
高橋貢が王者の走りを見せる!
伊勢崎のGIIグランプリも予選道中を無事終え、ついにファイナリスト8人が出揃った。そうそうたる顔ぶれで、間違いなく激戦が想定される。地元からは3名、船橋から2名、山陽と飯塚と浜松から各1名ずつとなった。勝利の栄冠は誰の手に!
最近のグレードレースの優勝戦では珍しくハンデ戦。0Mに渋沢憲司、10Mの内枠から早川清太郎、松尾啓史、田中茂、高橋貢、金子大輔、中村雅人、永井大介と入った。スタート切れてる渋沢は10Mの選手に叩かれることはないだろう。更に、近況はエンジンも好調なのでレース前半はいい逃げを見せそう。ただし、準決の6周戦で高橋に捕まっているので、8周戦になると厳しい戦いになるだろう。渋沢を追って行く一番手は誰か。
枠順的に有利な早川はスタートが良くなっているとは言え、安定してるとまではいかない。松尾や田中はスタート遅くはないので枠ナリには出られるかもしれない。しかし、5枠の好位置に入った高橋が気合のスタートを切るとみた。その外の金子と中村のスタート力は普通なので、高橋に乗って行く可能性があるとしたら永井か。
当ブログでの本命には高橋を推す。ここ最近は全盛期ほどの迫力が感じられないでもないが、まだまだ衰えてるとは言い難い。金子、中村、永井の追い込みは強烈だが、好スタートから渋沢をマーク差し。その後はリードを保って逃げ切れそう。地元で簡単に外来勢に好き勝手はさせられない。
相手候補筆頭は永井。10Mの大外に置かれた厳しい条件だが、持ち前のスタート力で内枠勢を何車か包んで行きそう。早い段階で高橋と一対一に持ち込めれば、優勝まで十分あり得る。ただし、スタートで枠ナリになってしまうとかなり苦しいレースが想定される。次に怖いのは田中。近況はスタートの切れが良くなっているし、インからインの攻めは新型タイヤの特性に向いていると思われる。前を走る車を抜くときに、一回外へ振らなくても突っ込んで行ける技量がある。スタートでそれなりに突っ張って行ければ優勝争いに参加できる。中村もここ一番では無理な態勢でもインに入っていける選手。8周戦で周回が延びるのは好材料。最後に注意しておきたいのは早川。最大のウィークポイントであるスタートをこなせれば怖い存在。道中の走りは問題ないし、準決でも上がりタイムで一番時計を出している。
◎高橋貢
○永井大介
△田中茂
△中村雅人
▲早川清太郎
中村雅人が全日選初制覇へ!
SG全日本選抜オートレースの準決は波乱が目立った。まず9Rでは車の仕上がり悪い荒尾聡がインを締め、高橋貢や木村武之らの実力者を抑え込んだ。その間に大逃げに入ったのは早船歩。10Rは1番人気で入線の順当な決着。11Rは逃げ粘る篠原睦を浦田信輔が交わせず、むしろ金子大輔にやられて優出モレ。12Rではスタート決めた藤岡一樹がハイペースの逃げ。浜野淳のマーク追走を鈴木圭一郎は攻略できず3着止まり。更に永井大介にいたっては4番手から差を詰められない状態だった。
優出8選手の戦力分析をしてみたい。0Mオープン戦で大事なのはスタート。枠を度外視した単純なスタート力は荒尾が最上位。次いで、篠原や藤岡、浜野と続くか。
エンジンの仕上がり度合いは中村と藤岡が抜けている。準決で2着ではあったが金子の仕上がりも悪くないし、浜野もタイムは出ており上々。準決は独走でもあまりタイムが出なかった早船や、後続を抑えるのが一杯だった篠原や佐藤はややエンジン見劣る。荒尾は仕上がり不足。というよりドドドがひどいようだ。これを解消できるかどうか。
次に捌きの巧さ。これは中村が一歩抜けているだろう。次は、走りがスマートで、強引さを感じさせないからかあまり目立たないが金子もかなり技術は高い。浜野も経験豊富で、難局を切り抜ける腕がある。佐藤は、どちらかと言うと気合で乗るタイプ。
これらを総合的に考えると、やはり本命は中村ということになる。SGの優勝戦で10周回になってもバテないスタミナもある。スタート争いこそ、そこまで望めなくても、10周戦を味方に猛烈な追い込みを見せる。SGの勝ち方も知っている。
相手には藤岡を挙げたい。スタート行けなかったり、混戦になるとやや脆さはあるが、独走に入ったときの走りは驚異的。もしもトップスタートを切るようならSG初制覇も見えてくる。試走は最低でも31以下のタイムは欲しい。他では金子も上位争いに参加できそう。準決は、前を走る篠原と浦田が重なって厳しい展開だったが、しっかり割り込んで行く心臓の強さを見せた。エンジン的にはまだ余していたように見えたので、仕上がりは悪くない。浜野もスタート次第では連対ありそう。一つ外に荒尾が控えているのは気がかりだが、突っ張って行ければ見せ場を作れる。最内の篠原もスタートさえ行ければ、インを抑え込んでの残り目が出てくる。
◎中村雅人
○藤岡一樹
△金子大輔
△浜野淳
▲篠原睦
優勝戦へ向け各選手が最終仕上げに入る!
