19日(日)メインは3歳馬による地方競馬全国交流「第6回愛馬の会会長杯 阿久利黒賞」(水沢1600m)。川崎から2頭、笠松から2頭、迎え撃つ岩手8頭の計12頭で覇を競い合う。
この阿久利黒(あくりぐろ)とは胆沢地方(現奥州市周辺)で生まれた伝説の名馬で、鎌倉時代に編纂された「吾妻鏡」にも登場するほど。その名馬にあやかって命名され、第1回から3回までは特別で行われていたが、4回以降は重賞へ格上げ。また愛馬の会会長賞の冠もつき、毎年、水沢競馬場で記念イベントを実施している。
この次期に何故、3歳限定戦なのか疑問を持つ方もいるかも知れないが、今年は非常に興味深いメンバーがそろえ、非常に興味深いレースとなった。
まず一番手はもちろんオウシュウクラウンだ。何度も記しているので、詳細は割愛させていただくが、前回A1級戦がダービーグランプリ7着後、仕切り直し初戦となった。小生もパドックで穴が開くほどオウシュウクラウンに注目したが、腹回りが明らかに太く、しかも緩い。それは前走比プラス9キロ、過去最高体重の502キロでも明白だった。
それはダービーグランプリでレース中にアクシデントが発生したため、治療期間もあって乗り込み不足だから当然といえば当然。もちろん能力で克服してくれるとは思っていたが、半信半疑。逆に言えば再始動に古馬A1級戦(盛岡ダート1800m)は格好の一戦とも言えた。
そのレースだが、スタートは上々。しかし外からルーキーナカヤマに被せられてカッとなり、1周目スタンド前で掛かってしまった。小林騎手が必死になだめ、ひとまず落ち着いたが、スローに落ちた向正面でまた引っ掛かり、折り合いをつけるのに苦労している。
元々が気のいいタイプで、しかも間隔が開いたため折り合いを欠くのは納得。ペースが速くなった3コーナーからはスムーズな競馬を取り戻すことができた。そして直線、いつもなら手応えが抜群なのだが、この日は別。小林騎手が一瞬、本気を入れて追うほど反応が鈍かったが、ラストはさすがオウシュウクラウン。逃げたカシマハヤトに0・4秒差をつけて無事に再スタートを切った。
陣営は勝ったことにホッとしたが、それ以上に心配だったのは蹄叉の状態。いかに完治してからの出走とは言え、実戦になれば別でなんともなかったことに陣営は安堵した。
そのA1級戦を叩いて阿久利黒賞は当初の予定どおり。もちろん3歳限定ならば実力はけた違い。ここをステップに全国へ殴りこみをかけるためにも絶対、白星は譲れないところだ。
(不来方賞ゴール 1着オウシュウクラウン 写真・佐藤到)
軸は決定したが、ヒモ捜しがちょっと難解だ。実績ならテンショウボスで不来方賞でオウシュウクラウンの2着。また近2走、A1・2級戦2着、適性で若干劣る芝・ウイナーカップでも2着と地力アップは誰の目にも明らか。
ただ、不安点がない訳ではない。530キロ前後の大型馬に加え、太りやすい体質で地元水沢戦では絞るのには毎回苦労している。また本領発揮の舞台はコースの広い盛岡で小回り水沢になると手こずっているのは事実。それは水沢9戦1勝2着1回でも証明している。それで小生が出した結論は思い切って△とした。
では対抗はどの馬かというとダンディキングを指名してみたい。今シーズン開幕からガンガン飛ばし、七時雨賞、スプリングカップを連勝。アラブの名牝ミスハクギン譲りのスピードを如何なく発揮した。ところが歯車が狂い始めたのは盛岡遠征・岩鷲賞からで、そこで2着に敗れると岩手ダービー・ダイヤモンドカップ6着、サマーカップ4着、芝・ガーベラ賞6着。特にガーベラ賞では445キロまで馬体重が激減し、スプリングカップからマイナス20?も減っていた。
これではまともに走れないと判断した陣営は、思い切って休養することを選択。夏秋と完全にリフレッシュに専念させ、今回が4ヵ月半ぶりの実戦となった。常識的には一戦様子見が妥当だろうが、このタイプは使うたびに目減りする傾向が高く、むしろ休み明けがベスト。そう判断して○を打ってみた。さて結果はどう出るか。
