鈴木聡太が記念初制覇へ意欲!
伊勢崎オートで行われているGI第42回シルクカップは最終日を迎えた。熱戦の4日間を戦い終え、ファイナリスト8人が出揃った。準決では強豪が次々と敗れる波乱があり、優勝戦はやや異色の顔ぶれ。それでも全選手にチャンスがありそうな難解戦で、直前予想も困難を極める。
優勝戦のハンデ構成は0ハンに浅香潤が単騎。10線は内から鈴木聡太、田中賢、伊藤信夫、吉原恭佑、浦田信輔、池田政和、早川清太郎と並んだ。
0ハンの浅香はスタートで叩かれることはなさそう。10線の先行争いは最内の鈴木聡、それに伊藤信か浦田が乗って出るか。他は枠ナリ発進とみた。
レース展開は、まず浅香の逃げで始まる。これを追って行くのは鈴木聡、伊藤信、浦田あたり。浅香のペースだが、準決で上がり3・371を出しているように、かなりの引っ張りを見せそう。10線勢が激しく競り合うようなら、そのままの押し切りもある。ただし、記念の優勝戦で8周回になることを考えると逃げ切りまでは厳しいか。
浅香を鈴木聡がマーク追走し、道中でタイミングを計ってインに突っ込みそう。その後は、準決で上がり3・360を出したエンジンを駆って後続を引き離しにかかる。最後まで詰め寄ることを許さず逃げ切るとみた。そこで当ブログでの本命には鈴木聡を推す。
相手候補だが、展開的に恵まれている浅香を挙げる。序盤でどこまでリードを作れるかがカギになるが、元々はデビューから快速派で知らしめた選手。一時期は伊勢崎2番手の座を不動のものにしていた期間もある。記念は2013年にGIIスターライトチャンピオンカップ争奪戦を制しており、久しぶりのタイトル奪取を狙う。
次に早川。この大会は2連覇中で、今回勝てば3連覇となる。10線の大外に置かれて展開的には厳しくなるが、近況の地元の記念では通常以上の激走を見せるケースが多い。8周回になるのは好材料で、猛烈な追い込みを見せてくるかも。そして浦田。長らく軽い低迷期に入っていたが、今節は好調時の攻めが見られている。準決でも好スタートを決めており、序盤の位置取り次第では2017年以来の記念タイトルを奪取できる。最後に伊藤信。上がり時計のレコードホルダーで、3・284のタイムは未だ破られていない。高速バトルになりつつある昨今のオート界で再びその存在感を示してくるか。もちろん田中賢や吉原、池田などもスタート後に好位を取れればチャンスがある。
◎鈴木聡太
○浅香潤
△早川清太郎
△浦田信輔
▲伊藤信夫
久々にSG優勝チャンスの永井大介!
川口オートレース場で行われているスーパースターフェスタ2018も最終日を迎えた。4日間の激闘を終え、SS王座決定戦、SSシリーズ戦ともに優勝戦のメンバーが出揃った。王座決定戦をメインに、SSシリーズ戦の方も簡単に展望していく。
王座決定戦の枠番選択では、選択順1番の永井大介が1枠へ。2番の青山周平が3枠へ。3番の池田政和が2枠、4番の木村武之が4枠、5番の高橋貢が5枠、6番の丹村飛竜が6枠、そのまま順番に入っていくかと思われたが、7番の鈴木圭一郎が8枠を選び、最後の選択順だった新井恵匠が7枠に入れた。
今節、スタートが良く切れている印象あるのは青山。そして、永井や木村もダッシュを決めるシーンがあった。今回SS王座決定戦に初めて出場となった丹村も、連日スタートの切れは良かった。
この優勝戦でも恐らく3枠から青山が先行。もしくは最内の永井が突っ張るか、木村が内枠勢を抑えて行くか。枠不問でスタート切れている丹村が一気に先頭に立つか。
ここでは青山の先行を想定して展開を進めていく。青山は本人も気にしているように、トライアル戦では逃げてもペースが上がっていなかった。完全に納得いくような仕上がりにはなっていないのだ。それにも関わらず、インを締め上げる走法で粘りのレースを見せている。トライアル戦の8周回まではまだいいが、優勝戦で10周回になると苦しい状況が長くなるのでゴールまで持つかどうか。
青山を追って行く1番手は永井か木村。永井が青山にジカ付けできれば、道中で仕掛けポイントが生まれてきそう。必死に封じ込む青山のインにぶち込むか、もしくは外から捲りを決めていくかでハナに立ちそう。永井が逃げる展開を作れれば、2日目に出した上がりタイム3・322を再現させる独走で、後続をブッチ切りそうだ。そこで当ブログの本命には永井を推す。
