
荒尾聡が2006年以来のダイヤモンドVを目指す!
梅雨らしい天候で競争が行われているGIダイヤモンドレースも優勝戦のメンバーが出揃った。初日から重走路でのレースが多く、エンジン評価をしづらい状況だが、優勝戦まで進んだ選手はそうそうたる顔ぶれ。どのようなファイナルバトルが展開されるのか。
4日目は1Rが重走路で行われ、そこからは徐々に走路が回復するかに見えたが、7R前には降雨。しかし、その後は走路が急激に乾いて良走路。まさに目まぐるしく状況が入れ替わる中、準決を迎えた。ちなみに準決は全て良走路。
9Rでは、いきなりアクシデント。人気の篠原睦と鐘ヶ江将平がフライング。3度目の発走は中尾貴志が軽快に逃げるも田中茂が猛追で捕えた。10Rは順当決着。佐々木啓と有吉辰也で2連複160円のガチガチ配当。11Rでもフライング。前田淳が失権になった。レースは荒尾聡が速攻決め、粘っていた竹谷隆を岩見貴史がゴール前でチョイ差し。12Rは久門徹が東小野正道を速攻で差す。浦田信輔は追い及ばず、浜野淳が食い込んだ。
優勝戦は10Mオープン戦。スタート争いがポイントになる。10Mの角度があると内枠が断然有利になるが、単純なスタート力では荒尾や有吉が上位。次いで岩見、久門、中尾。浜野と佐々木は同レベルで、田中茂はやや劣勢になるか。先行は枠の利もある岩見とみた。これに有吉や荒尾が乗っていく展開か。
岩見の逃げだが、元々スピードを上げて回る方ではなく、コースをしっかりと守って粘るタイプ。8周戦となると自分との戦いになるが、最後まで逃げ粘れるかは疑問。有吉や荒尾が襲いかかってくる。ここは準決で上がり一番時計を出した荒尾が先頭に踊り出そう。そこで当ブログでの本命には荒尾を挙げる。
対抗は有吉。荒尾よりも先に抜け出せば、高いブロック力で後続を封じ込めるかもしれない。3番手には岩見。荒尾や有吉が激しく競り合うような展開になれば、その間に少しでもリードを作れる。そして佐々木。レース展開は楽ではないが、8周戦になるのが一番有利に働くのは佐々木だろう。他の選手がタレてくるようなら、変わらぬ推進力で番手を上げていく。最後に久門。ここ一番でのダッシュ力は特筆すべきモノがある。人気薄になるようなら狙ってみたい一人。最内の中尾はスタート先行が絶対条件。その後は後続の展開次第。浜野は機力面で不安を残す。田中茂は序盤でどこまで好位に付けられるかがカギ。
◎荒尾聡
○有吉辰也
△岩見貴史
△佐々木啓
▲久門徹
岩見貴史が速攻力を存分に発揮しそう!
山陽オートで行われているGII小林啓二杯も優勝戦のメンバーが出揃った。走路状況が不安視されていたが、準決は良走路で競争が行われた。
優勝戦のハンデ構成は0ハン単騎に片岡賢児。10線は内から緒方浩一、長田恭徳、角南一如、藤岡一樹、岩見貴史、有吉辰也、そして佐々木啓となった。
0ハン単騎の片岡はスタート力は問題ないので、まずはこのハンデ差を保ったまま逃げに入れるだろう。10線は最内の緒方に長田が続きそう。角南はへこむ可能性があるか。外枠からは岩見と有吉がダッシュをつけてくる。佐々木はほぼ枠ナリか、7番手からのレースになるか。
準決では逃げ切れた片岡だが、記念の優勝戦で8周回となると最後まで押し切れるかは疑問。どこかで10線勢に捕まってしまいそう。捕える一番手は緒方か、トップスタートまで望めそうな岩見か。仮に緒方が交わしても、準決で逃げ切れなかったように勝ち切るまでは厳しいとみた。
当ブログでの本命には岩見を推す。スタート争いでは3番手までには出られそう。もしくは先行まであるので展開はかなり楽になる。片岡や緒方が逃げ態勢を作っても早い段階で差し込んでいく。その後はコースを守る走りで後続を振り切りそうだ。相手には長田を挙げる。スタートで2番手に出られれば、速攻を決めて抜け出しを図れる。長田は今年、GIを制しているように地力が増している。連続で記念レースを制覇する可能性も十分。
3番手は佐々木。レース序盤で好展開は望めないが、準決で一番時計を出した機力と2周延びる記念の優勝戦を加味し追撃してくる。そして緒方。最内から枠ナリ発進を死守できれば、昨年に続いての同大会連覇がありそう。最後に有吉。岩見のスタートに乗って出れば、序盤で好位置につけられる。冷静なレース運びには定評があり、落ち着いて番手を上げていきそう。もちろん藤岡の一発も怖いし、角南の猛追も軽視できない。興味どころの多い優勝戦になりそうだ。
◎岩見貴史
○長田恭徳
△佐々木啓
△緒方浩一
▲有吉辰也
パワーを取り戻した永井大介を信頼!
