
人見剛志が師匠に恩返しの力走を披露!
GII山陽王座防衛戦も優勝戦の日を迎えた。昨年、引退した小林啓二元選手のこれまでの活躍に敬意を表して行なわれているこの大会。優勝戦のメンバーはそれに象徴されるかのように、山陽勢の躍進が目立った。飯塚の浦田信輔以外は、オール山陽勢。浦田に対する包囲網は完全に整い、地元王座を守る態勢は万全だ。
レース展開としては、まず0ハンの春本綾斗がスタートを残して逃げそう。その春本は一人で走るとペースが上がるタイプ。8周戦は初めてとのことだが、どこまでのリードを作れるか見もの。
その春本を追う一番は、10線最内の丹村飛竜。約一ヶ月半前にフライングをしており、スタートは慎重になっているが、10線で7車並ぶ最内ならかなり有利な位置。外枠勢を張りながら出て行きそう。スピードある丹村なので、春本を道中で交わしそうだ。続いて、松尾啓史が追撃してくる。人見剛志はその後から追って行く形。外枠も岡部聡、佐々木啓、浜野淳、浦田信輔と実力者揃い。
当ブログの本命には人見を推す。今回のGIIは小林啓二杯と銘打ってある。小林啓二が現役時代、この優出者8人の中で小林に最もお世話になったのが人見だ。整備から乗り方まで、一つ一つ丁寧に教授されてきた。切れ味鋭い捌きがウリの人見が成長していったのも、ひとえに小林啓二の存在があればこそ。これまでの恩に応えるように激走を見せてくれるハズ。
相手には松尾を挙げる。準決で大幅に車を良化させてきた。今期はランクが悪いからとは言え、松尾の実力を考えればこの位置は魅力的すぎる。先に先頭に立てるようなら優勝も十分見えてくる。次に、丹村と春本。今節のレース展開の特徴として、逃げる選手が有利な傾向がある。それは、走路温度が上がってきたからだと思われる。優勝戦でも、この2者は展開を味方につけそう。最後には浦田信輔を抑える。追い込みは厳しくなりそうだが、8周戦を好材料に怒涛の追い込みを見せるかも。
また、当日は雨予報が出ているので、雨走路を想定しての考察も少々。単純な雨での実力は岡部聡が一歩抜け出ている。しかし、展開から入れば丹村が断然。この師弟関係の両者が中心。そこに松尾や佐々木啓が絡んでくるとみた。一発あるのは浜野淳か。
晴れ予想
◎人見剛志
○松尾啓史
△丹村飛竜
△春本綾斗
▲浦田信輔
雨予想
◎丹村飛竜
○岡部聡
△松尾啓史
△佐々木啓
▲浜野淳
佐藤摩弥が記念初Vへ鋭発!
今年初の川口ナイター・GII川口記念も優勝戦の日を迎えた。GIIの優勝戦らしく、オープン戦ではなくハンデ戦となり、オートレースの醍醐味を味わえる一戦。仕上がりが突き抜けている選手はいないので、誰にでも優勝チャンスが訪れる。
まずはスタート予想から。0ハンは大外でも佐藤摩弥が先行とみた。スタート力は定評があり、SGの選抜予選でもそうそうたるメンバーを相手にトップスタートを切る能力がある。その佐藤摩弥に続くのが掛川和人。小原望は0ハンの中では後手を踏みそう。10線は、ほぼ枠ナリか、青山周平がカマシ気味に出て行くか。
0ハントップスタートの佐藤摩弥は展開が絶好。と言うのも、2番手に出そうな掛川がいるから。掛川はインコースをびったりと走り、後続にとっては大きな壁。実力は当然、10線勢の方が上なので、道中で掛川は捌かれてしまうが、何周かは抑え込むことが可能。その間に佐藤摩弥は大きなリードを作れそう。記念の優勝戦は8周回となり、軽ハンにとっては不利となるが、今回はそのまま押し切るとみた。
相手には黒岩明を挙げる。ここ何節かはエンジンが絶好調。今回も10線最内ならスタート先行できそうだ。準決での上がり一番時計は黒岩。3.395のタイムは青山周平や中村雅人をも凌ぐ好タイム。外枠勢に対し先手先手の攻めができれば先着は十分。その勢い次第では佐藤摩弥を捕えるまでありそう。
青山も序盤の展開次第では優勝できそう。10線は枠ナリスタートを見ているが、2番手、もしくはトップスタートを切れるようなら展開が良くなり、0ハン勢を粉砕する可能性がある。今年に入ってからの動きは良く、波に乗れている。中村雅人も追い込み必至だ。準決の上がりタイムこそ今一息だが、今節は3日目から中村らしい走りができている。8周戦で周回が延びるのも好材料。最後に挙げるのは小原望。スタートにやや不安を残しているが、うまく序盤戦をこなせるようなら上位争いに参加できる。何より戦力的に未知数な部分が多いのも魅力の一つだ。佐藤貴也と池田政和はエンジン的にやや劣勢か。
◎佐藤摩弥
○黒岩明
△青山周平
△中村雅人
▲小原望
鈴木圭一郎が2つ目の開設記念Vを目指す!