相手は青山。スタート争いを制していきそうなので、そのままの逃げ粘りは十分。整備で乗り味がよくなれば、4日目までとは違って、ペースを上げる走りもできそう。3番手には木村。今節はまだ1着がないが、2日目には好タイムを出した永井と死闘を演じている。ここ一番で勝負強いタイプで、トップスタートを切れれば逃げ切れるし、3番手までに発進できれば道中で鋭い仕掛けを炸裂させてくるかもしれない。
4番手は鈴木。今節は、いつになく苦しい競争を強いられている。3日目には走りに焦りが出て後退。まさかの8着も経験している。しかし、最後までエンジンを上向かせるべく大整備に取り組んだので、本番までにエンジン一変の可能性も残している。仕上がった時の試走タイムの目安だが、2番時計を出した人に対して2つ以上の数字をマークしての1番時計だそうだ。最後に丹村。今節はこのシリーズ初出場ながらスタートも道中も臆することなく、のびのびと走れている。一発大穴を開けるならこの選手だ。
◎永井大介
○青山周平
△木村武之
△鈴木圭一郎
▲丹村飛竜
次にSSシリーズ戦。0メートルオープンの優勝戦となったが、ここでは準決1着の中で予選中の成績が良い順から選択。続いて、準決2着の成績が良い選手から選択。
実際に選択した順に、滝下隼平が1枠、佐藤摩弥が3枠、田村治郎が2枠、三浦康平が4枠、内山高秀が5枠、山田達也が6枠、越智尚寿が7枠、小林瑞季が8枠に入った。
エンジンが最も良いのは滝下。今節4日間を終えて3勝を挙げる充実っぷり。準決では3・370の上がりタイムをマークした。しかし、そのタイムを上回ったのが佐藤摩の3・350。これは自身の自己最高タイムだそうだ。今節も武器であるスタートが冴えに冴え渡っており、準決でも他車を置いて出るダッシュを決めた。
優勝戦でも0オープンから先行する可能性が高く、その後の独走でもペースが上がっているので本命に推したい。相手は、その佐藤摩に乗って出そうな三浦。準決では上がり3・367をマークするなどエンジンも急上昇。道中の動き次第では逆転もありそう。
次が滝下。最内でスタート包まれる恐れはあるが、4~5番手までに出られれば十分勝負圏内。8周回になるのを好材料に、脅威の巻き返しを見せそう。他では内山、田村も序盤の位置取り次第では怖い存在になってくる。外枠の3車は展開的にも機力的にも厳しい戦いになりそう。
◎佐藤摩弥
○三浦康平
△滝下隼平
△内山高秀
▲田村治郎
鈴木圭一郎が大会連覇を狙う!
山陽オートで行われている第53回GIスピード王決定戦も優勝戦の日を迎えた。準決では最重ハンの内枠勢や地元勢の活躍が目立ち、青山周平、永井大介、木村武之、佐藤貴也などが敗れる波乱があった。優勝戦はGIのファイナルを決めるに相応しい顔ぶれ。そして、鈴木圭一郎が昨年に続いて今回も優勝を決めるのか。
まずは準決のレースの特徴を振り返る。最重ハンの内枠勢が活躍できたのは、スタート後1~2周で好位を奪い、そのまま態勢が変わらぬケースが多かったためだ。これは夏場によくある傾向で、レース前半で態勢が固まると、その後の順位変動が少なくなる。なぜかと言うと、走路温度が上がり、追い込みが効きづらくなると序盤で勝負が決まってしまうからだ。しかし、今回は真冬とも言える気象状況。熱走路で追い込みが効きにくいわけでもなく、逃げる方もシッカリとタイムが出ている。優勝戦も当然、序盤で好位を奪えた選手が圧倒的有利になりそう。
肝心の序盤争いだが、単純なスタート力では鈴木圭がトップで、次に同期の鈴木宏和か。次いで丸山智史、岩崎亮一、佐々木啓、松尾啓史、別府敬剛、阿部仁志。実際のスタート争いだが、0ハンの阿部は残しそう。10線は内枠の鈴木宏が先行か、もしくは最内の丸山が飛び出すか。大外から鈴木圭も3番手には出られそうだ。他はほぼ枠ナリとみた。
阿部は準決でも丸山に捕まっているように、2周延びる優勝戦で逃げ切るまでは考えにくい。道中で交わされると見た。その1番手が鈴木宏か丸山で、どちらが逃げるにしてもペースは上がりそう。準決では鈴木宏が3・363、丸山が3・373の上がりタイムをマークしている。この両者の押し切りも十分考えられる。
