
中村雅人と木村武之の一騎打ちムード!
4日間天候に恵まれたGI開場38周年記念シルクカップ争奪戦も優勝戦の日を迎えた。準決では青山周平が追い込み届かず3着になったり、1着入線だった浦田信輔が累積2回の戒告で勝ち上がり権利を失う波乱はあったものの、優勝戦は豪華な顔ぶれになった。
岩沼靖郎が勝ち上がった時点で0Mオープンの可能性はなくなった。10Mオープン戦になるかと思われたが、岩沼のハンデは据え置きで0Mに1車、10Mに7車のハンデ戦になった。レース展開は、まず岩沼がハイペースの逃げに入る。それを誰が追うかだが、10Mは最内の笠木美孝が先行し加賀谷建明が続く形。笠木では岩沼を捕まえられないかもしれない。加賀谷のスピードがあれば3~4周目くらいで捕まえられる。加賀谷が逃げてもペースは上がる。そのまま押し切りもありそうだが...。
当ブログの本命には中村雅人を推す。準決でのエンジンの仕上がりは断トツ。更に、後半追い込みタイプの中村が速攻を決めていた。優勝戦でメンバーが濃くなり、準決のように簡単には行かないだろう。それでも1周バックストレッチで好位置に付けそう。逃げ態勢に入っている加賀谷をジワリジワリと追い詰め、ゴールまでには捕まえるだろう。
中村が序盤の展開うまくいかなかった場合は、木村武之にも十分チャンスが巡ってくる。初日は不成立でレースできず、2日目はひどいレース内容だったが、3日目ではしっかりと立て直し、準決でも逃げ態勢に入っている加賀谷をキッチリ捕らえた。中村よりも内枠だし、中村に勝てる可能性があるのは木村のみ。
岩沼を追えなそうなのは笠木と篠原睦、浅香潤でこの3人は車券戦術的にも厳しいか。他で可能性あるのは佐藤貴也。10線はスタート巧者揃いで枠ナリスタートが濃厚だが、少しでも内枠勢を置いて出れば3着までに入れる可能性はある。
◎中村雅人
○木村武之
△加賀谷建明
△岩沼靖郎
▲佐藤貴也
仕上がり一番の永井大介が先行逃げ切り!
3日間に渡ったトライアルを勝ち抜け、スーパースター王者決定戦のファイナリスト8人が出揃った。優勝戦の予想をする上で、トライアルのレース内容は大いに参考になる。しかし、優勝戦当日の天気予報は晴れなので、3日目のトライアルは参考外。初日と2日目の動きがカギとなる。
まずは、枠番選択の様子から。1番に選べた永井大介は3枠に入った。優勝を狙うなら1枠と思われたが、本人は今節のスタートの切れに不安を感じているのかもしれない。もしくはトップスタートを切れなくても、勝ちきるだけの手応えをエンジンに感じているのか。2番目に選べた金子大輔は長考の末、4枠を選択。これは永井にスタート力では適わないから、内枠に入って包まれるより、永井のスタートに乗って行こうという考えだと思われる。3番目に選んだ木村武之は迷わず1枠を選択。残った枠を考えれば当然とも思える。もちろんトップスタートを狙っているだろう。4番目に選んだ中村雅人は2枠に入る。中村にとって2枠は相性の良い枠。5番目の高橋貢が5枠に入り、その後、荒尾聡、浦田信輔、青山周平と選択順通りに入った。
次はスタート予想。SGの優勝戦は10周戦とは言え、スタート争いはその後の展開を大きく左右する。枠を無視した単純なスタート力では荒尾が一番。ただし、6枠と外寄りなのがどう影響するか。次は永井、木村、青山の順。枠順まで考慮すると永井か木村が先行すると思われる。そこへ荒尾が続く形、青山は大外だが何車かは内枠勢を置いて出るかも。
当ブログでの本命には永井を推す。トップスタートか、もしくは2番手には出られそうであり、早々先頭に立つとあとは後続を離す一方。ブッチきりでゴールすると見た。相手候補は木村。永井に行かれるか、抜かれるかしても他の選手には抜かれない。エンジンの仕上がり次第によっては永井を負かす可能性もある。
他で怖い存在なのは金子と中村。金子はトライアルの第2戦目で素晴らしい走りを見せている。スタート争いは微妙だが、道中の動きは一番良いかもしれない。スタートで3~4番手までに出られれば優勝争いにまで参加してくる。中村も枠的には十分勝負圏内。しかし、トライアルのレース内容を見る限り、いい時の中村の動きにはほど遠かった。いい時はエンジンをあまりいじらない中村が、バタバタと整備している様子は逆に不安を感じさせる。それでも、前年度覇者であり、ここ一番の勝負強さは魅力の一つなので試走タイムがソコソコ出れば強烈な走りを見せてくるかもしれない。最後に印を回すのは浦田。7枠と位置は良くないが、浦田の走法的には後半追い込み型なので、そこまで悪影響はないか。7枠からSGを獲った実績もある。トライアルのレース内容も良かった。高橋貢、荒尾、青山は明らかにエンジン不足だが、当日の試走で上昇が見られるなら注意が必要。
◎永井大介
○木村武之
△金子大輔
△中村雅人
▲浦田信輔
(雨予想)岡部聡が9度目のスピード王制覇を目指す!