浜松のゴールデンレースも最終日を迎えた。優勝戦に名乗りを挙げたのはいずれも実力者たち。0ハン単騎に鈴木一馬が置かれ、10線は7車並び。どのようなレースが展開されるのか。
まずは0ハンの鈴木一馬がマイペースの逃げに入る。鈴木一馬はこれまで3度、記念の優勝戦に乗っている。そして、直近2回はいずれも準優勝。その2回とも0ハンから走り、大きなリードを作っての逃走。最後は捕まってしまい2着になったが、一人で走る時のスピードはソコソコ定評がある。
その鈴木一馬を追う1番手は岩見貴史になりそう。10線最内の好枠ならスタート先行はほぼ濃厚。ただし、スピード的に鈴木一馬を交わすまではなさそう。10線のスタートは岩見が飛び出す他も、ほぼ枠ナリに出そうだ。前田淳でも鈴木一馬を捕えるアシはない。
10線から3番手に出る鈴木圭一郎はどうかと言うと、スピード自体はかなりのモノがあるので、鈴木一馬を交わすまでありそう。準決でも上がり一番時計の3.392をマークした。12Rでタイムが出やすい条件だったとは言え、全選手の中で一番時計を出したのだから大したモノ。優勝戦も同じ12Rなので、セッティング的にアドバンテージもある。圭一郎が一馬をマークから交わし、独走態勢に入るとみた。今年3月に獲った川口の開設記念に続いて、GI2勝目を挙げるか。
その圭一郎が序盤で展開を作れないと、ずるずる後退するシーンもあり得る。車群に揉まれ、ゴチャゴチャした時の対処は、他の選手達に一日の長がある。その場合は、やはり地元の金子大輔が台頭してきそう。エンジンの仕上がりはもう一息だが、地元の記念開催でこの枠は魅力的だ。地元ファンの期待を一身に受け、激走を見せてくれるかもしれない。
青山周平も爆発力があるので怖い存在だが、この枠からではスタートが決まらないと追い込めないケースも十分ある。むしろ、後半追い込み型の浦田信輔や中村雅人の方が連対ありそう。中村に関しては、この大会5連覇がかかっている。今節はエンジンが仕上がり切ってない不安はあるが、大舞台で底力を発揮してくる可能性は大。もちろん、いきなりの独走に入れる鈴木一馬の大逃げにも警戒したいところだ。
◎鈴木圭一郎
○金子大輔
△中村雅人
△浦田信輔
▲鈴木一馬
超抜車を駆って、金子が他車を支配する!