それを阻止しそうなのが鈴木圭。準決は12Rで、走路温度が一番下がっていたとはいえ、上がり3・350の一番時計を叩き出している。10線7車並んだ大外からでも3番手発進は望めそうで、丸山や鈴木宏が阿部に少しでも手間取るようなら先に交わしてしまうかもしれない。8周戦になるのも大きな強み。次元の違う走りを披露しそうだ。
相手には鈴木宏と丸山。理由はすでに述べているが、今回のレース傾向に、ハンデ位置など優勝戦の条件が整いすぎている。あっさりと抜け出して持ち味を出してくると両者とも記念初優勝が見えてくる。次に岩崎。外寄りに置かれてはいるが、別府と佐々木より先に出るケースも十分で、昨年の同大会で準優勝の悔しい結果に終わった思いを、この優勝戦にぶつけたいところだろう。最後に松尾。7号車からのレースでは、鈴木圭にも行かれ、最後方からのレースになる事も考えられるが、道中の追いアシは優勝戦メンバーの中でも一番かもしれない。準決で、一番厳しい展開から優出をもぎ取ったのは松尾だけ。その追い込みが優勝戦でも炸裂するか。
他にも今節はスタートの切れが良い別府も怖い。いつになくタイムも出ている印象。佐々木もそつのない走りで上位争いに加わってくるかもしれないし、阿部も10線勢が激しく競り合うようなら、その間に大きなリードを作れるかも。
◎鈴木圭一郎
○鈴木宏和
△丸山智史
△岩崎亮一
▲松尾啓史
渡辺篤が記念初制覇を狙う!
飯塚で行われている第62回GI開設記念レースは優勝戦のメンバーが出揃った。今節は軽ハン勢の活躍が目立ち、優勝戦も0ハンに2車、10線に6車というハンデ構成。0ハンの動きが優勝戦の展開に大きく影響を与えそう。
その0ハン2車は森本優佑と山浦博幸。どちらも独走を得意とする快速派だ。今節はどちらも試走30に近い数値をマークし、森本にいたっては上がり40を切るタイムをたたき出している。この両者がレースを引っ張っていくとなると自然とペースが上がる。
10線6車もスピードに関して0ハン勢に負けてない。今節の上がり最高時計は2日目にマークした3.365で、鈴木圭一郎と金子大輔が出している。エンジンの仕上がり的にこの両者が優勝争いを繰り広げそうだが、10線外枠からのレースで、予選や準決までとは違うメンバーなのも加味すると展開が変わってくるだろう。これまでのように簡単に抜け出せるかどうか。むしろ、この両者がやり合って番手を上げていけないケースまである。優勝戦でも人気になりそうな両者だが、当ブログでは渡辺篤を本命に推す。
今節、2日目からの良走路では全て1着。試走タイムも30を切っており、エンジンは完全に仕上がっている。スタートの切れも悪くなく、優勝戦でも10線の内から2番目なのは大きな魅力。最内の岩崎亮一に続いての2番手発進、もしくは岩崎を抑えてのトップスタートまである。早々と0ハン追撃態勢を作ると、抜群の機力を生かして道中できっちり交わしそう。渡辺はこれまで6回の優勝経験があるが、記念タイトルとは無縁。今回の流れから記念初優勝も夢ではない。
相手には鈴木圭と金子を挙げる。レース序盤で競り合う展開にならなければ、どちらかが上位争いに参加してくる可能性は高い。どちらもエンジン面は問題なく、レース展開の読みも冴えている。渡辺が抜け出す前に交わすことができれば、今度はこちらがチャンスになる。この3車を脅かす存在になるのは森本か。8周戦となり、スタミナの面に一抹の不安はあるが、今節は上がりタイムが出ており、レース序盤でリズムを掴むとそのままの押し切りも考えられる。その場合は10線勢が激しくやり合うことが条件になってくるが、そんな展開になればチャンスがないわけではない。
最後に岩崎。10線最内の絶好の位置からのレースで、しっかりと枠ナリ発進を死守できれば、あとは0ハンを目標にするだけの好展開になる。準決で上がり3.370が出ているようにエンジンも仕上げてきた。約4年ぶりの記念制覇に闘志を燃やしてくるか。もちろん地元飯塚の雄・浦田信輔も黙ってないだろうし、篠原睦もトップスタートを狙って神経を集中してくるハズ。山浦も意外性があるので、高配当が望めるようなら狙ってみる手もある。
◎渡辺篤
○鈴木圭一郎
△金子大輔
△森本優佑
▲岩崎亮一
早川清太郎が悲願のSG初優勝へ力走を見せる!