単穴は笠松オグリホットにした。前走ウイナーカップは盛岡芝1600mが舞台で、中央でも適性ぶりを発揮した芝でエンジン全開。4角で早くも先頭に立ち、そのまま押し切る強いレースで待望の重賞タイトルを獲得。さすがオグリ一族、さすが桜花賞馬オグリローマンの子供と大向こうを唸らせた。
今回のネックは8月、大井・黒潮盃以来のダート。その時はメンバーも強くアスターバジルの2・4秒差11着と大敗を喫している。それを尺度にすればダートは苦戦かの印象だが、笠松・名古屋のダートで5勝をマーク。重賞、ダートグレードでは精彩を欠いたが、このメンバーだし、コース形態も水沢と酷似。ならばアッサリ克服して不思議はないだろう。
以下は前記テンショウボス、岐阜金賞2着オグリシルク、中央1勝・大井3戦0勝から転入、初戦のA1、2級戦を2着にまとめたケイアイデジタルの序列とした。
◎ ?オウシュウクラウン
○ ?ダンディキング
▲ ?オグリホット
△ ?テンショウボス
△ ?オグリシルク
△ ?ケイアイデジタル
3連単は11を1着固定に4、12、1のフォーメーション。8、9を3着押さえ
馬複は4−11、11−12、1−11、8−11
<お奨めの1頭>
7レース リヴァイアサン
3走前に12着しんがり負けを喫したが、その後は立ち直り気配で2戦2着。しかし今度は3戦3勝の水沢で久々に白星を飾る
11月15日、荒尾競馬場で「全日本レディース招待競走」が行われ、岩手から皆川麻由美騎手が参戦。レディーズジョッキーズシリーズ実施の連絡を受け、本人もやる気満々、相当気合いが入っていた。
それが端的に現れたのが第2レース、サラC級戦。2番人気テイエムピュアデーに騎乗した皆川麻由美騎手は、積極的なレース運びから2着に9馬身差の圧勝劇を演じた。
また全日本レディース招待競走第一戦でキャプテンルーカンに騎乗、6番人気ながら4着。続く第二戦も6番人気(ナイキセフティー)4着に入り、レディースジョッキーシリーズ総合4位につけている。続く高知、名古屋での健闘を祈りたい。
さて本題。18日(土)メインはオープン馬による短距離(水沢1400m)特別「第7回駒ケ岳賞」、11頭立て。このレースの1、2着馬には12月17日、同じ条件で行われる重賞・早池峰賞への優先出走権が与えられる。
主軸にオリエントボスを指名。今シーズンは12戦1勝のみだが、その1勝は価値ある1勝。7月2日、同じ水沢1400mで実施した地方競馬全国交流・栗駒賞を快勝し、マークしたタイムが1分25秒3。7年前、同栗駒賞でバンチャンプが樹立した1分26秒0をコンマ7秒更新。水沢1400mのレコードを樹立した。
その後は条件が合わず足踏み状態が続いたが、今回はベストと言える地元水沢1400m戦。しかも折り合いを気にしなくていい大外11番枠も引き当てたのも心強く、これまでのうっ憤を晴らすにはもってこいの舞台となった。
(写真は栗駒賞ゴール・1着オリエントボス 写真・佐藤到)
相手はベルモントシーザーが演じる。今年4月、南関東から転入して特別・あすなろ賞優勝。また古馬伝統のみちのく大賞典で3着、G?・マーキュリーカップ4着など一連の健闘ぶりが目を引く。
前々走・赤松杯は1番人気に支持されたが、ミサキノハンターの執拗なマークにあい、しんがり10着に敗れたが、前回A1級戦では珍しく中団からの戦法を取ってオウシュウクラウンの3着。道中、脚をためて直線伸びてきたレース内容は評価対象。
オリエントボスがレコード勝ちした栗駒賞はスタートで後手を踏んで6着だったが、これは展開のアヤ。岩手の結果を見るとマイルから2000mが好走の舞台だが、1400mもひとまず守備範囲。オリエントボスの2番手は譲れないところだ。
アッサリ勝つか、はたまた大敗の可能性があるのがシンボリスナイパーだろう。今年7月、転入初戦を強いレースで勝ち、続くすずらん賞では2番人気に支持されたが、折り合いをかいて8着。この内容に不満が残ったが、盛岡芝の重賞・OROカップでは大外一気を決めて快勝。待望の重賞タイトルを手に入れた。
前回A1級戦は後方のまま7着に敗れたが、これは1ヵ月半ほどレースから離れていたため。その一戦を叩かれて上昇必至だろうし、折り合いさえつけば強さは証明済み。今回も豪快マクリを披露するか。