SG第35回オールスターオートレースの優勝戦メンバーが出揃った。準決では荒尾聡や浦田信輔など地元の看板選手がフライングを犯す波乱はあったが、優勝戦はそうそうたる顔ぶれ。選出してくれたファンの期待に応えるべく、気持ちの入った走りを見せてくれそう。
準決での車の仕上がりは金子大輔が一歩抜けていた。各車が滑りで苦しむ中、金子だけが最後方からの追い込みを見せて勝ちきった。他では、1着だった青山周平は滑りでペースが上がらず、プレッシャーをかける永井大介を抑えるので一杯だった。高橋貢に関しては加賀谷建明、森且行を捌いての1着なので、その価値は高い。木村武之、中村雅人、若井友和の3車は明らかに仕上がり不足。滑りに苦しんでいる様子だった。
優勝戦のスタート争いは恐らく青山が先行。それに木村と永井が乗って行きそう。その後、高橋、金子、中村、若井、森と出て行くか。逃げ態勢に入る青山は、準決の仕上がりのままだと楽に振り切れなそう。抑え込みが巧くなっているので、簡単には抜かせないが10周戦となると、どこまで粘れるか。2、3番手に出る永井や木村も、青山に仕掛けるまでの状態に持っていければいいが...。
当ブログでの本命には金子を推す。スタート争いこそ劣勢と見るが、準決で見せた鬼足は脅威の一言。他の選手達が滑りに苦しんだように、あれだけ走路温度が上がった中で、更にSGの準決のメンバーを8番手スタートから捌いて行くのは至難の業。優勝戦は準決よりメンバーは濃くなるが、序盤の位置取りに関係なく狙えるのは金子だけ。
相手には青山を挙げる。2枠の好ポジションからスタートを決めてきそう。ペースは上がらないにしても、必死の抑え込みでかなりの逃げを見せそう。その隙をうかがいながらレースを進める永井や木村にもチャンスは出てくる。そして最後に高橋に注意を要したい。最内の1枠ではスタートで包まれる恐れはあるが、それなりのスタートを切った場合は上位争いに参加できそう。準決ではレース終盤で番手を上げる動きを見せた。これは周回が延びる優勝戦ではプラスに働くハズ。
いつものSGの優勝戦では中村が優勝争いに参加してくるが、今回ばかりは状態が良くない。優勝戦直前でバタバタと整備に取り組むのは、優勝争いに参加できる時の中村ではない。7、8枠と厳しい展開を強いられそうな若井と森は、スタートくらいは見せ場を作りたいが...。
◎金子大輔
○青山周平
△永井大介
△木村武之
▲高橋貢
好枠の青山周平が圧倒的な走りを見せる!
平成チャンピオンカップの準決では波乱が多かった。まず9レース。大外の高橋貢がまさかのスタート大出遅れ。2枠の黒岩明が1枠の緒方浩一を素早く交わして逃げ切り。2番手に追走していた鐘ヶ江将平を人見剛志がマーク差しで優出を決めた。
10レースでは丹村飛竜、別府敬剛、金子大輔の3者がフライング。2回目のスタートでも丹村と別府が先行し、そのままゴールを迎えるが、勝ち上がりの権利を失ったため、3番手と4番手を走っていた新井恵匠、荒尾聡が優出となった。
11レースは青山周平と松尾啓史が試走29を出し人気になった。青山は速攻を決め1着ゴールしたが、松尾は同期の田中茂に差し込まれて3着。青山と田中が優出となった。
12レースは試走から迫力を欠いていた永井大介が追い込み決まらず、苦手のスタートを決めた中村友和がハイペースの逃げ。それに前田淳が続いて押し切った。
優勝戦は0メートルオープン戦。枠番選択順1位の青山は2枠を選択。次の中村は3枠。黒岩が4枠。田中が5枠。人見が6枠。前田が空いていた最内の1枠に入り、新井が7、荒尾が8枠に入った。
まずはスタート争い。単純なスタート力で言えば、青山と荒尾が突き抜けている。次いで、前田。そして黒岩と新井が同じくらいで、田中と人見がやや甘め。中村は準決こそうまく切れたが、本来はスタート遅い方だ。優勝戦でトップスタート切るのは青山。それに荒尾がカマシ気味に出て行く。前田と黒岩が3番手争い。枠が厳しい新井や、スタート力で劣勢な田中、人見、中村は後方からのレースになるか。
当ブログでの本命には青山を推す。準決の波乱で、優勝戦メンバーが薄くなったのに加え、位置も2枠と絶好の展開。トップスタートからそのまま押し切るとみた。相手には荒尾。車の仕上がりには不安を残すが、武器のスタート力で2番手に付け、インコースをガードし切って粘りこみそう。3着候補に前田と黒岩。前田は最内からイン潜り込むと、抜かれづらいコース取りができる選手。黒岩は今節の仕上がりが良く、青山のスタートに乗っていける可能性もある。最後に怖いのは中村。順当に考えれば最後方からのレースを強いられそうだが、準決のようなスタートを切ると、持ち味のスピードを発揮して大番狂わせがあるかもしれない。
◎青山周平
○荒尾聡
△前田淳
△黒岩明
▲中村友和