川口オートで行われているGII川口記念も優勝戦のメンバーが出揃った。初日からスーパーハンデでの競争を強いられている青山周平は、準決を2着で通過し、きっちりと優出を果たした。優勝戦のハンデ構成は青山が単独10Mに置かれ、0ハンには地元川口の主力が隊列をなした。内側から高橋義弘、森且行、鈴木清、大木光、若井友和、中村雅人、永井大介だ。
優勝戦の最大のポイントは0ハンのスタート争い。内寄りの利で森が先行か鈴木清が飛び出すか。そのあたりが先陣争いの順当な予想だが、大外から永井のカマシも十分考えられる。0ハンなら10線や20線に多くの車が並んだ時よりは大外のデメリットが少ない。青山もスタートの切れは悪くないが、0ハンにスタート甘い選手はいないので、前を叩くまではないか。
レース展開だが、先行しそうな森は独走力があり、そのまま押し切るケースも十分。スタート争いに加わってきそうな鈴木清は、この大会の前年度覇者で、今回は連覇がかかっており気合の方は満点。トップスタートを切るべく全神経を集中してくるだろう。先頭に立てればインコースを抑えつつペースを上げる走りを披露。前年度の大会で初めて記念レースを制した鈴木清だが、連覇を決めるのに十分な状況は整っている。
しかし、当ブログでの本命には永井を推す。先述したとおり、スタート争いで内枠勢を置いて出るシーンもありそうだし、トップスタートではなくても1周バックストレッチでインに潜り込み、好位置に付ける可能性も大。先頭に立ったなら、準決で上がり一番時計をマークしたように、快速を発揮し後続を引き離しにかかる。相手には森を挙げる。ここは枠の利を活かして自分の展開に持ち込めそう。レース後半の足には不安あるが、前半で大きなリードを作れれば、久々の記念レース制覇もあり得る。
次に青山。ハンデ的には厳しい状況だが、序盤で0ハンを何車か交わしておければ、その後のレース展開がグッと楽になる。8周戦になる事が有利になるのは青山のみ。そして中村雅人。タイム的にはもう少し欲しい感じもあるが、ここ一番での勝負強さは定評ある。昨年はプレミアムカップを制しているが、近年は記念レースでの活躍が以前より目立っていない。ここらで存在感を再び示すか。最後に鈴木清。同大会連覇へ向けていつも以上の走りが期待できる。もちろん高橋義、大木、若井も序盤の位置取り次第ではチャンスが広がる。
◎永井大介
○森且行
△青山周平
△中村雅人
▲鈴木清
荒尾聡が速攻で初代王者に名乗りを挙げるか!