ヤマニンエグザルトの充実度も見逃せない。昨シーズンは13勝と岩手トップの白星を荒稼ぎし、C3最下級から一気にオープン入りを果たしたが、今季途中まで1勝にとどまって頭打ちかの印象を与えていた。
しかし8月に入ってA1、2混合戦を快勝後、弾みがついてその後も2勝。前回は中団キープから鮮やかな直線抜け出しを決めて2着に0・4秒差の完勝劇を演じた。
通算18勝をあげているが、そのうち14勝が1400〜1600m戦と距離も合い、適性度を前面に上位割り込みを狙っている。
他では堅実派で定評のドントコイタカトモ、そして9月、OROカップ以来の11歳馬トキオパーフェクトは常識的には苦戦だが、昨年の覇者でありテッポー(久々)の方がむしろ力を出すタイプ。超大穴でお奨めしてみたい。
◎ ?オリエントボス
○ ?ベルモントシーザー
▲ ?シンボリスナイパー
△ ?ヤマニンエグザルト
△ ?ドントコイタカトモ
△ ?トキオパーフェクト
3連単は11を1着固定に9、5を厚めに。3着流しで2、4、5
馬複は9−11、5−11、2−11、4−11、6−11
<お奨めの1頭>
9レース インターサウンド
前回・オクトーバーカップは10着大敗を喫したが、これは適正のない芝だったから。一息入れたが、ダートなら強さはお墨付き
毎度テシオブログをお読みいただき有り難うございます。木曜担当のカメラマン佐藤でございます。このごろ、「あれ、見ましたよ」と声を掛けられることが増えてきました。自分では odds park で一番どーでもいいコーナーのつもりで書いているのですが……まぁ先週のように突然、真面目なことを書いたりもするので、呆れずにアクセスして下さいませ。私も気を引き締めて書き続けたいと思います。
ところで日曜日の12日、岩手ではとうとう平地でも雪が降りました。前日の土曜は雨ながらも暖かい日だったのですが急な冷え込み。今朝はもう盛岡市内にほど近い東西の山までも雪化粧し、いよいよ冬がやって来ます。
毎年の事ながら、この時期の話題は「いつ車のタイヤを交換するか」。今年、私の車は昨シーズンから履きつぶしのスタッドレスなのですが、丸一年使って夏も越え、相当すり減ってしまいましたから全然効かないだろうなぁ。――ここで南国からアクセスしている方々に、念のため解説をいたしましょう。降雪・凍結地域の自動車は、冬は当然のごとく冬タイヤに履き替えます。しかしここでタイミングが問題で、早めに交換しておけば急に雪が降っても安心なのですが、降らなければ、柔らかいスタッドレスタイヤが乾燥路面を走るうちに摩耗してしまいます。効きを長持ちさせるためにはなるべく氷雪のない路面を走りたくないのですが、かといって交換を我慢していると、急に雪が降り積もった際に身動きがとれなくなってしまうというジレンマがあるのです。実際、去年は11月に降った初雪がいきなりのドカ雪で、ガソリンスタンドはタイヤ交換の客で長蛇の列。丸一日を棒に振った人も多かったとか。
また、2〜3シーズン使用するとスタッドレスタイヤは摩耗して滑りやすくなり、冬タイヤとしての寿命を終えますが、まだ普通のタイヤとしては使えます。そこで春が来てもそのまま交換せずに履き続ければノーマルタイヤを1年間使用せずに済み、夏タイヤの寿命を1シーズン伸ばすことが出来るという訳です。まぁ北国ならではの工夫というか常識があるのですな。
話は戻りますが、先の日曜日には地方全国交流の南部駒賞が行われ、北海道から2頭の2歳馬が参戦。コスモバルクで有名な田部和則調教師も「こっちも随分寒いねぇ〜」とおっしゃっていました。
しかし私たちカメラマンにとっては、手が凍える寒さも辛いですが日暮れが早いほうが大問題なのです。冬至も近い今の季節、今日の盛岡での日の入り時刻を調べますと16時20分となっています。しかし実際のところ、天気が悪い日なら午後4時には薄暗くなってしまいますし、西側の空をスタンドの建物が覆っている水沢競馬場のゴール地点はなおさら。
