好調の上がり馬プレザントウェーに期待
イレネー記念には、「このレースを勝つとばんえい記念を勝てない」というジンクスがあります。それはイレネー記念の勝ち馬であるキタノタイショウが昨年のばんえい記念を勝利したように、あまり根拠がないものです。しかし、そう言われるようになったきっかけは、これまでの実績馬が度々人気を裏切る傾向があるからでしょう。
もっとも昨年のセンゴクエースのような圧倒的な存在ならば話は別ですが、なかなか強い程度の実績馬は、来シーズンの重賞などでの重量加算を嫌ってここを目標に仕上げてこないために、人気を裏切るというケースが散見しているのです。今回の一番の実績馬は、昨年暮れのヤングチャンピオンシップを勝ったホクショウディープですが、今年は人気に応えることが出来るのでしょうか? 個人的になかなか強い程度のレベルでしかないと見ているので、本命は避けます。
よって、◎には、好調の上がり馬プレザントウェーを推します。デビュー当初は目立たない存在で長らく下位クラスにいましたが、昨夏を過ぎたあたりに力をつけて重賞に名乗りを挙げました。前々走ではほぼ今回と同様のメンバーを相手に勝利。先行力があり、近走を見る限りでは障害に問題もありません。決め手比べとなった前走では3着に敗れましたが、高重量を背負う重賞では決め手よりも先行力と障害力のほうが重要。今回のメンバーでは、もっとも信頼できる馬です。
○は、大きな体の優位性を生かしてデビューから3連勝を飾ったキタノリュウキ。軽馬場の時計勝負になると、大きな体を持て余して他馬に遅れをとってしまうところがありますが、重馬場で時計が掛かればバテずに最後まで伸びてきます。近2走でもプレザントウェーやホクショウディープと小差。しかし、高重量を背負う重賞のここは、軽馬場でも条件好転を狙います。
▲は、ヤングチャンピオンシップの勝ち馬ホクショウディープ。1月3日に感冒で出走を取消てからは、調子を崩していましたが、近走で復調気配を見せて前哨戦の前走を制しました。ただ、今回の相手は前々走で敗れた相手でもあり、この馬自身も高重量戦よりも時計勝負で強さを見せているところがあるので、今回で取りこぼしがあっても何ら不思議ではないでしょう。
△1は、近走充実のアラワシキング。この馬は砂煙が上がるほど時計が掛かった昨年11月の十勝産駒特別で、こういう条件を得意としているキタノリュウキを2着に降して勝利した実績があります。極端に決め手不足のところがありますが、障害が上手で止まりそうになりながらも止まらずに伸びて来られるこの馬は、接戦の形で穴を開けるタイプ。理想は重馬場の高重量戦ですが、近走の充実度と重賞で重量が増量されるのはプラス。侮るのは危険な一頭です。
△2は、昨年のナナカマド賞の勝ち馬フウジンライデン。昨年の南北海道産駒特別を勝って以来、ハンデ差もあって不振が続いていますが、今回は立て直されて4戦目。前走では久々に障害をひと腰でまとめていたので、定量戦の今回で一発の魅力を秘めます。
△3は、ナナカマド賞4着、ヤングチャンピオンシップの2着馬ツルイテンリュウ。この馬の持ち味は切れ味で、障害さえスムーズならば上位には来られるはずの馬です。近走はここを意識して前半でたっぷり息を入れて、障害に重点を置いた走り。高重量戦で時計が掛かれば、再び重賞での好走も考えられるでしょう。
△4は、ヤングチャンピオンシップ4着を初め、昨年の青雲賞や北見産駒特別を勝つなど、重賞や特別戦での活躍が目立つムサシブラザー。この馬はテンに置かれるところがあるので、平場の時計勝負では分が悪いですが、重賞で重量が増量され、その分ペースが遅くなる今回では軽視はできません。
△5は、昨年のナナカマド賞の2着馬サクラダイチ。それ以降は目立つ成績もありませんが、大崩れもしていません。この馬は先行力も障害力も決め手も平均値を上回るものがあるのですが、トップクラスが集うここに入ると、どれも一番ではないのが弱点。つまり、武器がないので勝つまでは厳しいと見ていますが、他馬が自滅すれば上位入線のチャンスはあるでしょう。
◎ (2)プレザントウェー
○ (9)キタノユウキ
▲ (6)ホクショウディープ
△ (5)アラワシキング
△ (7)フウジンライデン
△ (1)ツルイテンリュウ
△ (8)ムサシブラザー
△ (4)サクラダイチ
馬複
2-6 1000円
2-9,5,7,1,8 900円 計4500円
2-4 500円