不安定走路で行われたスピード王決定戦の準決勝は、各レースで実力者が敗れる波乱が多かった。まず、9Rでは2着入線の荒尾聡が反則失格で、藤岡一樹が繰り上がりで優出を決めた。10Rでは雨巧者の竹谷隆が、混み合ったインコースが使えず、外を回るもペースは上がらなかった。森且行や浜野淳も追い込みが利かなかった。11Rでは速攻決めた大木光に北渡瀬充がマークし、佐々木啓や金子大輔を振り切った。そして、最終12Rでは林弘明が逃げ切り。岡部聡は中団を突破できたが、永井大介は車が進まなかった。
山陽の雨走路は独特だ。走れるコースが限られている。レース序盤でインコースを奪取した選手が、そのまま押し切るケースが多い。逆に、追い込もうとして大きめのコースを取ると、滑って全く車が進まなくなる。準決の波乱の多くは、それが原因だった。
先述したとおり、山陽の雨走路は序盤でインコースを奪えた選手が圧倒的有利。0ハンのスタート争いは、最内の北渡瀬が飛び出し小林啓二が続くかたち。林はやや遅れをとって3番手に位置付けそう。当然、この3車がペースを上げて逃げると思われる。10線のスタート争いは枠ナリ。もしくは岩崎亮一がややカマシ気味に出るかどうか。外枠勢の選手は相当な苦戦が強いられそう。
しかし、当ブログの本命には岡部を推す。準決4個レースの中で、力強く追い込んでこれたのは岡部のみ。他の選手たちは序盤で好位置を奪っての展開勝ち。優勝戦で2周回延びることを考えると、それが有利に働くのは岡部だけだろう。
相手は0ハン3車。中でも、北渡瀬はトップスタートが切れそうだし展開は圧倒的有利。岡部が中盤で攻めあぐねるようなら、2010年の平成チャンピオンカップ以来のGⅠ2勝目がありそう。独走で最も持ち味を出せる選手だ。次に有力なのは小林。0ハンから2番手スタートでも、早い段階で北渡瀬を交わす可能性がある。先頭に立てれば自在のコース取りで後続を翻弄しそうだ。目一杯の粘りに注意したい。林も怖い存在。今節はスタートが切れているし、準決では岡部を振り切っている。10線では、岡部の他には五所淳が、最内の利を活かして先行しそうだし、0ハンに一気を仕掛けて行くかもしれない。
◎岡部聡
○北渡瀬充
△小林啓二
△林弘明
▲五所淳
(晴れ予想)展開を味方に北渡瀬が当地2度目のGⅠ制覇へ!
雨走路でこそ無類の強さを発揮する岡部だが、良走路となると展開は厳しくなる。スタートでカマシて行く可能性は低いし、内枠勢も簡単には抜かせてくれない。むしろ3着にまでこれるか不安だ。
そこで展開が絶好になりそうな北渡瀬を本命に推す。スタート争いで小林に勝てればいきなりの独走。一人で走るとペースが上がるタイプなので、後続を振り切れそうだ。良走路は3日目に好タイムが出ている。スタートを決め、そのまま押し切るとみた。
そこへ小林と林がマーク追走だが、ピタリと付いて行けないと10線勢の標的にされてしまう。10線からは五所が先行だが、岩崎もカマシ気味に出て行きそう。五所では北渡瀬を追うアシはなさそうで、もし捕まえられるなら岩崎や藤岡となってくる。そこで、北渡瀬の相手には岩崎と藤岡を挙げる。他で怖いのは、当地との相性が良い大木あたりか。
◎北渡瀬充
○岩崎亮一
△藤岡一樹
△岡部聡
▲大木光
落車を乗り越え、青山が栄冠目指す!