予選3日間の得点上位32人が決まり、準決レース4個が行われる。全て0メートルオープン戦でスタートがカギになるが、SGの準決なのでレースは8周戦。普段のレースより2周延びることがどのようなドラマを生むか。各レースを展望していく。
9R...スタート争いは、やはり荒尾聡か。7枠と、位置的にはやや不利だが、どこからでもダッシュを決めるスタート力がある。準決突破率も高く、序盤で逃げ態勢を作りそう。それに乗って行きたいのは木村武之。ただし、エンジンの仕上がりには一抹の不安を覚える。むしろ平田雅崇の方が今節に限っては安定感がある。スタートも切れているので、荒尾を追って行く一番手になりそう。他でエンジン良くなってきたのは池田政和。本来のスタート力も戻ってきている。実力者・高橋貢はややエンジン不足。整備でどこまで上積みできるかどうかだ。
◎荒尾聡
○平田雅崇
△池田政和
△木村武之
▲高橋貢
10R...3日目は8枠から2番手スタートを切った佐藤摩弥が、ここも飛び出していきそう。ただし、逃げのペースは疑問で連対までは厳しいか。佐藤摩弥のスタートに乗って出るのが佐藤貴也。一対一から確実に交わし、逃げ態勢に入りそう。ペース上がればそのままゴールもあるが、8周戦を活かして追い上げてくるのは中村雅人。中村にとって周回が延びるのは好材料だ。他にも、田中茂、岡部聡、早川清太郎と周回が延びるのが有利に働く選手が多い。一発あれば、3日目のように好スタート決めたときの岩田裕臣か。
◎中村雅人
○佐藤貴也
△田中茂
△早川清太郎
▲岩田裕臣
11R...ここのスタート争いは東小野正道、篠原睦、前田淳などの外枠勢。ただし、最内の金子大輔も4番手までには踏ん張りそうで、巻き返し態勢を作っていく。そこでこのレースは金子を軸にしたい。相手は浦田信輔。スタートはそこまで行けなくても、8周戦を味方に猛烈に追い込んでくるだろう。先述のスタート巧者3名の中で一番安定感があるのは篠原。他で連絡みがありそうなのは若井友和。スタート巧者の3名が飛び出してもペースはそこまで上がらず、混戦模様になる可能性もある。となると、気合の突っ込みを見せてくるかもしれない。
◎金子大輔
○浦田信輔
△篠原睦
△東小野正道
▲若井友和
12R...3日目のレースで不安を一掃したのが永井大介。試走から好気配で、レースでも圧勝した。ここもセンターから飛び出し、ブッチ切りの走りを披露しそう。相手は難解だが鈴木圭一郎を推す。SGの大舞台でもしっかりスタートが切れているし、スピード的にも全く見劣りしない。初日などは上がりタイムで一番時計を出している。先行するようなら永井さえ振り切るアシがある。藤岡一樹も好枠なので注意したい存在。スタートの切れも良いので、3番手までには出られそう。もちろん状況によってはトップスタートもある。あとは近況乗れてる久門徹が、外寄りでもカマシ気味にスタート切る可能性があるし、ここ一番での勝負強さがある浜野淳も警戒したい。
◎永井大介
○鈴木圭一郎
△藤岡一樹
△久門徹
▲浜野淳
鈴木圭一郎が記念初Vへ向け大逃走!