みなさんも経験があると思いますが、暗いところで写真を撮ると、シャッタースピードが遅くなって動く被写体はブレて写ってしまいますよね。それでも友達や家族のスナップ写真ならフラッシュをたけば良いですが、競走馬にフラッシュ光を浴びせるのは厳禁。しかも彼らは時速50〜60km/hで走ってくるのですから、撮影には相当な悪条件と言えるでしょう。
考えてみると、ホッカイドウ競馬は11月9日で今年度の開催を終了。JRAも札幌・函館でのレースは来夏までありませんから、いまは水沢が日本一暗い薄暮下で行われている競馬なんですね。たまに京都や九州で行われているメインレースの映像を見ると、「同じ日本なのに何であんなに明るいんだろう?」と思ってしまいます。
結局どうするかというと、岩手にはナイター設備もありませんので、私は唯一明るいゴール線上(写真判定カメラ用の照明が点灯されます)を通過する瞬間を狙って撮ることにしています。したがって、これからの季節は下の写真のような画を皆様のお目に掛けることが多くなることでしょう。
それでもデジタルカメラの技術が進歩して、高感度設定でもフィルム時代以上にきれいに撮れるようになったので、だいぶ楽になってはいるんですけどね。
<次走へのメモ>
11月12日 第34回南部駒賞(2歳 地方競馬全国交流)
(写真・佐藤到)
1着 パラダイスフラワー
「左右の馬がゲート内でうるさかったのでちょっと出遅れ気味のスタート」(小林騎手)になって、1周目スタンド前は中団インのポジション。しかし「それで馬群の中に入れたら、ちょうど前回(エーデルワイス賞)のように折り合いがついた」ので小林騎手はあわてずじっくり待機策を取った。
トランプ、セイントセーリングがスタートから競り合いに持ち込んで前半3ハロン、37秒を切るハイペースを形成。それも考えれば、前回で砂を被っても問題のないパラダイスフラワーにしてみれば絶好の位置取りとなった。
向正面過ぎから徐々にスパートをかけたパラダイスフラワーは、4コーナー手前でネバーオブライトをすでに交わす勢い。「ネバーオブライトの手応えが悪かったので、相手は前の1頭(トランプ)に絞って」速めに捕らえにかかり、ラスト50mで交わした後はほぼ独走状態。2着に1馬身半差をつける完勝劇となった。
文中の小林騎手の振り返りコメントをちりばめたが、スタートからゴールまで非の打ち所がないレースだった。これでダート戦5戦5勝としたように、ダートでの強さはけた違い。
若干冬毛が出始めたのは盛岡周辺が急激に寒くなったせいだが、競走能力にはまったく支障なし。やはりエーデルワイス賞レコード勝ちはダテではなかった。
この後の予定は12月13日、川崎競馬場で行われる2歳唯一のダートG?「第57回全日本2歳優駿」(1600m)。JRA、そして地方から強豪がそろうのは間違いないが、パラダイスフラワーのスケールも相当のもの。メイセイオペラ、トーホウエンペラーに続く岩手所属馬3頭目の快挙となるか注目が集まる。
2着 アンダーボナンザ
盛岡2戦・若松賞3着、若駒賞4着と伸びを欠いて不満が残る内容で今回、7番人気まで評価が落ちていた(若駒賞は2番人気)。道中はパラダイスフラワーから終始2馬身ほど後ろを追走。パラダイスフラワーが動いたのを見てワンテンポ遅らせてスパートし、2頭で決まりかけたところを大外から鋭く突っ込んで2着を確保した。
「話には聞いていたけど、内にササったり外にもたれたり、さらにはラチにぶつかってみたりして手こずらせましたが、開き直ってガンガン行かせたら直線でいい脚を使ってくれました。まだまだ子供ですが、走るセンスはありますよ」(沢田騎手)。
盛岡は3着2回に対し、地元水沢はこのレース前まで2戦2勝。しかも逃げて1勝、追い込んで1勝とスケールは一目置ける馬だった。沢田騎手のコメントにもあるとおり、まだ幼いが、今後の成長次第では前にも書いたが、トップに立てる器だ。さすが岩手版“華麗なる一族”の血は健在だった。
3着 トランプ
レース前から田部調教師が逃げ宣言。そのとおり逃げの手に出たが、セイントセーリングが競り合って楽に先行できなかったのが痛かった。それでも持ち前のスピードを前面に快調に飛ばし、ラストで捕まってしまったが、層の厚い北海道で5勝マークの実力は披露した。