GI第1回令和グランドチャンピオンカップも優勝戦のメンバーが出揃った。軽ハンの青木隆浩が準決を突破したため、優勝戦は0、10のハンデ構成。この大会の初代タイトルホルダーになるのは...。
0ハン単騎に青木隆浩。10線は内から田中正樹、長田恭徳、滝下隼平、田中茂、有吉辰也、佐々木啓、荒尾聡となった。
まず0ハンの青木はスタートを残せるだろう。10線は内から田中正、長田が飛び出すか、大外から荒尾がカマシ気味に出るか。へこむ可能性があるのは滝下と田中茂。有吉もそれなりのスタートを切りそう。
レース展開は青木が逃げる形。序盤でどこまでペースを上げられるかがカギになるが、6周戦の準決で逃げ切ることができていないので、8周戦となるともっと厳しくなる。だれかに捕まってしまいそう。
追う側の一番手は田中正と長田。田中正は今シリーズは白星がないが、成績自体は安定しており、青木をマークしていける。長田は準決で前に2車重なっている状況を見事に打開してみせた。エンジン力だけではなく、捌きの方もかなり良くなっている。先に交わすとすれば長田か。
荒尾は内枠勢を全て置いて出れば、展開がグッと楽になる。青木の逃げを追って走りやすいし、準決で見せたスピードを遺憾なく発揮し先頭に踊り出るだろう。トップスタートまではなくても、3番手ぐらいには発進できそうで、同ハンを捌いた後に、青木を追う態勢を作れる。スタート力、エンジン力、捌きを考慮して荒尾を本命に推したい。
相手は長田。近況は成績が上向いており、走力アップと共にレース運びにも自信がうかがえる。ハンデ位置も内寄りなので、早めに抜け出せれば外枠勢を振り切るシーンも十分。3番手には有吉。全盛時ほどではないが、スタートの切れは悪くないし、レース序盤で好位置に付ける可能性もある。冷静な走りで首位を脅かす。そして、佐々木。今節ここまでオール連対できているのは佐々木だけ。8周戦になるのは好材料。最後に田中正。10線最内の利でスタートを決め、序盤で先頭に立てれば金星もあり得る。もちろんスタートを含めた序盤の位置取り次第では爆発力ある滝下や、攻撃力がある田中茂の浮上も考えられる。
◎荒尾聡
○長田恭徳
△有吉辰也
△佐々木啓
▲田中正樹
青山周平がゴールデン初制覇へ好視界!
浜松オートで行われている第64回GI開設記念ゴールデンレースは優勝戦のメンバーが出そろった。軽ハン勢の活躍が目立ち、最重ハンの10M前の選手が3人優出。最重ハンの強豪が次々と脱落していく中で、全国ランク1位と2位の青山周平、鈴木圭一郎はしっかりと優出。この2人のバトルになるのか、そこに割って入る選手がいるのか。
ここまでで最もエンジンが仕上がっているのは青山周平。走路温度の高まりとともに上がりタイムが出にくくなっているが、準決では他を圧倒する3・389をマーク。最終12Rで多少走路温度が下がった影響もあるが、単純なエンジン力は最も高いと言える。次いで鈴木圭一郎。準決では上がり3・408と、青山に数字の上で差をつけられているが、今大会はここまでオール連対できている。これは優出メンバーで随一の安定感。
レース展開のカギは古木賢、柴田健治、早船歩の3者。この軽ハン勢がレース序盤でどこまでペースを上げられるかどうか。この3者のスタート争いだが、実績があるのは早船で、そこに柴田が続いていくか。古木もスタートは遅い方ではないが、常に好スタートを切れるかといったら疑問符が付く。
10線勢はほぼ枠なりか、青山がカマシ気味に出て行くか。鈴木圭も青山に抵抗しながら飛び出す可能性もある。へこむとしたら中村友和。以前よりスタート力は上向いているが、大事な場面で必ず切れるとは限らない。
軽ハン勢の中で最も独走力があるのは早船。この早船が先行するとみているので、柴田と古木は展開的に厳しくなってしまいそう。レース前半は早船がペースを作っていくと思われる。これを追う10線勢は松山茂靖か渡辺篤。爆発力はある松山だが、前を追って行ける機力はなさそう。渡辺が早めに早船と一対一に持ち込めれば記念初制覇のチャンスが広がる。
しかし当ブログでの本命には青山を推す。スタートはそこまで行けなくても、2周回伸びる記念の優勝戦で猛烈な追い込みを見せてくる。仮にカマシスタートが決まればもっと展開は楽。勢いに乗っている今年の青山は信頼度が高い。相手には鈴木圭を挙げる。今節は高いレベルで安定した走りを見せているし、青山に対し地元の意地も見せたいところ。スタートで突っ張って行ければ、先手先手の攻めで勝利をもぎ取れる。
3番手は早船。レース序盤で有利な展開を作れそうで、後続が激しく競り合うようなら優勝のチャンスは倍増する。早船にとっては走路温度が少しでも上がってくれた方がいいだろう。次に渡辺。準決では青山に次ぐ上がり3・395をマークしている。レースの途中で木村武之を逆転するシーンも見られた。乗り手の気合は満点で、エンジンに更なる上積みがあれば、優勝争いに参加してこれる。そして、中村友。不安視されているスタートに一定の良化が見られ、枠なりのスタートが切れれば、豊かなスピードを発揮して首位に躍り出るかも。
◎青山周平
○鈴木圭一郎
△早船歩
△渡辺篤
▲中村友和