイル。中央6戦未勝利ながらダート1700m戦で2着後、北海道へ転籍。2戦1勝3着1回後、同競馬場が冬休みに入ったため岩手転入し、1勝2着2回の成績をマーク。再び中央入りを果たしたが、3戦とも着外に終わり、再度岩手へやってきた。
その初戦の強いこと。ハイペースで2番手を追走し、直線でアッサリ抜け出して2着ヤマニンリボールトに1・2秒差の大差をつけて圧勝。減っていた馬体重も445キロまで戻り、上々の再スタートを切った。
この圧勝劇を重視するか、久々を克服した底力を重視するかで意見は分かれるが、今回は叩かれた上昇度も加味してシルクバリアントに期待する。
2頭に割って入るのがクリスティラビット。とにかく勝った時の強さは特筆でき、盛岡での破壊力が顕著。ただ、前々走6着は意外だったし、前走も逃げて2着だったが、勢いが薄れつつあるのは否定できないこと。シルクバリアント、アルカイクスマイル相手にどのような競馬ができるか次第で今後の評価が固まる。
コアレスマーシャルもシルクバリアントと同様、7ヵ月半ぶりのハンデをはねのけて快勝。幸先のいいスタートを切った。レース内容も実にスマートで4番手好位から徐々にスパートをかけ、直線抜け出し。ラストで若干脚が上がって久々を感じさせたが、勝利をしっかりゲット。このケースは岩手で成功するケースが多く、コアレスマーシャルにも同様の期待が集まる。
あとはレースぶりに柔軟性が備わってきたギンガスター、時にポカもあるが能力一目ヒカルアルタイルも軽視できない。
◎(9)シルクバリアント
○(4)アルカイクスマイル
▲(7)クリスティラビット
△(1)コアレスマーシャル
△(10)ギンガスター
△(11)ヒカルアルタイル
3連単は9、4の1、2着折り返しから7、1、10、11へ3着流し
馬複は4-9、7-9、1-9、9-10
<お奨めの1頭>
9レース ドリームスナイパー
転入戦をアッサリ逃げ切って圧勝。芝は中央時に2着1回の実績がある上、父がステイゴールドならむしろ望むところ
9月27日 第11回岩手県知事杯 OROカップ(3歳以上・地方競馬全国交流 盛岡芝1700m)
1着 コスモバルク
キングスゾーンが大外から果敢に先行。2番手アサクサロータス、離れた3番手にトロンハイム。コスモバルクは「前に行ってほしいが指示でしたが、外から被せられてちょっと折り合いを欠いた」(小林騎手)が、2コーナーでうまく外に出して4番手をキープした。
勝負どころの3コーナーから各馬が徐々にスパートをかけ、コスモバルクも同様にスパート。内をついてスルスル進出したボスアミーゴに対し、コスモバルクはもたつきが目についたが、直線を向いてようやくエンジン全開。
先に抜け出したボスアミーゴとの差をジワジワと詰め、ラスト50mで捕らえて完勝。最後は貫禄の違いを見せつけた。
「3コーナーの手ごたえがひと息だったが、直線での伸びはさすがだった。ボスアミーゴと一騎打ちと踏んで追ったが、着差以上に強いレース。この盛岡を勝ったことで勢いをつけて、もう一花咲かせるようがんばってほしい」と小林騎手。
前走(せきれい賞)比プラス11キロの510キロで出走したが、太め感はまったくなし。むしろ馬体の張りが戻ってきた印象で、小林騎手も「前回はおとなしかったが、今日は気合いも入っていた」とコメントし、好状態で臨めたのが最大の勝因。あとはせきれい賞とは一転して絶好の良馬場で行われたこともコスモバルクに幸いした。
今回の勝利はちょうど2年前のOROカップ以来の白星で国内外を含めて通算10勝目。この後は当初の予定どおり天皇賞・秋に向かいたいと田部調教師。
2着 ボスアミーゴ
終始6番手インの経済コースを進み、3コーナーからインから馬なりで進出。コスモバルクとは好対照で抜群の手ごたえを見せ、4コーナーでも不利なく外に出して早め先頭。完全な勝ちパターンに持ち込んだが、ゴール手前50mでコスモバルクに交わされてしまった。
「最後で少し脚が甘くなるので、どの馬かに交わされるかもと思ったが、3コーナーでの動きを見てコスモバルクではないだろうと考えていた。あのレースができて負けたのだから仕方がない」と菅原勲騎手。
3着 サウンドサンデー
初の芝に戸惑ったのか後方3番手からの競馬。勝負どころでも後方にいたが、直線だけで一気に突っ込んできた。「万全の態勢ではないと聞いていたが、思った以上に走ってくれた。前から芝も合うと思って一度使ってみたかったが、やはり適性がある」と今野騎手。
4着 キングスゾーン
大外もかまわず果敢に先行し、マイペースの逃げに持ち込む。直線でも渋太く粘っていたが、瞬発力勝負になるとさすがに苦しく4着に沈む。「どうしてもダッシュが速いので目標にされてしまうが、芝は問題なかった」と安部騎手。
5着 コスモヴァシュラン
せきれい賞と同じく中団7番手に待機し、3コーナーで勝負をかけたが、前がごちゃごちゃしたためうまく馬群をさばききれなかった。「3コーナーでうまく出せればもう少し上の着順を取れたかも」と町田騎手。