松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。
松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。11月2日(日) 「第48回すずらん賞」(オープン 盛岡ダート1800m)
外枠からヒロシクンが好ダッシュを決め、楽に先手を取ってマイペースの逃げに持ち込む。2番手にミニアチュール、3番手外にファルギュラント、4番手インにヘリオス。以下、スズカゴウケツ、シンヨモギネス、ノーブルサターン、ライアンの隊列で進む。
向こう正面でファルギュラント、スズカゴウケツが徐々に前へ進出したが、ヒロシクンのスピードは衰えない。直線を向いて余裕でゴールに入ると思ったが、4コーナーで外に持ち出したヘリオスが強襲。一完歩ごとに差を詰め、ゴール寸前でヒロシクンを捕らえた。
興味深いのはハロンラップ。スタートから12秒6-12秒1-13秒0-12秒5-11秒5-13秒1-12秒3-11秒4-13秒4。前半3ハロン37秒0、上がり3ハロン37秒1。前後半3ハロンからスローペースに一見見えるが、残り1000mで11秒5とピッチアップ。これが影響してヒロシクンが最後で伸び切れなかった。
1着・ヘリオス=岩本怜騎手
「馬のリズムを大事にしたら4番手インのポジションになった。道中はずっとヒロシクンをマークしてレースを進め、直線を向いて前が開いたところで外に出した。徐々にヒロシクンとの差を詰めることができたが、粘り強かったので交わせるか分からなかった。ゴールでも分からなかったが、ボクの馬が根性を出して捕らえてくれた。ボクが乗った感じでは追走が楽になる1800mがベストだと思います」
千葉幸喜調教師
「青藍賞の時は夏負けの影響が尾を引いていたが、涼しくなってというより寒くなって調子が上がってきた。今回、ヒロシクンを破ることができたのは大きい。ジョッキーもうまく乗ってくれた。まずはすずらん賞が目標だったので、今後についてはオーナーと話しあって次走を決めたいと思っています」
ヘリオスは今年一番の大物転入馬。中央8勝、2022年のJpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯で逃げ粘ってカフェファラオの惜しくもハナ差2着。重賞勝ちこそなかったが、ダートグレードの常連で名を馳せた。高知1戦1勝から注目の転入戦に水沢1400m・栗駒賞を選び圧倒的1番人気に支持されたが、伸びひと息で4着。続くシアンモア記念も4着に終わり前途に暗雲が立ち込めたが、一線級が不在のあすなろ賞(盛岡ダート1800m)を快勝。待望の重賞タイトルを獲得した。
続くJpnI・さきたま杯は10着、青藍賞4着、マイルチャンピオンシップ南部杯12着。年齢的な衰えかと思わせたが、すずらん賞で見事な復活劇を演じた。今後についてはコメントどおり未定。動向に注目したい。
今週の岩手競馬
11月10日(月) メイン12R「夢・希望 未来へ前進」(B1級 盛岡ダート1400m)
11月11日(火) メイン12R「第52回南部駒賞」(2歳・地方競馬全国交流 盛岡ダート1600m)
11月12日(水) メイン12R「ユーカリ賞」(B1級一組 盛岡ダート1800m)