節目の第50回目となるSG日本選手権オートレースも優勝戦のメンバーが出揃った。実力者と若手が入り乱れた準決は、激しいレースが多かった。その中で優出を勝ち取った8選手により覇が争われる。
まず準決第一弾の9Rでは池田政和が魅せた。序盤の競り合いを制すと、先頭に立ってからは一人旅。これでもか、と後続を引き離した。2日目から3連勝の池田は、久々にSG優勝戦に進出した。2着には佐藤貴也が入った。加賀谷建明、荒尾聡、新井恵匠らとの死闘を制しての価値ある優出。ただ、スタートは切れているものの、優勝戦で争うにはエンジン的に厳しそうだった。
10Rでも劇的な結末が待っていた。大外からカマシを決めた青山周平が逃げ切る。2番手に付けた佐藤摩弥が、猛追してくる松尾啓史をなんとか振り切り2着ゴール。自身初となる、そして女子レーサー初となるSG優出となった。
佐藤摩弥優出の興奮そのままに11Rも盛り上がった。トップスタートの篠原睦は逃げ切り。2番手争いは鈴木宏和が岩田裕臣を交わし粘っていたが、若井友和が永井大介を差して猛追すると、ついには鈴木宏をも捕えて2番手確保。先頭を走る篠原にまで詰め寄ったが2着でゴール。地元のファンを沸かせてみせた。
12Rは早川清太郎が魅了した。トップスタートの丹村飛竜を鈴木圭一郎が終始、攻めあぐねる。そうこうしているうちに早川が怒涛の追い込みを見せる。鈴木圭を交わし2番手に立つと、そのまま丹村をも交わしてしまった。同大会3連覇を狙っていた鈴木圭は、惜しくも準決で散ってしまった。
優勝戦に乗った8人の中でスタートが切れているのは佐藤貴、青山、佐藤摩、篠原の順か。丹村がまずまずで、若井と池田、早川は普通くらい。優勝戦のスタート争いは青山と佐藤貴あたりが有力。ただ、どちらも準決ではエンジンが一杯一杯の様子。逃げ切るまではどうか。
当ブログでの本命には早川を推す。スタート争いは微妙だが、外枠ではないので4~5番手までには付けてこれるだろう。そこからの追い込みとなるのだが、準決4個レースの中で、一番エンジンに余裕がありそうだったのは早川。8周回をフルに生かしていた。SGの優勝戦で10周戦になるのが最も好材料として働くのは早川だ。仮にもっといいスタートが切れれば、それだけ展開が楽になる。スタートでそこまで行けなくても、強烈な追い込みで上位に進出してくるハズ。
相手は青山。エンジン的には不足気味だが、スタートで好位置を取れそうなのは魅力。インを締め上げる走法で、後続を完全にシャットアウトしてしまうかもしれない。そうでなくても2、3着には粘り込む可能性は大。次に池田。今節の池田は2日目から絶好調。スタートは行けなくても道中で落ち着いて捌いて行けている。周回が延びる優勝戦は、それだけチャンスが増大するという事。久々の大舞台だが、選手としての実績は申し分なく、得意の川口走路で復権してくるかもしれない。そして佐藤貴。今節はエンジンが仕上がり切らず、苦しいレースが続いているが腕一本でしのいでいる。優勝戦に向けての大整備がありそうで、エンジン急上昇させるなら優勝争いにまで参加できるスタート力を誇っている。
最後に佐藤摩。初めてのSG優出となり10周戦でのスタミナに不透明な部分は多いが、準決では青山よりもエンジン的に余裕がありそうだった。全選手中トップ10までには入るスタート力を発揮し、序盤で逃げ態勢を作れるようだと必死の粘り込みがありそう。他にも追い込みが光っていた若井や、スタート次第ではチャンスありそうな篠原や丹村も見せ場を作ってくるか。
◎早川清太郎
○青山周平
△池田政和
△佐藤貴也
▲佐藤摩弥