準決は前日の予報通り、雨走路になってしまった浜松のGI秋のスピード王決定戦。優勝戦の日も雨の予報が出ているので、直前予想は雨を想定して行ないたい。
ハンデ構成は0に桜井厚志。10Mに内側から笠木美孝、東小野正道、岩見貴史、若井友和、岩崎亮一、金子大輔、青山周平と並んだ。準決で竹谷隆との激闘を制した桜井の逃げも侮れないが、準決よりもメンバーが濃くなることを考えると逃げ切りまでは厳しいか。10Mのスタート争いはほぼ枠ナリと見た。笠木が桜井を追う一番手だが、桜井を捕まえる前に外枠勢にやられそう。準決でもそうだったように東小野が笠木を交わし、桜井を追う展開を作りそう。道中で東小野が桜井を差し込み、岩見がアウトから仕掛けて行きそう。
しかし、当ブログでの本命には青山を推す。準決の厳しいメンバーで勝ちきったのは自信になる。3日目の落車の影響が心配されたが、不安を感じさせず走りきった。記念の優勝戦で2周延びるのは好材料だし、アウトコース一本で攻め上げて行きそう。相手は金子。地元走路で青山に好き勝手させるわけにはいかない。スタートで青山の先行を阻止できるなら、十分優勝争いに参加できるだろう。若井も雨の方が好成績を残せそう。インが混み合っていても、力強く突っ込んで行ける。
もしも天気予報がズレて良走路になった場合でも青山を推す。当地ではこれまで7回優出があり、5回優勝。その全てが良走路だ。当地には絶対の自信を持っている。そして、晴れでも相手には金子を挙げる。金子は成績が走路状況に左右されない柔軟さがある。あとは展開面から笠木や岩見、岩崎あたり。
雨予想
◎青山周平
○金子大輔
△東小野正道
△若井友和
▲桜井厚志
晴れ予想
◎青山周平
○金子大輔
△笠木美孝
△岩見貴史
▲岩崎亮一
新井恵匠が初タイトルへ向け、ひた走る!
優勝候補筆頭だった青山周平が、まさかのフライングと反則で優出を逃す波乱があった準決勝戦。しかし、各選手が若手らしいスピードある走りを展開し、好メンバーが出揃った。森村亮と鈴木聡太がハンデが重くなり、優勝戦は10Mオープン戦となった。
スタートが特に大事な10Mオープン戦。まずはスタートの予想から。0オープンと違って10オープンだと内枠が圧倒的有利。ここは森村がスタート張り込んで行きそうだ。これに鈴木聡、新井恵匠が続く形。田村治郎と人見剛志はややへこみそうで、岩見貴史や藤岡一樹、金子大輔の順で外枠勢は出そう。
独走が得意な森村だが、逃げ切りまでは厳しいか。しかし、鈴木聡では森村を交わすまでのアシはなさそう。そこでスタート3番手に出る新井が浮上してきそう。エンジンは準決の上がりタイムが示す通り、仕上っている。攻めはやや強引さあるが、果敢な面は好評価。先頭に立ってしまえば後続を引き離す一方になりそう。準決でも2番手に上がってきた金子に差を詰められるどころか、むしろ逆に突き放す動きがあった。記念のタイトルは未冠だが、近況の充実さからいつ勝ってもおかしくない気配を見せている。先のSGでも準決で外線突破をしてしまったが、優出できそうな動きを見せていた。唯一の不安点はスタート。ややムラな傾向あるが、ここさえこなせれば十分勝負になる。
相手には金子を挙げたい。今回の若手メンバーの中では、最も落ち着いて乗れている。若手らしからぬレース運びの上手さがある。8周戦になるのも金子にとっては好材料。次には地元の藤岡が有力。以前は軽いスランプに入っていたが、ここ数節で完全に脱出している。地元の声援をバックに、実力以上の走りをしてくるかもしれない。同じ理由で推したいのは人見。エンジンの仕上がりは悪くなさそう。こちらも地元と言う事で気合は倍増。スタートにやや難あるが、追い込みの鋭さはかなりのモノがある。特に一対一では無類の強さを発揮する。
◎新井恵匠
○金子大輔
△藤岡一樹
△人見剛志
▲森村亮