松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。
松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。 11月11日に行われた2歳馬による地方競馬全国交流重賞『南部駒賞』は3連単25万7270円の波乱の結末に。ここで主役になったのは単勝7番人気のティーズアライト、大外枠からの逃げ切りで見事勝利を手にしました。
今年もホッカイドウ勢対岩手勢の構図になった南部駒賞でしたが戦前の単勝人気は1・2・4番人気が遠征馬、3番人気・5番人気が岩手勢と人気面では上位拮抗で分け合った形で戦いの幕が開かれました。
ゲートが開いて飛び出したのは大外ティーズアライト。「前に行けたら行って、馬の気を抜かせないようにというのが戦前の指示(高松亮騎手)」と事前の作戦通りの形に持ち込みます。
直後にレヴェルトディオら人気上位勢が集中、勝負所でも逃げるティーズアライトを目標にするかのように各馬が攻め上がってきますが先頭のティーズアライトは直線に向いてさらに差を拡げようとする手応え。坂にかかってさすがにいくらか脚色が鈍り、トーアサジタリウスらが急激に差を詰めてきましたが1馬身の差を守ったままゴール。自身8戦目にして待望の重賞タイトルを獲得しました。
2着は6番人気トーアサジタリウス、3着は直線猛追した9番人気ポリッキーが食い込んで各賭け式の配当は波乱の結末。1番人気アラモは7着、2番人気レヴェルトディオは5着に終わっています。
11月12日のメインレースは12Rの『ユーカリ賞』、ダート1800mの10頭立てとなりました。
近年は数を減らしてきていた盛岡ダート1800mのレースですが、今年はここまで9レース行われていてこれが10レース目。昨年は6レースでしたので「7割増し」という言い方もできそうです。ただ、今季ここまでの1800m戦は、例えば先週のすずらん賞がそうだったようにいずれも重賞か特別戦で一般戦で行われるのはこれが初めて。それだけにややレアな、各馬にとっては経験が少ない距離条件での戦いともなりました。
このレースの本命は(6)サトノバトラーとしました。
5月に岩手に移籍してからは1勝のみに留まっている本馬なのですが、コース慣れあるいはクラス慣れができてきたのか9月以降の近5走では1勝2着1回3着2回と成績が安定してきました。勝ち切れなさは感じるものの上位に食い込んでくる時はなかなかの存在感を示してもおり、夏以前のイメージは捨てて良さそうです。
そして本馬はJRA時代には2000m以上の距離を主戦場としており転入初戦では今回と同じ盛岡ダート1800mの特別「紫陽花賞」にも出走と距離経験が豊富。その紫陽花賞では1番人気5着でしたがそれは転入初戦でのこと。今ならその時とは違った競馬を見せてくれると期待しての本命視です。
対抗は(7)ドテライヤツ。前所属の門別では1800~2000mあたりで活躍しており長めの距離が合いそうな戦績でしたが、岩手ではマイルでの末脚の切れの方がより良かった印象。意外に1800mは、今はソコソコなのかも?と考えて対抗としましたが、この馬もB1に降級した夏以降はコースを問わない活躍ぶりを見せていますし、今の勢いならばと考えるのが妥当でしょう。そして三番手は(8)ウインダークローズでどうでしょうか。直近がちょっと不振ですが過去の成績を見ると夏から秋口にかけてが低調で寒くなってから動き始める印象があります。そろそろ走り頃と考えてみたいですし、加えて5月のメイカップ、これも盛岡1800mの特別戦で勝っているのも魅力。
△は2頭。まず(4)モズユイユイも真夏を過ぎて調子を上げてきている印象あり。JRA時代には1800mで掲示板を外しておらず、やや勝ち切れないながらも・・・のしぶとさに期待可能。もう一頭は(9)ツアーモデルを。着順にちょっと上下がありますが力量自体はここでも通用するものがあるはず。流れひとつで上位に顔を見せてきていいでしょう。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(6)=(7)、(6)=(8)、(6)→(4)、(6)→(9)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