準決のハイレベルな戦いを勝ち抜け、優勝戦のメンバーが出揃った。大きな目玉は準決で上がり3・365のタイムを叩き出した32期の鈴木圭一郎がどのような走りを見せるのか。内枠にスタート巧者が揃い、外枠には捌き確かな選手が控えている。
準決の9Rで輝きを取り戻したのは池田政和。序盤戦を制すると早々独走態勢に入った。上がりタイム3・367の脅威的な数字を出した。今節の池田はエンジンが仕上っており、序盤の位置取り次第では優勝争いに参加できる動き。2着だった久門徹は、準決こそ何とかこなしたがエンジンの仕上がり的には不足な状態。
10Rでは鈴木圭一郎がそのセンスの高さを見せた。0ハン単騎の位置からスタートをシッカリ残し、後続を引き離す一方だった。2着の篠原睦はいつものスタートが決まらなかったが、若井友和を冷静に捌いて優出を確保。エンジン的にも悪い状態ではなさそう。
11Rは岩見貴史が浦田信輔に一矢を報いた。トップスタートから桜木公和を交わすと、浦田の追いを何とか振り切った。上がりも3・389とマズマズのタイム。短ハンデ戦での強さを見せ付けた。浦田はレース後半はタイヤが滑っていたので、タイヤの対策次第では優勝戦で上積みあるか。
12Rがまず3枠の桝崎陽介がフライング。2回目のスタートは平田雅崇が飛び出し井村淳一を交わす。桝崎もピタリマークし、3番手に付けていた中村雅人に付け入る隙を与えなかった。中村は前が2車重なっていたとは言え、仕上がりにやや不安を残す内容だった。
優勝戦は、まずスタート争いがカギになる。単純なスタート力では岩見や篠原が上位と見ている。しかし、10Mオープンの角度差があるなら鈴木が先行しそう。鈴木は1級車に乗り替わってからもスタートは安定して切れている。外枠勢を張って出そうだ。
そこで当ブログでの本命には鈴木を推す。スタートを決める鈴木が早々と逃げ態勢に持ち込み、準決同様ブッチ切るとみた。大舞台での経験はそれほど多くないが、デビュー前からの評判通りの成長を見せている。展開的に揉まれるとまだ脆さはあるが、一人で走る展開になればスピード的には負けてない。1級車に乗り替わって2節目にして記念Vが見えてきた。
その鈴木を追うのが岩見や篠原。ただし、鈴木と同等のスピードが出るかは疑問で、後ろから中村や浦田がやってきそう。8周戦が味方になるのは中村や浦田などの追い込み型の選手達。強烈な追い上げを見せてくれそう。他で怖いのは平田。今節はスタートが切れているし、エンジンの仕上がりも悪くない。序盤で鈴木を交わすようなら優勝まで射程範囲に入ってくる。
◎鈴木圭一郎
○中村雅人
△浦田信輔
△平田雅崇
▲池田政和
2級車勢もペース上げるが永井大介が捕える
今回の企画内容に3人の選手がしっかり応え、優勝戦まで駒を進めてきた。ハンデは初日から10M重くなっているが、どこまでの逃げ見せられるか。
0ハンの先行はおそらく青山周平。新人時代からスタート力はしっかりしており、今回の予選道中でも良いスタートを見せている。エンジン的に浦田信輔が遅れそうで、青山のスタートに続くのは新井恵匠。この3人がどこまでペースを上げられるか。優勝戦で2周延びるので準決のタイムから更に1つ上昇は望める。青山なら3・40に近い上がりタイムを出せそうだが...。
しかし、当ブログの本命には永井大介を推す。予選3日間は仕上がりイマイチだったが、準決でしっかり上向かせてきた。30線大外と、厳しい位置だが序盤で同ハンの選手を交わし、ハイペースで逃げる2級車を捕えるとみた。冬場のスピードレースは得意とするし、近況の永井は以前より迫力が増してる。
相手には中村雅人を挙げる。仕上がり的にはもう少し欲しいところだが、優勝戦で2周延びるのは中村にとって好材料。準決より更にエンジンを上向かせる可能性もあり、展開によっては永井に先着できるかもしれない。次に面白いのは鈴木圭一郎。今回から1級車初乗りだが、前評判に違わぬ活躍を見せている。30線勢よりも先に2級車を捕えられれば、いきなりの栄冠もあり得る。準決のタイム的にスピード戦でも十分通用しそうだ。あとは浜野淳がどんなレースを見せるか。初日のような動きを再現できれば、永井や中村を負かせられるかもしれない。大舞台での大駆けもあるタイプなので、注目したい存在。2級車の中ではスタート行けそうな青山が一番チャンスあると思われる。
◎永井大介
○中村雅人
△鈴木圭一郎
△浜野淳
▲青山周平