しかも水沢の馬場に脚を滑らせ、3〜4コーナーで右後肢に外傷を負った模様。千葉津代士騎手「ずっと下を気にして走っていた」にもかかわらず3着に粘るのだから実力は推して知るべし。
4着 ネバーオブライト
平和賞は太目の552キロで出走。この一戦で輸送プラス、激しい競馬が相当応えたようでマイナス12キロの540キロが今回の馬体重。元々が巨漢馬なので、装鞍所で見ても細くは見えなかったが、この影響は少なくなかった。
道中は前の2頭から離れた3番手外を追走。これはある意味で理想的なポジションと言えたが、3コーナーで鞍上・村松騎手の手が動いて反応がひと息。4コーナー手前でパラダイスフラワーが進出し、交わされないように気合いを入れても伸び切れず3着から1馬身半差の4着にとどまった。「調子がもう一つだった」と村松騎手もコメント。
この原稿を書いているのは土曜日の夜。という事で、明日行われる南部駒賞がどうなるか、気になって仕方がありません。
G3馬パラダイスフラワー対ネバーオブライト。全日本2歳優駿に駒を進めたいネバーオブライトにとってはここはぜひ勝ちたい、勝たねばG1出走はかなわない背水の陣なんですよね。
レベルが高いといわれる今年の岩手の2歳の中でも、この2頭は特に高い評価をされています。ここでの激突は楽しみなんだけれども、できればネバーオブライトが勝って、そしてG1で再び雌雄を決する戦いをしてほしいんですよね。そんな夢は欲張り過ぎなのは分かっていますが、それくらいの馬だと思うんです。
とはいえ、G3馬でもあるパラダイスフラワーに簡単に負けてもらいたくもないし、これは困ったなあ・・・。
さて、月曜メインはB2級のダート1800m戦・楓賞です。盛岡開催中のB級の特別がほとんどが芝だったせいか、ここしばらくのB級特別で見ていた面々とはガラリと顔ぶれが異なってきました。メンバーを見るとやはり芝中心に走ってきた馬よりダートを選んできた馬が中心になっていますね。加えてB2級に上がって間もない馬が多い点、また、4開催8週間にわたって続いた左回り盛岡から、右回りの水沢に変わってのコース適性、このあたりが注意点になると思います。
そこで今回の本命には、4枠4番のマルカスティンガーを推したいと思います。B2でも安定した走りを見せるようになってきたし距離も問題ない。その点だけでも十分魅力的なのですが、この馬の売りはやはりコース適性。盛岡でも安定して好成績を挙げているとはいえ、盛岡成績は9戦して1−2−2−4。それに比べて水沢では8戦して5−1−0−2と、圧倒的な水沢巧者なのです。
レースぶりを見た印象では、末脚の爆発力が凄いけれどもいわゆるいい脚が“ひと脚”のタイプ。それもあって直線の長い盛岡よりは水沢の方が合うのでしょう。
今回の枠順は内過ぎず外過ぎずの手頃なところ。メンバー的には楽に好位を占める事ができそうな雰囲気。今回は勝機十分でしょう。
対抗はブラックオーメンで。C級からじわじわとクラスを上げてきて前走が初めてのB2級相手のレース。そこで圧勝、それもB2級でもそこそこのメンバー相手にですから、力がある事を認めなくてはならないでしょう。初距離となりますが、以前の短距離と近走のマイルを比べると長い方が走りやすそうな雰囲気。マイナス点とすれば重・不良で信頼度が下がる事。日・月の天気が気になります。
もう一頭はプロムクイーン。長らくC3を脱出できなかったためもあって今季これが22戦目。7歳牝馬でもあり上がり目はそれほど・・・なのでしょうが、ここ10戦に限れば5−2−1−2と勝ち星が先行している点を評価したいですね。
以下、ちょっと極端に狙って大外のワラッテオクレヨ。ここのところの4連勝は好調の証し。前走の快勝ぶりからすれば、やはり押さえておく必要性大。
そして逆に最内のテンポウキング。ちょっと頼りない成績ですが、どうやら距離が短いと流れに乗りづらい印象。1800mくらいあった方が楽にレースができそうです。
買い目は4枠4番より1、6、9、10。思い切って4番頭の馬単・3連単で。どうしても最後方から行かないと、というタイプではないのでよほどの前残りにでもならない限りはこのままで。